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人事担当者セッション(全4記事)

就活生は“自分を必要以上に大きく見せない”バランス感覚を身に付けよ--楽天ら人事担当者の採用目線

「大学生のマッチングを手助けしたい」という思いから開催されたイベント「東京リクルートフェスティバル」の中で、人事担当者が登壇し、「企業モテ学生になる方法」についてディスカッションしました。登壇したのはサイバーエージェントやエイベックス、DMM、クルーズの人事担当者たち。企業から必要とされる人材の特徴を語りました。

人事担当者の採用目線とは

小澤政生氏(以下、小澤):みなさんこんばんは!

一同:こんばんは。

小澤:今日はイベントの最終回ということで、ちょっともうみんな疲れてきてるかなぁと思うんですけれども。

最後はちょっとゆる~い感じで楽しく盛り上がりたいと思います。モテ学生ということで、まずモテる1個目かなと思ってますけれども。今日は「企業モテ学生になる方法」というところで、5社でいろいろお話ができればなと思ってますので、みなさんよろしくお願いします。

一同:お願いします。

小澤:ではまず最初に、各社の簡単な自己紹介をお願いできればと思います。どなたからいきますか? 右から順番にお願いしてもいいですか?

清水香織氏(以下、清水):みなさん、こんばんは。楽天株式会社で採用責任者をやっております、清水と申します。

今日はちょっとこんな天気もあって、この時間にどれくらい残ってくれているのかなと心配だったんですけれども(笑)。

多くの方に来ていただいていますので、できるだけみなさんにとって実りある時間にできたらなぁと思っています。ただ住んでる場所によっては「もう京王線止まっちゃうから帰らないと」っていう方もいると思うので、そのへんは自分の判断で、大人の判断でという感じで。

小澤:はい、台風との戦いだと思いますので。

清水:台風があるので私たちも「こっち側の話がつまんないから途中退席したんだな」って今日は思わなくてすむかなぁと(笑)。台風のせいにしたいと思いますが。今日はよろしくお願いします。

小澤:よろしくお願いしまーす。

(会場拍手)

会社のブランドを変化させる試みも実施

諸戸友氏(以下、諸戸):クルーズの人事やってます。諸戸です。よろしくお願いします。

僕はクルーズは3社目なので、もともとリクルート系の会社で4年間くらい営業をやっていました。そのあとベンチャー企業を1つ先輩と作って、1,000社以上のベンチャー企業の経営者の人とお仕事をさせていただく中で、伸びる会社・伸びない会社というのが世の中にはどうやらあるぞと思いました。

今日いらっしゃっている会社さんも本当にすごく伸びてるので、そのへんをね。今日は「面接のときのモテ学生になろう」みたいなテーマなんですけど、できればベンチャーとかいろんな会社の視点みたいなところをお話できればと思っています。

今日はめずらしくかなり真面目に自己紹介をさせていただきました。諸戸です。よろしくお願いします(笑)。

(一同笑)

小澤:よろしくお願いします。

(会場拍手)

フシェ・ステファン氏(以下、ステファン):こんにちは。

フシェ・ステファンと言うんですけれども、名前は長いので「ファンちゃん」でお願いします。

小澤:ファンちゃん。

諸戸:でも学生がいきなりファンちゃんっていうの言いづらいですよね。

ステファン:大丈夫。

小澤:みなさん、1回呼んでみましょう。せーの。

一同:ファンちゃん~。

ステファン:ありがとうございます。

清水:ファンちゃん、足をね。

諸戸:あとで(笑)。

ステファン:とりあえずこういう顔してるんですけれども、ソフトバンクのCMに出ている人ではありません。

(会場笑)

うちのお父さんはちゃんとしてる人間なので犬ではありません。

小澤:犬ではありません。

ステファン:今DMMでSP部というのを立ち上げたんですけれども、たぶん「SLUSH」(世界最大級のスタートアップイベント)とか、そういうタイプのイベントで僕らはスポンサーをしています。イベントのスポンサーをしながら、会社のブランドと人材交流を行い、リクルーティングをやっています。

そういうイベントをやっている運営側の人もおもしろいなと僕は個人的に思っていて、運営側の人と接触するときにいい人を探せないかと思ったんです。新しい代表も出てくるし。そういったことをずっとやっていました。

やり方は、実は僕は大学生のときにHLABとかわかる人はいるかな? 

僕はずっと学生サロンとしてやっていて、社会人としてやっていることは実は学生サロンでしていた動きとあまり変わらないですね。

デジタル化や人事領域を担当

加藤信介氏(以下、加藤):エイベックスの加藤と申します。よろしくお願いします。

ちなみにさっきのセッションにも来てくれた人って、どのくらいいます?

(会場挙手)

小澤:お~ほとんどが。

加藤:すみません、ちょっと運営の人いない? たぶん(会場の)外にいると思うんですけど、これ2セッション連続の参加はきつい!(笑)。どうしようかなぁと思ってるんですけど、でも初めての人もいるかもしれないので。(注:加藤氏は直前のセッションにも登壇)

2004年に新入社員で入ってずっとコンテンツ側だったんですけど、今は戦略人事とグループ広報、デジタルR&D、マーケティング・アナリティクスを担当しています。会社のデジタル化や人事領域って、今すごく会社としてもテコ入れしていて重要なミッションなので、そのあたりを横断的にやっております。よろしくお願いします。

小澤:加藤さんです。よろしくお願いします。

(会場拍手)

モテる学生は目を見ればわかる

小澤:今日はこの5社でお送りしたいと思います。さっそく本題に移りたいと思いますけれども、企業のモテ学生になると。企業からモテたいって思っている人、どれくらいいますか?

(会場挙手)

お、前のほうに固まってる。あれ、後ろのほうはあんまりモテたくないのかな? オッケーです。ありがとうございます。

さっそくですけれども、「モテる学生ってどんな人か?」ということについてですね。たぶんこれは企業によってもけっこう違うと思うので、「ぶっちゃけどんな人が欲しいですか?」というところを率直に聞いてみようと思います。どうですか? 諸戸さん?

諸戸:いろいろあるんですけど、こういう視点とか求める人物像とか。あくまでクルーズがというより僕が思っていることとして聞いてほしいんですけど、モテる学生はやっぱり目が違いますね。こうやって見てるとわかるんですよ。僕も少なからず、たくさんの学生と接してたので……(ある学生を指して)目そらしたね(笑)。

小澤:見られてる(笑)。

諸戸:いろんな理由があって、いろんな見るポイントがあるんだけど、だいたい僕が面接に行くときは、本気でしゃべってるかどうかみたいなところが、やっぱり目で伝わってくるんですよね。

話はそれなりにみんなうまく作ってくるんですけど、本気の話とか好きなことの話とかをするときってテンション上がってくるじゃないですか。そういうときって目がいっちゃってるんですよね。本気の目になってる。

小澤:目がいっちゃってる。

諸戸:目がいっちゃってるってやばいね(笑)。そういうのじゃなくて、本気の目をしてるんですよね。そういうのを見てるとやっぱりいいなっていう。

話の内容はなんでもよくて、ビジョンの話でも、がんばったことでも、好きな物とか好きな人の話でもいいんです。だからなるべくそういう話をするようにしてるんですけど。(ある学生を指して)あ、いい目してるね。

そういう話をしてるときって目がすごくまっすぐだし、そこからパワーを感じるというか。すげぇスピリチュアルな話で恐縮なんですけど、なんか伝わって来るものがあるなっていう。

小澤:なるほど、目が違う。本気かどうかが目でわかると。

諸戸:そうですね、けっこう僕はそこを重要視してますね。

組織の仕事で大事なのはバランス感覚

小澤:目でわかるというのは、(面接室に)入ってきてどれくらいの時間でわかるものなんですか?

諸戸:3分、5分。入ってきてというよりは、最初から決まってる子もいれば、話をしている中で最初「あれ?」と思ってた子が、自分の好きなものの話をし始めたらすごくいい目をし始めるみたいなケースもあります。一概には言えないですけど、そういう話をし始めて2、3分で「あ、なんかいいな」っていうのは思いますね。

ちなみに7割5分当たって、2割5分強烈に外すときがありますね。「ぜんぜんダメじゃん、騙された!」みたいな。

小澤:めっちゃ外したときってどんな学生だったんですか?

諸戸:すっごく嘘をついてるというか。嘘つくのが上手。そういう人も中にはいるんですけど、まぁ7割5分当たってるってけっこうな確率だと思ってるので。そのへんは自分の中でも信じて面談してますね。

小澤:なるほど。清水さんどうですか? ほかにモテる学生に共通する、こういう人がけっこうモテるみたいな。

清水:私も楽天のというよりも、個人的なところが非常に多いかなと思うんですけれども。企業にモテる人と、普通に身の周りにいてモテる人、例えば集団の中で人気がある人ってそんなに変わらないと思っています。ちょうどいいっていうのがすごく大事かなと思ってて。

すごい適当なことを言ったと思ってる人もいると思うんですけど、ちょうどいいってすごく難しくって。いわゆるバランス感覚に優れているということだと思うんですよね。

「今求められている自分って何なのか」とか、「自分の役割が何か」とか、主観的な思い、自己中心的な考えじゃなくて、ほかからどう見られていて、今自分はなにをすべきかがちゃんとわかっている、そのバランス感覚みたいな感じですかね。

小澤:その場その場で空気を読むみたいな。

清水:そうです、そうです。この先会社に入って組織の中で仕事をしていくという意味では、そういうところがある人の役割ってすごく大事なんです。自分を必要以上に大きく見せないとか。きちんと与えられた役割にどれだけ応えられるか、みたいな。自分に何が必要とされているのかを見極められるのがすごく大事かなぁということで、面接の中でもそういうのって出るかなと思ってます。

小澤:そうですね、自分を盛らずにっていうことですね。等身大のままで役割をちゃんと把握していくことが大事ですね。ありがとうございます。

わからないからやってみよう、と思えるかどうかが鍵

小澤:ファンさんどうですか? ファンさんは面接とかもけっこうされるんですか?

ステファン:けっこう多いです。DMMは中期的にグローバル化しようとしているのですが、外国人の話をすると、日本に住んでる外国人は、アメリカとかではなく例えばインドネシアから来ましたと。そしたらインドネシアの言語が話せるし、日本に住んでるから日本語も話せるし、日本の大学に通ってるから英語も話せるから、最低3言語話せる人が多いですね。

ステファン:ちなみに僕は5ヶ国語話せます。

小澤:何の言語が話せるんですか?

ステファン:フランス語、クレオール語、スペイン語、日本語と英語。今やってるプロジェクトがものすごくグローバルに関することが多いです。個人的にグローバルというのは英語を話すことではないと思うんですけれども、ある程度ほかの言葉とかほかの国に滞在したことがあって、2つの文化の間を綱渡りできる人がいいなぁと思っています。

その人が頭いいから入社できるというわけではなく、学びたいという気持ちがあったりするタイプの生徒さんは必ず仕事しやすい。

小澤:言語がたくさんできることが大事なんじゃなくて、それに向かってちゃんとがんばっていると。

ステファン:ちゃんとがんばっていて適応性がある人のほうがいいなぁと思っています。その適応性というのは、自分ができない、慣れていないことを避けるより、「わからないからやってみますね」と言える人がベストです。

面接で「Can you do this?」と言って「はい、できます!」って返す人がいるんですけど、ぜんぜんできない。できないんですけど、「I want to learn」と言ってくれる人は「じゃあオッケー」です。自分のリミットがわかっていて、さらにそのリミットを何回も何回も乗り越えようとしている人と働きたいなぁと思います。

僕の経験で言うと、例えば地方から東京に出てきて住んでいる人っているじゃないですか。家から離れて街に出ている人のほうが実はある程度成長している。異なる場所に住んでるから、周りの環境がよくわからないけど、周りとうまくいくためにある程度がんばった。

そういう人のほうが話しやすいし、コラボレーションしやすいし、なにかわからないときに「Give me a minute, I will get back to you」と言ってくれて、その情報を全部探してきれいにまとめてもらっています。

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