2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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佐野創太氏(以下、佐野):次に「『レベル別』副業の見つけ方5選」。「俺も一貫性あるかも」とか、「副業(複業)につながるキャリアがありそう」から、じゃあどう見つけるのかですよね。
副業(複業)をやるには大きく5つの方法があります。シンプルに、知り合いに聞く方法があります。「仕事何かない?」とか、今だったらFacebookでもInstagramでも、つながっているSNSから「こういうのがあればやりたいです」とやったら、仕事が来たりします。知り合い経由で行く。
あとは、社内副業。最近増えましたね。社内の他の部署に行けるみたいなやつですね。社内インターンという名前でやっている会社もあります。なので社内にそういう制度がないかなと見ていただく。あとは僕が運営してるような求人サイトを見てみるのもありです。「自分の職種名 副業」で検索するだけでもバッと出てきます。
あと最近は副業エージェントを使う。これも同じように、自分の「職種名 副業 エージェント」と検索するだけでできます。最近増えているんですよ。あとは、スキルシェア。これはココナラとかタイムチケットとか、自分のスキルを販売できるところがあります。
フリーランスとか、経営者、起業家のキャリアに興味がある方は、けっこうここで自分の商品を作って、それが売れるかどうかやってみて、お金を回収する。独立後にやるすべての流れをキュッと短いサイクルでできるので、スキルシェアサイトで調べてみるのもとてもお勧めです。
佐野:人的つながり、実はすごくお勧めです。けっこう古い本ですけど、すごく名著(『転職-ネットワークとキャリアの研究』)があります。
自分のキャリアを一変させるような出来事は、実は濃い人間関係よりも、最近あった薄い人間関係から始まると唱えて、社会学的に有名になった方がいらっしゃるんです。
その方の本の中で、「人的つながりを用いる人々は、現職に非常に満足する傾向が最も高く、逆に満足感を表明しない可能性が最も低い。直接応募、フォーマルな方法の順で満足度が低くなった」というところ。コネ入社最強説、縁故採用最強説です。
副業のサイトを運営している身ですが、みなさんがもし副業を始めようと思った時に、まず最初にやっていただくのに一番いいのは知り合いに聞く。そこでそういう仕事がなかったら、じゃあ次の手段みたいな感じで考えていただくのが、一番確かだと思います。
三菱商事が最長2年の休職と社内複業制度を導入したというニュースがありました。いわゆるレガシーな会社、終身雇用を絶対守るぞと思われていた会社も、こういう制度をやり始めている。みなさんの会社でも複業とか、もしかしたらあるかもしれないです。
これがさっきのスキルシェアサイト。カオスマップ好きな方いません? 最近の流行りで、類似サービスをグガガガッとまとめていくようなのがあるんですよ。これはけっこうバズるので、好きで作るんです。
こんなの見てても、目痛くなるだけだぞと思ったと思うんですけど、この中にざっくりと職種が書いてあるんですよね。総合とか、エンジニア、コンサル、営業とか、カテゴリがある。「エンジニアだな」「営業だな」と、自分のキャリアのタグ付けの中にある言葉を見つけてほしいんですよね。
「私マーケだわ」。マーケだったら真ん中の右上。マーケティングに特化した副業(複業)のサイトがあるんですね。じゃあこのマーケティングに先に行ってみようかなとか。エンジニアはやはりサイトがたくさんあるんだなとか、地方という文脈もあるんだなと探していくと、とても楽しい。
僕はけっこう求人サイトマニアなので、こういうのがすごく好きです。全部登録するぐらい。
なので、自分と近しいとか自分の興味があるものに、ぜひ登録していただくととても楽しい。とても楽しいとばかり言っていますけど、楽しいんですよ。副業(複業)の案件を「これ、できるかな」と見るの、楽しくないですか? 僕、けっこう好きです。「意外におもしろいぞ」みたいな仕事があったりするので、ぜひぜひこういうのを見ていただければと思います。
大手企業が導入しているサイトもあります。そういった「他の大手を見てみたいな」みたいな時は、こういうサイトはお勧めです。わりと副業(複業)サイトがやっている会社が、スタートアップ、小さい会社が多いんですよね。スタートアップの会社がスタートアップの営業にかけて、スタートアップの副業を載せるのは多いんですけれども、あまり大きな企業は載ってないんですよ。
そこをこのHiPro Direct(ハイプロダイレクト)は、大手の企業も導入いただいていて、すごく楽しいですよね。
こういう求人サイトは楽しいですよ。ぜひぜひ見てみてください。繰り返しになってしまいますけど、僕はすごく大好きです。
佐野:好きを仕事にするのは本当に強い。好きを仕事にするのは、経験豊富な人ほど「それは甘いんじゃないか」と考える傾向があります。好きを仕事にできたら誰も苦労はしねえよ的なやつですね。
いや、でもこれ、好きを仕事にすることが、結果的に強いとなった時に、僕は理詰めで考える人間なので、仕事に「なる好き」と「ならない好き」があると考えました。
これも今回出る『ゼロストレス転職』の中で、思いっきり書いたんですけれども、「仕事になる好き」を見つける手順はシンプル。まず自分が好きなもの、興味があるものを、仕事になる・ならないとかはどうでもいいので、全部並べる。
僕だったら音楽にめちゃくちゃ興味があるので、いつか仕事にしてやろうと思っています。茶道も昔やっていたので、茶道。あとはサッカー好きなのでサッカー。カフェ巡りでも寺巡りでも何でもいいです。全部出す。
その中でお金と時間を今も掛けているものを、こんな感じの表(「お金をかけている」「お金をかけていない」「時間をかけている」「時間をかけていない」のマトリクス)で分けてみる。
ここで本気度がわかる。興味あるなって言った時に、お金と時間掛けているものはマジで興味があるんですよ。僕は「サッカー興味あります」と言ってもここ最近やってない。スパイクももう持ってない。
ユニフォームもないとなると、たぶん高校時代の若かりし頃の自分を、引きずっているだけなのがわかってしまうんですよね。となると、これはたぶん仕事になりづらい。だけれども音楽には未だに金を使ってるんですよ。ライブは月1~2回行くし、YouTube Musicにお金を払っているし、GLAYのCD買うんですよ。いけるぞと。
最後の壁が提供者か、消費者か。僕、残念ながら音楽はめちゃくちゃ消費者です。これ、消費者だと改善点が見つからないということです。僕はGLAYのCDを聴いている時は、何も改善点が見つからないですよ。素晴らしい作品だと。「これはもう国歌になるべきだ」みたいになってしまうんですよ。これだと仕事にならないんですよね。
何か付加価値をつけたり、改善していかないと仕事にならないので、ファンはいらないんですよね。ファンでいてくださいみたいな。ミュージシャンになりたい方は、プロの音楽を聴いてる時に、「いや、ここ、こう転調した方がいいんじゃないか」とか「ここの歌詞くどいな」という目で見れるはずです。
そういうのが提供者目線だと僕は思っています。これをもっとよくできるのではないかと考えている人は、それを仕事にしていける。
僕の本を読んで、「うわ、つまんねえな」「いや、こんなのダメなんじゃないか」と思ったら、それをSNSに書き込むのではなくて……僕が傷つくんでね。じゃなくて、もしかしたら自分でキャリアの見つけ方を、開発できるかもしれないです。
言ってしまえば、これ変えられるやろ、本当にこんなことでいいと思ってるのか、みたいに、文句をつけたくなるものは何ですかという話です。
佐野:今けっこう有名な家具を売っている会社のマーケターになった相談者の方は、前の会社では正直つまらないものを売っていたらしいです。その時に「ふだん何をやっているんですか?」と聞いたら「カフェ巡りをやっている」と。「ほう。カフェ巡りで何をしてるんですか?」と聞いたら、「そこに置いてある椅子とかの配置が気になる」とその人が言ったんですね。
「配置? 何を言ってるんだ」と思ったけど、配置を変えたりちょっと照明の光の当て方を変えたりするだけで、同じ商品でもすごく見え方が変わるらしいんですね。それをすごく聞かされたんですけど、正直まったくわからなかった。
でもその人は「カフェを巡ることでそれを見ている」と言うんですよ。「お茶とかを楽しむみたいな?」「お茶は別にどこも一緒」と言って、逆にこの人は、お茶は売れないんだなと思ったんですね。お茶はわからないから。
「この椅子はこの角度で置いた方が売れる」とかがわかるらしいんですよね。その人はマーケターになって、商品の写真のカットもすごくうまいんです。コンバージョンがめちゃくちゃ高いんですよ。そういうのはLifeから見つけたんですよね。
この人、「家具なんて仕事になると思ってなかった」と言っていましたからね。「だって趣味だもん。カフェ巡りだから」と言っていたんですけれども、こういうのってバカにならんのです。
なのでみなさん、ぜひ興味があるものを列挙して、お金と時間を掛けているかを列挙して、最後に提供者・消費者でガッと仕訳する。これで提供者だったら、いける可能性が高い。
これをいきなり本業とか転職では難しいかもしれないけども、副業だったら挑戦できる可能性があるんですね。それが良さです。
佐野創太氏(以下、佐野):ここまでめちゃくちゃ駆け足だったけれども、時間がオーバーしております。このへんからは延長線みたいな感じで、お勧めの本をパカパカと紹介させていただければと思います。
1つ目が、最近本当にいい本が出ました。副業(複業)の本が出ました。『スキルマッチング型複業(副業)の実践書』で、この「複数」の「複」という言葉を、最初に使ったんじゃないかな。
最初に使ってサービスを展開している会社があるんですよね。サービス名が複業クラウドで、社名がAnother worksという会社の社長の大林さんという方が出した本です。一番網羅されていて確かだなと。
みなさん、副業(複業)の情報をネットで探すと、正直怪しい話が多くないですか? 寝てても儲かるとか、登録するだけで何かが起きるらしいんですけど、正直なかなか起きないじゃないですか。
たぶんみなさんお気づきなので、確かな複業をやろうかなという時には、この本が今のところ一番お勧めなのでぜひぜひ。職種別にやり方が書いてあるので、みなさんもこれに近い職業をやっていらっしゃったら、すごくヒントになると思うので、ぜひ読んでみてください。これが1冊目ですね。
続いて、『ポジショニング戦略』。
今日マーケ系の方はいらっしゃいますか? マーケ、広報、PR、ブランド系の人は、もしかしたら知っているかもしれないです。これ、すごくマーケティングの名著です。マーケ寄りな方はこの本、刺さりますよ。
僕はこの本が大好きで、マーケティンググルと呼ばれている、アル・ライズとジャック・トラウトというマーケ界隈の神みたいな人がいるんですけど、その人たちが書いている古典的名著です。
例えば僕らが、何でもいいので日本の中で、「山を思い出してください」と言われたら富士山が出てくるじゃないですか。富士山、高尾山みたいな。こういうのを聞かれた時に、第一想起されるにはどうしたらいいかを考えるのが、『ポジショニング戦略』です。
これってキャリアでもすごく近くて、「これをやらせたいな」と言われた時に、パッと思い浮かぶかどうか。自分がその候補の中に入るかどうかを考えるための、すごくいい本です。
洋書らしく、言い回しがちょっと気取っていたりするんですけれども、普通に読んでいくとめちゃくちゃ勉強になるので、ぜひぜひキャリアに活かす視点で読んでいただくと、ものすごく楽しいです。
佐野:「よし、やりたいことが見つかった」「いや、とはいえ、家族が」「とはいえ、これ以上時間が」となった時。なかなかパートナーを説得できないとか、対話にならないみたいな時に、読める本が出ました。この『デュアルキャリア・カップル』、めちゃくちゃいい本です。
2022年に出た本で新しいんですけれども、夫婦がキャリアもライフも、どっちも犠牲にしないために、どういう対話をしたらいいか、その転換点が3回出てくる。この3回で必ずと言っていいほど、夫婦は危機に陥るのでちゃんと話せと書いてある本です。
(スライドの)この下が、僕が関わっているサービスですけど、じゃあ何をどう対話するかを具体的に導き出せるのが、この『世帯経営ノート』です。
日本初の夫婦の対話を育む「夫婦会議®︎」を展開するLogista株式会社が開発して、全国の夫婦、企業や自治体が導入しています。僕も妻がいるのでよくわかるんですが、「せーの」で向かい合って話すと、なぜかちょっとファイティング感と言ったら変ですけど、なんだかうまくいかなかったり、ちょっとギクシャクしちゃう。
その時にノートを書きながらやると、お互いすごく落ち着くんですね。第三者がいるみたいな感じになって、話し合いがすごく進むので。「その副業(複業)、よしやれるぞ」となった時に、ちゃんとパートナーとか家族を味方につけたいなと思ったら、ぜひこの『デュアルキャリア・カップル』と『世界経営ノート』を読んでいただけると、とてもよろしいかと思います。
佐野:僕、実は哲学がすごく好きな人間です。ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』とか大好きです。今日は副業やパラレルキャリアという観点ですけど、人生のキャリアを棚卸した時に、もっと哲学的に生きたい、根本から自分を見直したいみたいな時はこれ。『生きがいについて』。
著者の神谷美恵子さんという方は、美智子上皇后のアドバイザーをしていたぐらい、心に関する理解がものすごく深い、精神医学者でもあった方です。『生きがいについて』は、僕が1冊目を書いていた時の編集者の方に勧められたんですけど、激刺さりで、この本の引用をし過ぎて「ちょっとやめてください」と言われました(笑)。
影響されすぎた問題。「どう生きたいか」から掘り下げたい時に、元気な時はいいんですけど、ちょっと疲れている時に抽象的なことを掘り下げると落ち込みません? 僕、よく落ち込むんです。その時にいい具合に、落ち込まずにちゃんと考えさせてくれる本として、すごく僕はお勧めしています。
僕も60歳くらいになったら、こういう本を書きたいなと思うんですよね。たぶん今、僕がこういうのを書くと、「どうしたんですか?」となってしまうので、まだ書けないんですよね。わりと哲学的なことを書いていたら、今回の2冊目の編集者に「佐野さんが語るべきテーマがあります」と言われたんですよ。「そういう大きな話はまだいいです」とすごく釘を刺されたんです。
「おっ」と思って。さすが編集者。基本的に物静かで、そんなに多くをしゃべらないタイプの方が多いんですけれども、僕の今の2冊目の人もそうですけれども、そこだけはすごくまっすぐ目を見て言われたんですよ。「あ、これ、ガチだわ。ちょっと改めます」と思いました。
佐野:最後はお決まりですけれども、この『ゼロストレス転職』です。
今日の内容は全部1章から持ってきています。なので別にそんなに転職したくない方は、正直1章だけ読んでいただければいいです。購入者特典のダウンロードが「おわりに」についてるので、お見逃しなく。記入するだけで自分がわかるシートがついています。
最後に、いい言葉をお送りします。『カーネル・サンダース 65 歳から世界的企業を興した伝説の男』からの言葉です。
カーネル・サンダース、65歳からケンタッキーを作ったの知ってました? すごいですよね。65歳ですよ。
「何を始めるにしても、ゼロからのスタートではない。失敗や無駄だと思われたことなどを含めて、今までの人生で学んできたことを、決して低く評価する必要はない」。
これもう、僕が言ったことにしたかったぐらいですけれども、カーネル・サンダースが言うから、65歳からあの企業を作り上げた人が言うから刺さるんです。本当、そうですよね。
副業(複業)で何かやるときに「いやーこれまでやって来なかったなー」と謙虚になられる方がすごく多いんですけれども、絶対嘘。むしろ謙虚になっている方ほど、俯瞰して自分を見られているので、けっこうすぐ始められたり、パラレルキャリアができたりします。
「無駄だったな」とか「ぜんぜんやれることないかも」なんて思わずに、もう「カーネル・サンダースが言ってたんだ」と思っていただいて。みなさんの後ろにはカーネル・サンダースがいますので。失敗や無駄だと思ってしまったこと、実はそこから話が弾むことがまあまあある。
なので、カーネル・サンダースが言うように、ぜひぜひ今までの人生で学んできたことを、低く評価しないどころか過剰評価していただいて、進んでいただければなと思います。複業はやりたいことができるので、すごく楽しいと思います。
佐野はFacebookにもいますし、Twitterにもインスタにもいるので、何でもご連絡いただければお返事できると思います。ぜひぜひこれからもよろしくお願いいたします。以上でございます。ありがとうございました。
(会場拍手)
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