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メンタルが強い人になる_-ストレスに負けない心の作り方-(全4記事)

重圧から開放されるには「3つの受容」を知れ メンタルを強くするための心得

大人の学びに役立つ知識が無料で学べる生放送コミュニティ「Schoo(スクー)」。働き方やテクノロジー、ITスキルといった、最先端のノウハウが身につくオンライン授業を数多く配信しています。そんな「Schoo」で放送されている人気授業の書き起こし企画として、今回は「メンタルが強い人になる_-ストレスに負けない心の作り方-」をお届けします。

理性と感情のリンクをよく理解しよう

徳田葵氏(以下、徳田):質問も来ておりますので、1つずつ解消していきたいと思います。クロダさん「こうした客観的な思考を持てる余裕すらない状態だったら、その感情をどう捕らえたらいいのでしょうか?」というところですね。

西部直樹氏(以下、西部):この考え方は最初は時間がかかるんですが、慣れてくるとすぐ気がつきます。私も子どもがいますが、子どもは子どもとして別の人格なので、親の言うとおりは聞かないんですね。自分のことを振り返ってもそうなんですが。

でも、親は「こうしなさい」って言ったらしてもらいたい。思いどおりにならないので怒りを感じるんですが、怒りを感じること自体は悪いことじゃないです。ただ、それがエスカレートすると手が上がってしまうので、ハッとなったときに「そうだ、ほかの人をコントロールしようとしていた。できないので怒りを感じてたんだ」と思うと、もう1回、冷静に説明しようと思いますよね。

というように瞬時に気がつけるようになっていきます。ただそこまでは練習が必要ですけどね。

徳田:ありがとうございます。続きましてタケダさんです。「その感情の変化が大きい人や敏感に気持ちを感じやすい人は、コントロールが難しいように思っています。理性で感情をコントロールしたり、抑えることってそもそも良いのでしょうか? これ自体が抑圧されていそうに思います」。

西部:抑圧ではなくてコントロールです。抑圧というのは、自分で理性で感情をコントロールではなくて、理性と感情はリンクしているので、そこのつながりを理解して、「自分はこういうふうに考えているのでこういうふうに感情が動いているんだな」というのを理解したうえで自分なりにコントロールしていこうということなので。

感情は自然発生と思うと、それを抑えることはまずいのではないのかと思いますが。感情は自分で生み出しているので。自分で生み出したものは自分で処理するのは当然ですよね。と思います。

徳田:ありがとうございます。感情が生まれるまでに、そのものごとに対して自分がどう受け止めたかという考え方が入るんですよね。それに耳を傾けるんですよね。なんでそう思ったのかというところが冷静になるという。

西部:そうです。なにかものごとが起こったときにいちいち自分の考え方を点検して感情を書き起こすなんていう段階を言葉にしてやってませんので。最初は自分の考えを捕まえるというのがすごく時間がかかるんですね。なので抑え込むとかそういうイメージを持たれるかもしれませんが、そうではないなと思います。

徳田:ありがとうございます。続きましてスズキアキヒロさん「冷静さを失うとこのような手順が踏めないと思うんですけれども、あくまで予防的措置と考えるべきでしょうか?」と。

西部:両方ありますね。予防的な処置と、そういう状況に陥ったときに冷静になるための方法です。まずは日々の行動を振り返ってみて、前向きな行動が取れないときにはどういう考え方を持っているのかなとやって、そういう場面に対処できるように予防的にやっていくことと。

突発的に感情がたかぶってあんまりいい方向にいかないなというときに、慣れてくると気がつくんですね。自分が怒り100パーセント、まずい! とかね。あ、逃げ出そうとしてる。なにか避けようとしている。自分の行動が前向きじゃない。あそこにこれがあるなとか。だんだん気がつけるようになりますので。

徳田:ここは辛抱強くトレーニングも必要になりますかね。

西部:そうですね。

「ねばならない」というバイアスの粉砕方法

徳田:さらに、こんなご質問も来ておりました。ミヨシさんです。ご自身ではなく部下のモチベーションを上げることがミッションなんですが、部下が「〇〇せねばならない」と思ってしまいモチベーションは上がらず、ミッションが今進んでいないということなんです。

「ねばならない」というバイアスがかかった者には、こちら側がどのように接していくことが望ましいとお考えでしょうか? ということです。

西部:まず「ねばならない」というのを先ほどのアプローチで粉砕してみるのも手ですよね。実際に言葉にしてもらう。「こうせねばならない」「なるほど。そういうふうに考えてるんだ」。そういうときにはコーチング的なアプローチも必要ですよね。まず相手の心の中に何を思っているのか。どうしたいと思っているのか。それがどうして障害となっているのかというのを自分自身に気づいてもらわないと、考え方を変えるのは難しいです。

まず「ねばならない」を文章にしてもらって、「ねばならない」って考えているのは論理的なのか? 現実的なのか? それで仕事がうまくいく、つまり幸せになれるのか? というのを気がついてもらうようにアプローチしていくというのが手ですよね。

「だったらこう考えてみたらどうだろう」とサジェスチョンしていく。ここで重要なのは、押し付けると受け入れません。「あなたはこう考えなさい」と言われるとやりたくないですよね。なので本人に選ばせることです。

徳田:本人に選ばせる。

西部:例えばこういう考え方と、こういう考え方と、こういう考え方があるんだけれども、どれがいいと思う? どれを選ぶ? 私はこうやりたいと思いますと選んでいかないと、自分が選んだとか、自分で宣言したとか思わないとなかなかそのとおりいきません。そういうふうに自分自身で気がつけるようにサジェスチョンしていくのが重要ですよね。

徳田:ありがとうございます。ミヨシさん、ぜひ実践していただければと思います。

「自分の思い込み」を知るには?

最後になんですけれども、たぶんここがすごく大事だと思うので改めてのお話になってしまうかと思うんですが。ミキさんの「自分の思い込み」。思い込んでいるときって、なかなか渦中に入っていて気づかないということもあると思うんですけれども。それを自分で知るためにはどうしたらいいでしょうか? 

西部:これが最大の難関なんですね。思い込んでいるので、そうだと思ってしまってるんですよ。そうだと思ってしまっているのであんまり言葉にしてないんですね。ふだん。なので言葉にすることが重要なんですが、先ほどのアプローチのようにまず心の中に何がよぎったのかというのを点検してみましょう。

例えば誰かが言ってきたのに対してムカッと怒りを感じたなんて思ったときには、怒りを感じたときに自分はなんて言ってるんだろう。言葉にしてみるとどうなんだろう。最初はなかなか難しいですが、言語化してみるというアプローチをやってみる。

なんていうふうに投げかけたのか。「なんていう奴だ!」とかね。短い言葉でもいいので、まず思い浮かんだのを言葉にしてみるということをしていくとだんだん気がついていけます。

徳田:なるほど。言葉に。言語化してみるということで。ありがとうございます。ではお時間となってしまいましたので、質問を取り上げるのはこのあたりで終了とさせていただきます。最後に今回の授業のまとめをいただきたいと思っております。

3つの「受容」が大切となる

西部:このように自分の考え方をコントロールして書き換えていくことができると先ほどのように仲違いするとか逃げるとかケンカをするとか、そういうことがなくて。写真のように仲良くなって和解していくということができるようになります。

そのためには、まとめるとこういうことですね。3つの受容が重要です。無条件の自己受容。英語で言うと、あんまり発音が良くないですが、Unconditional Self-Acceptance。USAですね。下がUOA、unconditional other-acceptance。一番下がUWA、なんかプロレスの団体みたいですが(笑)。unconditional world-acceptance。

つまり条件を付けると苦しいんですよ。私は完璧にしなければいけないというのは条件ですよね。じゃなくて、そういう条件を取っ払って、まずありのままの自分を受け入れること。

他人は自分に親切にしてくれなくちゃいけないと思うと、だいたい親切にしてくれませんので。まずはありのままの他人を受け入れてみる。世間も人生もそうですね。なかなか思いどおりにいきません。思いどおりにいかないものだなというのをまずは受け入れたうえで次に進んでいこうということです。

徳田:なるほど。この3つの無条件の受容を忘れないようにしておくということですね。

西部:これが実は難しいんですけどね(笑)。

徳田:トレーニングしていきましょう。そして授業の冒頭でゴールを先生に教えていただいておりました。自己責任の楽観主義者。これはどうつながってくるのでしょうか? 

西部:自己責任というのは、今説明したように感情は他人が起こすものではないんです。例えば徳田さんが私になにか言ったとしても、喜んだり、悲しんだり、怒りを感じたりするのは私が起こしているんです。

それは人によって違いますよね。今までの説明であるように。考え方によって感情は違うので、そういう考え方をしているのは自分ですし。考え方によって生まれてくる感情は自分が生み出しているんです。

まず、感情は自分のものであるという自己責任を持ちましょう。そうすると、これはコントロールできるものだと思うと前向きにできますよね。なにもコントロールができない、自分のものではないと思うと、世間とか他人とかなすがままになってしまうので落ち込んでしまいますが。

自分がコントロールできると思うと前向きに考えられると思いますので、楽観で。「〇〇に越したことはない」と思っておけばいいんです。

徳田:そうですね。自分で生み出したもの。感情は自分にしか責任はないですからね。

西部:そうです!

「感情は自己責任なんだ」

徳田:というところがゴールとなっておりました。みなさん今回の授業はいかがでしたでしょうか? ぜひ学んだことを学んだボタンでタイムラインにシェアしてください。

では、ここまでが第1回目の授業内容となりますので、第2回目の授業の日程も見ていきたいと思います。来週月曜日の21時からの放送となります。先生、第2回目では具体的にどんなことを学んでいくんですか? 

西部:今概要をお話しました。感情はどういうものがあって、感情は何から生まれてくるのか。考え方をどのように変えていけばいいのか。サッとした説明だったので、例えばこういう場合はどういう感情が生まれて、どんなふうに書き換えていくのかを一般的な例をケーススタディで学んでいこうと思います。実例を交えながら実践してみようと思っています。

徳田:次回は実例なども出てまいりますので、みなさんぜひ引き続きご受講いただければと思います。さあタイムラインにも、いろんな学んだコメントが来ておりました。数井さん「感情はコントロール可能だ」と。そして久田さんも「感情は自己責任なんだ」というところでたくさんコメントをいただいておりました。

みなさんぜひ来週の授業もご参加ください。本日の授業はこれで終了となります。本日お越しいただきました先生はN&Sラーニング代表取締役、産業カウンセラー、REBT心理士、REBTアサーション・ファシリテーターの西部直樹先生でした。先生、ありがとうございました。

西部:ありがとうございました。

徳田:受講生のみなさんも最後までご受講いただきたくさんのコメントありがとうございました。それではこのあとも引き続きSchooで一緒に学んでいきましょう。みなさん、さようなら。

西部:さようなら。

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