
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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大森春樹氏(以下、大森):質問を続けていいですか。「将来の具体的な目標がどうしても見つかりません。現在は新しい分野に関しての勉強などへ取り組んでいますが、前述のような状況の際に取れる行動のアドバイスがあればお伺いしたいです」。
北野唯我氏(以下、北野):やりたいこと。具体的な目標ですよね。これは本当にありきたりな言葉だと思いますし、『転職の思考法』の中でもある程度書かれていたと思いますけれど。やっぱりできることを増やしていくとか、誰かに感謝されることを増やしていくことでしか、たぶん解像度は上がっていかないと思いますね。
これはよく言うんですけれども、例えば日本にサッカーが存在しなくて、サッカーというものをテレビでまったく放送していなかったとしたら、「サッカー選手になりたい」と言う子がいると思います? たぶんいないと思うんですよ。そうですよね。
サッカーとか野球という、いわゆる目標を持っていそうに見える人ですら、結局はそのサッカーや野球というものを知って、経験するというプロセスを経ている。それで、「あっ、評価される」というものを経て目標が明確になっていくわけですよね。
すべての仕事は実はそうだと思っています。例えば僕、今はしゃべる側なんですけど、メディアに出たり司会をやるときの仕事って「アンカーマン」という職種があるんですね。誰かをプロデュースしたり話を聞く、アンカーマンという職種も自分は持っているなと思うんですけど。
でも、普通の人はアンカーマンという仕事をたぶん知らないじゃないですか。やってみたらどういう仕事なのかとか、アンカーマンのおもしろさがたぶんわかると思うんですよ。それは例えば弁護士もそうだし、編集者もそうだと思うんです。やっぱり「やってみる」ということが極めて重要ですよね。
でも、やってみるだけだと気付かないというか、具体的な目標になっていかないのは結局は「誰かのためになる」「ありがとうと言われる」ということまで、それを続けてないというか。そこまでいかなければ、お金を稼ぐというところまでいかないんですね。
自分のやりたいことはやってみるのがもちろん大事。それが一番重要なんですけど。ただそれで、どうやったら「ありがとう」と言われるようになるかとか。結局、事業やプロダクトをつくるのは、ほとんどが苦しみをなくすか喜びを与えるかのどちらかしかないので。そこまで紐づけるかどうかということは重要ですよね。それを繰り返していくしかないんですよね。
北野:あとは他人からのフィードバックをもらうことはすごく重要ですよね。例えばこのちらの岩崎さんは弁護士なんですけれども、僕は今オンラインサロンを先週から立ち上げたんですよ。
岩崎祥大氏(以下、岩崎):やってますね。
北野:2年くらい前から、「オンラインサロンをやりませんか」と言われていたんですけど、絶対やりたくないなと思って。
(一同笑)
なんかうさんくさいし、と思っていたんですよ。でもいろいろあって「絶対に今やるべきだな、自分がやるべきだな」と思ったので、やり始めたんです。なので興味あったらぜひエントリーしていただけたらなと思うんです。岩崎さんがオンラインサロンの事務局をやってくれているんですね。岩崎さん、絶対いけるなと思ったんですよ。
岩崎:(笑)。
北野:なぜかというと、僕は岩崎さんの才能は人事だと思ってるんですね。さっき冒頭で岩崎さんがおっしゃってたように、なんかイベントをやってもやたらとグイグイ一番前に来るし。
(一同笑)
北野:でも、質問もクリティカルで的確な質問をしてくるんですよ。「この人すごいな」と思って。やっぱり人を見る目が確かにあるなという感覚があって。かつ、岩崎さんは人としゃべっていても苦にならない方なんですよね。なのでコミュニティなどをやるのはもうドンピシャだなと思っていて。
北野:今回のオンラインサロンをやろうとなったときに、自分は不特定多数の人としゃべるのがしんどいんですね。だから僕は人事の才能はないと思っているんですよ。自分にはナチュラルな才能はないと思っていたんですけど、岩崎さんはそれがあるので、「岩崎さんの才能は絶対人事ですよ。事務局をやってみてください」と言ったら、「そうかも」みたいな。
(一同笑)
「でも人事って何ですか?」というところから始まったんですよ(笑)。でも、そういうことってあるじゃないですか。
大森:はい、ありますね。
北野:ありますよね。だから、この目標という話に戻すと、いろんなことをやってみるというのはそうなんですけど、第三者のアドバイスを素直に聞いてみることももちろん重要で。「これが合うんじゃない」「これをやってみたら」と言われたときに、それをやってみるのはすごく重要ですよね。
そのときに、センスのある人というか、自分が尊敬できる人からのアドバイスは、とにかくまず素直にやる。そうしないとわからないし、気づかないじゃないですか。……という話です。
岩崎:(笑)。弁護士の世界って、ほとんど人事とか存在しないですからね。人数も多くないし、一般的な会社に属したことがないので、人から言われないとわからないこともありますよね。
北野:そうそう。でも僕は、岩崎さんは絶対にスーパー人事になると思うので。スーパー人事兼弁護士になると思うので、みなさん見ててくださいね。
岩崎:(笑)。
北野:僕は今回のオンラインサロンも本を書くときもそうなんですけど、『これからの生き方。』の漫画を描いてくれた百田さんと一緒にやるとなったときに、「絶対に百田さんを有名にする」というか「重版をやる」という気概を持ってやってるんですよ。
(一同笑)
だから僕は、百田さんより100倍ぐらい売ろうとしてるんじゃないかと思っているんですけど。
(一同笑)
大森:いや、百田さんもがんばってます(笑)。
北野:百田さんもがんばってくれてますけどね(笑)。でも、僕はやっぱり一緒にやってくれている仲間に対して、その人に成果を出させて実績を出すことはやろうとしているので。岩崎さんはいつかスーパー人事になると思うので、みなさん見ていてくださいよ!
岩崎:がんばります(笑)。
大森:今話題に出たオンラインサロンのことも、どんなサロンになりそうか、ちょっとだけお話いただけますか。
北野:今回のオンラインサロンは「SHOWS」というんですけど。事前審査型のオンラインサロンをやっていて、そのサロンの中で仲良くなってもらうことと、出版プロジェクトをやろうと思っています。参加してもらった人とコミュニケーションを取りながら、その人の本を僕がプロデュースするようなことをやっていきたいなと思っています。
あとは僕がふだんメディアに出たりするときに、例えばテレビに出るときなど、(サロンのメンバーに)1人とか2人くらい来てもらったり。僕がプロダクトやサービスをつくるときの背景を知ってもらえるような、実践型のものにできたらなと思ってるんですよね。詳しくはCAMPFIREというところでぜひ見ていただけたらなと。告知しちゃってすみません。
岩崎:(笑)。
大森:いえいえ、楽しみにしております。
大森:そろそろ時間ですが、もう1個質問いけますか。ちらっと言ったんですけど、よく聞かれるので。「今回の『これからの生き方。』の構成をどうしてこういうかたちにしたのか。その理由を教えてください」という質問があったんですよね。付録がついたり、逆開きでインタビューが載っていたり、漫画形式でワークショップもくっついていたりするので。
北野:8割は「この本が価値のあるものになって届くために」というもので、2割は「苦し紛れ」というのもあります。
(一同笑)
すごく正直に言って。「8割は」というのは、結局『嫌われる勇気』などを書かれている古賀史健さんという、日本でも超有名なブックライターがいらっしゃるんですけど。
古賀さんとお話ししたときに「売れる本はデパートのようである」とおっしゃっていたんです。1階に入るとラグジュアリーでキラキラしていて、なんだか引き込まれる。2階に行くとハイブランドがあって、3階とか4階になるともうちょっと手頃で実用的なものがあって。最後に屋上に抜けたらパーッと突き抜ける解放感がある、とおっしゃっていて。
当時の僕は『転職の思考法』しか出していなかったので、『転職の思考法』もそういう読後感があるよねと言われて。確かに読後感はすごく重要だなと思ったんです。爽やかに終わるというか、心が洗われたような感覚で終わることはすごく重要だと思ってるんですよ。
1章は心が動くという感じになってると思うんですけど、2章は実用的なので、そこで終わっちゃうと「便利だったなぁ」でたぶん終わるなと思ったんです。それで、最後の3章に心が問われるようなものをつくりたいなと思ったので、3章はそうなっています。4章はさっきも言ったんですけど、ちょっと半分遊び心というものがあって。
結局どこが刺さるかとか、キャリアイベントって山ほどあるじゃないですか。これもキャリアイベントに近いと思うんですけれども。なんでかなと思ったら、やっぱり結局は自分の質問をしたいというか、対話をしたいんだなと思っていて。それを表現できないかなと思ったんですよ。
結局「あなたはこうだ」と言ってもあまり意味がなくて「私はこう思うんですけど、どうですか北野さん」。それで、北野さんからこういうフィードバックをもらいましたというものを仮想体験できるような作品があったら、満足度がさらに上がるなと思って、作ってみました。こういうことですね。あとは「見たことないから」ということも一応。
大森:そうですね、それもありましたね(笑)。最初に僕も聞いて驚きました。
北野:そうですよね。
大森:「成立するんですか?」という話をしたのを覚えています。それで原稿が来て、「これでいけます」という話を。
大森:そろそろ時間ですね。さっき僕が言いかけたところ、ちょっといいですか? 北野さんがクリエーションしているときの感情が出てるところ。149ページ、みなさんご本持っていると思いますので見ていただけますか。
サラリーマンとクリエイターの比較が出てるんですよね。「だけど、作りたいことややりたいことがあったら、それを作るのは本当に苦しくて、絶望的に孤独な戦いじゃないか?」という。これは本当に北野さんが苦しんでいるときの(笑)。
大森:この苦しんでいる絵も百田さんがすごくいろいろ考えてくれたんですけど。ここに北野さんの心情描写が集約されているような気がしたので。ちょっとご紹介させていただきました。これが北野さんだと思ってください。
岩崎:(笑)。
北野:これは私ですね。
大森:そう思いました(笑)。ちょっと泣きそうになりました。すいません、いろいろ質問をほかにもいただいておるんですが、ごめんなさい。お時間がきてしまいまして、質問はここで打ち切らせていただきたいと思います。みなさん、ありがとうございました。岩崎さん、一言ずつ最後に。
岩崎:ファン代表として、こんな裏話が聞けて、こんな楽しい機会はなかったです。もしめちゃくちゃ評判が悪かったら、もう僕の席はなくなっちゃうかもしれないので。「岩崎、意外と良かったよ」みたいなことをつぶやいたりしてくれたらうれしいなって思ってます。ありがとうございました(笑)。
(一同笑)
北野:大森さんはどうですか。
大森:こんな機会は僕も当然初めてですし、おそらく業界でも初めてだと思うんですけれど。やってみると、さっき北野さんも言われましたけど「こんなこともできるかな」と、実際にやってみたことで思うことがいくつもあったなと思って。それをまた別の機会に活かせたらなと思いました。ありがとうございました。
北野:最後に僕ですよね。この本を読んで下さって、しかも早くから買っていただいて、このイベントに参加していただいて、本当にありがとうございました。少しでもこの本がみなさんにとって応援ソングになったんであれば、僕としてもすごくうれしいなと思いますし。みなさんに寄り添える作品になってたとしたらうれしいな、と思っています。
一同:ありがとうございました。
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