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第58回:プロジェクトを進める時は外部から押さえていくことが大事(全1記事)

来年から始まるプロジェクトを予定通り進めるには? スケジュール確認の正しい順番

プロジェクトを予定通りに進めるためには、関わる人たちのスケジュールはどのように押さえていくべきなのでしょうか。ラウンドナップ・コンサルティング代表の中山陽平氏が今回解説するのは、Webマーケティングに限らず、プロジェクト進行に関わる人へのアドバイスです。中山氏によれば、調整しにくい外部の関係者のスケジュールを押さえて、それに余裕を持って合わせられるスケジュールを引くことがポイントのようです。ぜひ来年からのスケジュール管理の参考にしてみてください。

プロジェクトを進める際の要点とは

中山陽平氏:今回はですね、タイトルとしては「押さえるべきは、まず外部から。自分は最後」という内容をお伝えしたいと思います。

今回はWeb云々というよりは、これから2015年、みなさんが何かをする際に、プロジェクトを動かしていく際に、どういうふうに進めていくとスムーズにオンスケジュールで物事が進んでいくかという、非常に大事なポイントの1つをお伝えしたいと思います。

3月期ということもありますけど、なんだかんだ、年が変わると新しい仕事を任されたり、もっと大きな仕事を任されたりする機会もあるんじゃないかなと思います。

そういう際に、実際やってみるとなかなか物事が進まないということがあると思うんです。私もそうでした。一番最初に始めた時期っていうのは、自分が考えている、打ち出したスケジュールが、まったくそのとおりには進まず。基本的に遅れていくわけですね。

それでなんとかまわりに泣きつきながら、遅れながらも終わらせるといったような状況でした。

このときに一番何がネックだったかっていうのが今回の本題なんですけど、まさにそれが今回のタイトルである、「押さえるべきはまず外部から」というところなんですね。

今企業というのは完全に内製化しているところもあれば、外部の会社に頼っているところもあると思います。それ自体はまったく問題ないんですけども、どんな物事も、まず押さえるべきは自分のスケジュールではなくって、外部のスケジュール。特にスケジュールを押さえることが難しいような人たちですね。まずそこを押さえるということを、今年はぜひやってみてください。

まず外部から押さえる理由

やっぱり極論を言いますと、自分って一番なんとでもなりますよね。自分の予定は、自分が納得すれば切り崩せますし、それが良いか悪いかは別にして、自分であれば、自分の責任の範囲内で徹夜をすることもできますし、いろいろ調整も効きます。

なので、自分というのは基本的に考えるのは一番最後ですね。その前に、たとえば外部の制作会社さんが他の企業のプロジェクトも手伝っている場合には、どうしてもこのスケジュールじゃないと無理だよ、ということもあります。

また、社内でも上の方の人のスケジュールは事前に決まっていることが多いので、そういったものは先に押させておかなければなりません。

またそれ以外に別の業務の繁忙期であったり、たとえばお客様のインタビューを取るということがあれば、お客様の予定も押さえておかなければならない。

こういうものっていうのは、いきなり「2日間遅れているから、1日に早めて今日やってください」と言っても、できるものではないじゃないですか。なので、まずはそこを押さえて、そこを死守する。

それをある程度余裕を持って行えるように、自分及び、周りのチームですね。チームメンバーであれば「ごめんなさい」ということで手伝ってもらえる、社内であればなんとかなるということもありますので、その辺りを、その間に埋めていく。

というように、まず外部の予定をキチンと決めて、それを余裕を持ってクリアできるように線を引いていく。外部の予定を決めたからといって、そこにギリギリで達成するようなスケジュールを引いてしまったら、内部がどこか転んだら、結局外部が転んでしまうということになります。

なので、余裕を持って引いてあげる。自分の想定しているように進まないという前提でマージンを取ってあげたほうがいいです。

とはいえ、「この日までには終わらせなければならない」みたいな案件もあるかと思うんですけど、それに関しては、キチンと実現可能かどうかも含めてプレゼンテーションをするのがプロジェクトを進める上では非常に重要です。

また、メンバーであれ、リーダーであれ、そういった観点でプロジェクトを完遂することが最終的な成果に繋がりますので、ぜひともそういった考えでやっていただければと思います。

クリティカルパスは手元に置こう

実際このへんは、私も本当に何度も繰り返しますけども、苦労しましたので、外堀から埋めていく。最後は自分でなんとかできるところだけ残しておく。

あとは、外堀の部分ですね。制作会社さんだったり、システム会社さんだったり、いろいろあると思うんですけど、なるべくそういうところにクリティカルなパスを置かないこと。自分たちでできるところ、自分たちで消化できるところにクリティカルパスを置くということも大事です。

Web関係って、プロジェクトに関わる人数って意外と多かったりするんですよね。ディレクターさんがいて、デザイナーさんがいて、お客さんがいて、上司がいて、決済者がいて、それから自分たちがいて。それから撮影するなら撮影スタッフがいてとか、プロジェクトが非常に複雑になりがちです。

なので、昔は「進捗管理」がそれだけで仕事になったりしたんですけど、そういうことを本当はあまり行わなくてもいいようにしたいですね。それは付加価値がないわけです。調整っていうのは付加価値がないわけです。結果的に出したもの、アウトプットが価値でありますので、できるだけそういう進捗管理とかの仕事は託すということを考えつつ、とはいえプロジェクトを完遂させるために、さきほどのようなプライオリティ付けをしながら進めていっていただければと思います。

2014年もいろいろ面白いプロダクトがいっぱい世の中に出てきましたし、2015年もきっといろいろなものが出てくると思います。そして、Webマーケティング界隈もどんどん複雑になっていきますので、特に担当者の方って、やることが増えてると思います。

さながらコンビニの店員さんみたいなものですね。「今度はあれやれ」「今度はこっちをやれ」といろいろなことが増えていると思うので、なおさら、そのあたりのハンドリングのテクニックというものを早めに身につけておくと、幸せになれるのではないかと思います。

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