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Forbes JAPAN特集記念!ひとりの情熱から、あなたの会社の躍進は始まる〜日本で実践する自律型組織の最前線〜(全5記事)

その新規事業の源になっている「一歩踏み出す人」は誰か アイデアが実現に向かう「ソース原理」の考え方

株式会社RELATIONS主催のイベントの模様をお届けします。Forbes JAPAN 5月号の特集で取材・掲載された、「挑戦であふれる自律型組織経営」の実践者である長谷川博章氏と、海外で注目されている「新しい組織づくりのメソッド」を日本に持ち込む令三社の山田裕嗣氏の対談から、さまざまな組織課題を「自律型組織」「ソース原理」の視点で読み解きます。本記事では、新規プロジェクトの立ち上げのケースから、「ソース原理」について解説がされました。

これからの会社経営の土台になるのは、自分たちの「らしさ」

加留部有哉氏(以下、加留部):じゃあRELATIONSの経営観をちょっと話していただいてから、トークセッションに移っていければと思いますので。長谷川さん、よろしくお願いします。

長谷川博章氏(以下、長谷川):ありがとうございます。今、画面に映っているのがRELATIONSのパーパスになるんですけれども。「会社に生命力を」ということを掲げて経営をしておりますが、この文脈をどう見ているかというところなんですが。

もともとやはり日本って、高度経済成長期があって、ある意味では「広げていく」こととか「拡大していく」ことが経営のテーマに置かれてきたのかなと見ていまして。ある勝ち筋やあるフォーマット、「これでいけるんじゃないか」っていうのが見えると、スピーディーに・効率的にそれを拡大していくという方法が、これまでの経営の勝ち方だったと思うんですけれども。

それがたぶん管理であったり、いろんな手法ですね。そういうものが発達してきたっていうふうに見ていて、それが理にかなっていたんですが。ただ今はやはり「変化が激しい時代」っていうふうによく言われたりすると思うんですけれども、あらゆるものがつながってきていて、同時にいろんなものに影響を及ぼしていくという時代になってきているので。そうなっていくとやはり、より自分たちの独自性であったり、自分たちの「らしさ」みたいなものが、これからの経営の土台になってくる。

なので、しなやかに柔軟に、自分たちの「らしさ」をどのように時代に合わせて表現していくかというのが、経営のテーマになってきているなと思っていて。

この「会社に生命力を」というパーパスも、「会社」って少し聞こえ方とすると機械的であり、経営とかマネジメントみたいな、「管理」みたいなふうに聞こえることがたぶん多いと思うんですけれども。「生命力」ってけっこうその反対側にあるような、対極にあるような言葉としてとらえられるんじゃないかなと思うんですけれども。

我々は逆に言うと、RELATIONSとしてはこれを統合していくことが、これからの時代においてはかなり必要になってくるし。人自体の例えばモチベーションとか、今回「情熱」っていうのを扱ってますけれども、管理からはやはりどうしても生まれづらいという特性があると思ってまして。

なぜなら人の体とか身体っていうそのもの自体は、自然現象というか、自然の摂理で動いていくので。仮に「モチベーションを上げなさい」と言われたとて、急に上がるものではなくて、自ずと自らに宿っていくというか。モチベーション高く動いていくっていうのは、自分の中からしか生まれてこないものだと思っているので、それを統合していくというのはすごく大切にしています。

なかなか1つにならないパーパス、原因は「共同創業の思いの違い」

長谷川:こういうのをRELATIONSとしてはパーパスとして掲げてるんですが、なぜここに至るようになったかっていうのは、RELATIONSの15年の歴史そのものにあるのかなと思っていて。そこも少しご紹介をさせてください。

一番特徴的なのの1つは、2009年に共同創業してるっていうところかなと僕は見てます。8人で創業してるんですけれども、これがやはり当初から、私から言うと周りの目を少し気にするというか。創業メンバー間として合意形成をしなければならない、というメガネをかなり強く持っていてですね。

事業としてはコンサルティングの事業が早々に当たって、収益的にはもう2年目以降はずっとうまくいってきたんですね。ただ3年目以降は、やはりそれぞれが新規事業とか新しいことをしたいというエネルギーを持っていたので、そこにどんどん投資していこうということで、新規事業にフォーカスを当てていくようなかたちになっていくんですが。

これがけっこう乱立を生むというか、事業を作っていくとRELATIONSというそのよりも、事業がどううまくいくかっていうほうにすごく力点が置かれ始めていってですね。会社としては少し分散をし始めたような時期が出てきます。2017~2019年ぐらいがそれが極致にくるんですが。

会社の規模も50名ぐらいの組織に広がっていって、メインの事業がコンサルティング事業で、そこに20~30人いて、それ以外は新規事業に5人ずつぐらい。4つ、5つぐらいの事業に分散していたっていうかたちなんですけれども。この時にパーパスを作っていろいろやっていこうとしたんですけれども、なかなか一つにならない。

やはり創業メンバー一人ひとりが自分の描きたい世界観とか、そこの事業に来たメンバーもそこに思いを持ち始めているっていうような状態が、当時あったのかなと思ってます。

その当時にホラクラシーなんかも入れ始めるきっかけにはなるんですが、一番の私自身の「会社に生命力を」というのにつながる経験が、2020年でして。結局バラバラになった根源ってどこにあるのかって見た時に、「共同創業の思いの違いにあるんじゃないか」というのに至り始めました。

なので2020年に「システムコーチング」といって、関係性に対してコーチングしていくというちょっと新しいスタイルのコーチングの方法があるんですが、これを創業メンバー同士で3日間ぐらいまるっと実施をしてですね。この時に私自身の中で、少しストンと腹に落ちた感じがあって。

自分の中にある「根本」につながる感覚

長谷川:聞こえてない声というか、やはりもともとのスタート地点で違ってた声もけっこうあったんだなっていうことを受け取った時に、すごく衝撃が走ったと同時に、自分の衝動がメンバーとうまくいくことだけに焦点が当たっていて、結果として「本当にこういうことを世界とか社会に表現したい」っていうことを抑え続けてきた自分にはたと気がつくという、すごくびっくりした体験が自分の中であって。そこから衝動につながっていくとか、自分の中にある根本につながるみたいな感覚が、初めて理解できたような感覚があって。

そこから実はさっきの加留部の言ってたSELECKとかWistantとかも、従業員のメンバーに譲渡していくということをその場で決めて。そこから、自分自身が本当に表現したいことっていうことから「会社に生命力を」っていうパーパスに変更して、今のRELATIONSのかたちになっていくということなので。

やはり一人ひとり衝動からつながった時には、私自身本当になんとも言えないというか、すごいあふれ出てくるパワーがあるんだなっていうことに自分自身も驚きですし。いろんな会社さんとかRELATIONSの中を見ていてもこういう体験があるので、これをやはりいろんな方々が会社という組織の中で表現できるような世の中になっていくといいなっていうのが、けっこう自分の願いのど真ん中にあるなというところです。

RELATIONSでは今それを大切にするための仕組みとして、「ホラクラシー」を実践しているところでして。ホラクラシーってちょっと通常の組織と違うのが、基本的にピラミッドの構造ではなくて、誰しもが意思決定していいっていう。ただルールは最低限あるんですけれども、その中で自分を表現していくのに適したシステムになっていて、一人ひとりが能動的に動いていくということを今推し進めています。

ただホラクラシーだけだとちょっとルールがガチガチだったり、本当にいろいろルールがあるので。それ以外のところを、関係性というところで3ヶ月に1回は合宿を。1泊2日で、自然豊かな場所で、それぞれなんで今RELATIONSにいるのかってことを話していたり。対話をすることによって双方向を反復横跳びをしながら、この2つを今機能させているっていう、そんな感じです。

あとはいろんな制度もそれに合わせてやってきていて。やはり私の一番の願いは個人の衝動とか、一人ひとりのエネルギーが組織で表現されることなので、それに準じた制度をいくつも今入れていってまして。「超進化制度」っていう個人が学習したりする制度であったり、それぞれが遠隔居住地で、WeWorkでリモートでやっていたりというのもあったりします。あとシステムコーチングなんかも全社で今やっていたりします。

日本的な価値観が反映されている「会社」という言葉

長谷川:あとは今、事業として展開しているのも簡単に触れておくと、これは組織作りに焦点を当てた事例なんですけれども、事業承継周りとか。あと「自律型組織に変化させていきたい」みたいなニーズも最近はかなり増えてきているようなところもあって、そういうところのお手伝いなんかも今させていただいたりしております。ちょっとざっくりと、駆け足ですが。

加留部:ありがとうございます。裕嗣さんは「会社に生命力を」って聞いた時に、最初どんな印象でした?

山田裕嗣氏(以下、山田):すごいマニアックなとこ突きますけど、「会社なんだ」っていうところをすごく。「組織」でもなく「会社」なんだね、とか。表現の仕方はある中で「会社」なんだなっていうのはけっこう、今あらためて聞きながらも、思いがありそうだなって思ってました。

長谷川:けっこうそこは議論のポイントだったんですよね、「組織」に変えちゃうか。

山田:そうですよね、たぶん。「会社」と「カンパニー」って違うじゃん、みたいな話を前に……CDIというコンサルの会社の、先代の社長の石井(光太郎)さんという方が『会社という迷宮』というすっごく良い本を書いてて。彼にお会いした時にオランダ人2人、さっきのコーポレートレベルズのお二人と会いに行って、開口2番目ぐらいに「そもそも会社とカンパニーは違ってさ」みたいな話を始めていただいて。

僕は半分通訳だったんですけど「会社の真ん中に『社』があってさ、カンパニーは仲間なんだよ」みたいなこと言われて、これどうやって翻訳するんだろうってすごく困って10分ぐらい(笑)。

長谷川:確かに(笑)。「社」だけどう説明するか、けっこう時間かかりますよね。

山田:「shrineって神社なんだよ」って言ったら「いや、でもそこに宗教性はなくてね」みたいなことをおっしゃってて。やはり会社ってすごく日本的な価値観が反映されてる言葉だなって感じもしたので、そのへんは1個あるなって思いながら。だいぶニッチなところを感じてました。

長谷川:いやいや、まさにそうですね。

加留部:でもその視点の違いで、それこそ「自社をどうとらえるか」みたいなところも変わってきそうですよね、多くの企業が。

山田:まさに、まさに。「会社員」とか、自分の所属先が会社って思ってるっていうのって、自己認識にけっこう影響あるじゃないですか。働いてらっしゃる方も。そういうところはけっこう大事だなっていう感じがしているので、微妙なニュアンスは大事だなって思いながら聞いてました。

加留部:それこそパーパスに共感してるとか、そこをやるために所属しているとか。ちょっと前後関係出てきますもんね。ありがとうございます。

「新規プロジェクトの立ち上げ」で停滞してしまう

加留部:じゃあさっそくトークセッションの本編に移っていければなと思うんですが。あらためてになるんですが、今回3つのケースを時間の限り扱っていければなと思います。質問はどんどん取り上げていきたいと思いますので、ちょっと時間が押したりとかして取り上げられないケースも出てきたら、本当に申し訳ございません。

じゃあさっそく1つ目に移っていきたいと思います。1つ目、「新規プロジェクトの立ち上げ」ですね。ケースとしてこういうかたちを用意しました。ちょっと読み上げます。

「私は新卒で入社して7年目の中間層にあたる社員です。会社の未来を考えて、事業にAIを組み込むことを考える『AI R&D』というプロジェクトを部署横断で立ち上げました。最初こそ、興味を持ってくれる人も多かったのですが、次第に参加する人数も減ってしまい、今では自分でもこのプロジェクトがあることがストレスになっています。

もともとは、これからのAIの在り方に魅力を感じ、会社にとっても新しい世界になるだろうと思っていました。今でもその確信はあります。どのように立て直したり、再スタートをすればいいでしょうか?」。

……というケースを用意させていただいたんですけど、7年目の方が部署横断のプロジェクトを、それこそ自分の情熱とか興味範囲の中から立ち上げるっていう。すごく活動的なことをやられてる、賞賛すべきことをやられているのかなと思うんですが、そこからちょっと停滞してしまって、今だともう自分でもストレスになってしまう。

これはなんとか避けたいなっていうようなケースかなと思うんですが、お二人、この方への感想とかってございますか? 長谷川さんは、この挑戦への所感みたいなところで。

長谷川:あるな、という感じがしていて(笑)。自分の中だと、私1社目ベンチャー・リンクっていう会社なんですけれども、近しい体験がちょっとあって。5年目ぐらいの時に、ベンチャー・リンクってフランチャイズを展開していく会社だったんですけど、あるフォーマットをアジアに展開しようっていうことで、その責任者に自分はなっていくんですが。

いろいろやっていくごとに、なかなか難しくてうまくいかなくて。当時常務がいて、その人がヘッドで見てくれてたんですけれども、うまくいかないたびにどんどん関心がなくなっていくみたいなことが起こると、自分もそこからちょっとうまく進めていく自信がなくなっていったり「どうしたらいいんだろう」みたいなふうに迷った時期があって、なんとも言えないその時の感覚を、今この事例を聞きながら思い出していたみたいな。そんな感じでした。

事業は「何を目指すのか」によってアプローチが違う

加留部:なるほど、ありがとうございます。裕嗣さんはいかがですか?

山田:いろんな観点で言えるなと思ったんですけど、事業を作るって……これは長谷川さんとあとでいろいろぜひ議論したいと思うんですけど、衝動から起こるという話と、ある種スキルとして十分なケイパビリティを本人ないし周り・チームが持っているっていう話と、外部の環境にちょうどいいタイミングであるみたいなことって、いろいろ混ざるじゃないですか。

っていうのが、どれぐらいの規模感のものを目指してやるかですごく違うなと思っています。単純に「1人食えればいいよ」っていうぐらいの売上を作るのに必要な能力と外部環境の話と、それこそ……これは違いますけどLLM、でかい言語モデル使おうと思ったら数十億とか兆単位とかで金かけるみたいなのって、必要なお金の規模がぜんぜん違うじゃん、みたいな話とかあって。

何を目指すのかによってけっこう、事業って観点でいくと違うなって感じがしていて。プロジェクトが何を目指すのかっていうのが、個の衝動の話と、会社としての成果っていうものをどこに置くかみたいなことの引っ張り合いは常に起きやすいなと思っていて。

旧来的なパラダイムだったら、それは計画して管理するってことやりますよね。っていうことじゃないことを、生命力という言葉でRELATIONSさんは表現しようとされてるんだと思ってるので、そのへんはまさに突き当たるとこだなっていうのは。ぜひ長谷川さんのお考えのところも、あとでもうちょっと議論したいなと思いました。

長谷川:ありがとうございます。

加留部:ありがとうございます。じゃあのちほどのトピックとしてとっておきますか。確かにこのケースでも、会社としてなにか計画してたわけじゃなくて個人から始まってるので、その取り扱いをどうすべきかみたいなところはかなり議論の余地がありそうですね。

「ソース原理」とは、人の創造活動の原理

加留部:ではこのケースを、ソース原理のレンズを通して解釈とかを深めていければなと思います。ちょっと「ソース原理とは」というところの説明を、裕嗣さんにお願いしたいと思います。

山田:ありがとうございます。この本で取り上げられているのは『すべては1人から始まる』という本で、著者のトム・ニクソンという方のお師匠というか、ソース原理というものの提唱者という方が別にいらして。ピーター・カーニックという、先月ぐらいに日本にも来られたイギリス人の方なんですけど、彼が提唱しているものとして「ソース」というものがあります。

ソースっていうのは「創造活動の源になっている1人の特別な存在」。「創業者って1人いるよね」みたいな感じと近い言葉として、「ソース役を担ってる人がいます」という言葉として、ソースというものがあります。これは人がなんらかの創造的な活動をする時に、その源になっているクリエイティビティにつながってる人が必ず1人います、となってて。その存在をソースと呼びます。

で、イニシアチブというのがそのアイデアが実現に向かう一連の活動・営みのことを言います。このソース原理のレンズからいくと、アイデアっていうのは世の中に無数にいくらでもあるもの。これを、このアーチでいくと左から2番目、イニシアチブを立ち上げるというのがとても大事な瞬間で。

無数にあるアイデアのうち、誰かがそのアイデアを具現化したいと思って一歩踏み出す、その瞬間にイニシアチブが立ち上がる。ちゃんと言うと「イニシアチブを引き受ける」という言い方をよくするんですけど、そういうふうに言われています。その引き受けて1歩目を踏み出した人のことをソースととらえて、イニシアチブが立ち上がるとソース役が生まれる、というような関係でとらえられています。

イニシアチブっていうのは実現していく一連の営み全部のことなので、関わる人を巻き込んでいって一緒に作ってもらうみたいなこともあれば、この図にあるように「やりきったな」と思ったら終わらせるとか、ユニークなのは「継承もできます」みたいに言われてるっていうのが、ソースとイニシアチブの関係だったりします。

ピーター・カーニックという方がソース原理というものを提唱してるんですが、けっこうこれ毎回必ず明確に申し上げるのは、ソース原理そのものは組織論とかマネジメント論ではないんですね。あくまで「人が何かを作る」という営みと、その作り出すもの・現象には関係が特別にあるよね、ということを語っている側のことで。

別に「必ず会社には必ずソースがいます」みたいなこととか「会社の役割としてソースという役職があります」みたいなことではまったくなく。人の想像活動の側を見て、それを担う人のことをソースと呼びます、という順番で必ず語っています。

「ソースは誰か」の再確認を行う意義

山田:一方でこの考え方を組織、特に会社とか事業を作るみたいな時に、このソース原理的なレンズを当てはめて考えると見える言葉あるよね、という意味ではすごく有用だし、すごくパワフルだと思っているので。このレンズを持った時に「じゃあソースは誰なんだろう、この事業において」とか「この会社のソースは誰なんだろう」「このプロジェクトは誰なんだろう」と。

ピーターがよく言うのは「夕食を作ることだってイニシアチブで、ソースがいるんだよ」みたいなことでいくと、例えば「今日のこのイベントのソースは誰なんだ」みたいなこととかあるわけですね。「長谷川さんがRELATIONSの代表だから、長谷川さんがソースである」っていうのは真っ赤な嘘で。

これを「いいじゃん、やろうよ」じゃなくて、具体的に「ミーティングいつします?」とか「ゲスト誰にします? 山田さんに声かけましょうか」って言い出した人が、ソースとして1歩目踏み出してるみたいな。そこの観点がすごく大事っていうのがソースというもの……ぐらいでいいですかね。しゃべるとあと20分しゃべりますけど、たぶん。そろそろやめといたほうがいいですよね(笑)。

長谷川:(笑)。

加留部:本当に奥深いですよね。シンプルながら奥深すぎて、聞いた時衝撃的でしたし、すごく知ってしっくりきた原理でした。

山田:ぜひ加留部さんと長谷川さん、一言コメントいただきたいですが。ソース原理をどう感じている、みたいな。

長谷川:今、加留部が言った「しっくり」っていうのがすごく当てはまる感じで。RELATIONSも15年ぐらいいろんな営みをして、新規事業とか作ってきたり。で、自分自身の経営における態度というか行いというか、行為そのものも一つひとつ見ていくと、これに当てはめると驚くほど理解できるというか。「あ、そうだったな」っていうのが自分の中でストンと落ちたというのが、私が出会った時の感覚で。

なんとなくたぶんそういうものはあるっていうことは、理解できるものはあるんですけれども。この原理そのものを聞いた時に「そういうことで説明できるのか」「そうだったな」みたいな、そんな感覚がすごく自分の中であったなっていうのを覚えてます。

加留部:本当に長谷川さんがおっしゃった感覚を僕も持てたのが衝撃的、かつ深堀っていくとすごく奥深いのがおもしろかったっていうのもアレなんですけど。本当にシンプルなかたちだと、さっきそれこそ裕嗣さんが言っていただいたように「このプロジェクトのソースって誰なんだっけ」の確認をミーティングの前に行っていくとか、そもそももっと小さいところで言うと「このミーティングのソースって誰なんだっけ」みたいな。

ソース不在でなんとなく行われてるミーティングとかも世の中にあったりすると思うんですけど、そういう再確認を行っていくだけでもかなり有意義に、あらためて衝動が表に出るみたいな感覚を持てたので。今、自分の会社でもたまにそういう話をしたりとかもしてるみたいなところは、すごく興味深いですし、広がっていってほしいなっていうのはすごく感じましたね。そんな感じの一言コメントです。

山田:ありがとうございます。

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