2024.10.10
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テュレーン大学 卒業式 2008年 ジェームズ・カーヴィル(全1記事)
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ジェームズ・カーヴィル氏:ご承知かもしれませんが、私のスピーチはとても短いものです。しかし私が強くアドバイスしたいことは、私も幸運だったのですが、配偶者を選ぶ際に、あなたを魅了し挑戦心をかきたて、楽しませてくれる人を選んでほしいということです。
さらに、私が配偶者のメアリーと共にしたように、恋に落ち結婚し、これからも住み続ける場所に帰ることを一緒に喜んでほしいということです。
さて、私は皆さんの中でも、古くからのこの学校のファンを歓迎しています。私は1986年にルイジアナを離れ、2008年の22歳の時に戻ってきました。その22年間の私の経験をお話しましょう。それは非常に長く、FEMA(アメリカ合衆国緊急事態管理庁)からニューオリンズまでかかってしまいそうですが、まぁどちらでもいいのですが。
パロアルトからプリンストンまで、ボルダーからボストンまで、アテネからアナーバーまで、全ての卒業式でのスピーカーは、自分たちが学んだ知見を皆さんに伝えるべきだと思われています。それは、人生を前に進めるべきものだとも思われています。
ニューオリンズではそんなことは起きません。約束します。ザメイフェアはそんなぞっとするようなことでいっぱいです。
しかし、コーウェン博士が述べたことを聞いたときに、きちんと調査もしたのですが、私はそのことが、まさに学びの瞬間であると思いました。そして、その学びの瞬間とは私が皆さんに教えるべきことではありません。それはあなたが私に教えていることであり、既に世界に対して教えていることなのです。そのことがまさしく学ぶということなのです。
恐らく正しいとは思いますが、あなたが教えてくれた最初のことは、以下のようなことです。悲観的な考え方をする時代は終わったということです。あなたは悲観主義の真っ只中を過ごしてきました。あなたの指紋は悲観主義の跡でいっぱいです。悲観主義をよくきき、その嵐の中で過ごしました。
しかし、あなたは600もの学校があるこの国中に、それらを吹き飛ばさなければなりません。暑さだったり、湿気だったり、腐敗だったり、犯罪だったり、悲観主義であったり、地理学でさえなんであれ、もう思い出すべきでないというその理由をきいたことがあるでしょう。
そうです、全ての悲観主義には理由があるのです。1943年にC.Sルイスがエッセイの中でいっていたことを思い出してほしいと思います。彼はこう言いました。
「永遠に物事を見通すことなんてできやしない。何かを見通すというときにはただ、見通すべきなのだ。もし全てを見通すというのであれば、全ては透明になってしまうということだ。しかし、全てが透明な世界というのは、目に見えない世界だということになる」
「つまり、全てを見通すということは何も見ていないということと同義であるということだ。そして、悲観的なことに、全ての人は全てを見通すことができるのではなく、ただ感じることができるのである。その感情こそが、見ることよりもより重要なことなのである。人間が持っていることで、最も重要であるとも言える」
コーウェン博士時代に書かれたことでありますが、みなさんこそが、それを体現する素晴らしい次世代になるべきであるということです。そしてその世代のトップに、2008年のテュレーン大学の皆さんが立つべきだと思うのです。
2つ目の学ぶべきことを話しましょう。それは、失敗を恐れないということです。皆さんにその失敗について少し、お話をしたいと思います。失敗と成功の関係は、我々の生活と酸素の関係と同様です。馬鹿げた話しに聞こえるかもしれません。なぜ、失敗と成功の関係は、我々の生活と酸素の関係と同義であると言えるのでしょうか?
しかしながら、失敗なくして、成功することはないのです。皆さんは既にこのことを理解しているでしょう。確約されたことではないですが、2005年の9月、成功するために皆さんは失敗しなければならなかったということです。
例を挙げさせてください。皆さんは、まだ少しそのことを疑っているというかもしれません。証拠を見せてくださいと。わかりました。これまでのアメリカ人で、誰が最も成功した人でしょうか? 名前をあげてみましょう。
イリノイ州、スプリングフィールドのエイブラハム・リンカーンはどうでしょうか? 勇敢な人だったって? そうです。確かに勇敢でした。しかし、誰がアメリカの歴史において、最も失敗した人でしょうか? それはエイブラハム・リンカーンです。
リンカーンの失敗について、話をさせてください。なぜならば、今後皆さんが失敗しないために、前に進んでいくために、覚えてもらいたいこととして非常に重要なことだからです。
彼は小売店の店主としてビジネスで失敗しました。農場主としても失敗しました。議員にもなりましたが、やめました。恋人も失いました。神経症にも苦しみました。やっと議員になり、議長にもなりましたが、辞めました。彼は副大統領にもなりましたが、辞めました。上院議員にもなりましたが、再び辞めました。
そしてようやく大統領になりましたが、彼が選ばれたこの国はバラバラになりました。
彼は経験不足だったのですが、最高司令官としてマナサス、ビッグベセル、ケッセルズクロスレーン、マクドゥエル、モンローフォート、クロスキーズ、リパブリックフォート、ゲインズミル、シーダーマウンテン、フェアーオークス、フェアーフィールド、ギャップ、2回目のマナサス、それでも彼は前進し続けました。
さらに、ハーパーズフェリー、シェファードストーン、フレドリックスバーグでも敗れました。
これらは彼が失敗した一部にすぎません。彼は戦時中には鬱にもなりました。彼の息子であるウィリーは亡くなり、彼の妻は政治的な攻撃の標的となりました。
みなさんは、リンカーン程に失敗する必要はありませんが、失敗することについて心配する必要はありません。恐れることはありません。既に失敗して、それでも前進する技術を理解しているでしょう。
次に3つ目の話しにいきましょう。私は、この建物で卒業式が行われることが非常に正しいことであると思います。それはこの建物の歴史についての話です。皆さんの前の時代に、我々の指針となるような『フィールドオブドリームス』という映画がありました。
その映画の中で、「作れば、やってくる」というセリフがあります。その通り、この建物を作り、やってきました。屋内コンサートとしては最大のローリングストーンズのライブも行われました。私の妻のアイドルである、ジョージWブッシュ大統領もこの場所で、ノミネートされました。ヨハネパウロ2世もここにきました。
史上最多である6回のスーパーボウルが行われ、私の愛するタイガースが2回勝ったBCSチャンピオンシップも行われました。モハメドアリもタイトルマッチでここに来ました。カトリーナハリケーンが来た時に、どこもいくところがない人に対して、この建物は元気を与えました。この建物には輝かしい歴史が有るのです。多くの素晴らしいことがこの場所で起こりました。
しかし、皆さんには残りの人生で次のことを覚えておいてもらいたいと思います。この場所で起きた最も素晴らしいことは、このクラスの卒業式がここで行われたということです。なぜならば、「作れば、やってくる」という格言の時代は変わったのです。それは「やってくれば、作られる」ということに変わりました。それは旅立ちを意味します。
つまり、この建物で行われてきたことは、これまでの一部であるということが重要なことなのです。だからこそ、皆さんがこれまでに学んだこと、感じたこと、体験したことをずっとこの後の人生で続けていくべきなのです。皆さんの中には実績と賞讃をもって、この場所を離れていく人もいるでしょう。
私が皆さんに続けてほしいことは、この素晴らしい学校、学部、皆さんに教えた人、この素晴らしい、エキサイティングな都市、そして皆さんを愛するつつましいスピーカーのために、銀の卒業メダルを心に持ち続けてほしいということです。ありがとうございました。
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