2024.10.10
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PHP総研ブックフォーラム第2回「加速する日本の少子化―男性育休『義務化』施行で日本は変わるか」 小室淑恵氏 講演パート(全1記事)
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大岩央氏(以下、大岩):では次に、本書(『男性の育休』)の共著者でいらっしゃいます、ワーク・ライフバランス社代表の小室さん、よろしくお願いいたします。
小室淑恵氏(以下、小室):小室です。今日はどうぞよろしくお願いいたします。男性育休が取得しやすく、真の職場改革につながる施策をさらに実践していただきたいなということで、今日聞いていらっしゃる各職場のみなさんに、それに資するプレゼンができればなと思っております。
ワーク・ライフバランス社を起業して16年間、約2,000社に働き方改革をやってきました。私たち自身も残業ゼロ、有給消化100パーセント、離職率は0パーセントということで、16年間ほぼ増収増益を達成してきました。
うちの4割ぐらいの社員は男性なんですが、男性社員の育休平均取得期間を見たら、なんと6ヶ月でした(笑)。当たり前に男性が6ヶ月育休を取れる会社というのは、働き方を徹底して変えていけば必ずできるんじゃないかなということを、自分たちでも実践しながら提案しています。
さっき天野(妙)さんもお話しくださいましたが、この法律を改正してきた流れは、長くつらい道のりでしたね。本当にあとちょっと、という時にコロナに突入して、全部が停滞した時には「もう終わったかな」と思いました。
(スライド)右下にあるのは自民党の議連なんですが、この議連の中で最初にプレゼンした1回目は良かったんだけど、2回目、3回目が大荒れに荒れて。反対する議員が「この業界は無理だ」「あの業界は無理だ」と言い始めた時は、どうなるのかなと思ったり。
一生懸命いろんな大臣にプレゼンに行くのに、その大臣がどんどん変わっていっちゃうという感じで(笑)。「じゃあ次の大臣だ」と、プレゼンをしに行きました。
小室:ふだん私たちは企業の経営者にコンサルをしているので、経営者の方たちを140人集めて「男性育休100パーセント」というシールを貼って、「あなたの会社では何をやるのか」を色紙に書いて全員掲げなきゃいけないという立て付けで、宣言をしていただいたりしています。
そして、天野さんと書いた共著の本(『男性育休』)を、衆議院会館、参議院会館の700人の議員さんに一件一件説明して渡したりしました。そんなことを経て、2021年6月3日についに国会を通過したという流れでした。
現状はできてなくてもいいから、とにかく経営者に「男性育休を100パーセント取れる会社にしていきます」という宣言をしようと、一社一社にプレゼンをしていきました。結果として、直近だと132社の企業さんがすでに宣言をしてくださっています。
今日聞いてくださっているみなさんは、恐らく「まだうちの経営者はぜんぜんで……」ということがたくさんあるかと思いますので、経営トップを説得していくためには何がポイントなのか、お伝えしておきたいなと思っております。
132社の経営者の中には、ご自身から「宣言したい」と言ってきてくださった経営者さんもいれば、1対1でがっつり説得をしてこぎ着けた企業もありました。最初の入り口を間違えると絶対に説得ができないので、入り口がポイントです。
小室:説得しようとすると、ついつい「見てください、この男女の育児・家事時間の差。こんなに妻のほうに偏っています」という共働き夫婦の家事時間の差とか、「我が社では男性育休取得率が低いです」「こういう課題があるから女性の管理職が増えていませんね」という、前提から入っていこうとするんです。
これだと、経営者のみなさんは「なんか母ちゃんに怒られているみたいだな」というか(笑)。夫婦のパワーバランスの話なのだと誤解してしまって耳を閉じて、「妻に怒られているみたいで聞きたくない」となってしまうことが多いです。
とてもシビアだなと思うんですが、入り口にしていただきたいポイントは、産後の妻の死因の1位は自殺であることです。その原因である産後うつは、ピークが産後2週間から1ヶ月にあるということがわかっています。
産後うつは、出産によって妊娠中に出ていた女性ホルモンが一気に出なくなることと、物理的にホルモンバランスが崩れることが大きな要因です。その時には、まとまった7時間睡眠と、朝日を浴びて散歩し、セロトニンを増やしていくことが重要です。
でもこれは、たった1人で育児をしていたら到底できない2つのことです。2時間置きに授乳があるし、生まれたばかりの赤ちゃんは1ヶ月外気に当てられないし、「じゃあ、この時は誰の出番なの?」と言うと、もう1人の親である男性です。ここで男性が育児を一緒にしてくれると、初めて7時間寝ることができて、ホルモンバランスが整ってきます。
(スライド)右側の幼児虐待のグラフを見ていただくと、いわゆるワンオペや核家族になって、たった1人で育児をするようになってから、ものすごい数で幼児虐待が増えています。産後うつの主な症状は、「赤ちゃんがかわいいと思えない」「自分が駄目な母親だと思う」「夫を激しく攻撃してしまう」という典型的なパターンがあります。
小室:ここを救うため、実は男性の育休は夫婦のパワーバランスの話じゃなくて、子どもと妻、2人分の命を救うために重要なんだよという話から入っていくと、多くの経営者は「子どもと妻の命を救うのに、2週間や1ヶ月とかぜんぜん惜しくないよね。なんで今まで、そんな話を誰もしてくれなかったの?」と言うんですね。たぶん、話してはいたけどちゃんと聞いてなかったんだと思うんです。
「その話をちゃんと知れば、自分だって考えが変わるよ」というように、それが132人の経営者の宣言につながっていますので、そうした事実から入って意識を変えていくことをしていただきたいなと思います。
また、管理職研修で私がいつもお話しさせていただいているのが、夫婦の愛情曲線。100パーセント夫に向いていた愛情は、子どもが生まれると100:0で子どもに行ってしまう。けれども、その後「回復した群」と「低迷した群」に分かれます。回復するかどうかは、産後すぐの夫の育児参画度合いが最も関係しています。
(スライド)下のグラフを見てください。妊娠期から0歳児になるまでの1年間で、妻が夫に、夫が妻に抱く愛情は20パーセント開き、その後埋まらない。つまりこの1年間が、その後何十年と続く夫婦の関係性を決める1年なんです。
この重要さがわかっていれば、出産すぐの部下の男性がいたら、「君は今、残業をしている場合じゃない。人生の岐路にいるから、あなたは帰りなさい。僕はその失敗例だから」という感じで、上司もしっかり言ってあげられますよね。ということで、この部分がちゃんと伝えられるといいのかなと思います。
小室:ちなみに「この時期にどういう助けが必要なの?」ということで、「専業主婦の妻だから」「里帰り出産するからいいんだ。手は足りてる」とよく言われるんですが、この時期に必要なのは、作業の手というよりは感情の共有です。
「眠いし、疲れているし、赤ちゃんが寝てくれなくて大変だけど、でもかわいいね」という話を、赤ちゃんを見ながら夫婦で共有できるかどうかが、この時期に大切な時間の使い方だそうです。
こうした管理職研修をすると、各アンケートの感想に「部下に育休を案内しよう」と思ったよりも先に、「明日、妻に謝ろうと思った」と書いてくださって、意識が変わっていく。人生100年時代に、人生の評価をするのは会社でなく家族であるということを、管理職の側にしっかり伝えていくことが大事かなと思います。
さっき妙さんがプレゼンをしてくださった、4月1日からの法改正なんですが、周知義務・意向確認に関しては、とにかく「フローはちゃんと整えました」というところまで進んでいる企業が多いなと感じます。
「申請してきてくれたらこれを案内する」という書類を一式整えて、ちゃんとフローを作るところまではどの企業さんも行ったなと、私たちもクライアントと確認しています。「(法改正後の)4月以降にやればいいかな」ということでまだ対応できていないのが、雇用環境整備の義務化です。
小室:さっき妙さんがイラストでご紹介くださいましたが、特に研修をやることが大事なんですね。「なぜ育休が必要なのか」を本人と上司が理解していなければ、打診してもそれを断ってしまうわけです。「ここ(意義理解のための研修)が本当は重要なんだけどやれてない」という部分が、聞いていくと現状ではまだまだ多いようだなと感じています。
これはけっこう危険なことで、ついつい人事担当者の方々は「周知を100パーセントにしよう」と、がんばっちゃっているんですね。そうすると、「周知100パーセントを達成。でも取得率は伸びなかった」となっちゃうんです。なぜなら、周知はされたんだけど、「俺は取らない」と本人が返事をしてしまうからです。
さっきも申し上げましたが、「専業主婦だから」「里帰り出産だから」とか、どうして自分(に育休)が必要なのかがまだまだわかっていない。そうすると、(育休を)取らないか、表面的に数日の育休を取って終わりにしちゃう本人の意思という壁があります。
でも、来年の4月には「(従業員数)1,000人以上の企業は取得率の公開」という次の法改正も待っているんですね。この時には、当然今年の数字を公開するわけです。
なので、今年どういう取り組みをしているか、恐らく取得率だけじゃなくて、来年の春には取得日数にも注目が集まるであろうと思います。そうすると、打診を100パーセント達成することに意識を向けてしまっては駄目で、打診して、取得してもらえる状況を作ることが大事です。
小室:もう1つの壁は「妻の意思」という壁です。「収入が減ったり評価が下がるより、私1人で大丈夫」と。第一子の場合は自分がどういう状態になるかわからなくて、妻の側もそういう意思を示すことが多いんです。
できれば、先ほどの産後うつについて、出産をする前に夫婦そろって知っておく。自然に知識が身に付くことではないので、意思決定の前のタイミングで「妻と子どもの命を救う男性育休なんだよ」と(知っておくことが大事です)。
企業主導型で、できれば父親学級を各社でやっていっていただくことも大事かなと思いますし、会社の会議室などを使って、もしくはオンラインで動画(で研修を行う)でもいいと思います。
配偶者の出産予定を人事に報告いただいたら、即座に育休を打診するのは今までよりは良いんですけれども。それよりは、人事や上司に報告してくださったら、「あなたには取得できる権利があるよ」ということを伝える。そして、「まずは父親学級で詳しく聞いて」と、男性が育休を取る必要性の知識をしっかりつけていただいて、その上で本打診をして「取るの?」と聞いていただくといいかなと思います。
この時に、管理職も取得の必要性を真に理解して、本気で勧めていく。後ほど企業の事例をご紹介しますが、(育休取得率が)ぐんと伸びた企業さんは、これらのバランスがきちんと取れたうえでやっています。
小室:さっき妙さんからもご紹介がありましたが、パタハラの現実はまだまだあります。今回の法改正で、上司や人事から個別に打診することの義務付けとともに、上司や同僚からハラスメント防止策を講じることも義務付けられています。この防止策をどういうふうにやっていくのか、管理職に向けた研修の中にしっかり入れていくべきだろうなと思います。
ただ、「パタハラしちゃ駄目だぞ」という研修は、もちろんやらないよりはやったほうがいいんですが、「どうしてパタハラが起きるのか」を深く捉えておいていただきたいなと思います。
管理職にとってみると、決して悪意でパタハラをしているのではなくて、育休を取っている人や時短の人がいる自分のチームは、果たして成果を上げられるんだろうか? という強いプレッシャーを感じている。いわゆる不安なんですよね。
誰かが育休を取る時に、「おめでとう」という気持ちになれないのは、休む分のメンバーの負担が自分に来るという不安なんですね。つまり問題の本質は、常日頃から「誰かが休んだら終わり」というシステムの職場の状況が一番の問題です。
ここに向き合わず、ただ単に育休を取る人を保護する、推奨する……というだけの施策をしている企業は、「あの人が休んで私が大変になったんだから、休ませたくない。休んだ人って、マイナスの処遇を受けるべきだよね。そういう人が昇進なんか望むべきじゃなくない?」という周囲の感情が湧いてきます。
これが結果として、今までずっと女性の活躍を阻むマミートラックを起こさせてきたわけです。このままだと、これとまったく同じように、「私生活を優先するような男性が、昇進を望むべきじゃないよね」という二の舞いを起こしてしまうことがわかっています。
小室:単なる男性育休保護策では、大きな禍根を残してしまうので、取得における本当の壁は、「休んだら周囲に迷惑が掛かる」ような状態を放置してきた脆弱な組織体制なんです。そんな職場だったら、災害にもコロナにも弱いということが言えるわけです。
管理職の方たちに「取得させましょう」「パタハラは駄目です」という研修ももちろん必要なんですが、これを機に「誰が休んでも回る職場を作る方法」というのを具体的に(作っていきましょう)。
上司は、その策を知らないからできてないわけですので、どうやったら見える化・共有化して、仕事の属人化を解消して、誰が休んでもパスが回って仕事のアウトプットに影響が出ない職場を作ることができるのか、ぜひ具体的に研修していただきたいなと思います。
いくつか企業事例を入れておきました。私も社外取締役をやらせていただいているんですが、オンワードホールディングスさんは3年前から「誰が休んでも回る職場」というのを本気でやっています。その結果、残業時間が65パーセント削減できて、男性の育休取得率が2.5倍に跳ね上がりました。
何よりすごいなと思ったのは、平均3ヶ月男性が育休を取得しているという状況で、「なんちゃって育休」ではないところ。「幸福度が高まった」が84パーセント、「風通しが良くなった」が100パーセントで、社長も17日間連続テレワークをしたりと、誰が休んでも、職場に全員が集結していなくても、仕事が回る仕組みをしっかり整えています。
小室:住友生命さんは、2018年から私たちとずっと働き方改革に愚直に取り組まれている企業さんです。「カエル会議」というのはうちの働き方改革の手法の1つなんですが、みんなで課題を出し合って、本気で職場の属人化を解消して、取って代わっても、お互いの仕事を短時間で生産性高くやるということをみなさんでやっていらっしゃいます。
管理職にも、心理的安全性研修を徹底して入れています。また、何よりすごいなと思うのが、勤務と勤務の間を11時間空けるというインターバル。以前は9時間だったんですが、それをさらに伸ばして、11時間空けるという制度を2019年から入れました。
営業の評価も、売上が高い人が1位、2位ではなくて、かけた時間が短いとそこにプラス1点、長いとマイナス1点が入るという調整が入っています。いわゆる生産性ポイント評価というのも入れて、時間当たりの生産性が高い人に高い評価が付くという、評価にまで踏み込んだところが非常に大きかったかなと思います。
現在、男性育休100パーセントを数年間連続で達成しているんですが、さらに2週間以上を取得する人も大幅に伸びて、今は14パーセントまで伸びている。労働時間もぐんと減って、基礎利益11パーセント増になりました。
敷島製パンさんは、ここ数年「パパ専用シート」というガイドブックを作って、新しい10月からの男性育休法改正にも解説をしています。「面談シート」という意向確認をするシートを作って、上司がこのシートに基づいてお話をしていけば、ばらつきなく話ができるという仕組みをちゃんと作っていらっしゃいます。
小室:それから、シップスさんもですね。実は、かつてのクライアントで働き方改革をやったのは3、4年前なんですが、6パーセントだった育休取得が44パーセント、79パーセントと上がっています。
がんばっている企業さんを見ると、これは山口先生もおっしゃっていましたが、周囲の取得者が増えてくると、ぐんと爆発的に伸びてくるという流れが出てくると思っています。
シップスさんもけっこう工夫されています。私がいい取り組みだなと思ったのが、会社から「(育休取得は)最低1~3ヶ月を推奨しますよ」と、社内の説明資料の中で「これぐらいが普通だよ」という雰囲気で、人事の方が説明していらっしゃいます。
それからホンダさんは、弊社でガイドブックを作らせていただいているんですが、法改正による10月からの新しい出生時育児休業の仕組みを、だいぶ早くからガイドブックで解説をして、周知をしていらっしゃいます。
北陸銀行さんも、つい先週最新の数字を更新していただいたら「(男性社員の育休取得率が)100パーセントになりました」と。素晴らしいなと思いました。
弊社のサイトにある、男性育休100パーセントの宣言のページで企業のロゴをクリックすると、各社の詳しい取り組みが全部表示されますので、(取得率が)上がった企業さんは何をやっていたのか、ぜひ見ていただければと思います。
さくらインターネットさんも、男性育休取得率が64パーセントまで上がってきました。2週間以上取得している人は100パーセントになりました、という数字が出ています。それから、ついにルネサンスさんも男性育休が80パーセントまで来たということで、着実に上がっていらっしゃる。4月からの法改正が背中を押して、各社でぐっと上がっています。
小室:もしかして今日、「うちはぜんぜん……」という感じで参加されている企業の方がいらっしゃったら、「他社はこんなんでしたよ」ということを、ぜひ(自社に)持ち帰って伝えていただければと思います。
また、「誰が休んでも回る職場作りが大事なのか」「なんかやってみよう」と思われたら、まずは「朝夜メール」「カエル会議」とWebで検索していただくと記事がいっぱい出てくると思います。本を読んでいただいて一歩進んでいただいたり、独学で自分の職場に広めていただければと思います。
もうちょっとやりたいと思ったら、「ワーク・ライフバランスコンサルタント養成講座」を5月にもやりますので、いらしていただければと思います。「弊社のオンラインイベントを視聴したいよ」という問い合わせをくださったり、何か一歩でも踏み込んだアクションをしていただければうれしいなと思っております。
「男性育休取得推進研修 定額制サービス」は、弊社では4月から大人気サービスになっているんですが、冒頭に申し上げたように、平均6ヶ月の育休を取得している男性コンサルタントがこんなに価値を出すとは思ってなかったんですけれども(笑)。彼らが講師を務める「父親学級」を、各社さんが受け放題で自社のプレパパに受講していただけるサービスを始めました。いわゆるサブスクです。
何人を送り込んでいただいても定額で、私の管理職研修もセットで付いてきますし、スターターキットも付いてきます。「一社一社で対応するには負担が重いな」というようなものは、こうしたサブスクのサービスを使ってみていただければと思っております。
小室:最後に、「男性育休が日本の課題を全部解決していくんだ」と私は思っておりまして、(スライドに)それを書かせていただきました。6までは説明したと思うんですが、7のあたりから(説明します)。
赤ちゃんと触れ合うことで、男性もオキシトシンが出て「子どもを愛しい」と思うと、お迎え担当をしたり、熱が出た時にも自分が駆けつけたいという気持ちになります。それが、仕事の生産性と時間への意識を高める結果になる。
女性も、復帰後に責任ある仕事を引き受けられるようになる。夫婦の収入が安定して、経済的理由で理想の子ども数を諦めなくなる。そしてさらに大事だなと思うのが、子育ての難しい時期である後半です。
不登校や発達障害とかいろんなことが起きてきた時に、夫婦がいがみ合って冷め切っているとかではなくて、信頼関係がキープできている状態になると、子どもの難しいいろんな問題も2人で乗り越えていけるんではないかなと思います。
それを見て育つ次世代が、「こういうふうに信頼関係を持てるのが結婚や夫婦なのだとしたら、自分も子どもを持ちたい。結婚したい」というふうに、そこで初めて希望を持つんじゃないかなと思っています。
また、熟年離婚が減少することによって、生活保護予備軍が減ったり定年後のQOLが向上したりと、男性育休の推進が日本中の信頼の好循環を生み出していくんではないかなと思っていますので、今日聞いていただいたみなさんとさらに進めていきたいなと思っております。以上です、ありがとうございました。
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