2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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岩崎一郎氏(以下、岩崎):もう1つだけ付け加えさせていただくと、リーダーがメンバーの一人ひとりを深く理解しようと努力をしていると、だんだんメンバーがリーダーのことを好きになっていきます。「この人は自分のことを、こんなによく理解しようとしてくれてるんだ」っていう。
人間の脳は、ある特性があって。自分の好きな人・尊敬する人・親しみを感じる人のことを、無意識に真似るという特性があります。ティーンエイジャーの人が、自分の好きなアイドルやタレントさんの口癖とか仕草を自然に真似たりしてるのは、その1つの例ですよね。
それと同じように、大きな目的。そういうものも「あ、なんかこの人いいな」って思うと、その人が目指しているところを「自分も一緒にそれを目指したい」と思うようになるんですよ。それを脳科学の用語で言うと「目的伝播」。伝播というのは、波及していくというか伝染していくというか、そういう言葉ですね。
「目的伝播」は英語で言うと「Contagion」という言葉になりますが、その状態が起こります。メンバーがリーダーのことを大好きになっていくと、リーダーが「こういうことやって世の中の役に立とうよ!」って言うことを「自分はこのリーダーが大好きだから、ぜひともリーダーと一緒にそれをやりたい!」っていう気持ちになってくんです。
(「集合知性を発揮するための3つの要素」の)①、②、③という順番の意味に気がつかれるはずです。
岩崎:最初に「この目的に共感する人、集まれ!」ってやらなくても、要するにリーダーの高い人格というか“徳”があるというか。リーダーがそういう人になっていくと、集まってきてくれたメンバーの人たちと一緒に集合知性が発揮できる状態になる、という意味もあって、この順番になってます。
斉藤知明氏(以下、斉藤):なるほどなあ。もう55分経ってしまったので、ここで一「Unipos」のご説明をさせていただきたいと思うのですが。この集合知性、理解というものが本質であるということが今お話しいただいたところかなと。最後に改めて、まとめさせていただきます。僕ら「Unipos」というサービスを提供しています。
その中で、「Unipos」というサービスの名前に込めた由来・意味は「Unite with Positivity」。ポジティブで人と人とをつなぐ。ポジティブって楽観的なだけでもなくて、相手のいいところを表出し合う・伝え合うっていうことが、1つの信頼につながるのかなと思って、「Unite with Positivity」、Uniposというものを提供しています。
実際にやっていることとしては、オンライン上で、こんなかたちで○○さんが○○さんに対して「こういうことしてくれてありがとう。ポイント送ります」と。そこに対して会社として、大事にする価値観である、例えば「リーダーシップ」「失敗を恐れず、前向きに挑戦する」という考え方について表現し合って、そこに対して「いいね!」し合う。
そういう形のコミュニティを会社の中に作ることができますよ、っていうサービスをご提供しています。
特にマネジメントに携わっている人が、そのチームのメンバーだったり関わる人をフォローしておくと、周りで起こった貢献や活躍をすぐ知って「いいね!」って拍手して、「見てるよ」と伝えることができる。そういうプラットフォームなんです。
斉藤:「Unipos」を提供している中で、いろんな顧客のみなさんから「今まで知らなかったチームみんなの貢献が知れた」「なかなか言葉にして言われていなかったけども、改めて自分の強みを再発見できた」「相手が自分を『見てくれてるんだ』って安心して、すごく前向きに仕事に取り組めるようになった」というお声をいただいております。
メーカーさんを含む、たくさんの企業のみなさんにご導入をいただけるようになってきた最中です。人のいいところを認め合うところに、ちゃんとテキスト化して伝えるってすごく大事なんじゃないかな? って信じて、「Unipos」を運営しています。岩崎さんの観点から見た時、これって大事だと思いますか?
岩崎:すごく大事です。自分のよいところ、自分が気がついてないって面も含めてですけど、人って「人の役に立てている」とか「人によく見てもらえる」ところを伝えられると、先ほどから出ている信頼関係が築けます。
そして「自分って、こんなふうに人の役に立てるんだ」というのがわかると、やはりモチベーションも上がるので、すごく大事なことを「Unipos」さんはご提供されてるなと、お話を聞かせていただきました。
斉藤:ありがとうございます! すいません、なんか言わせちゃったみたいになったんですけど(笑)。手前味噌なんですが、自社としてもみんなの貢献も見えるし、自分が(「いいね!」を)された時もなんかうれしいですよね。
がんばって工夫してたことを、部下のみんなだったりチームのみんなから「これいいね」って言われるとすごいうれしいなと思うし、前向きになれる効能を感じておりますので、ぜひお届けしていければと思っております。
また、みなさま。「Uniposウェビナー実践編」が、7月からも開催決定をしております。組織開発の、実際に今、研修もされてらっしゃるNEWONEさんをお招きして「エンゲージメントの高い組織作りとは」ないし「組織風土改革の実践プロセスとは」について、プロセスを徹底的に解説するウェビナーをお届けしてまいります。こちらもご興味お持ちの方は、ぜひお申込みいただければと思います。
斉藤:では、このままQ&Aに入っていきたいなと思います。
斉藤:これ、僕も最初に気になったんですよ。「伸びをすると脳科学的にも効果がある」っておっしゃってたじゃないですか。これって何でなんですか?
岩崎:一番わかりやすい答えは、伸びをして、なんかリラックスした感じになりませんでしたか?
斉藤:なりました。
岩崎:あれが一番の答えだと思うんですが、脳に酸素を送りやすくなります。あくびをしてもいいんですけど「みんなであくびしましょう」って言うよりは「伸びしましょう」のほうがいいかなと思って。
斉藤:(笑)。酸素が送り込まれるとリラックスするっていう。
岩崎:それプラス、脳というか、特に緊張していると肩のところの筋肉が張るので。こうやって伸びをすると、筋肉が伸びますよね。伸びをするだけで筋肉は伸ばせるんですけど、そこにちょっと声を出して「ウ~ッ」ってやると、肺に空気が入りやすくなるので、その分、酸素が脳に行きやすくなるっていう効果があります。
斉藤:ありがとうございます。今度から使っていきます。
斉藤:では、Q&Aは23問もご質問をいただいておりますので、すべてではなくかいつまんでになるかもしれないんですが、お答えしていきます。これは僕も少し気になった、Mさんからのご質問なんですけれども。
「信頼関係をうまく築けているリーダーが取り組んでいる、何かよい事例はありますか?」。
例えば「こういう組織とかこういう会議が生まれているよ」「こういうミーティングが生まれているよ」「こういう取り組みをしていたらこんな信頼関係が築かれたよ」みたいな事例って、あればぜひご紹介いただければなと思うんですけど。岩崎さんは何かお持ちでしょうか?
岩崎:事例ですか。
斉藤:こういうストーリーだったりですとか、エピソードでもよいかなと思うんですけれども。
岩崎:1つは自分の部下・チームメンバーが出社してきた時に、今はオンラインで難しいかもしれないですけど、毎日、特に朝にふだんとの違いにすごく気がつきますね。「なんかいつもより気持ちが沈んでそうだな」「顔の様子が暗いな」「いつもよりちょっと元気だな」とか。
別に、顔色を伺うという意味ではありません。そういうところに気がついて、「今日はちょっと元気なさそうだけど、大丈夫?」みたいな声掛けができると、部下は相談しやすくなりますよね。
斉藤:今の話だとリアルタイム性、お互いを理解し合う、気持ちを汲み取るところをリアルタイムに声をかけるような行動をとってらっしゃったりする、ってことなんですかね。
岩崎:その通りです。あとは誕生日に声掛けをしたり。実際、社員さん一人ひとり誕生日にご本人に電話をして「誕生日おめでとう」って言う社長さんもおられますね。ちょっとしたきっかけに、相手を気遣う声掛けをすることがポイントです。
斉藤:難しいですね、ありがとうございます。
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