2024.10.10
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奥田浩美氏(以下、奥田):私は若い頃から人に頭を下げたりという仕事をした経験がないので、サービス業が一番できない人間だと思っているんです。イベントって、けっこうおもてなしする感じがあるじゃないですか。なのに、私はこの事業をやっている。さらにいうと「女帝」と呼ばれている(笑)。
川原崎晋裕氏(以下、川原崎):そうですよね(笑)。そう呼ばれる所以を、僕は未だによくわかっていないのですけれど。
奥田:私もよくわかっていないです(笑)。でも、ちゃんとクライアントであれ言いたいことを伝えていく必要はあるんですよね。クライアントが欲しいものを下から提供するだけがサービスじゃなくて、こちら側が先導することだってサービスだと私は思っているんです。
1989年当時、日本でIT専業のカンファレンスをするための会社がなかった。だから私は、そういったサービスをつくったわけじゃないですか。
ということは、お客さんの後ろで言われるものだけ作っていたら、先端のプロダクトやサービスは一生できないわけですよね。プロがお客さんを引っ張ることは1つのサービスです。その考えをまさに今、イベントに落とし込もうとしているんですね。
それでいうと、私のところにはさまざまなイベントのプロデュースのお仕事がくるのですが、5分の4は辞退しているんですよ。というか、そのままは受けない。
川原崎:ほとんどじゃないですか。
奥田:その代わり、アドバイスのようなことを伝えていたりするんです。例えば「この時期に1,000人のイベントをやるべきじゃない」「それより小さなミートアップをたくさんやったほうがいい」とか。あとよく相手に「イベントをやった翌日に、どんな世界をつくりたいですか」と聞くんです。だいたい第一声がそれなんですよね(笑)。
例えば「ログミーカンファレンスをやりたいので、奥田さんに協力してもらいたいです」と言われたら、「では、そのカンファレンス翌日をどう想像していますか? なにが生まれていますか」をひたすら聞くんです。そうじゃないと、イベントをやってお金をばらまいて終わってしまう。「カンファレンス翌日に、ログミーでなにかしたいと思う人が増えている」「ログミーに載りたいと思う人が増えている」など、はっきりさせないといけない。
ただ舞台をつくってイベントをやるだけだったら、私じゃない人でもやってくれると思います。
先日協力したイベントは、開催前から私達に「どんなイベントにするか」という相談が何回も繰り返されました。私が彼らの相談に乗った理由は「イベントを通じて達成したいこと」があったからだったんですね。そしてイベントが終わった直後に主催側が言っていたのが「イベントがまだ終わった気がしないんです」だったんです。それを聞いたらもう「やったー!」という気持ちになりましたね。
だいたいのイベント主催者は、終了後は「やった、終わった! ホッとした!」となるんです。でも、イベントが終わったのに「ここからまたなにかしなければならない、ここから始まる」と考えている。
川原崎:なるほど。
奥田:イベントは連続しているものなので、1本で終わるイベントだったらやらないほうがいいと言っているんですね。1回というのはイベントの回数だけじゃなくて、イベントが終わった時に「ここに集まった人たちにこうアプローチをしよう」「こんなコミュニティをつくろう」など、連続するイベントがいい。だから、先日登壇したイベントに関しては、主催側からそういった言葉を聞けてすごくよかったなと思っているんです。
川原崎:ログミーをやってみておもしろいなと思っていることの1つが、有料イベントを書き起こして無料で公開しても、今まで一度も参加者からクレームが出たことがないということです。
例えばIVS(Infinity Ventures Summit)については今約600本のログがログミーに上がっていますが、このカンファレンスはクローズドの招待制で、かつそこそこのお金を払わないと参加できないんです。
そんなIVSでの講演内容を、ログミーではすべて無料で読める。でも、これに対する参加者からのクレームは私の知る限りでは一切ないんです。むしろ、参加者がセッションの内容をあとで振り返れたり、現地にいたけどネットワーキングに夢中で出られなかったセッションの内容を知ることができたりといった点で、感謝してもらっています。
奥田:それは当たり前だと思います。
川原崎:というと?
奥田:特にIVSのようなイベントでは、「招待されて参加している自分」にお金を払っているからなんですよね。つまり、コミュニティに参加するためのフィー。ほかの有料イベントもそうですね。さらに、スポンサーとなるともっと支払っていますよね。
私は、お客さんからお金をとるイベントじゃなくて、講演者からお金をとるイベントをやりたいと思ったこともありました。つまり、その場にものすごく優良な顧客がいる。「そういった人たちとつながり、共感を得たいから、10万円払って講演します」という場をつくれるような気がしているんですね。とはいえ、まだその波はきていないんですけれど。
川原崎:それはスポンサードセッションとは違うんですか?
奥田:ちょっと違いますね。スポンサードセッションでも「商品を売りたい」より「自分の思いを聞いてほしい・共感を得たい」という時代がくる気がしているんです。
川原崎:お金を払ってですか?
奥田:そうです。つまり、お金を払ってすぐに売買するものは今までもありましたよね。見本市みたいなものにスポンサーとしてお金を払うパターンなどです。でも、今後のスポンサードセッションでは、お金を払った場所で自分のつくりたい未来を語る。そうすると、その未来のためにお金を払いたい人たちが集まる。
川原崎:なるほど。
奥田:資金調達に近い感じもしますけれど。お金を払って参加して、資金調達するイメージのほうがまだ近いかもしれません。
世の中のためにちゃんといいことをしたいと伝えるために参加費を払う。そして、そこにいる人たちに対してプロジェクトを語る。そのプロジェクトがすごくいいものだったら、お金がついたり、ネットワークができたりして、みんなが参加したくなりますよね。
だから、具体的な金額はわからないけれど、みんなが想像もしないような額の参加費も出てくるんだろうなと思っているんです。
川原崎:「空気感を感じるためにイベントへ来ている」という話がありましたが、そういった中で、ログミーでイベント内容を書き起こしで読めるということにはどういう価値があると思いますか?
奥田:次につなげようと思っている人であれば、ログミーを使いたがると思うんですよね。残す=復習するのではなく、「次の予習としてログミーに残す」ことに、私はすごく意味があると思っているんです。
ログミーの価値は、ログを読んだ人たちが「次は参加しよう」と思えることなんです。だから「次にもっと良質な人を集めよう」となった時、ログを載せることで読んだ人が「あ、これは行く価値があるイベントだ」と思える保証として使ってもらうことが一番いい気がしているんです。逆に言うと、すごくださいイベントはログを残すと逆効果になる(笑)。
その流れでいうと、IVSのログなどは価値がありますよね。「こういう人たちの話を生で聞けるんだ」と思って申し込むじゃないですか。本来であれば3年スパンくらいでイベントの目的と計画などをわかってもらって……となるところを、1年くらいで周知できる。
だからログミーこそ、「うちのログを読んで次のイベントに行きたいと思われることが価値なんです」と言い切ってもいいかもしれない。「だからこそ、御社のイベントに営業で来ているんです」と私がログミーの営業なら言いますね(笑)。
川原崎:そういうアドバイスはもっと早く教えてくださいよ(笑)。でも、ログミーでは「イベントのやりっ放しってもったいないですよね」とクライアントに言うと、すごく共感してもらえます。イベントは準備から集客、当日の運営とものすごくパワーがかかるのに、打ち上げ花火のように1日や2日で終わらせてしまってなにも残らないということが多い。
それをちゃんと残せば、例えば当日来られなかった人に内容を伝えることもできるし、動画と違って検索エンジンで全文を検索できるので、イベントコンテンツに出会える機会を増やせますよね。
そういう意味で、コンテンツマーケティングとしてもすごく有効な手段だと思っています。奥田さんのお話を聞いていて「終わった翌日にどういう状態になっていることが望ましいですか?」をサポートする選択肢の1つになれるといいなと思いました。
川原崎:ログミーのログをシェアする時の感想として「このイベントに行きたかったけど行けなかったから、書き起こしてくれてラッキー!」という人がけっこういるんです。一方で、「ログミーのおかげでイベント行かなくて済んだわ」という人はぜんぜんいないんですよね。そこがけっこうおもしろいと思っていて。もともと参加したい人たちが読んでいる。
奥田:さらに言うと、参加したくてもできなかったものを読むよね。
川原崎:ありますね、遠方とか。たまたま予定があったとか。
奥田:そういった営業戦略をとるのも、いいと思うんですよね。そういう価値があるから、次の年のためにも絶対に残すべきだという。一瞬で笑って捨てるみたいなものだったら、残さなくてもいいじゃんみたいな。
川原崎:ログミーがメディアになっている価値はそこなのかなと思いますね。ただ書き起こされていればいいだけなら、オウンドメディアなりブログサービスなりに文章も直さずそのまま投稿しておけばいい。けれど、「ログミーにはおもしろいイベントの書き起こしがたくさん載っている」と思っているユーザーが一定数いるから、イベント主催者も”ログミーに”載せたい、と思ってくださるのかなと思っています。
奥田:だからログミーは、私がやるイベントとすごく相性がいいなと昔から思っているんです。私は長期スパンでイベントを考えています。これが残ってくれているといいなと思うんですけど、なかなか主催者がそこに予算を割くことまで理解が及んでいないじゃないですか。でも、そこで営業としてログミーを売るのはいいと思うんです(笑)。
川原崎:ぜひ、我が社の顧問として奥田さんに(笑)。
奥田:本当にそうですよね(笑)。
川原崎:ログミーの特徴は、ログミーに対してユーザーが集まっているというより、スピーカーにユーザーが付いているということだと思っています。ログミーはその集合体だと思っているんですよね。
奥田:それでいうと……。最近私が読んだログは、脳科学者の中野信子さんが話していらっしゃるものでしたね。
川原崎:ということは、奥田さんはログミーを「誰が話しているか」で選んで読んでいる?
奥田:そう、話している人の存在が大きいのかなと思いますね。ログミーの記事はたくさんSNSなどでも流れてくるけれど、全部読んでいるわけではないですね。どちらかというと「この人のログが流れてきました」に反応して読んでいるのかもしれない。
川原崎:ちなみに、イベント軸で判断する、というのはありますか? 例えばGitHubのイベントがあったら読むとか。
奥田:イベント軸ではたぶん読まない気がする。
川原崎:読まないんですね。
奥田:ログミーって、まだ著名というわけではない人のログが拡散されたことってありますか?
川原崎:ちょいちょいあります。たまにスターみたいな人を発掘するときがあるんです。
僕らは「誰が話しているのか」という軸と、「なにを話しているのか」の2軸でログするイベントを探しています。「なにを話しているのか」は例えばテーマで、働き方改革とか、ドローンとか。そこでたまに金脈みたいな人を掘り当てることがあるんです。最近だと、芦名佑介さんなどがそうですね。
奥田:それは、どんな記事タイトルでした?
川原崎:もともと営業力のある人で、プルデンシャル生命保険へ行って、その後俳優を目指したという異例のキャリアを持っている人で。記事タイトルは「入社スピーチで『先輩をボコボコにしたい』と明言 異色のキャリアを歩む起業家の“自信と決断”」とか(笑)。
奥田:その話を聞いていたら、ログミー発のスターみたいな発想で意図的につくっていくのもありですよね。ログミー出身、みたいなものがみんなの後ろに浮かぶくらいの人とか。
川原崎:著名人ではない人でログミーでウケる人には、本当に優れたアイデアや思考を持っている……要するに話す内容がウケる人と、話し方や表現方法でウケる人の2種類がある感じがしますね。頭が良くてアイデアもいいのに、話し方が上手くないとログミーではウケない気がします。
奥田:いいことを言っててもね。テンポがありますし。それに、ログ化したものを広報がチェックして直した感じが残っていると響かないんですよね。
奥田:私は今、以前のように「イベント屋さん」と呼べる立ち位置から離れています。どちらかというと、事業を作るためにイベントを利用していたり、社会活動のための場所づくりをしていたりします。だから今は「なんの仕事をしているんですか?」と聞かれたら「私の仕事は空気をつくることです」と言っています。
私がイベントの場所で作った空気から、新たな活動が生まれたり、商品が売れたりしている。また、そういった空気はイベントだからつくりやすい。でも、空気ってすごく難しいなとも思っているんです。どんな素材が揃えば、人が動き出す空気を作れるのか。これは、イベントにとってものすごく大きな意味を持つと思っています。
川原崎:TEDなど、参加者を厳選するイベントもありますよね。観客も含めて1つのコンテンツのような、そういった意識は日本ではまだ薄い感じがあります。
奥田:私は空気にすごくこだわっているので、なんというか、吐く息が臭い人はダメなんですよ(笑)。
川原崎:呼気が(笑)。
奥田:ただ、これは実際に臭いかどうかという話ではなく(笑)。参加者が持っている空気感ですよね。どういった空気感を持った人たちが来るのかは、すごく大切です。
例えば、日本のお硬い機関がやりがちなのは、四角四面のブースを作って……みたいなものだったりするんですが、私から見るとそれは40年前のスタイルなんですよ(笑)。
川原崎:80年代のブースをつくっていると(笑)。
奥田:それを1度壊して、つくり直す必要がありますよね。もちろん見かけだけじゃなく。そこは座り込みたくなる場なのか、未来を語りたくなる場なのか、それとも製品について知りたくなる場なのか。この「場」の空気を設計するには、人の空気や服装が絡んでくると思うんです。
川原崎:パーティーだとドレスコードとかありますもんね。
奥田:ドレスコードを、いったん疑って壊す。それがイベントに必要。あるいは、場所によってはブラックタイがないと成り立たない晩餐会のようなものとかね。
川原崎:そろそろ時間ですね。
奥田:最後にもう1問くらいいいですよ。
川原崎:では……これから奥田さんが、イベントやカンファレンスをどうしていきたいのかを最初の方にうかがったと思います。そこから少し発展して、イベントやカンファレンスが今後どう進化していくのかについてお聞きしたいです。
奥田:やりたいこととしては、イベントやカンファレンスみたいなものが1つの括りじゃなく、境目がなくなるようなものをつくりたいですね。どこから参加していたのかがわからなくなるような(笑)。
川原崎:VR技術どうこうという話ではなく、概念としてですね?
奥田:そうですね。だから「イベントに申し込みました」というものも変えたい。これは実際に例があります。Slush(北欧フィンランド発祥のスタートアップイベント)みたいなものだと、申し込んだIDがあれば、街中で自由にビールを飲めたりするんです。受付も、ヘルシンキの空港に着いたらパスカードみたいなものがあるくらい。それを受け取って街に出ると、そこではイベント関連のパーティーが行われている。その中にはイベントに招かれていない人もいるのだけれど、イベント参加者だけが情報を得られる場所へ行けたりする。
でも私としては、入国した空港にチェックインカウンターがあるっていうこと自体も、まだ境目がある気がしていますね。
川原崎:なんというか、もっとシームレスになるという部分でしょうか?
奥田:そうそう。どこから参加なのかがわからない。それはファンクラブに入ったタイミングでもいいかもしれないし。
ただ、現状としてはイベントを1つの目標にしてなにかをつくることが多いです。そこで変なイベント会社が中身もわからないままステージをつくって収益だけを上げ、そしてなんのイベントをやっていたのかもわからないまま立ち去っていくわけですよ。本当にそれでいいのかなと思っていて。
すべてのイベント制作会社に「舞台を装飾する人たちのことまですべてわかりなさい」という意味ではないのですが、実際にコンテンツの中身を知らないまま請け負っているところが9割だと私は思っているんですね。
先ほども言いましたが、私は1本で終わってなにも生み出さないイベントはやらないほうがいいと思っているし、ビジネスとしてもイベント1日分の収益だけがほしいわけじゃないんです。「なぜこのイベントをやらなければいけないのか」からずっと関わりたい。そうなると、そのイベントがどこから始まってどこへ向かっていくかをわかっているプロデューサーでなければならないと思っているんです。
川原崎:1日で20セッションとかやるのであれば、毎日ちょっとずつ出して1週間くらい続けてもいいわけですもんね。
奥田:そうそう。私がイベントのプロデュースの相談が5つあったうちの4つ断っているのは、そういうことなんです。「あなたたちが今話した内容は1,000人のイベントでやる話じゃないよ」「10人を毎日キャッチしたほうがいい」というのはよく話しています。
川原崎:そうですよね。1日全力で「ドーン!」とやるよりも、手数を増やしたほうが日常になっていきますよね。
奥田:「イベントってなに?」と言われると、大勢の人を集めて大きくやるだけがイベントではなく、小さなことをつなげていくこともイベントです。
これは私の人生観にもつながっているんですよね。私は『ワクワクすることだけ、やればいい』という本を書いているんですが、あれを読んだ人の中で「でも僕、ワクワクできないんです」という人がいたりします。「会社の仕事はつまらないし、ワクワクする仕事にも出会えそうにない」と食ってかかられるんです。
「じゃあ、あなたは毎日飲んでいる水とか、今食べている唐揚げ、咲いているきれいな花に対してワクワクする訓練をしていますか?」と言います。ふだんの一つひとつに目を配れるようになったら、100回ワクワクできるようになる。その瞬間に仕事ができるようになったら、その中からワクワクを引っ張り出すことができる。
それと同じで、イベントも積み重ねをしないまま派手なことだけをやろうとしている人たちが多い。それが許せないんですよ(笑)。
川原崎:派手にドーンと1回だけやるというのは、なんでもそうですが、あまり効果がないですよね。ずっとやり続けられることじゃないと。
奥田:大きなイベントに意味がないということではないんです。大きなイベントはものすごく核融合的なことになるのに、みんな地道にやるべきところをやらない。そして、どこかの会社が派手にドーンとやったイベントだけが目に入る。例えばAppleのイベントとかみるとカッコイイなと思いますよね。そしてファンを増やすための施策をなにもしていないような会社ですら「うちもAppleみたいなイベントをやりたいんですけど」と来るわけですよ(笑)。
川原崎:AppleはiPhoneをみんながふだん使っている、GitHubもふだんから使われている、という日常的な接点があるからこそ、それが一気に爆発する場としてのイベントが意味を成す、みたいなことですよね。でもそうじゃないもののほうが実際には多い印象は確かにあります。
奥田:だからこそ変えたいと思うし、変えるための事業を作っている。「うちも1,000人の会議をやりたい」と言われていったん断る、けれどそこから実は次のビジネスができていくんです。その3年後くらいに「今がやるタイミングじゃないですかね?」という感じで仕事ができるんですね。
稼ぐことだけを考えていたら、そんなことはできないですよね。稼ぐことが目的なら「1,000人の会議をやりたい」「ではやりましょうか」となる。でも、私はそれをやりたいわけじゃないんですよね。
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