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【ニュー・ハローワーク第6夜】アングラな一匹狼がありのままで生きていく方法って? GUEST 佐々木ののか(全6記事)

フリーランスで仕事が舞い込みやすくなる、2つのスタイル 「業界図の把握」と「SNSでの“愛のアピール”」について 

自身で仕事を生み出していく人に対してコワーキングスペース「BONUS TRACK MEMBER’S」主催のイベント「ニュー・ハローワーク」は、しごとを切り拓く人のためのお悩み相談所。フリーランスの方や事業を担う方に共通の悩みや問いに対して、一選択肢や視点を持つゲストと解決のためのヒントを考えるトークイベントです。第6回目となる今回は、相談員に佐々木ののか氏を迎え「アングラな一匹狼がありのままで生きていく方法」について語りました。本パートでは「わからないことが言語化されると楽になる」「『何のためにやってるんだろう?』が“線になる”瞬間」などについて話しています。

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仕事につながる“業界図”の把握

桜木彩佳氏(以下、桜木):そして今日は、参加者の半分以上がフリーランスの方が半分以上だったんですね。フリーランスを始めようと検討しているフェーズの方かもしれないのですが。

「フリーランスになって最初の仕事は何でしたか?」「最初にライターとして活動を始めた時、どのような方法で取っていましたか?」

あとは

「今の働き方をやめたいと思ったことはありますか? また、やめたいと思ったことがあれば、どのようにしてもう1度やろうと思い直すことができましたか?」 

「個人で仕事をやっていると、仕事場と生活の場の分離は大きな課題だと思っています。仕事場と生活の場をどのように区切っていますか?」 

佐々木ののか氏(以下、佐々木):まず上の2つからいきますね。始めた時の方法は「Wantedlyで」っていうところなんですけど。それからも同世代の編集者さん同士で「いい子いない?」「この子どう?」って、紹介で最初は回してもらったなぁという感じがありますね。

Webの編プロとか同士だとけっこう仲良かったりとかするので、わりと業界の中でも「こことこことここは仲良くしておくと、顔がつながりやすい」みたいな。業界図みたいなのを把握しておくと、けっこう紹介してもらいやすかったなっていうのはあります。

桜木:紹介してもらえるようになる売り込みって言ったらあれですけど、その部分はどういうスタイルで?

佐々木:けっこうネトスト気質なので、あれなんですけど(笑)。(当時は)Twitterが今みたいな感じじゃなかったっていうのもあるんですけど、すごく好きな編集者さんとかに執拗にリプライを送ったりとか。「これおもしろかった」って、その編集者さんが編集したやつをめちゃくちゃ拡散しまくったりとか。

桜木:なるほど。ラブを(笑)。

佐々木:そう、愛を伝えたいので(笑)。一緒に仕事したい人へのアピールはけっこう。

桜木:それは初めましてでも?

佐々木:そうですね。

桜木:いい仕事だなと思ったものに対して、アタックというかアピール。

佐々木:けっこう図々しくDMを送って「ご挨拶させてください」とかいって、お菓子持って会いに行ったりとかしてましたね、そういえば。忘れてましたけど。

桜木:へ~。なるほど。ありがとうございます。

軽やかに仕事を減らしたりできるのが、フリーのいいところ

佐々木:最初の仕事は「賃貸の1人暮らしメディア」みたいな感じで、2、30代の男性向けの1人暮らしの方に「どこの街がおすすめ?」みたいな記事を書いていましたね。おもしろかったです。

桜木:そういった働き方をやめたいと思ったことは、あるということですね。さっきのお話だと。

佐々木:そうですね。でもやめたらいいと思います。また戻ってきたりとかしてもいいと思うので。フリーランスは別に「やめた」って宣言しなくても、軽やかに仕事を減らしたりとかできる仕事がいいところなので。それはやったらいいと思います。

仕事場と生活の場の分離は、私、12月から引っ越して、今は2人で暮らしているんですけど。それまでは1人暮らしで、1つの部屋しかなかったのでやっぱり大変で。カフェとかに出かけたりは、よくしていました。

桜木:じゃあ家ではあんまり仕事せず?

佐々木:猫がいて、かわいくなっちゃうので(笑)。

桜木:仕事しててもかわいくなる(笑)。

佐々木:ただ、今は2つ部屋があって、1つを仕事部屋としてもらって。同居人のところに猫を置いてもらっているので。

桜木:かわいい問題も。

佐々木:かわいい問題も解消されて、っていうのはあります。

桜木:より環境がアップデートされた感じですね。

フリーランスを始める際の心構え

桜木:次は転職活動中の方から。

「働き方が嫌で現職を今月退職します。その中で働く選択肢を与えたいと思って、天職エージェントを志望して転職活動をしていますがなかなかうまくいきません。私自身の力不足ではありますが、働く選択肢を与える仕事ってありますか?」

佐々木:提示するみたいなことですかね?

桜木:うんうん。自分の働き方を提示したいということかな? 可能性を増やしたいみたいなことですよね。きっと今のスタイルじゃないところにいきたい、ということですよね?

佐々木:それこそ自分がやってるからというのもあるんですけど、ライターさんとかって、いろんな働き方を提示する1つの仕事、メディアとかもその1つなのかなとは思いますね。キャリア系のメディアとかだと、いろんな働き方の方を取材して記事にしてっていう……何だっけ? 名前忘れちゃったんですけど。

っていうのもあるので、転職エージェントってかなりプロとして、直に1人の方におすすめするっていうかたちだと思うんですけど。1対1じゃなくても、マスに届けるみたいな考え方もできるのかなっていうのは、思ったりしますけどね。

1対1だったらコーチングとかなのかな? すみません、ちょっと詳しくなくて。

桜木:これは、フリーランスをもう始めている方からのお悩み。

「ごくたまに個人の仕事をしていたものの、急遽決断を迫られて固定給があるわけではない状態で会社を辞め、フリーランスになってしまったので、今後の生活がとても不安です。」

「躍起になってはじめから無理をしすぎると会社員時代の二の舞になってしまいそうだと思いつつも、フリーランスになりたての頃はどうやっていくべきか、先輩としてアドバイスいただけたらうれしいです。」

佐々木:ありがとうございます。

桜木:きっとなりたてですよね。2ヶ月くらいかな?

佐々木:私なんかっていったらあれですけど、家とかも引き払っちゃった状態で、ずっとフリーランスを半年以上やってて。

桜木:お家はどうしてたんですか?

佐々木:友だちの家に泊まらせてもらったりとか、本当になにも考えてなかったんですけど(笑)。

桜木:それがいつ頃? 最初の頃? 

佐々木:そうです。2015年の5月から12月までだったんですけど。だから大丈夫って言うのも、ちょっとアレなんですけど。最悪、仕事がなくなって稼ぎがなくなっても、例えば衣食住のアテがあれば、しばらくはやれると思うので。友だちとか、拠り所みたいなものを確保しておくといいです。最低ラインの話ですけど。

できれば、もしこれからフリーランスになるっていう方には、生活費の3ヶ月分は常に貯金しておくことを、いろんな方におすすめされましたね。

桜木:資料にも書かれていましたね。

佐々木:そうですね。

桜木:たぶんこの方は、会社員時代がめちゃくちゃ忙しすぎたのもあるんでしょうね。無理をしすぎると二の舞になってしまいそう、っていうのは。

佐々木:あ~、そうですね。家賃とか払ってらっしゃると思うので、家賃分だけバイトするとかでもいいと思うんですよね。やっぱりフリーランスだけでやろうとすると、割りに合わない仕事も受けなきゃいけないとか、逆に追い込まれていくこともあるので。最初は無理しないで、生活を立てることを一番に考えても、もしかしたらいいかも知れないなと思います。

桜木:時間の使い方として。

佐々木:そうですね。

桜木:ありがとうございます。

苦労したことと、これだけは譲れないという仕事上のポリシー

桜木:仕事をするうえでのポリシーでまとめちゃったんですが。

「自分の仕事をリフレクション」……客観視ということですね……「する時に大切にしていることがあれば教えてください」。

あとは「フリーランスとして一番苦労したこと、またこれだけは譲れないことなど一番大事にしていること」。

佐々木:ありがとうございます。これも、嘘をつかないていうのをすごく大事にしていて。例えば具体的にどういうことかというと「信条に反することをしない」ってことだと思うんですけど。例えば、それこそ人権問題、ヘイトっぽい偏見の混じったような校正案が送られてきた時に、それを受けないとか。

あと、あんまりいいなと思ってないPR案件は受けないとか。そういうことぐらいですね。逆に、それ以外はあんまり気にしてないかもしれないです。

桜木:さっきの「自分の名前でシェアしたくないけど、仕事としては受けます」みたいなものは、信条には反しているわけではないけどっていう。そこにもバランスがきっとある……。

佐々木:そうですね。SEOとかは内容に問題がなければ別に信条には反してないし、嘘はついてないのでぜんぜん受けるけど、告知はしないという感じですね。ありがとうございます。

桜木:いえいえ。ありがとうございます。あと一番苦労したこと。

佐々木:一番苦労したことかぁ。うーん。お金のことは常々心配だったりするんですけど、特に若い女性だと、本当にセクハラが大変ですね。

おすすめとしては、さっきもスライドに盛り込んだんですけど。大企業が守ってくれるかわからないんですけど、例えば業務委託くらいでどこかの会社にちょっと片足乗せとくとか、守ってくれそうな組織にちょっとだけ触れておくというのは、けっこうリスクヘッジになるかなとは思います。

ただまあぜんぜん防げないんですけど、セクハラは……これモテ自慢とかじゃないですよ。セクハラなのでね。

桜木:そんなこと思っていないですよ。

佐々木:たまに言われるから。本当に若い女性は大変だと思うので。それは大変だったかなと思います。特に性のことを扱っているから、けっこう大変でした。

長く続けるために大切な、健康管理

桜木:ありがとうございます。一番下の

「ののかさんの作品を通して、押さえ込んでいた悲しみや怒りに気づくことのできた読者の1人です。発表のかたちや活動の場を変えながらテーマを追求されている印象があるのですが、しないと決めていることはありますか? 理由もお伺いすることができたら。あとは長く続けるために気をつけていることはありますか?」。 

佐々木:ありがとうございます。しないと決めていること。ごめんなさい、同じになっちゃうんですけど、やっぱり嘘をつかないということは決めていて。だからといってメディアのレギュレーションとかもあると思うので、まるっきり自分のやりたいようにやれるかと言ったらそうじゃないんですけど。ここは大事にしたいということを明確にして、相談して進めるっていうことは大事にしていますね。

長く続けるために。28、29、30才くらいで、すごく体を壊すことが増えてきて、このままだと60とかまで働けないなと思っているので。健康第一に。

桜木:健康のためになにかしていますか?

佐々木:ジムに通って、定期的にカウンセリングを受けて、最近やめちゃったんですけど整体も受けてたし。最近は腸活してます。

桜木:お! ヨーグルト? 違う?(笑)。

佐々木:ヨーグルトもそうだし。

桜木:納豆? 違う?(笑)。

佐々木:ワカメとか、あとビオフェルミンとか。

桜木:調子いいですか?

佐々木:そうですね。コーヒーやめたりとか。

桜木:普通の話みたい(笑)。

佐々木:世間話(笑)。

桜木:でも腸の話、このイベントで出たの2回目です。

佐々木:本当ですか! 流行ってるのかな、やっぱり。でも健康は大事に。昔はけっこう無理しちゃってたんですけど、最近は0時前には寝るようにしたりとか、なるべくしてます。

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