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教育業界就活交流会カタリク2017(全4記事)

新卒入社の決め手はなに? ベネッセ内定者のリアル就活体験談

高校生向けキャリア学習プログラム「カタリ場」や、被災地での学習支援「コラボ・スクール」など、教育活動に意欲的に取り組んできたNPO法人カタリバ。その就活イベント「教育業界就活交流会カタリク2017」では、株式会社ベネッセコーポレーションの人事担当者・後藤照典氏が、「教育を仕事にすること」について就職活動をひかえる学生に向けて語りました。今回は、後藤氏が採用に関わったベネッセの内定者、荻原香織氏、来住美里氏、松野雄太氏の3名が登場。多くの業界や会社の中から、なぜベネッセを選んだのか? 三者三様の就活体験談と最終的な入社の決め手を紹介しました。

ベネッセ内定者の就活体験談

星野秀太氏(以下、星野):というわけで、採用担当の後藤さんのお話をいろいろ聞けたと思うんですけど。なかなか、内定者の方に会って話を聞く機会ってないかなと思うので、今度は内定者の皆さんから、「なぜベネッセという会社を選んだのか」とか、「どういう企業を受けてました」とか、そういうところを含めて自己紹介をお願いします。

ですので、今度は内定者の方の就活体験談ということで、お話しいただきたいなと思います。最初は荻原さんからですね。

就活のマイペースを見つけること

荻原香織氏(以下、荻原):おぎーです。よろしくお願いします。私は千葉大学の教育学部の4年生です。東京生まれで、沖縄に2年間いて、宮城に2年間いて、千葉に10年間いるという。「生まれたところはどこなんですか?」とか聞かれると、「一応東京生まれなんですけど……」とか答えるような人です。

どんな業界を志望していたかというと、教育と人材を見ていました。去年の今頃はカタリバでインターンをしていて、学生リーダーをしたり、ここにいる星野くんみたいな感じで、毎日毎日ここの高円寺の事務所に通っているような感じでした。

就活についてなんですけど、私は将来やりたいものを聞かれたときに、小さい頃の夢が、お母さんになることと、お姫様になることだったんですね。

だから、高校生の頃に「やりたいこと何?」って聞かれたときに、「別になんでもいいです。お母さんになれれば、お姫様になれればなんでもいい」みたいに思ってたんですよ。

でも私のお母さんが学びに貪欲で、毎朝新聞を読むし、週に2回は泳ぎに行くし、ヨガもやるし……みたいな。すごくいろんな趣味を持っているし、一生学んでいる人だったんですね。それってすごくすてきだなと思って。

私もやっぱり働きたいなと思ったし、進学したいなと思って、「人が一生関わるものってなんだろう?」って考えたときに、教育学部を選んで、今通っています。

なので、私は幸せになれれば本当に何してもいいなと思っていたので、就活の軸は、誰かのために頑張れる人たち、誰かを幸せにしてる人たちと一緒に働きたいなと思って、業界をいろいろ見ていました。

就活生にアドバイスって、何か偉そうなんですけど……。私は正直、あんまりたくさん企業を見ていません。たくさんの企業にエントリーして、たくさん面接を受けたわけではないので、エントリーシートのコツとかはぜんぜん話せないんです。

大事にしていたことは、人に会うこと。1個上の先輩に「どんな就活をしたんですか?」って話を聞いたり、知り合いの先輩の社員さんに話を聞きに行ったりしていました。

もう1個大事にしていたことが、就活のマイペースを見つけることです。私は4月からカタリバのインターンも辞めて、大学も週2になって。今まで週5で(大学に)通って、毎日事務所に来ていたような生活だったので、すごく忙しかったんですね。4月から就活を本格的に始めて、環境が変わったので就活のペースをつかむのが大変でした。

就活では人とたくさん会うので、リフレッシュしたいなと思って、動物に会いに行ったり、着物の教室に1週間に1回通って、おばさんたちに「どうやったら幸せな人になれますかね?」って話を聞いたりとか。あと、一人旅で1週間直島に行ったりしていました。

なので、就活は自分のペースでやるのが大切だなと私は思いました。人がいろんなことを言ってくると思うんですけど、マイペースにどんな人になりたいのか考えながら、就活をやったらいいかなと思います。ちょっと偉そうなんですけど。長くなりましたが、以上です。

商社、メーカーと悩んだ末に教育業界へ

星野:来住さんお願いします。

来住美里氏(以下、来住):私は、慶應大学法学部法律学科で、大学ではまったく教育に触れていなかったような人なんです。横浜で生まれて、父の転勤の都合でアメリカに3年間住んで、また横浜に戻ってきたような感じです。

まず、どの業界を志望していたかという話なんですが、実は教育業界で受けた会社はベネッセだけなんです。それ以外は、さっき後藤さんが話していた総合商社とか、メーカーみたいなところを受けていました。

なぜ(商社やメーカーを)受けていたのかというと、さっき後藤さんが話していたように、とりあえず皆受けるし、私の親も2人ともメーカーで、親族にもメーカーがいたので、「やっぱりメーカーかな」と思って受けていました。

去年の今頃何をしていたかというと、社会人と一緒に、地域過疎化とか、少子高齢化とか、そういったいろんな問題から自分たちで1つ、これについて解決しようというのを取り上げて、社会人と学生が入り混じって7人くらいで3ヶ月間、その人たちのためにどんなサービスを考えたら、もっとよくなるだろうというのを考え続けていました。

ちょうど去年の今頃に3ヶ月が終わった時期で、ヘトヘトになってたんですけど。でも、すごく楽しかったです。

「ヒト・モノ・コトを繋ぎ、世の中に価値を提供する」

就活の軸は何かというと、「ヒト・モノ・コトを繋ぎ、世の中に価値を提供します」という、ちょっと商社っぽい(笑)。これを使ってたんですけど、この話をすると長くなっちゃうから、あとで座談会みたいなものがあるみたいなので、もし興味があったらぜひ聞いてほしいと思います。 ここで言いたかったことは、自分の軸って「自分が何をしたいか」というのをずっとESでは書いていたし、OB訪問の人に会ったり、面接の時に話していたんですけど……。

ベネッセの最終面接の1週間前くらいになって、自分が大切にしていることは「何をするか」じゃなくて、「誰のために働きたいか」だったんじゃないかなと思って。

それが、私は子供たちのために働きたいということに気づいて、やっぱりベネッセに行きたいんだという思いに至りました。この話も、あとで詳しく説明させていただけたらなと思います。

(会場に写真を見せて)これ、くだらない写真なんですけど(笑)。田んぼで泥んこになって遊んでいた写真です。これは市村自然塾関東というNPOがやってるプログラムで、小学4年生から中学2年生の子供たちが9ヶ月間山奥に通って、農作業をするんです。、私も実際に通っていました。

そこで子供たちに教えていることは、「自分で考えて行動する力を身につけてください」ということと、「作物を育てる中で、自然に触れ合って生きる力を育みましょう」ということ。

私はこの活動をを小4から今にいたるまでやっています。こういった活動の中で、子供たちとずっと接してきて、やっぱり自分は子供のために何かしたかったんだなって気付いた活動でした。すみません、なんかくだらない写真なんですけど(笑)。ありがとうございます。

私は金融から商社、メーカー、教育系、いろんな会社の説明会に行ってきて、最後に教育に決まったんですけれども、就活生へのアドバイスがあれば、いろんなところを見たのはぜんぜん無駄にならないということです。

例えば、自動車メーカーさんに行って話を聞いたり、鉄鋼メーカーさんに行って話を聞いたりして、いろんな業界で「こんな熱い思いを持った人が働いているんだ」と、自分自身の社会勉強になったし、「こうやって世の中って回ってるんだな」という学びになったので。

もし、「ココ!」っていうのが決まってなかったら、いろんな業界で熱い思いを持って働いている人たちのことを知れるいい機会だと思うので、ぜひいろんなところに行ってほしいなと思います。

あと、自分を振り返ってみようというのは、後藤さんの話にもあったんですけど、やっぱり将来何をしたいかというのは、自分の過去に基づくものだと思います。

就職活動を、ある部分では自分自信を見返す機会と思って、自分が今までどういう価値観を持って、過去どんなことをしてきたかということを振り返って、自分にも向き合ってほしいなと思います。

最後に、「ヒト・モノ・コトを繋ぎ、世の中に価値を提供する」みたいなことを思いついたきっかけになった活動なんですが。

環境と経済の関係を考えられるようなボードゲームを運営していまして、それをアジアの子たちに持っていったり、いろんなところに持っていく活動をしていたので、もし興味があったら、あとで話したいなと思います。私からは、以上です。ありがとうございました。

就活の軸は「おもしろい×社会課題」

星野:来住さん、ありがとうございました。次、松野さんお願いします。

松野雄太氏(以下、松野):松野雄太と申します。大学時代はアカペラサークルに所属していて、ライブをしていたり、旅行に行ったりいました。ぜんぜん何をやってたのかわからないですけど、アカペラと旅行が好きだったと。それだけわかってもらえればいいかなと思います。

ここでは、「就活の軸を何にしていたか」について話したいなと思います。僕は「おもしろい×社会課題」と書いたんですけど。

自分自身のことをちょっと話します。高校生のときに、めちゃくちゃ数学が好きで、数学ができる大学に行こうってずっと思っていたんですね。実際に入学して、数学を勉強したんですけど、めちゃめちゃ数学が嫌いになりました。

なんでかというと、高校生のとき数学って計算するじゃないですか。それで、1つだけ解が求まると。あれにすごく憧れてたんですね。でも、大学の数学はそうじゃなくて、中3の頃に証明問題ってやりましたよね。そういうのばっかりでクソつまんなくて。

俺みたいに「クソつまんないな」って、学部に入って「嫌だな」って思ってる人ってどれだけいるんだろうというのを、文部科学省のデータを漁ったんですよ。

そしたら、世の中に12万人くらいの高校生が、大学に進学してから中退をすると。中退するのってめちゃくちゃ嫌だなと思っていて。

僕自身もそういう思いをしたからこそ、そういう生徒たちに何か届けられることはないかなということで、カタリバでインターンました。

だからこそ、ベネッセでもそういったところをやりたいなと思っていて。12万人の高校生の進路選択というところに携わりたい。それって社会課題かなって、すごく思うんですね。

実際に高校生としゃべっていく中で、「やっぱり私、もっと進路について学んでみます」とか、「考えてみます」とか、「考えられた」とか、そういう反応をもらった時にやってよかったなと思ったし。めっちゃおもしろいなと思ったというところで、就活の軸を「社会課題×おもしろい」としました。

あとで、座談会があるみたいなので、もうちょっと聞いてみたいなと思う人がいれば、ぜひ聞いてほしいなと思います! 以上です。

(会場拍手)

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