2024.10.10
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小田木朝子氏(以下、小田木):イベントを開始させていただきます。本日は、毎月定例で開催をしております「90分腹落ちセミナー」の、スペシャル企画としてご用意いたしました「“組織ぐるみ”で進める女性活躍セミナー~中原淳氏と考える“本当のダイバーシティ推進”作戦会議」を開始させていただきます。沢渡さん、中原さん、今日はよろしくお願いいたします。
中原淳氏(以下、中原):よろしくお願いします。
沢渡あまね氏(以下、沢渡):よろしくお願いします。
小田木:この取り組みには「90分腹落ちセミナー」という名前を付けておりまして、毎月1回、人材育成や組織開発に関わる方向けに「90分で役に立つ情報を提供する場を作る」というコンセプトで運営をさせていただいております。今日のスピーカーを順番に紹介をしていければと思います。まずはお馴染みの、私たち2人ですね。沢渡さんからお願いできますか?
沢渡:はい、みなさんこんにちは。毎度お騒がせしております、沢渡あまねです。物書き、業務プロセス、オフィスコミュニケーション改善、組織開発の専門家です。今日は書籍『バリューサイクル・マネジメント』の世界観をお話ししていきたいと思います。
最近、組織変革を目指す人たちのためのコミュニティ「沢渡マネジメントクラブ」というものも作りました。今日は「DXとの向き合い方」を発信しております、よろしければ参加いただければと思います。趣味はダム巡り、ダム際ワーケーション、「♯ダム際ワーキング」でして。(自身の背景画像を指して)いつもは2門しか空いていないダムの背景なんですけども、今日はフル開放しています(笑)。
小田木:そういうことですね(笑)。放水しているダムバージョン。
沢渡:ぜひダム飛沫を感じながら、今日は組織開発の話を中原さんも交えてしていきたいと思います。よろしくお願いします。
小田木:ありがとうございます。沢渡さん、今日もよろしくお願いいたします。
では続きまして、私も自己紹介させてください。株式会社NOKIOOの小田木と申します。よろしくお願いいたします。この「90分腹落ちセミナー」を運営しております、株式会社NOKIOOで役員をしております。
人材育成が担当事業でして、企業の中で人が働くとか成長していく、さらにそれが個人にとっても組織にとっても“めっちゃいい”という状態を作っていくために、私も頭を使って考えますし、そういったテーマに取り組む方の力になるためにいろんなサポートをしていければと、仕事をさせていただいております。
今日は「組織ぐるみの女性活躍」というテーマですけれども、先月に『人生の武器を手に入れよう! 働く私たちの育休戦略』という本を書かせていただきまして。女性キャリアや働き方、この辺りに向けていろんな発信をさせていただいてもおります。今日はよろしくお願いいたします。
小田木:それでは、今日のスペシャルゲストにも自己紹介をしていただきたいと思います。中原さん、よろしいですか?
中原:みなさんこんにちは、中原と申します。立教大学経営学部で人材開発や組織開発の研究をしています。「働く学びを科学する」ということをテーマにしていて、働く大人がどうやって学んで変わっていけばいいのか? もちろん1人だけ変わるのではなくて、チームや職場も変わらなければダメなわけですよね。
そのような時に、どんな条件が必要なのか? そのような研究をしております。今日のテーマでは「女性の視点で見直す人材育成」、あるいは「多様性の中でどうやってチームを率いていくか?」などについて。『チームワーキング ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方』という本も共著しましたので、よろしければお読みください。今日はどうぞよろしくお願いします。
小田木:ありがとうございます。今日は本当にお越しいただけてうれしいなと思っています、よろしくお願いします。ちなみにこのゲスト紹介に載っているお写真と、(画面を指して)今日の生の中原さんの映像が違うところがおもしろいなと思いながら……。
中原:そうですね。これ(写真)は5年ぐらい前で、だんだん髪が薄くなってきて短くなってきているんですけど。最近、感染拡大していて理髪店になかなか行きにくいということで、かみさんに切ってもらったら、切り過ぎちゃって僧侶っぽくなっちゃったんですよ(笑)。
沢渡:啓蒙するにはいいじゃないですか(笑)。
中原:「おまえが『僧侶』なんておこがましい」という声もきこえてきそうです。でも僕は、もう「僧侶」でいいです、そんな感じに仕上がってきています(笑)。
小田木:今日のカジュアルな感じがまたいいと思って、そんな雰囲気に合う場を作っていきたいと思います(笑)。よろしくお願いします。
中原:私は明るい僧侶ですから、貢献できると思います(笑)。
沢渡:パワーワードきた(笑)。
小田木:ありがとうございます。今日はこの3人で、トークライブ形式でお届けをしていきたいと思いますので、みなさまよろしくお願いいたします。
小田木:では続きまして、このオープニングでご参加いただいているみなさまともコミュニケーションを取っていきたいなと思っております。
この「90分腹落ちセミナー」は、基本的にトークライブ形式で進行してまいります。参加いただいている方にも発信したり、できる限りインタラクティブな場を作っていきたいということで、チャットを使ってコミュニケーションを取りながら進行していくスタイルを取らせていただいています。
最初に少し「今日はどんな方が、どんな関心を持ってお越しくださっているのか?」を掴んでいきたいなと思っておりますので、チャットのウォーミングアップに、みなさんお付き合いをいただければと思います。こんな質問をご用意してみました。
まずは「みなさん、どんなお仕事をされていらっしゃいますか?」。これは表現自由でけっこうです。どんな表現でもけっこうですので、みなさんのお仕事やテーマを書き込みいただけますでしょうか?
沢渡:「人材開発」「スポーツコーチのデベロッパー」という方もいらっしゃいますね。
小田木:まさに「人材育成」と書いている方もいれば「なんでも屋さん」という方も。
沢渡:「副業編集長」「広告代理店の人事」。いいですね。「楽しく働ける職場作り」、思いがあっていいですね。
小田木:「つなげるつながる仕事」というのもありますよ。
沢渡:そうですね。
小田木:「上司の時間を作ること」。
沢渡:さっきいきなり、中原先生から「明るい僧侶」というパワーワードがありましたけど(笑)。「上司の時間を作ること」「従業員のハピネスを追求する部」。素敵です。
小田木:本当だ、なんでも屋さんも何人かいらっしゃる。
沢渡:「ちょっと大きいラーメン屋の人事部」。なんかラーメン食べたくなってきた。
小田木:ありがとうございます。もう、チャットを追うのが難しいぐらいのスピード感で流れていきますよね。今日の参加人数ゆえのライブ感、スピード感だと思います。
沢渡:やはり人材開発、組織開発、組織をアップデートされている方が多いようですね。「学び合う場を作る」。そうですね、おっしゃるとおり人事の人が多いですね。ありがとうございます。
小田木:ありがとうございます。では質問をもう1つ。「組織ぐるみで進める女性活躍セミナー」にあわせて「本当のダイバーシティ推進作戦会議」というタイトルを付けさせていただきましたが、このテーマに対してのみなさんの関心や課題感はどんなものがありますか?
おそらく、なにか関心・課題感があってご参加された方が多いんじゃないかなと思います。今日はたぶん、半数ぐらいは「中原さんをライブで見たかった」ということもあるかと思いますが。ぜひみなさん、一言でけっこうですので書き込みいただけますでしょうか?
沢渡:「女性管理職登用について、経営層の意識を変えたい」。
小田木:「管理職を増やす、かつ、そこに向けて経営層の意識を変える」。
沢渡:「上層部の情熱不足」。悩ましいですね。
小田木:やはり「中原さんを追いかけています」という方が何人かオープンに発信してくださって、ありがとうございます。
沢渡:「女性も男性も活躍できる組織作り」「おじさん文化のアンコンシャス・バイアスを壊したい」。いいですね、私も景色を変えるのが大好きですから。
小田木:今日はあえて付けた「組織ぐるみ」というタイトルに共感を寄せてくださった方もいらっしゃいますね。
沢渡:後はやはり「モチベーション」「働きがい」といったキーワードも見えますね。「上層部の意識を変えたい、上層部に女性は必要だと思わせたい、意識を変えたい」こんなコメントが目立っています。
小田木:そうですね。「上層・経営層」この辺りのキーワードが多いなと拝見しました。中原さん、なにか気になった書き込みはありますか?
中原:そうですね。やっぱり「組織ぐるみ」というところを、上層部含めて考えるのか? それとも、職場とかチームでも進めると考えるのか? 「組織ぐるみ」というところの意識の違いみたいなものが出てきている気がしますね。
小田木:なるほど。「『組織ぐるみ』ってどの辺だい? もしくはどう囲うんだい?」みたいなところですかね。
中原:それを「どう定義するんだい?」ということなんじゃないですか?
小田木:ありがとうございます。
沢渡:「D&Iの優先順位が低い、なぜ?」。すごく大事な問いかけで、これは私もよく聞きますね。DX推進室・ダイバーシティ推進室を立ち上げたのはいいものの、優先順位が低いし社内を巻き込めないし、上層部の意識が変わらない。さあ、どこから景色を変えていきましょうか? 今日は戦略会議ですから、ぜひこの3人で知恵を出し合って、明るい明日を作っていければなと思います。
小田木:みなさま、本当にオープンに書き込みいただきましてありがとうございます。すべてを拾いきれないのが申し訳ないなと思うのですが、ぜひこういった書き込みをしながら、今日の進行をしていきたいと思います。
小田木:ではここまでをオープニングにしまして、中身に入っていきたいと思います。あらためて「 “組織ぐるみ”で進める女性活躍セミナー」「“本当のダイバーシティ推進”作戦会議」。どこから入っていくの? ですが、まずテーマに対しての景色合わせから入っていきたいなと思っております。
今回のテーマと前提、女性活躍とかダイバーシティ推進という言葉を使わせていただいておりますけども、これをどう見るのか? なぜそのテーマなのか? この辺りで最初に景色を合わせながら進行していきたいと思いますので、今日はこんなスライドをご用意させていただきました。
今、我々が立っているここはどんな環境でしたっけ? 左側が職場や組織を取り巻く環境、そして右側が個人を取り巻く環境。「これってどう見る?」を表現させていただいた図になります。
まず左側をご覧ください。職場や組織を取り巻く環境はどんな環境と言えそうですか? まず企業の業態も職種もいろんなみなさまだと思いますけれども、変化のスピードがめちゃくちゃ速くて先読みしにくい、誰も答えを持っていない。
こんな環境だということは、間違いなく言えそうですよね。しかもその中でいろんなバックボーンを持った方、いろんな事情を抱えた方、そしていろんな価値観を持った方が組織の中にたくさんいるわけなので。いろんな人がいて、変化が速くて先読みしにくくて、かつ正解がわからない中で、どうやって勝っていく・価値を上げていく・成長していくのか? これを考えなきゃいけない、というのがまず1つ言えるのかなと思います。
一方で、右側の「個人」というところなのですが。実は変化が速くて正解がなくて、しかも多様性を増しているのは、組織の中だけの話じゃないですよね。変化が早いのでスキルや経験の陳腐化が速くて、かついろんな人がいるだけではなくて、個人の中でもいろんな多様性が増している。地域の中の私、働く私、親としての私、娘としての私、パートナーとしての私。
そしていろんな事情も抱えている。こんなに多様性が増えてきているということは、変動要素が多くて決めるのが難しい、しかも誰も答えを持っていなくて正解もないとしたら、組織のハンドリングだけじゃなくて個人のキャリアのハンドリングという観点でも、いろんな難しさが増しているんじゃないか? これをまず前提に置かせていただきました。沢渡さん、こんな説明でオッケーですか?
沢渡:はい、バッチリだと思います。ポイントは誰も答えを持っていない、正解もない。自ら主体的に問いを立てて、主体的に意味づけして、主体的につながって、主体的に行動していく。これがより求められる時代だと。(ポイントは)ここかなと感じているので、この後も展開をしていきたいと思います。
小田木:ありがとうございます。正解がないということは、なにが正解か考えて決めていかないといけない、ということですね。
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