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阿部広太郎×田中泰延「あれも、これも、それも勝手な決めつけかもよ?」(全5記事)

パートナーとの価値観の相違をどう「解釈」したらいい? 他人と心地よく過ごすための“チーム”思考

本屋B&Bにて、『それ、勝手な決めつけかもよ?だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)刊行記念イベントが開催されました。本セッションでは、著者の阿部広太郎氏と、文筆家・田中泰延氏の対談の模様をお届けします。「解釈」の仕方で、考え方や行動を変えることができると説く阿部氏。本記事では、「創作」の真髄や、他人の「解釈」を変えることの難しさなどが語られました。

悩みや相談に「解釈」で答えていく、大質疑応答タイム

阿部:(笑)。ありがとうございます。残り20分ちょっとあるんですけれども、今日は「大質疑応答タイム」という時間を設けておりまして。

田中:「大」ってなんなんだ(笑)。

阿部:(笑)。泰延さんの昨日のYouTubeの配信(『僕たちはむつかしいことはわからない』)を見ていて、僕は心がほぐれたんです。質疑応答というか、みなさんの悩みや相談に、いかに「解釈」で答えていけるか。それでその人の心が軽くなったらと思っていて。今日もぜひ、いただいている質問に「解釈」で答えていけたらなと。

田中:質問を頂戴してるんですか。すごい。

阿部:ありがとうございます。さっそく1つ、質問を読み上げさせていただきますね。「本日は貴重なお話ありがとうございます。今後やりたいこと、挑戦してみたいこと、お二人の企てがなにかあれば伺いたいです。泰延さんの『読みたいことを、書けばいい。エピソード5~帝国の逆襲~』のご出版も楽しみにしています」と。

田中:「帝国の逆襲」(笑)。なんで(笑)。最後は『読みたいことを、書けばいい。~最後の聖戦~』みたいに。

阿部:そうですね(笑)。

田中:あと『読みたいことを、書けばいい。~怒りのアフガン~』っていうのも。

阿部:ありますよね(笑)。読むのが楽しみで仕方がないです。

田中:どんな本やねん(笑)。

出版社を立ち上げて、今一番やりたいこと

田中:えっと、ご質問は何でしたっけ。

阿部:「今後やりたいこと、挑戦してみたいこと、お二人の企てがなにかあれば伺いたいです」と。

田中:そっかそっか。じゃあ僕から答えていいでしょうか。

阿部:ぜひお願いします。

田中:この2年ぐらいは、本を出して出版社を作ったという、自分にとってもあっと驚くできごとばかりで。そのたびに、さっきおっしゃっていただいたような、手を引っ張ってくださる方がいました。

「そうか、そうやってみればいいんだ」って思って、自分の企てが50歳を過ぎてから初めてわかった。今年52歳ですからね。それまで電通にいた時は、冗談じゃなくて「この仕事向いてるのかな……?」って思っていたところあったから。

だから今は出版社を作って、「自分の本が出て、みんなに読んでもらった」という自分の体験を、ほかの人にも味わってほしいんですよ。自分がこれぞと思った人に、今野さんとか橋本さんが書いたような「あなた、本を出しませんか」という手紙を書いて。「私、あなたに書いてほしいんです」っていう本を、まずは1冊目、世の中に問うてみたい。これが今一番したいことです。

阿部:そうですよね。自分でも書くし、泰延さんが「この人の言葉を届けたい」っていう人を見つけて、そしてまた羽ばたいていくという。めちゃくちゃロマンがありますね。

目標が定まると、カーテンを付けることさえ楽しい

田中:そのために今日、何をしたか知ってます?

阿部:何でしょう?

田中:事務所にカーテンをつけました(笑)。

阿部:(笑)。

田中:眩しいねん(笑)。やっとAmazonからカーテンが届いたんで、引っ掛けました。そのやりたいことのために、今日はカーテンを付けた。着々ですよ。

阿部:なるほどなぁ。カーテンを付けることも、自分のやりたいことのため。

田中:そうなのよ。自分がやりたいことがあったら、Amazonから届いたカーテンを付けることも、やりたいことのステップなの。ただただカーテンを付けるのって、絶対楽しくないよと。

阿部:自分のオフィスの環境を整えられたことが、必ず「その人の出版を成功させる」ための一歩につながっているっていう。原稿ができあがった時に、日差しがもろに差し込まないことで、紙が日に焼けないっていう……。

田中:(笑)。いや、単純にまぶしいねん(笑)。

阿部:(笑)。こういう解釈も含めてやっていければと(笑)。

田中:そうそう。でも「目標が定まると、カーテンを付けるのも楽しいのか」と思ったよ。

物語を書いて、いつか届けられるようになりたい

阿部:そうですよね。解釈なんですけど、僕自身はBUMP OF CHICKENというバンドの『天体観測』っていうみんなが知ってる曲を聴いて、「日本のロックってすごいなぁ」「音楽ってすごいな」って思って、音楽の世界に導かれていって、コピーライターになれて、作詞家になれたところもあります。だから今、10数曲書けたんですけど。

僕が企てとしてやりたいのは、物語を書くというか。短い音楽の歌詞にも物語があるし、自分も本を3作を書いてきたけれども、物語をちゃんと書いて、いつか届けられるようになりたいとすごく思います。

同世代のカツセマサヒコさんの活躍も本当に刺激になるし、燃え殻さんが物語を書いて映像化されてたくさんの人の気持ちを巻き込んでいっているのも、本当にリスペクトしています。自分の中の物語のアンテナが立つことによって、入ってくる情報がどんどん刺激になって、自分にやる気がたまっているのがすごくうれしくて。

自分のやりたいこととして、物語とか作詞とかをやっていけたらなと思っております。

創作の真髄は「過去を書き換えられること」

田中:ちょっと脱線するけどさ、今、燃え殻さんとかカツセくんの名前出てきたけど。俺が本当に忘れられないのは「人には未来は変えられないんです。人が変えられるのは過去だけなんです」っていう、書く人としての燃え殻さんの一世一代の名言。

つまり創作は、過去を嘘で書き換えることなんですよ。燃え殻さんが小説を書いたら、「これ、この人の実体験なのかな。若い頃の話なのかな」って思われるけど、でも小説は嘘なの。描写から登場人物から話したことまで、ディティール(細かい部分)はめっちゃ嘘なの。でも燃え殻さんは、そのように「過去を書き換えてるんだよ」と。つまり、過去を変えてしまうことが、創作の1つの真髄なんだよね。

阿部:なにか生み出すことによって、自分の記憶とか思い出とかにスポットライトが当たって、ステージに引っ張り上げてあげることができる。自分自身を救うことができるという。

田中:うん。嘘っぱちに満ちてるからさ。話の中では美化したり、自分がそこですごくかっこいいセリフを言っていることになってたり、すごくモテてたりするから。もう大噓なんだけど、でもその大噓を書いて自分の過去を書き換えることで、「未来は変えられない」って言ってるけど、現実に燃え殻さんの人生の未来は変わっていくじゃん。

阿部:そうですね。それが創作のいいところですよね。「未来なんて変えられない」と思っていたとしても、過去と向き合うことによって自分の明日が変わっていく希望があるし。

他人を「解釈」で変えることは難しい

阿部:僕自身も本の冒頭、一章の始まりの前に、自分自身に言いたかったことを書いたんですけど。「それ、勝手な決めつけかもよ」って、過去の自分に、そしてこれからの自分にも言い続けることだろうなって。「自分に対する手紙でもある」というのは、創作のおもしろいところだなってすごく感じますね。

田中:そう。別に創作を志して小説家・作詞家・詩人になろうとしなくても、どんな人でも「どうしてあなたは今こういうことをやってるんですか?」っていった時に、なにかのストーリーには嘘がいっぱいあるんですよ。美化してたり、それか「あの時にこういうきっかけがあって、光みたいなものが見えてこの道にきました」とか。嘘なんですよ。

でもそれは、人間が解釈をする時のすごく大事な作業で。リアリズムだけじゃ物事は解釈できないし、未来に向けて生きていくことはできないですよ。

阿部:そうですね。今のお話につながるかもしれないですけども、質問をいただいてまして。「今日も軽妙なお話をありがとうございました。他人は変えられない、自分の解釈は変えられる、そんな感覚を覚えました。自分に対する解釈をどのようにしていくかで、自分らしく生きていくことができると思っています」と。

「主に両親ですが、他人の顔を気にして生きていて。つらいなと思っている解釈を、どのように変えることができるでしょうか」。

田中:親御さんが人目を気にするタイプだから、お子さんとして親を変えることができないか。でも、これ難しいんだよね。人は変えるの難しいからね。

阿部:難しいですよね。今の泰延さんとの創作の話は、「自分自身の過去」に関して捉え方を変えるんですけど。確かに、両親であろうとも他人だとするならば、その人を解釈で変えるって難しいなと思ってて。

1つあるとしたら「対話すること」というか、話し合ったり同じ時間を過ごすことでしかないなと思っています。ご両親と過ごす時間があるんだったら、「僕はこう思うんだ」って話を、お互いにキャッチボールをしていくしかないかなと思います。やっぱり人って、メール1通では変わらないじゃないですか。時間じゃないかなと思いますね。

相手が批判として受け取ってくれないときに、話を聞いてもらうコツ

田中:あとはお金?(笑)。

阿部:(笑)。

田中:なんでもお金で(笑)。いや、これは冗談抜きでね。

阿部:でも、あるかもしれない。

田中:本当に、あるかもしれないんですよ。人目を気にして生活している人に、100億円で自家用ヘリと金色のロールスロイスと豪邸を用意して住まわせたら、人目を気にせずに総ダイヤモンドの歯をしてさ。

阿部:(笑)。

田中:人がなんだっていうんだって。おじいちゃんとおばあちゃんも、ラップとか始めるよ。だから冗談抜きで、そういう物理的な変え方もあるからね。今は海外に行けないけど、鬱々としてる人をハワイに引っ越しさせたら、機嫌がよくなることだってあるんだもの。物理、物理。

阿部:旅行をプレゼントするとか、もしかしたらドローンをプレゼントすることでなにか変わるかもしれないし(笑)。もしかしたら、その人を変えていくツールがあるかもなとも思ったので。ぜひ一緒の時間を過ごしたりとか、モノとかお金で解決できるかもしれません(笑)。

田中:対話って難しいのは、相手のことを批判的に思ってる時は、どのような対話でも相手は批判としか受け取ってくれないこと。

阿部:あぁ、それはあるなぁ。

田中:それならば、会話はするけれども、第3のことを言う。両親に「あなたの人目を気にする感じはよくない」って言うよりも、例えば「杉良太郎って人目を気にしなくていいな」って言うとか。今急に出てきたので、なんで杉良太郎かわかんないんだけど(笑)。

阿部:(笑)。

田中:そのほうが、突破口があるよね。

阿部:ありますね。ありがとうございます。

パートナーとの価値観の相違をどう解釈したらいいのか

阿部:もう1つ質問です。「パートナーとの価値観の相違をどう解釈したらいいのか、解釈せずに向き合うほうがいいのか、悩んでおります。ぜひアドバイスをお願いします」と。

田中:これはねぇ。一緒に住んでる人だろうが、奥さん・旦那さんだろうが、難しいよね。この本の中で阿部さんもおっしゃってたけど、誰かとまったく同じ考えをすることはできないじゃない。

阿部:できないですよね。やっぱり近しいパートナーの方とかご家族の方であれば、言わずともアイコンタクトだけで通じるのが理想形のように思ってしまうけど。そういう関係性こそ繊細なつながりで、やり取りを丁寧にしていくしかないかなって思っています。解釈をせずにあきらめることも、選択肢の1つとしてはあると思うんだけども。ご自分が納得をした上で、パートナーと、チームとして。

田中:チームだからね。

阿部:本当に、チームなんですよ。チームとして作っていく上では、目指す先がどこなのかとか、お互いがどういう役割分担をするのかとか。これは本当に、話し合うしかない。向き合うとか、隣り合って話していくのが大事かなと思いますね。

田中:もっと深く考えると、なぜ人間は個人個人に分かれて生まれてこなくちゃいけないのかってことを考えると、分かれていることに意味がある。

中島らもは、「人類はもちろんみんなつながってるんだ」と。「でも島みたいなもので、大きい海の上で底は全部つながってるけど、見えているところは島と島で離れてるんだ」と。「海の底でみんなつながってる、でもそれぞれ離れ小島としていることに意味があるんだ」と。

だから一緒にはなれないんですよ。でもつながってるから、島同士なんだから、この島とこの島は、五島列島、小笠原諸島っていう、チームでやっていくんですよ。

パートナーと、「チーム」として一緒に過ごしてみる

阿部:チームにチーム名があったりルールがあったりするのは、お互いが気持ちよく過ごしていく上での約束ごとを決めているのかなと思っていて。もしかしたら、そういうお互いの中での名前を付けるとか、約束決めとか、ルール決めとか、「解釈」することで、今ご質問いただいた方が心地よく過ごしていくためのやり方になるのかなと思うので。少しでも参考になっていればうれしいです。

田中:まぁ理想は、年をとってパートナーの人に「あそこにあれした、あれがあるから取って」って言ったら「はいはい」って取る。そうなるかもしれないからね(笑)。そういう老夫婦っているよね。「あそこにアレしたナニがあるから、出してくれる?」って言ったら「はいはい」って、こっちからしたら何なんだって(笑)。

阿部:お互いのすべてを知り尽くして、一心同体みたいになれる夫婦に、長い時間をかけてなりますよね。

田中:それはチームとして長い時間を過ごすってことですからね。

阿部:そうですね。良い意味でのお互いの恒例を作っていけるといいんだろうな。応援してます。

田中:応援してます。

書くのはなぜ苦しいのか?

阿部:次の質問なんですけれども、「書くのはなぜ苦しいんでしょうか。そしてそんなに苦しいのに、なぜ人は書くのでしょうか」という、書くことに対するすごく哲学的なテーマの質問をいただいてます。

田中:この質問をしてくる人は、書いていないんやな(笑)。書いたらわかるわ。書くのは苦しいし、なぜ書くのかって言ったら、書かなしゃあないからやるっていうだけ。

阿部:(笑)。

田中:僕だってね、マラソンなんかぜんぜんやらないから。マラソンランナーに絶対にこの質問をしちゃうもん。「マラソンはなぜこんなに苦しいんでしょうか、人はなぜマラソンをするんですか」って。マラソンしてる人は聞かないから。「いやいや、すんねん」って。

阿部:きっと質問された方も書く苦しさを感じていらっしゃるでしょうし、たぶんその喜びも感じてらっしゃるんじゃないかなと思うんですけど。

田中:阿部さんは優しいね(笑)。

阿部:いやいや(笑)。でも泰延さんも「なんでこんな目にあわなくちゃいけないんだ」みたいに思うことってあるじゃないですか(笑)。

田中:そうだよ(笑)。

阿部:本当に苦しい時はあるので。でもそういう時に思うのは、作文を書いて褒めてもらったこととか、中学生の頃にレポートを書いて褒めてもらったみたいなことを僕は未だに覚えていて。読んでくれる人がいるのがいいなと思います。SNSに「読みました」とか感想をもらって、その一言がうれしくてやめられないんですよね。

注文がない・編集者がいない文章は文章ではない

田中:そうなんだよね。ただ僕の持論を展開しておくと、注文がない文章は文章じゃないと思ってるの。

阿部:おぉ。

田中:つまり自分でnoteとかに、腕組みながら「私の考えを誰にも頼まれないけど書いてみよう」って。書くことはいいし、それでおもしろいものもあるけど、それは実は「書く」の本質とは違って。「あなたにこういうテーマで書いてほしいんだ」っていうキックオフがないと、実は書く苦しさにもいかないし。

だって自分で書くのは、苦しくないじゃん。自分で夜中に「note書いてみよう」って、それのどこが苦しいの。人に言われるから、そのお題に対して応えようと思うから苦しいんですよ。

阿部:そうかぁ。

田中:それともう1つ。僕は編集者のいない文章は文章じゃないと思ってるの。つまり、まずこっち書き手の価値を認めて、また添削して「いやこれは違うんじゃないですか」とか、「もっとこうしましょう」って、話し相手と作っていくのが文章であって。一人で腕組みして書くのは、しんどいわけもないし、自由に書けばいいと思う。

阿部:つまり質問者さんはきっと今、期待に応えようともがいてるところなんでしょうね。

田中:それなら質問者さんは、誰からの依頼で書いてるかを教えてほしいですね。だって自分一人でTwitterとかブログとかnoteに書くのが、苦しいわけがない。自主的にやってるんだから。夜中にジョギングに行く人が、自分で出かけているのに「走るってなんでこんなに苦しいんだ」って。こっちはそう言われても「いやお前、自分で走りにきたよね」みたいな(笑)。

阿部:(笑)。ありがとうございます。

過去の文章を書き直すのは、過去の自分に先輩面することと同じ

阿部:本当にたくさんの質問をいただいて、あと1つかな。どれに答えましょうかね……じゃあこの質問に答えますね。「昨日『僕たちはむつかしいことはわからない』を拝見した者です」。

田中:ありがとうございます。

阿部:「質問です。ご自身で書かれた文字を、時間や環境が変わってから読み返した時に、過去の自分と比較することはありますか?」と。

田中:どう? 阿部さんに聞きたいんだけど、今までに書いた文章とか詞とかコピーとか本とか、何年か経って読み返して、今でも「これでいい」と思うのか「恥ずかしいな、ちょっと若かったな」と思うのか。どっちなんですか?

阿部:たくさん書き直したくなりますね。

田中:マジで(笑)。

阿部:例えば5年前に刊行した『待っていても、はじまらない』という書籍で書いた文章の、走り抜けようとしている感じとか勢いは、たぶんその時の自分でしか書けなかったものだと思うんですよ。

待っていても、はじまらない。―潔く前に進め

今は「もっとこうすりゃいいじゃん」とか「ここを変えたほうが読みやすくないかな」とか思う自分もいるけれども、たぶんその時のベストは尽くしていて。それを書き換えちゃうことは、過去の自分に対して先輩面することになると思っているので。

田中:なるほど、過去の自分に先輩面(笑)。

阿部:そうなんです(笑)。その時の自分をリスペクトしたほうがいいと思うんですね。なので、やらないんですけど書き直したくなったり、過去の自分にツッコミたくなったりとかは、めちゃくちゃ僕はあるので(笑)。ご質問にいただいているように、確かに比較すると思うし、していいと思いますけどね。

過去の自分は「歴史」だと思えばいい

田中:ただ、実際にはやらないよね。

阿部:やらないです。書き直しちゃうと、もう際限がなくなっちゃうので(笑)。もちろん、明らかな誤植とかは直したいですけど。

田中:だって阿部さんの本の版が重なるごとに、『待っていても、始まらない ~と、あの時は思っていた~』ってなってたら、「え、サブタイトル!?」みたいな(笑)。

阿部:(笑)。そうなんですよね、直したくなることはあるけれども、そこでやりはじめちゃうともう終わらなくなっちゃうし、止まらなくなっちゃうので。

田中:10年後に『それ、勝手な決めつけかもよ? ~その時はそう思ったんです~』って本はないよね(笑)。

阿部:(笑)。でも比較しちゃうことはあります。泰延さんも、ありますよね?

田中:ありますよ。だって恥ずかしいもん(笑)。その時の自分は稚拙だなぁって思うことがいっぱいあるけど、でも阿部さんと一緒で、それを否定していくともうどうしようもない。「歴史」だと思うようにしたらいいと思いますよ。

阿部:まさに歴史ですね。歴史を変えようとする人って、アニメや漫画でしかないですもんね。

田中:そうそう、歴史です。

阿部:まさに一言「歴史」ということで、ありがとうございます。

「過去の後悔も、未来の不安も、『自分の正解』に変えられる」

阿部:あっという間に時間になってしまったので、いったんここでクロージングさせていただけたらなと思っております。

田中:えぇー、あっという間だね。今日は深夜の2時までやるって聞いてたんだけど。

阿部:(笑)。やりたいです。泰延さんと話すと、もっともっとって思って、また次回と約束させていただきたいと思ったり。

田中:本当に来るからな。

阿部:もちろんです(笑)。

田中:何月何日何時だよ!

阿部:(笑)。泰延さんが本を出した時は、全力で応援しますので。

田中:踊りを披露してくれるっていう……。

阿部:いやいや(笑)。懐かしい。2年前にやりましたね。

田中:(笑)。

阿部:すいません、最後ちょっと書籍のお知らせなんですけども。「過去の後悔も、未来の不安も、『自分の正解』に変えられる」と帯に書かせてもらっています。目の前にある現実を、自分自身が決めることができると捉えて、その解釈の方法を書き上げさせていただきました。

それ、勝手な決めつけかもよ? だれかの正解にしばられない「解釈」の練習

時間の流れは変えられないけど、過去も未来も、今ここにいる自分から解釈することによって変えることができるし、自分が中心にいて、主人公であるという解釈を作れるんだなと思ってます。書籍は紙飛行機が目印なので。ぜひ本屋さん・ネット書店で手に取っていただけたらうれしいです。

阿部:泰延さんからもぜひお知らせをいただけたらなと思いますが、なにか今後の予定はありますかね。

田中:今日はカーテンを付け替えたんですけど、けっこうレースが厚くて。白いカーテンなんだけど、閉めたら部屋が真っ暗になるので、新しいカーテンをAmazonで買い直しました。それが今度届きます。だからカーテンが少し明るいやつになるんじゃないかな、ってことが僕のお知らせです。

阿部:(笑)。確かに、本当にお知らせですね。

田中:(笑)。弊社に来た人に「カーテン閉めると暗いですね」って言われるの、困るから。せっかく付けたけど、今日新しいの頼みました。

阿部:(笑)。泰延さんの会社の活動、そして新作に期待してます。

「根本的に考え方・解釈を変えれば、現実が変わる」とわかる本

田中:なんとか今年どこかで本を出す。あと、阿部さんの本は本当に拝読して、いっぱい付箋を貼って。

阿部:ありがとうございます(笑)。

田中:最初に読んだ時の感想でも言ったんですけど、言葉をこねくり回すアイデア法みたいな本じゃなくて、根本的に考え方・解釈を変えれば、現実が変わるという本だと。で、わりと心が暖かくなる本だと思うので、みなさんに読んでほしいなと思います。感想を語り合いましょう。

阿部:ありがとうございます、本当にうれしいです。泰延さんも僕も、Twitterをいつもよく見てますので。

田中:僕はあんまりTwitterをやってないんです。

阿部:やってますよね(笑)。

田中:Twitterとか苦手で……。

阿部:誰よりもTwitterを愛されてると思うんですけども。このあとも「#それ勝手な決めつけかもよ」でエゴサーチして見ていますので(笑)。ぜひツイートしていただけたらと思います。90分間、本当にあっという間のお時間だったんですけども。

田中:あっという間でしたね。いくらでもしゃべりたいけどね。

阿部:本当にあっという間。質問もたくさんお寄せいただき、ありがとうございました。みなさん、今日はご参加いただきありがとうございます。『それ、勝手な決め付けかもよ』の刊行記念イベントを、田中泰延さんとお届けさせていただきました。

田中:みなさん、ありがとうございました。

阿部:ありがとうございます。またお願いします。

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