2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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大前研一氏:それから知っておきたいサイトですけれども、oDesk。これクラウドソーシングの世界チャンピオンです。こういうところは非常に安いので、ぜひ一度使っていただきたいというふうに思います。私の場合には日本語のプレゼンテーションを作りますと英語に直すとか。
それから福島の事故分析をやりましたけれども、ああいうものの英語化というのも、全部ここで頼むと世界中にいる優秀な日本人の方がやってくれる。旦那さんが出向していて、奥さんがくっついていっているような。そういう優秀な奥さんがこのサイトにはたくさんいます。
ですから日本語を英語に変えるとか。インドネシア語に変えるとか。そういうもの作業もみんなここでやってみると驚くほど安いし早いです。使ってみてください。
Linkedin。これは就職サイトで今有名になっていますけれども。SNSですね。例えば科学のこういう職場に得意だよという人のクラスターがありますので、今度会社辞めようと思うんだとか、君だったらうちの会社来ないかとか。そういうことで実質的にはヘッドハンターのチャンピオンになってきています。
InnoCentive。これはもともとイーライ・リリーという薬の開発をやっている会社がこれを使って開発をやったんですけれども。今ではプロクター・アンド・ギャンブルとか、いろんなところの新製品を考えるときにこのサイトを使う。クラウドソーシングの典型的な会社ですね。
クラウドワークス。これは私のところでやっているアタッカーズ・ビジネススクールの卒業生で吉田浩一郎君が作った会社で、まだ3年目ですが、来月の12月12日に上場します。
赤丸急上昇。16万人の人が登録をしているクラウドソーシング。だから皆さんもアイディアかなにかに煮詰まったというスタッフがいたら、同じ質問をここの中でやってみてください。しかも値段は高くないのです。
私はこのアイディアを出してくれた人に5万円出しますと言ったら100人応募してきます。それで当選した人だけ5万円出せばいいんですから。
使ってくださいと私がお願いしているのは、こういうのは使ってみないとわかんない。私のところもエア・キャンパスとかエア・サーチ。MBAなんかもモバイル環境でもとれるという時代になって。
これは世界初でこういうことをやったんですけれども。今では1万人ぐらいが常時これにぶら下がって勉強してくれていると。死ぬまで勉強だよ、ということでやっていますので、皆さんもお試しサイトなんかに来て見ていただきたいと。
クラウドは言い古されたことですけれども、電力ネットワークと並行して考えるとやりやすいと。自家発電というのはPCとか大型電算機ですよね。
大型発電所と送電網というのはクラウドで。そういう意味ではキャパシティーがほぼ無限に向こう側にあると。こう考えるとわかりやすいと言われています。
実際の販売はしかしながらモーターとか。電気をくうものはモーターとか洗濯機というのがね。お客さん側から見る必要がある。具体的にそうしないと発想がなかなか。
クラウドというと、雲を使うような話ですね、文字通り。だから業務側からのアプリが鍵となります。クラウドの典型例としては先程のジャック・ドーシーのSquare なんかを見ていただきましたけれども。
freeeという会社。これ佐々木大輔さんが私のところの放送局に来てやってくれたところから資料を借りてきているので見ていただきますけれども。これが典型的なクラウドのスケーラブルなスタートですね。
それからアメリカではPractice Fusionという。医療システムでダントツ1位です。無料で開業医にシステムを使わしてあげると。それで処方箋なんかをお客さんと共有する。
それをお客さんがサジェストした薬局に持っていくと、薬局側からピンハネするというモデルですけれども。あっという間に3千万人のお客さん。数10万の開業医がこれ使っちゃったんで。もうほとんど2位以下は出る幕なしと。
それから住所録。名刺認識王とかね。CamCardと言うやつですね。これは世界中で1億人が使っている名刺サイト。ちょっと怖いですけれどもね。私の名刺全部クラウドに入れてますから。ちょっと怖いですけれども。こういうのがたくさんあります。
freeeですけれども、中小企業個人事業主のためにパッケージソフトの会計ソフトじゃなくて必要なものをクラウドから提供します。簿記の知識がなくても使えるよと。銀行カードとかに関する明細を全部作ってあげるよと。会計帳簿も作ってあげましょう。処理のスピードは50倍ですよ。
無料プランがあります。1ヶ月たつと有料になります。有料たって980円ですよ。それで2人目がこれを使うと、もう1回980円と。こういう感じです。
それで、スタートして1年4ヶ月で10万事業所以上です。わかりますクラウドの良さ。これクラウドじゃなかったら大型コンピューターを用意していなかったら間に合わないんです。
でもクラウドはスケーラブルですから。ソフトだけ本当になるほどと思ってくれたら。しかもこれはフリーミアムですね。フリーで使わしてみて、良ければプレミアムモデルと。こういうふうになってきます。
これが典型的なバーティカルなアプリケーションということになります。ですから、パッケージソフトなんかが蔓延しているところというのは最高です。
クラウドを駆使して頭の中で有機的に結合する演習を、皆さんにもぜひしていただきたいと。例えば、若い女の子が1人で自分のアパートに帰るといったときに、センサーを置いといて、そこに誰も変な人が入ってきていないとか、そういうことをチェックしてくれるとか。寝てる間にも、なんか変な物音が窓の外でした時には見えるようなセンサーとか。
そしてスマホでもって操作すると。このようなことをすることによって、警備会社がなくてもおそらくそのまま直接警察に通報すればよくなる。そこで飛んだのが猫なのか、カラスなのか。そういうこともわかります。
官制マイナンバーを民間版で凌駕する。これは人口130万人のエストニアがやっちゃったことですけれども。それから先ほど言ったPractice Fusion。アメリカで大成功している電子カルテ。
それから開業医の経営システム。これを無料で提供してしばらくいくと有料になるか、処方箋の時にお金を裏で取ると。第2のeコマース化をしていくということですね。
これ今LINE自身はあんまりうまくできていないです。でもあれは、1億5千万人のアクティブユーザーがいると言われているので商いは無限だと思います。
リアルタイムプライシングでやるとか、人を集めるのに使うとか。それからシネコンなんかでお客が集まってない時に近所にいる人をGPSで見つけて、「今来てくれたら300円でいいですよ、1200円もいらないですよ」と、こういう話ですよね。このようにリアルタイムプライシングとGPSを組み合わせると、商いは無限になります。
そこで、最後にサイボウズに期待することというと、今のクラウドの成功例。Practice Fusionとかですね。freeeとかあぁいうのを見ると非常にはっきりしてくると思います。
いくつそういう縦穴を掘るのかと。業界別、業務別の穴を掘るとか。それからビックデータとかクラウドコンピューティングというのは抽象名詞ですよね。だからやっぱり会計ソフトとかそういう具体的な物でないといけないだろうと。
業界とか、業務側からの発想でターゲット顧客を数年でなるほどと思ってもらって1個提供する。加速度的に縦穴を増やしていく。そして、お客さんを離さずに、お客さんの業態をよく分かってる人を何人育てられるか、ということがキーになると思います。
お客さん側から見たら業務の最高のパートナーになるということを、私はサイボウズに期待します。クラウド、クラウドと言っている間は、頭の方は雲の中に入っちゃいますのでね。
ということで、ご清聴ありがとうございました。
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