2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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鶴田浩之氏(以下、鶴田):では、『Yahoo! JAPAN全仕事 現場200人に聞く、過去・現在・未来』刊行トークイベントを行います。本日はYahoo! JAPANの執行役員CMO、村上臣さんをスペシャルゲストに迎えてお呼びしております。じゃあ、臣さんよろしくお願いします。
村上臣氏(以下、村上):はい。よろしくお願いします。
(会場拍手)
鶴田:この第2部はけっこうカジュアルに進められたらと思っています。みなさん、本を買っていただいた方はぜひ手に取って見ていただけたらと思います。
村上:買っていない人は買ってください(笑)。
鶴田:そうですね、Peatixで書籍セットプランじゃなかった方も、今日まだ在庫がちょっとあるみたいなので、帰りにぜひ先着順で買っていただけたらと思います。
先に自己紹介です。私はこちらのBOOK LAB TOKYOの本屋さんとコーヒースタンドのプロデューサーをやっております、株式会社Labitの鶴田浩之と申します。よろしくお願いします。
(会場拍手)
こちらの本屋さんで1日中仕事をしてるわけではなく、メインはアプリ開発の「ブクマ」という本のフリマアプリを作っております。これまでもいくつかの事業をやってきたので、スタートアップ起業家みたいなかたちでやらせていただいています。
じゃあ臣さん、スライドがあるので。
村上:なんかおもしろいね。ちょっとこういう感じで会うの、初めてだよね。
鶴田:はい。ちょっとだけ緊張してます。
村上:ベンチャー界隈で話題になってて。その関係で会ったのは最初のアプリ、「すごい時間割」の時ぐらいだよね。
鶴田:そうですね。でも、臣さんと初めてお会いしたのは焼肉屋だった気がします。
村上:焼肉屋だよね。あれ、なんで焼肉?
鶴田:ミッドタウンの隣ですね。
村上:そうだね。あの、マチャアキプロデュースの焼肉屋だよね。
鶴田:6年ぐらい前です。
村上:そうだね。だいぶ長いですよね。
鶴田:ただ、そんなめちゃくちゃ親しいというわけではなくて、その時「初めまして」で、IT系のイベントでお会いするたびに、ご挨拶していたぐらいの関係だったんです。
今回、このイベントは僕が「やりたい!」と言って始めたものです。ご協力いただいたヤフーの広報のみなさま方……今日はいらっしゃらないようですが(笑)。
村上:そうなんですよ。僕には広報がついて来てくれない。あまりにイベントに登壇しすぎて、「もう勝手にやってください。たぶん大丈夫です」って言って、今日も来てくれなかったんです。まあ信頼の証ですね。
(会場笑)
鶴田:あと実業之日本社の安田(宣朗)さん、ライターの生嶋マキさん、本当にありがとうございます。みなさんのご協力あって、今日イベントを開くことできました。そしてご来場いただいたみなさん、本当にありがとうございます。
ふだんの本屋さんのスタイルの1つとして、いわゆる選書、本のセレクトをしているんです。選書だけはしっかり、どこででもできるので、新刊リストを見ながら、うちのお店に合いそうな本とか、こういう人に読んでほしいと思いながら、「これは3冊。これは2冊」とやっているんです。それこそ本屋さんの書店員のような。
村上:書店員ですよね、完全に。なんなら ポップ書いちゃおうかな、みたいな。
鶴田:この本が1月に発売されるとき、タイトルを見て「うわ、なんかおもしろそう!」と思って、とりあえず2冊発注かけました。先ほどの第1部の話にあったように「すごい本だな」と。
村上:すごい本ですよ。
鶴田:まずこの分厚さに圧倒されたんです。Kindle版もあるんですけど、ぜひ紙で買ったほうがいいかなと。
村上:そうですね。この厚さに圧倒されるというのが、やっぱり紙のいいところです。
鶴田:そうですね。このなんか……重しにもなりますし(笑)。
村上:武器にもなります(笑)。
鶴田:いや、すごいすてきな本だなと。しかも読んでいると、普通の社員の方と社長が同じページで割り振られていて、「普通の本じゃないな」と。
村上:そうなんですよ。うちの組織を表していると思います。わりと僕の見た目どおり、ゆるふわな自由な感じ。もうちょい僕はロン毛だったんです。最近切りましたが、けっこうフラットな組織体制なんですよね。
僕もそのへんふらふらしていて。フリーアドレスで今、新しいオフィスに入って、普通に一般社員と並んで仕事していますから。
鶴田:さっそくですが、『Yahoo! JAPAN全仕事』の本について、ヤフーの臣さんと、私が聞き手としてやらせていただきたいと思います。
実はここで、今日なぜ臣さんを呼んだかという話があります。実は、2017年9月に『村上臣 全仕事』という本がですね……。
村上:知らないんだけど、俺。
鶴田:というのは冗談なんですけど(笑)。
村上:ああ、びっくりした(笑)。
(会場笑)
鶴田:これつかみに使おうと思っていたんですけど。もうつかみではない時間帯になってしまったので、飛ばします。
村上:つかみなのね、これ。
鶴田:でも、今日の後半のテーマは「村上臣 全仕事」のつもりで僕は聞きたいと思っています。臣さんのプロフィールは長いですね。
村上:長いね。
鶴田:(詳細は)ググっていただきたいと思います。なにか強調しておくことはありますか?
村上:一応、検索はYahoo!でしてもらいたいところです。まあ、Yahoo!でググるという感じですよね。エンジン一緒ですので(笑)。
(会場笑)
鶴田:大変失礼いたしました(笑)。
村上:玄人向けですね。これはね(笑)。
簡単にいうと渋谷、まさにこのへんでちょうど99年、98年くらいに、いわゆる学生ベンチャーブームが起こったんです。その時は「ビットバレー」と言っていました。
その時、ヤフーに買われて、ヤフーに入りました。いろいろと、ソフトバンクグループをうろうろして、辞めて、また入って、今に至ります。簡単に言うとそんな感じです。
鶴田:そうですね。村上臣さんの役職のCMOについて、みなさんわかりますか?
村上:超誤解を招いている。
鶴田:うん、Chief Moriage Officerですよね?
村上:一般的にはMarketingだよね(笑)。宣伝部みたいなものがあります。
鶴田:でも、ヤフーの村上臣さんは、Chief Mobile Officer。
村上:そう、Mobile Officer。
鶴田:これは、いつから?
村上:新しい体制になった時、我々が経営のバトンを引き継いでからです。
鶴田:2012年から?
村上:はい。2012年からですね。
鶴田:なるほど。
村上:経営陣の交代の時に、僕が辞めて、出戻ったわけです。その時に社長の宮坂や、COOの川邊(健太郎)副社長から、「お前のミッションは、PCのYahoo!からスマホのYahoo!にすることだ。そのために、なんでもできることをやってくれ。変えるべきところはたくさんあるんだ」と。僕も「ありますよね」と言って。
「それって役職はなんにする?」って聞かれた。自分で選んでいいんだと思って、いろいろディスカッションした結果、わかりやすいほうがいいだろうと。とりあえずモバイルの旗を振るというので、「Chief Mobile Officerでいいんじゃない?」みたいな話になって、これになりました。
鶴田:そうですね。インタビューのところの臣さんのところにも、モバイル戦略をこう、なんて書いてあったな ?
村上:ページのリードのところは「スマホ戦略家」と書いてありましたね。
鶴田:そう書かれております。
その前に、今日来ている方は、どんな方が来てるのか、ちょっと聞いておいたほうがいいですよね。
村上:そうね。
鶴田:どうしましょう。どういう枠で?
村上:IT関係の人、IT関係の仕事の方?
(会場挙手)
けっこういますね。残りの方はITとは関係ない仕事の方?
鶴田:その2つですか(笑)。
村上:その2つ(笑)。なんだろう? 造園業の方とかいます?
鶴田:造園業?
村上:いないですね。証券とかベンチャー投資とかVC系とか、そういうのは?
鶴田:マニアックですね(笑)。
村上:いない。マニアック。
鶴田:ブロガーの方はいますか? 「ブログやってるよ」みたいな。いない?
(会場挙手)
鶴田:いる。ライターさんとか出版関係の方?
(会場挙手)
鶴田:じゃあ、それ以外の人はなにをしている……。
村上:なんだろう。アパレル関係の方?
鶴田:ヤフーの方は? アパレル……。
村上:あ、ヤフーの方いますかね?
(会場挙手)
村上:1名。
鶴田:コーヒーの方? いない。
村上:コーヒー(笑)。焙煎とかやってる人みたい。
鶴田:まあ、ITが多いですね。
村上:ITが半分ですね。
鶴田:わかりました。この第2部は、質問もどんどん交えながら、最後に質問とかじゃなくて途中で挟んだりするので、聞きたいことがあったら聞いてください。
村上:この本には200人が載っていますので、僕の独断と偏見でおすすめのページ、おすすめの人を選びました。
200人全員にくわしいわけじゃないですけど、たいていは知っています。厳選した3名、「この人はヤフーの中でもとびきり変なやつだぞ」という、変な枠で3人選んでみました。
鶴田:ちょっとApple TVの接続、1回つなぎ直してもらってもいいですか?
村上:Apple TVですかね? Wi-Fi問題?
鶴田:ちょっと、つなぎのトーク(笑)。
村上:つなぎのトーク、はい(笑)。
(会場笑)
村上:でも、スライドが出ないとわからないです。けっこう、部署ごとに分かれていますけど、こういう本って本当に見たことがないですよね。上場企業だとないと思う。ベンチャー企業だと、何社かまとめてやったりすると思いますが。
Yahoo!ってポータルサイトじゃないですか。なので、いろんなサービスがあるんですよ。今も100以上のサービスがあって、大きいのから小さいのまでいろいろあります。
当然インターネットなので見えないですけど、リアルな物体として、裏には人がいます。作っている人、企画している人、運用している人、お客さんの問い合わせに応えている人と、膨大な人が。今グループ全体で8,000人ぐらい、Yahoo! JAPANグループとしてはいます。
鶴田:8,000人?
村上:はい。単体で6,000人ちょっとぐらいかな。ですので、その膨大な人たちが、見てるときにはブラウザの中でポチポチしたり、スマホでシュッシュしているだけですけれど、そうしてサービスが24時間365日動いていることをぜひ知っていただきたいなと。
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