2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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田中研之輔氏(以下、田中):質問どうですか? お、どんどん(手が)挙がる。はい、もう自由にいきましょう。
質問者2:そういうふうに面接、「自分は対等だ」って考えるようになったきっかけはありますか?
須藤憲司氏(以下、須藤):きっかけですか。きっかけっていうか、もう最初からそうしようと思ってたからです。要は自分……これ、ログミーに出ちゃうんだよね。まあ、いいや。言っておこう。
(会場笑)
須藤:要は、新入社員で入るじゃないですか。僕が入った部署っていうのはマーケティングの部署で、1個上に先輩が2人か3人ぐらいいて、それ以外はみんな10年目とかだったんですよね。僕、入社した時に最初に決めたのは、この10年……。まあ、最低10年ですよね、10年とか、15年とか、20年とかの人たちでしょ。この人たちの10年分、1年で抜かそうと思ってたんですよ。
田中:それは言ってる? 周りに。
須藤:言った。「全員抜きます」って。
田中:うわー! 「すごいのが入ってきちゃったな」って感じだね(笑)。
須藤:違うんですよ。それでイヤな言い方したらあれじゃないですか。全員抜きたいと思ってる、と。なぜなら、みなさんこうやってがんばって、ナレッジとか貯まってるわけじゃないですか。教わってわかることだったら、教わったらいいし。
でも、今って別に10年前の方法とか、わざわざゼロから苦労してやるよりも、今のマーケットでどう戦うかのほうが大事じゃないですか。「僕の成長はこの部署の成長です」って言い切って、「だから、助けてほしいんです」と言って。
田中:あー、上手。
須藤:僕、本当に思うんですよ。みなさんのほうが僕のところに来て、「なんだ? こいつ」と思いながら、僕37歳だから、たぶんみなさんから見たら15歳とか上なのかな。
田中:19歳、20歳なんで。
須藤:なるほど、20歳ぐらいの差になっちゃいそうですね。たかだか20年先に生まれただけであって、別にそれ以上でもそれ以下でもない。僕の社会人人生なんか、わかんないけど、みんなが超える可能性がゼロなんてことはあり得ないから。むしろ超えると思うんだよね。こうやってテクノロジーも進化してるしさ。
須藤:だって俺、iPhoneとか出てきた時、けっこうびっくりしたけどさ、もうみんなiPhoneとか当たり前じゃん。うちの娘とか、iPadとか、普通にテレビを触ったりとかするから、「テレビ動かないよ」って(笑)。
(会場笑)
田中:テレビね(笑)。
須藤:触ると動くと思ってるから(笑)。
田中:そうね。そういう体験もやりますよね(笑)。
須藤:そうそう。だから、そういう時代に生きてるみんなのほうが、たぶん、超える、上回ることっていっぱいあるよねって思ってるから、そうやったほうがいいんだと思いますよね。
面接される人も、10年、20年、30年その会社でやってますけど、もし自分が入るんだったら、その人たちの10年を1年とか数ヶ月で上回れるぐらいまでなりたいなと思って入らないと、もったいなくないですか。
田中:僕、今スドケンさんが言ったことにすごい共感して、メッセージでこのクラスで伝えたいことが1つあって。「変に怖がらないで」って思ってるんですよ。「就活って大変」とか、「就活でうまくいかない」っていうのを、なんにもしたことないのに、みんなそういうものだと、それが当たり前って思っちゃって。
洗脳されてるとまでは言わないけど、そういう空気感ってすごいあって。でも、実際に働かれてる人にこうやって来てもらって、この距離で話せば、そんなに、「まったく違うことをやってたり、まったく違うところに生きてる人が面接官じゃない」っていう気付きが、ちょっと安心になるかなと思って。
須藤:そうそう。普通の人ですよ、普通の人。たいていえらぶる奴は大したことない、って思ったほうがいいよね。俺がこれまで本当に心からすごいなって思った人は、えらぶってる人が1人もいなかったから、「だいたいそうなんだな」と思って。
要は、本当に一流の人たちって、今目の前に向かってやってることについてわからないことだらけだから、いろんなことを知りたいんだよね。だから、すごい向学心、勉強したいという気もあるし、「実はこれってわかんないんだよね」って言う人がすごい人だな、って。自分がすごいって思った人はそういう人が多かったから。
さっきの面接の例じゃないんだけど、だいたいそういうところでオラオラ感を出す人は、「大したことないなあ」と。「大したことないなあ」って言う必要はないけど(笑)。
田中:最終面接とか上のレイヤーにいくとそんな人に会えると思うんですけど、意外と苦労するのが、外注されて面接官をやってるパターンの人と2、3回当たる可能性があって。社員もあるんですけど。そこでどういうふうに接していったらいいかとか。
須藤:まあ……大丈夫かな、これログミーに書かれちゃうんですよね?(笑)。
(会場笑)
田中:言えないの?(笑)。
須藤:いや、すごい簡単なことで。
田中:簡単なこと。
須藤:簡単なことは、例えば4、5人いるってなるじゃないですか。要は、最初って多いから、ちょっと足切りしていくんですよね。つまり、例えば10人の中の1人に残ればいいんですよね。横より上に一歩出ればいいと考えれば、すごい簡単で。周りと同じことをしないことですよね。
周りが同じような話をしてるんだったら、自分はちょっと違う話をする。本当にそれだけだと思う。「あれ、あの子はちょっといいかもね」って。
田中:じゃあ、あんまり準備していかないんだね? 話したいことはこういうことって準備せずに、このやり取りでこういうことを言ったらいいかな、みたいな。
須藤:面接ですか?
田中:面接。
須藤:僕ね、準備しないわけじゃなくて、OB訪問をしてました。
田中:60人ぐらいですね。
須藤:60人ぐらい。OB訪問っていうんですかね。だって、僕らの時は名簿があって電話してたんですよ。「会ってください」って。
田中:スドケンさんの記事を読んで、OB訪問で「ちょっとみんなと違うかも」って思ったのは、OB訪問って1人やって、その先輩から聞いたらその会社のことを全部わかると思っちゃうじゃない。じゃなくて、同じ会社2、3人やってたんですよね?
須藤:そうそう。興味があった。だから、こっちも足切りしてるから、「つまんないな」と思ったら行かないの。
(会場笑)
須藤:「もういいや、この会社はダメ」って。
田中:OB(笑)。
須藤:こっちも忙しいからさ(笑)。学生も忙しいでしょ? みんな。
(会場笑)
須藤:「つまんねーな、こいつ」って奴は。
田中:(参加者を指して)こいつ、こいつ(笑)。
須藤:大丈夫?
田中:野球部(笑)。
須藤:「俺忙しいから、この会社は有名だけど、つまんねー奴がやってたらダメだ」ってバンバン足切りして、「あ、この人はすごい」と思ったら、「ちなみに、他の部署の方でお知り合いはいないですか?」って言って、「こういう仕事をやってる人がいいんです」って聞いて、「じゃあ、紹介してあげるよ」って。
田中:おもしろい人がおもしろい人を紹介してくれるよね。
須藤:そうそう。
田中:それは大事ですよね。
須藤:タモリの「テレフォンショッキング」、もう終わってるからわからないかもしれないけど。
橋本真里子(以下、橋本):知らないかもしれない。
田中:え、わかるでしょ(笑)。
須藤:そうそう、その形式で。
田中:うちらもインタビューとかアカデミックのほうでするのと同じで。1人つかまえて、その人に紹介してもらえれば、どんどんいい人に会える。これは大事ですよね。
誰か質問ある? 自由にいきましょう。どうぞ。
質問者3:僕は3年で、これから就職活動を始めようかなという段階なんですけど、具体的に、リクルートに所属してる人の特徴ですとか。
田中:リクルート好きなの?(笑)。
須藤:特徴かあ……何ですかね? (田中に向かって)見てるからわかるでしょ(笑)。
田中:リクルートの特徴?
質問者3:はい。
田中:簡単にザクッと言ってしまえば、なにかを作り出すことをすごく楽しめる人だよね。組織的に縛られてる感じはないね。格好からすごく自己表現できるし、自由だし、ワーキング時間もかなりフレキシブルなところもあるし。官僚組織とか行政組織とは相対するところにあるような、組織の中で力を発揮できるような人が集まってるし、そういう人たちを好んで採ってるんだなって思いますけどね。
須藤:そうですね。なんだろう、僕ね、自分がいたから特徴がよくわかんないんですよね。
橋本:独立志向が強い人が多いですよね。
須藤:あー。
田中:あれって独立志向が強いのか、「独立していこうよ」って新卒の時から教育されるのか、っていったら(どっち)?
須藤:いや、教育はされなかったですよ(笑)。
田中:されない。
須藤:でも、周りの人は独立志向が高かったですよ。
田中:要は、「35(歳)までに出ろ」みたいな。
須藤:「俺、もう2年で辞める」「1年で辞めるよ」とか、「3年で辞める」って。だいたいそういう奴が10年、15年とか働いてるんですけどね。そんな感じでしたね。
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