2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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質問者1:2004、2005年のジャパンツアーの時のことを聞きたいです。あの時の日本での経済効果や、なぜ日本を選んだのかをお聞きしたいんです。
斎藤:ありがとうございます。非常にグッドクエスチョンです。今日この中で、当時日本側で受け入れていただいた方がいらしています。後でもしかしたら飲みの席で、その方とお話する機会があるかもしれないです。
やはりバルサの中で、国際戦略を考えたときに、どのマーケットにどのようなポテンシャルがあって、どんなファンがいるかを事細かく調べたんです。
その中で経済的にも豊かで、サッカーファンもいて、サッカーリテラシーも高い日本が、中国やアメリカよりも1番にクラブとして選ばれました。
(ツアーが)日本になった時、当時レアル・マドリードが既にフレンドリーマッチでアジアツアーをやっていたんですね。それをベンチマークにして、レアルだったらこれぐらい儲けているので、バルサはだいたいこれくらいと市場に出しました。
日本の中にはプロモーターの方がいて、プロモーターは「だいたい、これぐらい出せます」というのがあって、それが当時1億円くらいです。1試合1億円くらいになり、それが直接入る。リスクなく入るという特徴がありました。
質問者2:今私自身はサッカーに関係する仕事はやっていないんですけども、将来的にクラブやリーグのマーケティング的なところに携わっていきたいなと思っています。今月に今の会社を退職して来月から MBA に行こうと思っています。
これからとくにアジアのスポーツが面白いんじゃないかと思っていて、アジアのMBAに行こうと思っていますが、インターンや就職活動を控えてる中で、スポーツ業界に特化したインターンやネットワークをやっていくべきか?
それとも、いちビジネスマンとしてキャリアを上げていく中で、もっと広い視野で逆に関係のない金融やファイナンスなど、そういう方に広げていくべきかを自分自身悩んでいます。
お話を聞いてるとバルセロナありきでスペインを選ばれたところがあると思いますが、実際に MBAを通じてその通路、門を開いた中で、もしご経験からアドバイスがあれば教えていただきたいなと思います。
斎藤:ありがとうございます。人それぞれだと思う中で、私がとった手段は、MBAだったり、海外に渡る前に明確に目標をはっきりさせた。それを誰に対してでも、自分はこうしたいんだと言ったので、その門が開いていった。
ですから、もしかすると実はジェネラルに行っていろんな経験をして、いろんな業界の人と話をし、その結果、スポーツビジネスにっていうのはあるかもしれないですけど、私の場合はとにかく前例がなかったんです。
すでに日本人もいて、バルサで働けるわけがないと誰もが言っていた。その前例を覆すためにはとにかくクレイジーじゃないですけど、「僕はバルサが好きだ。絶対にバルサで働くんだ」というくらい、明確に(した)。
とにかく紹介してくれ。自分はそういう価値があるんだということはわかりやすかったので、当時はそういう戦術を取りました。
ただ、そういう意味ではいろんな方がヨーロッパに行かれたりとか、アジアに行かれたりとか。そういうスポーツビジネスをやりたいという方がいらっしゃるので、その中でどうやって差別化をはかるかが、1つの考えどころじゃないかと思います。
質問者2:ありがとうございます。
質問者3:私自身もスポーツの仕事をしているわけではなく、マーケット畑で働いています。バルサといえば、低迷期だとしても歴史があるクラブなので、コンテンツもたくさんあるところだと思います。
先ほど、共同マーケティングという、なにかとなにかを掛け合わせることや、いろんなところで協力しながら、ファンの方をお互いシェアしていくなど、そういう言葉があると思います。
今はJリーグを含めて、サッカーとどこを組み合わせたら面白いことが起こるか? 例えば音楽業界かもしれません。スーパーボウルも(ハーフタイムショーの)ライブと組み合わせて、すごい掛け算をしてます。今どんなふうにお考えなのかを聞かせていただけるとありがたいです。
斎藤:ありがとうございます。サッカーの組織に関わっている人間として言わせていただくと、やはりスポーツだけで結局どれだけの人たちが来ていただけるか?
例えば試合時間が2時間の中で3,000~4,000円という平均単価の中でどれぐらいのお金を払っていただいているか? やっぱりその判断ってサポーターの顧客の視点から見ると、初めての方はサッカーだけでは来ないわけです。
ですから、私がやっているわけではないですが、例えば横浜F・マリノスさんは、スタジアムにいらっしゃる方、新しい方を引き寄せるために、レ・ミゼラブルのミュージカルの方々を呼んで、スタジアムの綺麗なところでミュージカルを歌って盛り上げる。
あと川崎フロンターレさんが面白いと思うのは、(スタジアムの)トラックのところにF1を走らせて、F1のファンの方をサッカー場に呼ぶ。
それぞれいろいろなアイデアを持たれていると思いますので、比較的サッカー界に危機感がないわけではなく、野球界にも学ばなければいけない。
この国はまだまだ野球の国だとサッカー界は思っていますので、いろんなエンターテイメントを考えながらかたちにしています。
仲島修平 氏(以下、仲島):まだまだたくさん手が上がっているところですが、第1部はこれで終わります。最後に質疑応答の時間をたっぷりとっていますので、一応切らせていただきたいと思います。
引き続き、斎藤さんには第2部にもご登場いただきますので、新たにご来場のみなさんとディスカッションを展開したいと思います。よろしくお願いいたします。斎藤さんに大きな拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
仲島:では、引き続き、「リーガ・エスパーニョーラ×ビジネス×私の仕掛け」と題して、新たに3名のゲストを加えてお届けしていきたいと思います。こちらのテーマはインタビュアーとしてゲストを1名追加で加えて、展開したいと思います。まずは、株式会社TSUBASA 代表取締役の岩本さんをお迎えしたいと思いますので、盛大な拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
仲島:岩本さんの方から酒井さんと玉乃さんをご紹介いただいて第2部に入っていきたいと思います。
岩本義弘 氏(以下、岩本):第2部は、もう少し柔らかくいきます。このテンションだと場違いな感じだったり、すごい情熱を持ち合わせてないと無理、帰国子女じゃないとスポーツ業界では勝てないんじゃないかという感じなので。
僕は全然英語を話せませんけど、一応スポーツ業界で二十数年やっていますので、そういう人にも安心してもらうためにこの第2部をやりたいと思います。
じゃあ、まずレアルの酒井さん、お願いします。
仲島:拍手でお願いいたします。
(会場拍手)
岩本:サッカー解説者の玉乃淳さんお願いします。
(会場拍手)
仲島:TEAMの岡部さんもこちらに。
岩本:まず、酒井さんにいこうと思ったんですが、ちょっと柔らかくするために、先、玉乃淳さん。タマジュンさんで。玉乃淳さんは、本当に若くしてスぺインに挑戦された。15歳?
玉乃:そうですね。中3の秋に行きました。
岩本:だまされてスペインに行ったわけですね。
(会場笑)
岩本:そうですよね。
玉乃:そうです。
岩本:(アトレティコ・マドリードの)フェルナンド・トーレスとのツートップを組んで、実際にそういう中で、完全にここにいるみなさんとは違って本当に若くしてリーガ・エスパニョーラの中に入って肌で感じたわけじゃないですか?
玉乃:はい。
岩本:実際自分がその日本的な感覚とそっちの感覚とどっちが多いんですか?
玉乃:僕、帰国子女ではないので、言っても3年以上いなかったわけですよ。
岩本:すごい日本人ぽいもんね。
(会場笑)
玉乃:気を遣うし、3年って中途半端ですね。やっぱり海外に行くなら5年とか7年とか10年とか行った方がいい。僕は岡部さんを見て、もっといればよかったなと思いを強くしています。
岩本:もう1回行けばいいじゃん。
玉乃:なりきれないですね帰国子女に。
(会場笑)
岩本:玉乃さんの話もすごい面白いですけど、それも話すと長くなるので、天才と言われた少年がなぜ25でサッカーを止めたっていうところだけ聞いておきます。
玉乃:単純にピークが15だったわけですから、その割に25までやったと考えると、すごいと思います。
岩本:自分なりにね。
玉乃:自分なりに。だいぶ引っ張りましたね。
岩本:小説にもなったぐらい(注:野沢尚『龍時』)本当に素晴らしい天才だったんですよね。元祖天才というかヨーロッパに挑戦したのはタマジュンが初めてだったよね。
玉乃:そうですね。僕も生まれつきの天才だと思っていたんです。引退しても天才だと思っていたんですけど、本当はそうじゃなかった。
振り返ると、サッカーが好きで好きで幼稚園から24時間サッカーをしていたので、引退してもこの天才具合でなんとかできちゃうんじゃないかと思っていました。けど、何もできない。ガッカリ。
岩本:今何歳だっけ?
玉乃:今年33になります。
岩本:若い!
(会場笑)
岩本:まだまだだね。
玉乃:みなさんに追いつこうとしていますが、やっぱり時間がかかります。だってみんないい大学を出て、いいところに就職してMBAに行っているわけです。これをみなさん、ひた隠しにして「学歴なんて関係ない」なんて言いますけど、めっちゃ関係あるから!
(会場笑)
岩本:つまり、だまされるなと。
玉乃:だまされるなと。この人たちは嘘ついてますよ。
岩本:情熱だけでどんどんアポなしで行けば済むってもんじゃないと。
(会場笑)
玉乃:しっかりしたバックグラウンドを持ってやっていますからね。
岩本:下地が大事。
玉乃:下地が大事。基礎練が大事だと思いました。本当に。
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