2024.12.16
相次ぐ有名企業のランサムウェア被害…日本の課題とは? 生成AIを活用したセキュリティ脅威への解決策
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司会者:これより、TRIGGER2016第3部、パネルディスカッションを開始します。第3部では、「幸せを作る手段=起業?」というテーマについて、パネリストのみなさんにディスカッションを行っていただきます。
それではさっそく、ゲストパネリストのみなさんをお迎えしましょう。お1人ずつご紹介してまいりますので、会場のみなさまは、大きな拍手でお迎えください。
READYFOR株式会社代表取締役CEOの米良はるかさま、ライフイズテック株式会社代表取締役CEOの水野雄介さまです。続いて、株式会社ラブグラフ代表取締役の駒下純兵さま、株式会社AMF代表取締役の椎木里佳さまです。
(会場拍手)
そして、本日モデレーターを務めていただくのは、堀潤さまです。
(会場拍手)
堀潤氏(以下、堀):はい、引き続きよろしくお願いします。
(会場拍手)
司会者:それでは、堀様にバトンタッチしていきたいと思います。
堀:はい。いや、豪華ですよね。この4人がこう並んでいるのは。
椎木里佳氏(以下、椎木):イェーイ。
堀:イェーイ(笑)。椎木さんがこの間、11月25日に誕生日を迎えたんでしたっけ?
椎木:そうですね。21日なんですけれども、まぁそれどうでもよくて。19歳になりました。
堀:19歳ですよね。
椎木:はい。
堀:駒下さんが?
駒下純兵(以下、駒下):僕、23です。
堀:23歳で、水野さんが?
水野雄介氏(以下、水野):33歳です。
堀:33歳。
米良はるか氏(以下、米良):私は29です。
堀:僕、40歳に今年なります。よろしくお願いします。
(会場笑)
さて、最初のお題なんですが、みなさん、それぞれの分野で事業をされています。それは、法人格として、株式会社などを運営されていますよね。いいことをやっている、でもそれは、いいことだけじゃ終わらない。法人化することによってそれがある程度ブレイクスルーできた。そのあたりの経験をうかがっていきたいと思うんです。
米良さん、Readyforを立ち上げたのが、ちょうど今から何年前になりますか?
米良:5年前になりますね。
堀:最初から、今の形態だったんですか?
米良:大学院の1年生のときにサービスは立ち上げたんですけれど、もともとは、東大の先生がやっているベンチャー企業の中の一事業としてスタートしました。
堀:現在のかたちにしていく中で法人化っていう選択は、どのようなメリットからみて、進めていったんですか?
米良:2014年に会社を立ち上げまして、もともとやっていたReadyforを自分で買い取ってスタートしたんです。
堀:買い取ったというかたちなんですね。
米良:そうです。もともとは起業する、会社を興すとか、まったく興味がなかったんです。経営者とか社長とか、その時はイメージできなくて。でも、大学院生のときに、クラウドファウンディングのサービスをアメリカで知って「これを日本で絶対やりたい」と思ったので、日本で大学のときの仲の良かったメンバーと一緒に立ち上げました。
その当時は「サービスを運営したい」という気持ちしかなかったんです。会社をどうやって運営するかは考えることが無駄だなと思ったので、ベンチャーの中で一事業として始めました。
決意した一番の理由には2つあります。1つはクラウドファウンディングの市場がけっこう伸びていくということが、だいたい、やってきてわかってきていたところがありました。ここから自分が、ある種、いろんな意思決定をしやすい状況にしたいと思い、自分の会社にしようと思ったのが1つの理由です。
もう1つ、よかったなと思うところは、社長業って、やはり責任がすごく……。
堀:あー、なるほど。
米良:「サービスやっているときとはぜんぜん違ったな」と思っているんです。サービスをやっているときもオーナー意識を持ってやっていたと思っていたんですけど、社長となると、ある種の、本当に責任感の持ち方がぜんぜん違って。あのとき、決意してすごくよかったなぁと思います。
堀:確かに、利益も上げていかなくちゃいけないし、従業員の話もあるし。あと、社会的な還元ということでも、腹を括ってやる。椎木さんはいかがですか?
椎木:そうですね。私の場合は、中学3年生の15歳のときに起業したんですけど。「起業する」と決めたのが、中1の12歳のときなんですね。
堀:おー。なかなかない体験ですよね。
椎木:そうですね。けっこう驚かれる場合が多いんですけど。
小学生時代に、毎日父親に「今日の将来の夢はなに?」と聞かれていたんですよ。毎日変わるわけないんですけど、「今日はお花屋さんかな?」「今日はケーキ屋さんかな?」と言っているうちに、小学4年生くらいになったら「映画監督になりたい」「脚本家になりたい」と、どんどん具体化していって、大人っぽくなっていきまして。
中学1年生になったときに、夢がもう13個くらいに増えちゃったんですね。その夢の1つの中に「芸能事務所を作る」があったんです。その芸能事務所を作るとなったら、例えば吉本に入って、そこで10年修行をして、それで辞めて独立して、そこからまた10年、うまくいくまでの時間があって、やっと一人前になる……みたいな。
そこまで20年くらいかかるんですよ。「それを13個も続けてやっていたら、私死ぬな」と思って。でも、すべて諦めたくなかったんですよ。
堀:やりたい、と。
椎木:それを「どうしたら13個できるようになるのか?」と父に相談したら、「起業っていうのがあって、それは13個すべて事業として、チームで一緒にみなでやれば叶えられるよ」と言われて。「私、起業する」っていうふうに、そこで初めて決意した感じですね。それが中1のときです。
堀:今すごい、米良さんがやさしいお姉さんのようなまなざしで。
椎木:本当にお姉さんですね。
堀:13個も夢があって、全部やりたい。「それを事業化すればできるでしょ」っていうお父さんのアドバイスからアクションに移していったと。そのあたりはやっぱり、実感というのは今どうですか? 起業してから、今もう何年くらいですか? 3年?
椎木:4期目ですね、今。4期目になって、すごく事業化してよかったことだらけだな、ということが多いです。
当時の私が「映画を作りたい」と言ったって、中学生のよくある、学校で主催してやっとできるコンペティションみたいなものにしか出れなくて。ちょっとやってみて、ポシャっちゃうみたいなこともたぶん多いと思うんです。
それを事業化することによって、ちゃんとプロとして見てもらえる。まだ映画を作ってないですけれども、アプリ1つにしても、今やっているJCJK調査隊も、女子中高生のマーケティングにしても、事業化して初めてプロとして見られる。そのレベルがぜんぜん違うので、本当に起業してよかったなと思いますね。
堀:それは、先ほどの米良さんの責任というものについての、逆のサイドからみた責任の負い方かもしれないですね。
椎木:そうですね。
堀:水野さん、いかがですか? 教育事業。
水野:そうですね。僕はもともと、教育を変革したい、中高生の教育を変えたいというのがすごいあったので。本当は教師になろうと思っていたんです。それで、先生をやってみてというところからなので、みなさんみたいに学生時代に起業したりはまったくないんです。慶応にいたんですけど、テニスサークルに入って、麻雀を打って……みたいな感じの。
堀:大学生という感じの。
水野:大学生って感じでした。27歳のときに、「教育を変革するには規模をやっぱりある程度やらなきゃといけない」「となると、チームでやらなければいけない」というところで。そういった規模でやるためには、株式会社というかたちがいい。
「いい教育ってこんなのいっぱいあるよね」と思っているけど、結局、教育を受ける人が選ぶんです。キッザニアは、すごくたくさんお客さんが入っています。それは、みんながああいう教育を求めていたからですよね。
いいサービスというか、自分がもっとほしいと思う教育を作ることが、教育を変革するには一番早いんじゃないか。ということで、僕はこの会社を立ち上げることを選んだんです。
堀:資金調達も次々とされていらっしゃって。最近もけっこう大型のものも。
水野:そうですね。9月に7億円くらいさせていただいて。
堀:どうですか? 逆にさまざまな責任を負うわけですけれども。例えば、NPOもいろいろなかたちで教育やりましょうっていうのがありますけど。資金を調達して、そして教育分野でいろいろ革命を起こすのは、これはやはり、なにか違いのが出てくるわけですか?
水野:そうですね。資金を調達してすごくよかったなと思うのが、経営なのでちゃんとお金を回さないと、継続的にやらないと、いいものやっていてもしょうがないところがあるんです。
ただ、労働集約型のビジネスモデルにどうしてもなってしまうので、なかなか、新しいことをやろうと思っても投資ができないところを、お金を調達することによってチームを作れて、時間を早回しできる。そこがすごいよかったなと思っていて。
僕らの場合は「こういう教育をやりたい」というビジョンがあって、それに対していろんな方が賛同してくださっています。投資というと、最初は僕もよくわかんなかったんです。「いろいろ面倒くさいことを言われるのかな」とか。
堀:こうしなさい、ああしなさい。
水野:でも、そういったことがまったくなくてですね。チームが大きくなって、やれることが増えて……という感じなので、よかったなと思っています。
堀:なるほどね。1つはそういう受け皿としての法人という機能もありますよね。
水野:そうですね。今の資本主義の仕組みの中で、教育を変えるのにどうやってやるのが一番最適なのか、そこで株式会社という仕組みはいいのかなと思っています。
堀:駒下さんのサービスはちょっと変わったサービスですよね?
駒下:そうですね。カップルのデートにカメラマンが同行して、写真を撮ってあげるというサービスをやってるんですけど。
堀:すごくいいサービスですよね。でも、すごくおせっかいなサービスですよね(笑)。
駒下:僕はもともと学生カメラマンとして個人事業主をやっていて、そこから法人化したみたいなかたちなんです。
堀:なるほど。どうでした? 1人でやってるのと法人化したのと。
駒下:法人化のきっかけは、ここにいる水野さんなんです。
堀:水野さんの姿を見て?
駒下:というよりかは、もともと個人でずっとカップルの写真を撮っていて、どんどん「Lovegraph」っていう名前が有名になってきたんです。僕、大阪出身なんですけど、本当に全国のお客さんから依頼をもらうみたいな。
堀:「来てください」って?
駒下:そうです。カメラマンは僕くらいしかいなかったんで、大阪から東京へ行ったり、山梨へ行ったり、福井へ行ったり、福岡へ行ったり。
堀:大変ですよね。
駒下:僕が行っちゃうとお客さんに負担してもらう撮影費、交通費が結構かかってしまう……となって。
例えば、撮影費は5,000円なのに、交通費が3万円かかってるとか。それはもったいない。それなら、現地のカメラマンが現地のカップルを撮ったら、もっと多くの人に写真を残す大切さが伝えられるんじゃないか。カメラマンを北海道から沖縄まで集めたら、僕が行かなくても、お客さんの依頼に応えられる状態になったのが、まず個人事業主時代です。
そこで、「これって会社にすればいいのかな」ともやもやしているときに、うちの共同創業者の村田がライフイズテックで働いていて、水野さんに相談しようという感じで行ったら、「お前、なに迷ってるんだよ」みたいなことを言っていただいて。
堀:おお、熱いですね。
(会場笑)
水野:京都の喫茶店でね。
駒下:「やるしかねーだろ」みたいな感じで、そのお話が終わった5分後ぐらいに、行政書士の方と僕と水野さんのFacebookメッセージを組まれていて。「こいつ会社作るらしいからよろしく」と言われて、あれよあれよという間に会社になったのが、きっかけっていう感じです。
堀:なるほどね。それでどうですか? 個人事業主から、法人にして。
駒下:一番大きかったと思うのは、やっぱり、米良さんたちもおっしゃってたんですけれども、覚悟みたいなところがすごく大きいな、と思っていて。
堀:覚悟。やっぱり共通してますねぇ。
駒下:そうですね。「個人事業主でやってますよ」というよりも、FacebookとかTwitterとかで、「あれを会社にしました」と伝えると、「この人はこれをちゃんとやっていく気があるんだな」という覚悟の表明になったかなと。それで応援してくれる方がすごく増えたり、いろんな依頼が舞い込んできたりするようになったんで、そこが1ついいところかなと思います。
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