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メンタルが強い人になる_-ストレスに負けない心の作り方-(全4記事)

なぜ人は悩んでしまうのか? ストレスが発生する原因とメカニズム

大人の学びに役立つ知識が無料で学べる生放送コミュニティ「Schoo(スクー)」。働き方やテクノロジー、ITスキルといった、最先端のノウハウが身につくオンライン授業を数多く配信しています。そんな「Schoo」で放送されている人気授業の書き起こし企画として、今回は「メンタルが強い人になる_-ストレスに負けない心の作り方-」をお届けします。

ストレスに負けない心の作り方

徳田葵氏(以下、徳田):みなさん、こんばんは。受講生代表の徳田です。本日お越しいただきました先生はN&Sラーニング代表取締役、産業カウンセラー、REBT心理士、REBTアサーション・ファシリテーターの西部直樹先生です。先生、今日はよろしくお願いいたします。

西部直樹氏(以下、西部):よろしくお願いします。

徳田:さて、本日から新連載の授業が始まります。「メンタルが強い人になる -ストレスに負けない心の作り方-」といった授業です。記念すべき第1回目は「不安やな悩みはどこから生まれる?」をテーマにお届けしてまいります。

そして講師はいつもの西部先生ということになるんですけども、まずはみなさんに自己紹介をお願いできますか?

西部:今までロジカルとかプレゼンテーションのお話をしてきました。今日はメンタルについてお話をします。ロジックもメンタルもしなやかにということでお話をしていこうと思います。

今までディベートとかプレゼンテーションを学んできて、そのあとメンタルのほうも大事だと気がついて20数年前からカウンセリングを学んでいます。そのような肩書きもあるということで、今回こういう講座になったわけです。

徳田:Schooではロジカルの西部先生ということでお馴染みだと思うんですけれども。今日はこのたくさんの肩書きの中でも聞き慣れない言葉がありまして。REBT心理士、アサーション・ファシリテーター。このREBTというのはどういうものでしょう?

西部:REBTというのはRational emotive behavior therapy、日本語に訳すと「理性的感情行動療法」。

なんかよくわからなくて難しそうですが(笑)。中身はこれからお話していくことになりますが、昔は論理療法と呼ばれたカウンセリングの一技法なんですね。その技法を学んだ資格を持っています。

アサーション・ファシリテーターは、それを使ったアサーティブにお話をするというやり方についての資格を持ってます。

ゴールは「しなやかな心を持つ」

徳田:心理療法というかたちの種類なんですね。今日も素敵なネクタイをお召しですね。いつもなにが描いてあるのかすごく気になるんですが、今日は?

西部:ペンギンです。暑いのでペンギンがいいかなと思いまして。

徳田:いいですね。ペンギンを見てると、涼しげになりますよね。ということで、暑い本日も一緒にお届けしてまいります。外は雨模様なんですけれども、みなさん大丈夫でしょうか?

西部:そうですね。来るときゲリラ豪雨に遭ってしまいました。

徳田:ゲリラ豪雨ですけれども、ゆっくりご自宅で見れる方は最後までお付き合いください。では先生、この授業のゴールを教えていただけますか?

西部:ゴールは「しなやかな心を持つ」です。ストレスなどに負けないとありましたが、負けないには固くして絶対に折れないことと、柔らかくそれを受け流すみたいな2つがあると思いますが。

固くしてしまうと、もしポッキリ折れたときに元に戻るのが大変ですよね。なので柳の枝のようにしなやかに、曲がっても元に戻れるようにというのを目指していこうと考えています。

徳田:折れずに曲がっても戻ってくるということですね。

西部:そうですね。自己責任の楽観主義者というのは、ひと通り説明したあとに忘れなければお話したいと思います。

徳田:なんかキャッチーな。気になりますよね。楽観主義者だけど自己責任みたいな。この授業を受けたらしっかりわかるということなんですね。

西部:そうですね。

今回は「なぜ悩んでしまうのだろう」がテーマ

徳田:ありがとうございます。今回の授業のテーマ、ストレスに負けないしなやかな心を持つというところをゴールにしています。ぜひ受講生のみなさんもこの授業を受けてどんなことを学びたいのか、この1時間をどんなものにしたいのかというゴールを明確に決めていただければなと思っております。

では、その間に概要を教えていただけますか?

西部:全3回はこのように進んでいく予定です。今回は、「なぜ悩んでしまうのだろう」。悩みとか不安とかいろいろなものがありますが、なかなか前に進めないのはどうしてなんだろう? というようなことをお話していこうと思います。

それを踏まえたうえで来週は、前に進むためにはどうしていったらいいのかをみなさんと一緒に考えていきます。最後はみなさんの悩みごとを実際にできるだけ解決できたらなと思っています。

徳田:この3ステップで進んでまいりますので、ぜひ全3回を通してみなさんしっかり学んでいただければなと思っております。ではコメントもたくさんきているので見ていってもよろしいでしょうか? 

しなやかな心を得るには…?

徳田:本日もたくさんのご着席ありがとうございます。直樹さん、「しなやか。良いですね!」ということです。しなやかな心、折れない心、ほしいですけれども。

イメージ的には、冨田さん、それから田中さんが「レジリエンスとはまた違うのかな?」というところでコメントをいただいていたんですけれども。似てますよね。

西部:似てます。というか、ほとんど同じに近いです。ただアプローチの仕方が多少違うので、いろんな方法を学んでおくと自分の心をしなやかに保てるかなと思います。途中までは同じなんですが、最後のほうが多少説明の仕方が違うかなとは思います。

徳田:同義ではあるけれどもアプローチの仕方が違うから別の名前が付いているというかたちなんですね。ありがとうございます。

そして久保さんが「自由になりたいのに自分の心が一番自由じゃない」という。

西部:あぁ、そうですね。

徳田:なかなか自分の心をコントロールするのが難しいときもありますよね。

西部:ありますよね。

徳田:ここをしなやかにできるようにしていきたいですね。もう少し。美樹さん「ストレスに囲まれて生活をしているので負けない心持ちを学びたいと思っています! 西部先生の授業は考える授業なので頭をすっきりさせて臨んでいきます」と。

西部:はい、ぜひ。

徳田:最後までありがとうございます。みどりさん「ストレスと闘うのではなく、ストレスをうまく受け流せるようなメンタルを身につけられるようになりたいです」と。受け流す力というのもしなやか?

西部:受け流すというか、受け止める力ですかね。受け止めて、それに負けないみたいな感じでしょうか。

徳田:なるほど。受け止めて、しっかりそれも消化できて負けないというところなんですね。最後に石川さん「悩んでも仕方ないとわかっているのに悪いほうに考えてしまう」ということなので、これをどう切り替えていくのかというところも今日は学んでいただきたいなと思っております。

ストレスとは刺激に対する反応

徳田:では先生、スライドに戻って内容に入りましょうか。お願いいたします。

西部:まず先ほど言った「しなやかな心」というのはどういうものなのかイメージを掴んでいただこうと思います。

今平穏な状態、フラットな状態だとします。

そこになんらかの出来事があります。刺激を受けました。そうすると、ちょっとへこみますよね。

徳田:へこみます。

西部:へこんだときに、へこんだままというのは、これが病気になってしまうとかそういうことですので。

そうならないようにすぐ元に戻るというのが、柳のようにしなやかな心。そのように思っていただければなと思います。

ストレスという言葉がよく出てきましたが、ここでストレスは何なのかを今一度確認しておこうと思います。ストレスというのは、刺激に対する反応と言うことができます。刺激のことをストレスを生み出す元ということでストレッサーと言います。ストレッサーによって引き起こされたことをストレスと言うんですね。

ストレッサーにはさまざまなものがあります。物理的なもの、例えば温度であるとか。「今日は来るとき雨がすごかったんですが(笑)」とか。化学的なものは例えば薬やお酒などです。生物学的というのはウイルスなどです。心理的なものというのは、言葉によるストレスなどです。

そういうものを受けたときに、私たちはこういうふうになります。外界からのあらゆる要求に対する生体の非特異的な反応が出ます。言い方が難しいですが、外からなにか刺激があると、非特異的ですから特別なものではなくて、普通に反応してしまいます。

それは心理的・肉体的な反応に分けることができますが、とくに心理的な反応について今回はお話していこうと思っています。肉体的な反応というのは……今日昼間暑かったですよね?

徳田:暑かったですね~。

西部:すごく暑いと汗が出たり、それもストレス反応と思います。

どんなときにストレスを感じますか?

西部:ではみなさんに、ここで質問です。ストレッサーとストレス、なんとなくわかりますよね。ふだんのみなさんのところにこういう質問をしたいと思います。

どんなときストレスを感じますか? ストレスを感じたときにはどのようになりますか? そして、そのストレスをどのように解消していますか? お聞きしたいですね。

徳田:それではさっそくですが受講生のみなさんに質問があります。みなさんはどんなときにストレスを感じますか? そして2つ目、ストレスを感じたときどのようになりますか?

そして3つ目、そのストレスをどのようにみなさんは解消しているのでしょうか? ぜひタイムラインから答えを教えてください。人それぞれ、たくさんの人がいる中で生活していていろいろあると思います。

西部:徳田さんはどんなときにストレスを感じますか?

徳田:ストレスを感じるとき。思ったようにできないとか。

西部:思ったようにできないとき。そういうときはどんなふうになりますか? 「あ~思ったようにできないなぁ」。例えば今日予定があったのにぜんぜん進まなかったというようなとき。

徳田:え、どうなるかな。「うわ~」ってなります(笑)。

西部:イメージは掴めるけれども具体的によくわからない(笑)。

徳田:すみません、参考にならないですね(笑)。

西部:どういうことをしますか? うまくいかなかったとき、どんなことをしますか?

徳田:予定通りにいかなかったので、振り返ります。なんでうまくいかなかったんだろうって。

西部:振り返る。それけっこうストレスですよね。うまくいかなかった。

徳田:ストレスですね。

西部:そういうときはどうします?

徳田:結果、考えなくなります。考えるのをやめます(笑)。

西部:なるほど。それについて考えるのをやめる。

徳田:考えるのをやめて気分転換しようとか。

西部:どういう気分転換をします?

徳田:外に出かけたり、甘いものを食べたり、ご褒美をあげたりとかですかね。

西部:なるほど。みなさんどうでしょうかね?

みんなのストレス解消法は?

徳田:私のは参考にならないのでみなさんの回答を見ていきたいです。例えば直樹さん「プレゼンする前にストレスを感じてしまう」と。

西部:そのあとどうなるんですかね?

徳田:そのあとどうなるのか教えてください。例えば千葉さん「まず睡眠不足でストレスを感じる。集中できずにイライラしてしまう。なので仮眠を取る」。そして、解消する。

西部:なるほど。そうですね。いいですね。解消できてそうですね。

徳田:そして美樹さん「予想していない仕事が急に降ってきたときストレスを感じ、状況を整理して、いったんコーヒーを入れる」そうです。そして「土日は引きこもって読書」をするのが解消方法と。

西部:なるほど。

徳田:有香さん「会社で注意を受けたときにストレスを感じる。叱られているわけでも否定されているわけでもないのに自分はダメなんだと一気に落ち込んでしまう」「地の底まで落ち込んでから、なにか食べて、可能なら仮眠を取ります」と。

西部:お、これいいですね。

徳田:いいですか。どのあたりが?

西部:地の底まで落ち込むというところがいいですよね。

徳田:1回落ち込む。

西部:落ち込んで、食べて、寝る。これいいですよね。

西部:いろいろ出てきますが、ここで考えてみたいと思います。例えば今の有香さんの……何でしたっけ?

徳田:会社で注意を受けて……。

西部:注意を受けると地の底まで落ち込んじゃうんですよね。注意を受けると、最後は寝ちゃうと。食べると。

刺激と行動の密接な関係性

西部:ここで考えてみようと思うんですが、今いろいろ出てきましたストレスを感じるときどうなるのかがありましたね。なんらかの刺激があると私たちは行動しますよね。

暑かったらクーラーをかけるとか、寒いときにはストーブにあたるとかいろいろありますが。あるいは先ほどのように注意を受けてイライラしたときには食べ物を食べてしまうとか。いろいろありましたけれども。刺激があるとすぐ行動をするんでしょうかね? 

徳田:刺激があると行動をする?

西部:刺激だけでなんらかの行動が起こるんだろうかなぁ? というのが問題です。

徳田:ではこれもみなさんに聞いてみましょう。

西部:例えば落ち込むというのは、どうして落ち込むのでしょう? 注意されたら落ち込む。その間はなにかないのでしょうか? 注意されたら落ち込むんでしょうかね? なにかうまくいかなかったらイラッとする。

徳田:なんでできないんだ! とか自分を責める。

西部:自分を責めたりしますよね。どうしてできなかったら自分を責めちゃうんですかね?

徳田:え!? できるのが自分の中の理想だからってことですか?

西部:はい、その間に……でも刺激を受けても人によって違いますよね。

徳田:そうですね。感じ取り方が違うということですか?

西部:そうですよね。感じるというところで、実は刺激が1つの行動を起こすかどうかって振り返ってみると、その間になにかもう1つありそうです。

西部:真ん中のところは何だと思いますか?

徳田:刺激を受けて、なにかを挟んで行動になる。何でしょうか?

西部:例えば打ち合わせのとき頭が痛くなったときどうしますかというお話をしましたが、頭が痛いとどうします? どんなふうなことを感じたり?

徳田:頭が痛いと仕事が手につかなくなったりしますよね。集中できない。

西部:どうしてなんでしょうね?

徳田:え……頭が痛いから……(笑)。

西部:頭が痛いから(笑)。でも頭が痛いけれども楽しいこと、今日はディズニーランド行くとかということになったら頭痛いけれども動きますよね?

徳田:動きます。行きたいという気持ちが勝っちゃいますかね。

西部:あれ、頭が痛いのは同じなのに違うのはなんでしょうね?

徳田:なんででしょうか? 気持ちですか?

西部:気持ちですよね。

身体・感情・行動・思考はお互いにリンクしている

西部:実は私たちの身体と感情と行動と思考というのはお互いにリンクしているような感じがします。例えば今のように頭が痛いときには嫌な気分になって動きたくない。でも感情がたかぶっているとき、楽しいことがあるぞって思うときには身体が痛くても行動を起こしてしまいますよね。

そのように相互関係にあるなぁというのを前提にしたうえで、でも一番大きな行動の引き金になるのは何なのかな。先ほど頭が痛いというのは同じ刺激ですけれども、仕事が手に付かないというときと、遊びに行くときはなんかウキウキと行く。そのときの心の中はどうでしょうね?

徳田:やっぱり遊びに行くことのほうが楽しいイメージなのでポジティブというか。

西部:楽しい? そうですよね。仕事は……まあ楽しいんですが、仕事と遊びは気持ちがまた別ですよね。というように、どうも気持ちが関係しているようが気がします。

徳田:確かに。

西部:なので刺激があって、感情があって、行動に移るんじゃないのかなと思うんですね。

徳田:なるほど。タイムラインでも、ミヨシさんも「思いや感情が入るんじゃないか」とか来てますね。ヤマウチさんも「刺激、感情、行動」と来ていますね。

西部:そうなんです。感情が行動を左右することが多いような気がします。そうなると感情がうまくコントロールできると行動もコントロールできそうですよね?

徳田:はい。つまり先ほどの例で言ったら、例えば仕事が億劫ってなってるときの感情を楽しいことに変えればいいということですか?

西部:うん、楽しいかどうかはあとでお話しますが、どうも感情をうまくコントロールできると行動もうまくコントロールできそうな気がしますよね。

自滅的な行動はコントロールできるか

これを極端に考えてみると、もし感情をうまくコントロールできなかったらどうなるのか? コントロールできない。ストレスとかプレッシャーが大きくて、感情が非常に大きくなってしまうとどうなるのか?

例えば逃げ出したり、攻撃したり、閉じこもったり、自分を否定したりというようなことが起こるかもしれないですよね。

そのときには気持ち的にはこういうのがあるかもしれないですよね。不安が非常に強いと逃げ出したくなる。私もここに来るのは、一番最初のときは生放送なんて体験したことありませんので非常に不安が強くなって、「ああ、天変地異でも起きないかな」って一瞬思うこともありましたよね~。

徳田:そうだったんですか!?(笑)。

西部:そうすると逃げ出してしまう。例えばもうそろそろ夏休みが終わりますが、休みが終わってほしくないとかなると、学校行きたくないなぁと思うとなんかお腹が痛くなってしまったりとか。というふうに逃げ出してしまったり。

非常に怒りが強いと手が出てしまうとか。落ち込んでしまうともうなにもしたくないとか。罪悪感が強いと、まずかったなぁと思うと自分がいけないんだなと思ってしまったり。

これって前向きな行動にはなれないですよね。自滅的な行動って書いてありますが。そうなってしまうとなかなかつらい感じになります。これをコントロールできないのかなというのがポイントです。

徳田:けっこうみなさん、スズキアキヒロさん「感情をコントロールできる気がしないです」とか久保さんも「感情ってコントロールできるのかな?」、シミズさんも「その感情のコントロールが難しいですよね」というコメントが続々と来ています。

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