2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会者:ぜひみなさん、どんどん質問をしていただければと思うんですけれども。ちょっと一番上を聞きたいですね。
「活躍している同世代を見ると、なんとなくうらやましく感じてしまいます。自分は自分らしくいればいいとは思うのですが」ということで。これはけっこう私にもあるんですね。
木下紫乃氏(以下、木下):誰でもあるんじゃない? 私にもあるもの。
司会者:Facebookで「独立しました」とか「取締役になりました」とかけっこう見ると、「ふん」みたいな(笑)。
木下:でもさ、みなさんね、当たり前ですけど、SNSにはいいことしか書かないんですよ? 誰もみんな。本当に。これはね、私、55歳の年の功だと思っていて、本当にFacebookでウェイウェイやっている人でも、ろくでもない人をいっぱい知っていますから大丈夫。
司会者:(笑)。
木下:本当にいいことばっかりじゃない。いいことしか書かないんだから、あそこには。いいことのよりすぐりで、「それがあんたの一番いいことかい」みたいなぐらいに思っときゃいいんですよ、本当に。
司会者:確かに。逆文春砲みたいな感じですね。
木下:そうそう、ああいうのはでもね、本当に私らが若い時代はなかったから。この前も24歳の女の子と話していて、「SNSは恋愛と仕事観をダメにしたよね」みたいな話をしていたんですけれども。
司会者:(笑)。
木下:「余計なものが見えすぎることによるつまらなさとかモヤり感っていうのはあるよね」とかっていう話をして、「元彼とかつい見に行っちゃうんですよ」とか言って、「やめときなよ、そんなこと」とかっていう話をしていたんだけれども(笑)。でも見えちゃいますよね、嫌でも。そういう時は、みんな必死だな、って笑い飛ばして、自分の楽しさのところにちゃんとベクトルを向けたらいいと思いますけどね。
私でもありますよ。そういうのはもちろんあります。「でもその人の幸せって、私が本当に欲しいものなんだっけ?」と思うと、ぜんぜんそんなことなかったりするしね。冷静に考えると。「いや、絶対あの人、あんななっているけど、クソ忙しいんだろうな。私には絶対ムリだわ」とかって思ったりね(笑)。
司会者:(笑)。
木下:何でもさ、トレードオフだから。いいこともあれば、その裏の面もあるに決まっているからね。それを冷静に考えたらいいと思いますよね。
司会者:なるほどですね。
木下:だいたい自分が落ちているとさ、そういうふうになっちゃいますよね。
司会者:そうですね。
木下:だから自分を整えていくのが大事なの。そういう時はゆっくりね、大好きな匂いのアロマを入れてお風呂に入るとか、そういうほうがいいと思います。
司会者:自分のフラットに考えられる空間を作るということですね。
木下:そうそう。ネガティブになるとさ、人のことがうらやましくなったりとかなっちゃうから、自分を整えていただきたいなと思いますね。
司会者:なるほど。サウナみたいなことですね。
木下:(笑)。何でもいいけど、私にとってのサウナみたいなのを見つけることをね。
司会者:ごめんなさい、ちょっといいことを言おうとして空回っちゃうのでご容赦ください(笑)。
木下:大丈夫です。
司会者:ありがとうございます。ちょっと似たようなところですけど、「自分の強みに自信が持てないです。ストレングスファインダーなどのアセスメントでは、調和性や共感力が強みと出るのですが、これからの時代はもっと別の能力やスキルが必要な気がしていつもモヤモヤします。どうすれば強みに自信が持てるのでしょうか?」という。
木下:そうか、だとしたら、その強みがより活きる場所に行ったらいいね。共感力とか調和性というのが大事にされる場所に、自分の場所を変えてみる。
例えばさ、競争するとか戦略的に考えるとか、ほら、ストレングスファインダーでもあるじゃないですか。でもそういう人たちばっかり集まっているところだと、逆にでも共感力というのは重宝されるかもしれないしね。強みが顕在化するところに行くというのは大事かもしれないけどね。場所を自分で変えていくというね。
時代とか関係ないよ。みんな好きなことを言っているもの。「この時代は何が必要だ」とか。そんなの全部商売文句だから、はっきり言って。そうやって「じゃあ、○○力つけるためにこの講座にどうぞ」みたいなふうにみんな誘導するのよ。
司会者:(笑)。
木下:この方のお悩み、自分がそれを持っている実感があるとか、何か体験があるんだったら、堂々とそれを大事にされたらいいと思いますけどね。能力とかスキルって本当に相対的なものだから、そういう人たちがたくさんいるところだと、共感とか調和というのを大事にする人たちとかといると、より自分も「心地よいな」と思うこともあるし。
逆に先ほど言ったみたいに、それがぜんぜんない殺伐とした場に行ってその人がいると、「何々さんがいてくれて、すごくほっとしました」みたいな話になるかもしれないしね。自分の強みというか持ち味が活かされるような場所をいろいろ探していくといいんじゃないかなと思いますけどね。
司会者:確かに。
木下:ちなみに私は、ストレングスファインダーの1番は社交性でした。
司会者:あ、そうなんですか。
木下:そう(笑)。昔やったから、今は変わっているかもしれないけど。
司会者:でも、なくても。
木下:そうそう(笑)。私、会社に勤めてた当時は営業をやっていたんですよ。営業マンで、私は「戦略性とか達成志向とかそういうのがあるんだろうな」と思っていたらぜんぜん違って、「何? 単に私、お客さんとヘラヘラ話しているだけで、調子いいだけじゃん」とか思って、ちょっと落ち込んだ記憶があります。
司会者:そうなんですか(笑)。
木下:確かにお友だちになるお客さん多いんだけど、ぜんぜん営業成績は上がらねえみたいな、そんな感じだったんです(笑)。
司会者:なるほど。そうですよね。
木下:すみません、余談です。
司会者:でも、それも何かそれを持っている人と掛け合わせてとかっていうので活きてくるようなものだったりしますよね。
木下:そうですね、うんうん。これも自分の思っていることで、誰かの役に立ったとか、「ありがとう」と言ってもらえたみたいな何か経験を作れると、それが自信につながったりすると思うんですけどね。見落としているかもしれないですよ。実はそういうフィードバックをもらっているかもしれないので。
司会者:なるほど。いや、ありがとうございます。
司会者:では続いて、紫乃さんのことを聞きたいということなんですけど、「しのママのデコボコ(した人生)の中で、その時に動員したようなサポーター、資源があったら教えてください」と。
木下:そうですね。私はね、自分以外は全員資源だと思っているんですよ(笑)。
司会者:お、いいですね。全部リソースだと(笑)。
木下:そうそう(笑)。すごく乾いた言い方だけどもね(笑)。だからそういう意味ではね、先ほどの関係性の話じゃないけれども、「こういうことだったら、この人は何か経験ありそうだな」という人に、相談をしたり話を聞きに行ったりとかっていうのはしましたね。その時に、「今まで何もぜんぜん連絡していなかったのに」と思わないぐらいの厚かましさは昔からあって。
司会者:(笑)。
木下:だからそこは本当にきちんとお願いをする。意外にそこで気がついたことは、人はそうやってお願いをされたり頼まれたりして、悪い気になる人というのは意外に少ない。もちろん頼み方とかはありますよ。失礼じゃないようにしなきゃいけないけれども。
でも、頼りにされるということで嫌だと思う人ってあんまり少ないので、本当にそれに詳しい人を探したり、詳しい人を教えてもらったりということで、人の意見を借りるというのはやりましたね。
司会者:なるほど。
木下:ただ、あんまり聞きすぎると訳がわからなくなっちゃうので、せいぜいそのぐらいかな。そういう人にとって大事なのは、「その後こうなりました」という、ちゃんと報告をすることで、報告をするとまた力になってくれます。
木下:あ、ひとつ思うことは、私のところに来る人でもそうなんだけど、相談に来てくれるんだけど、その後どうなったかというのがあんまりよくわからなくて、「あの人、大丈夫かな」心配になる人がけっこういっぱいいてね。
そこでちゃんと報告をして、一回やりとりを往復しておくと、また次の何か相談に乗ってもらえたり、今度はこっちが相談に乗ってあげたりすることもできたりするので、先ほどの関係性のメンテナンスじゃないけれども、そういったところにつながっていく可能性もあると思います。
司会者:なるほど。それは大事ですね。
木下:そうですね。
司会者:ボールをもらったらちゃんと返してあげるという。
木下:遠慮せず人に頼るというのは、1つのある意味、これも練習して磨いていく能力かもしれないので、やっていったらいいと思う。よく「断られたらどうしましょう」とか言うけど、「いや、断られたらその人は忙しかったということだから、また次の機会にして、次の人に行けばいいじゃん」といつも言うんですよ。
断られるのをすごく怖がる人というのがいるんだけど、人ってそれぞれタイミングもあるから、断られることってあると思うのね。そうしたら「今はダメだったんだな。今じゃなかったらな」でいいと思うので。
司会者:なるほど。
木下:それに慣れていくというのも大事かもしれないです。
司会者:ありがとうございます。
木下:じゃあ続いて、「けんすうさんのセミナーに参加しました。『愉快な人間であれば、これからの時代も仕事をしていける』という」。
木下:そうなんだ。
司会者:お話があったんですよ(笑)。ChatGPTに奪われないためにというお話ですね。
木下:ああ、愉快。
司会者:「どうしたらしのママのような魅力的な人になれますか?」。
木下:ありがとうございます。大好き。
司会者:(笑)。急にアイドル感が。
木下:あるよね。なんていうか、私はお店にいて思うのが、みんな本音をあんまり話さない人が多いなと思っていてね。もうちょっと自分の1.5倍増しぐらいで、仕事の場とかでも、本音を少し出していってもいいんじゃないかな。
例えば「これはちょっと違う」ということを「違う」とちゃんと伝える。それも先ほどから言っているように、いきなり「これ、違うと思います」と言ったら「なんだこいつ」となるので、「これってもうちょっとこういうふうにしたら、こういうふうになると思うんですけどね」みたいな、話し方のバリエーションをたくさん増やしていって。
それによって自分の本音を伝えていけば、「この人はこういうことを考えているんだ。じゃあちょっとこんなことも聞いてみようか」みたいなふうに、何でしょうね、人とのつながりが濃くなっていくんじゃないかと思うんですよ。
木下:特に若い方と話していると、若い、年寄り、あんまり言うのは好きではないんだけれども、「こういう時はこういうお作法でこうしなきゃいけない」みたいなのがすごくかっちりありすぎて、自分の本音を出すことをもうやめてしまっていたり、まだそれに慣れてなかったりする人が多いなと思っていて。
そういう垣根があるほうが楽っちゃ楽なんです。人とのコミュニケーションって。でもちょっと外してみるとか、先ほどの3つのタグの3つ目じゃないんですけどね、ハッシュタグ以外にも書いているけれども、あれを地でやる。
「あ、この人意外にこういうこともこういうことも考えているんだ」とか、相手に興味を持ってもらう要素を、本音をちょっと入れるところでやっていくというのを、もっとやってもいいのになってみんな思う。私、けっこう店に来てくれる人にはずかずか。土足まみれで入っていくんだけど(笑)。
司会者:はいはい(笑)。
木下:そうすると、おもしろいものがいっぱい出てきて。
司会者:そうですよね。
木下:そうなんですよ。どの人もいろんなおもしろい宝物を持っていてね。もちろんそれを誰にも見せないというのもありだとは思うんだけど、「ちょっと見せてあげようか」と言うのもありだと思います。そうすると向こうは、「え、何、何、何?」と、仕事の場でも仕事以外の場でも絶対なると思うので、そこを無駄に守りすぎないというのはありかなという気がします。
司会者:実はそこを見せるとチャームポイントだったということがありますものね。
木下:そうなのそうなの。本当にそう思います。本当ね、「完璧でなきゃ」「ちゃんとしてなきゃ」と思っている人。これは世代に関わらず多いんだけれども、ちゃんとしていない人、多いよ? 実は。
司会者:(笑)。
木下:そんなちゃんとしていなくていいしね。ちゃんとしてなかったら、ちゃんとしてない部分は他の人に助けてもらえばいいんだから。なのでね、そこをなんて言うか、鎧をあんまり自分でまといすぎないというのは大事かも。「ギャップ萌え」という言葉があるからね。
司会者:確かに。ちょっと残り1分なんですけど、最後に1つ。夫婦間のお悩みなんですけど。
木下:そうそう、これがさっきからチラチラ気になっていたんだけど。
司会者:(笑)。「自分の人生を正当化したら、妻から冷ややかな目で見られました。いろんな経験を共有して共にして生きていくためのアドバイスをください」という。
木下:でもこの人偉いね。こうやってさ、自分の人生を正当化して、一回は奥さんに……。それを伝えてみたというのもね、すばらしいじゃないですか。
でも、私は伝えて冷ややかな目で見られたんだから、次の行動はは2つしかなくて、伝え続けるか、もう1個はパートナーと共にいろんな経験を共有して共に生きていくためというところを、いろんな経験の共有の幅をもっと狭めたら良くて、「この話は奥さんに通じねえや」と思ったら、もうその話はしないと。
司会者:なるほど。
木下:すべてのことを共有していけるなんていうのは幻想ですよ、はっきり言って、パートナーシップにおいて。違う人間なんだから。合う部分で合わせていけばいいんじゃないかと思うし、そこはあるいはめげずに「うざいやつだ」と思われながらも、「いやいや、でも聞いて聞いて。俺はこうでさ」と言い続けて、「かわいいやつだ」と思わせるというのもありだと思うし、手段はその2つしかないと思う。
司会者:なるほど。ありがとうございます。ちょっとすみません、最後に1問いただいたんですけど。
木下:(笑)。ありがとうございます。
司会者:いったんQAは閉じさせていただきます。みなさん、ご質問いただきましてありがとうございました。
木下:ありがとうございます。
司会者:では紫乃さん、すてきな「オンライン昼スナック」を展開していただきましてありがとうございました。
木下:ありがとうございました。
司会者:みなさん、拍手をお願いいたします。
木下:ありがとうございま~す。お店にも遊びにきてください。
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