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地獄のミサワ公式サイト作成会議3回目その3(全1記事)

「これ、ミサワの足?」「……手です。大体わかるでしょ」 家入×シモダのミサワ公式サイト作戦会議

漫画家である地獄のミサワ氏が自分のホームページを作るにあたって、株式会社paperboy&co.代表取締役 家入一真氏と、社員のシモダテツヤ氏(ともに肩書は当時)に相談している会議の模様です。わざわざこの企画のためにミサワ氏が書き下ろしたイラストを、自由奔放な二人が今回はどう料理するのか……。

家入:どうですか、ミサワさん?

ミサワ:……。まず、絵をいっぱい置いたって言ったじゃないですか。

シモダ:はい。

ミサワ:これは、絵じゃない。

シモダ・家入:……。

ミサワ:絵をたくさん置くことで、みたいなこと言ってましたけど、これは、写真と呼ばれる物です。

シモダ・家入:……。

ミサワ:これは、写真です。

家入:……ううん?

ミサワ:いやいや、見てもらっていいですか?

シモダ:だってさ、これ見てもらったらわかるけど。ミサワ、顔出して。(ミサワの顔をカメラに向ける)

でしょ? ミサワの顔がこれで、ほら、(写真のは)ちょっと鼻が大きいでしょ? こんな鼻、大きいねん。

家入:これはデフォルメっていう手法。釈迦に説法だと思うんですけど、イラストの世界ではよく使われますね。特徴的な鼻をより大きくすることで、イラスト感がね?

ミサワ:……これフォトショップで、鼻でかくしただけですよね。

シモダ 家入:(笑)。

ミサワ:最近たまに、シモダさんから俺の鼻をでかくした写真が送られてくるじゃないですか。昼間、仕事してるはずの時間に。それと同じやつですよね。大体週一ペースで鼻を大きくした写真が送られてきますけど、それですよね。その類のやつですよね、こっちも。

シモダ:マイブームなんですよ。

家入:好きなんだ。

シモダ:ミサワの写真がすぐ手に入ると、家帰ってもそうですし、会社の時間も……忙しいんですよ? 忙しい合間をぬって、大きくせざるを得ない状況に自分を追い込んで。

家入:なるほど。それはしょうがない。

ミサワ:……。

家入:鼻を大きくさせる事には、長けている。

シモダ:もう、長けまくりですよ。タケルですよ。

ミサワ:タケル?

シモダ:いや、鼻を大きくすることに長けてるんですよ。長ける長ける。

ミサワ:写真を使ってることもあれですけど、なんでこんな切り抜き方が下手なんですか。

家入:そこ?

シモダ:そこ?

ミサワ:こっち(左)はいっぱい隙間あるのに、こっち(下)はなんで、手の下のほう切れてるんですか?

家入:そこは、そこで切ることで、想像力の余地が……。

ミサワ:想像力って、ここちょっと肌があるだけでしょ。他に何も生えてないですよ。……あと、なんですかこれ。なんで白くなってるんですか。

シモダ:それはあれですよ。……めんどくさいから。顔を細かく切るのめんどくさいから、範囲指定で一発で、周りの背景を飛ばそうとしたんですよ。そしたら、ミサワの顔まで範囲が広がって、背景と一緒にゴボッと取れた。

家入:バコッ。

シモダ:バコッっと。でも、実際のミサワもそういうこと、よくあるよね。

ミサワ:え、実際の俺が? 背景と一緒に、鼻が取れるってことが? あるんですか?

家入:(笑)。

シモダ:ない?

ミサワ:ないですよ! ていうか、これもっと良くなりますけど! 画像ソフト使ったら。

シモダ:うん、なるでしょ。

ミサワ:なんでやり直さないんですか!

シモダ:だからそこで、ミサワのホームページ訪れた人が「あ、素人だ」と。

ミサワ:素人だと思われちゃダメでしょ。

シモダ:こいつ素人だ。フォトショップ使えない。そこで、ともに成長していきたい。

家入:はいはい。前回のキーワードですね。共生でしたっけ? キーワード「共生」。

シモダ:共生。共に、生きる。です。

家入:でも偶然の産物ですよ、本当に。

シモダ:偶然のわりに。ちょっと言わせてほしいんだけど。鳥がとまってるみたい。

家入:不死鳥みたい。

シモダ:ちょっとこれ、アップで見せてあげてよ。

家入:きれいだね。

シモダ:そうなんですよね。よくミサワ、鼻にインコ的なものをとめたりとか、するやん。

ミサワ:いやしないですよ。するやん、じゃないですよ。こんな状況になったことないですよ。一回も。

家入:本当? 一回もない?

ミサワ:一回もないですよ。

シモダ:そっか。

ミサワ:あとさっき、これ手か足か話題になってましたけど、これ手です。

シモダ・家入:え?

ミサワ:いやいや、これ手……。

シモダ:え、これ足でしょ。(紙を持っているミサワの手を指す)これ。

ミサワ:手です。手です。

家入:これ足でしょ?

ミサワ:手です。昆虫系じゃないです。大体わかるでしょ。

シモダ:(写真を指して)でもこれは絶対、足でしょ。

ミサワ:手です。

シモダ:これと同じポーズやって。

ミサワ:こっちですか?(ポーズをする)

シモダ:足?

家入:足?

ミサワ:いや、手です。これやって改めて、手だってわかるじゃないですか。

シモダ:こう、うまいことさ、足を……(足を上げる)こういう感じで。

ペタッと。いっぺんここで、足の関節を上げて、外して、こう持ってくるんじゃないかと。

ミサワ:普段俺が、そんなアクロバティックなことやってると思ってたんですか? そんな大技使ってないですよ。

シモダ:関節の稼働率が180°、みたいな。

家入:G.I.ジョー的なね。

シモダ:そうそう。何でも持てる。いろんなポーズ取れる、みたいな。

ミサワ:……あとこれ、サイトで使うからカッコ良いポーズ取れって言われて。こんな形で使われるとは思わなかったです。鼻でかくされて。

家入:(笑)。

ミサワ:なんすか、鼻でかくするって。どういう気持ちなんですか。鼻でかくしたい気持ちって。

シモダ:……うん。納得いってへん、ってこと?

家入:え、納得いってないんだ?

ミサワ:納得いってないですよ。結局イラストどうなったんですか?

シモダ:(笑)。

ミサワ:イメージしたイメージしたって。そんなイメージ膨らませなくていいですよ。

家入:そうなの?

シモダ:せっかく書いたのに、的なことを言いたいの?

ミサワ:そうです。わかってるじゃないですか。

シモダ:……うん。

ミサワ:小さく切り取ったかわからないですけど、なんでイラスト膨らませて、写真になるんですか。

シモダ:……でも色……。

ミサワ:暖色系暖色系って言ってましたけど、ただ肌色なだけじゃないですか。俺の肌の色がそういう色だってだけじゃないですか。

家入:……なんか、納得いってないっぽいですね。

ミサワ:……結局イラストは? これ結局、使ってないじゃないですか。

家入:いや、生きてる生きてる。

シモダ:ベースになってる。

家入:一番下のレイヤーに、これが入ってる。この上に白いレイヤーをあてて……。

シモダ:上からズドーンですよ、トップページが。

ミサワ:見えないじゃないですか。

シモダ:でも含まれてはいる。

家入:それは結構、大きな賭けですよ。見えないところで。

シモダ:見えないおしゃれ。

家入:大工さんが家が完成したときに、最後に屋根裏部屋に自分の名前を記すじゃないですか。あれも人には見えないけど……あれって自己満足?

シモダ:そう。自己満足。

ミサワ:自己満足ですか? 描いてこいって言われて描いて、これ自己満足ですか?

家入:……まあ、結果的にね?

シモダ:結果オーライ。

ミサワ:オーライしてないですよ。

家入:これがなければ、この二つは出来てなかった。

シモダ:だから「ありがとう」とは思ってる。ミサワに。

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