2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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村西とおる氏(以下、村西):お待たせいたしました。お待たせし過ぎたかもしれません。昭和最後のエロ事師、村西とおるでございます。本日は素晴らしいゲストをご招待しております。ジェンちゃんどうぞ!
ジェンちゃんは、プロの雀士でございます。日本で初めての外国人のプロ女流雀士ですね。
ジェン氏(以下、ジェン):アメリカ出身です。日本に来て上智大学を卒業しました。在学中に麻雀を覚えて、プロになって2年目です。
村西:そして日本の男性が大好きだ、と?
ジェン:はい。
村西:あぁ、嬉しいですねー。どうしても白人女性を見ますとね、自分じゃ太刀打ちいかないじゃないかとかね。そういうものが先に立って、「なんだ白人女なんか!」なんていうことを言ったりするんですけれど。
とにかく日本人男性のツクシンボウが大好きだと。ホッといたしますね。比較はなかなかできないでしょうけど、日本人男性の魅力というと端的にどんな所でしょうか?
ジェン:小さい時から周りの友達とかほとんどアジア系、日本人だったのと……。体毛が少ないのも結構好きです。
村西:あぁ、そこですか。自信が湧きますね。デーブ・スペクターを見てみますとね、なんとなく「白人コンプレックスみたいなものを自分たちで乗り越えることができるんじゃないか」という気になるんですけれども。
女性はなかなか難しいんですね。難しいんですけど、ジェンさんのお話をいろいろ聞くと、そういうものを払拭できそうな気が致します。忘れられない男性とかいますか?
ジェン:はい。います。
村西:どんな男?
ジェン:すごく私のことを考えてくれる。1人で楽しんでるじゃなくて、「絶対に楽しませる」っていう。
村西:そういう時っていうのは、やっぱりトークは結構重要ですよね。「ありがとう」と、「素敵だね」っていうようなことを言うんでしょ?
ジェン:うーん、言うけど、ありがとうをすごく単純に言うわけじゃなくて、細かく「あれはすごく良かった」とか。
村西:「具体的にあれはすごく良かった」とかとか、単純に「ありがとう」だけじゃちょっと表現できない所がありますよね。でも基本「ありがとう」という気持ちがなければ始まらないですよね。そういう心があればこそ、お互い盛り上がっていることがあるんでしょうけど。
単にありがとうって言うんじゃなくて、具体的に何がありがたかったのか、すごかったのかということを言うということね。
ジェン:逆にそれは言われたいですね。
村西:それでは2人目のゲストをご紹介しましょう。ターザン八木さんでございます。じゃあ八木君、皆さんに自己紹介をなさってください。
ターザン八木氏(以下、ターザン):村西さんの所に30年前に6年間、たこ部屋で生活しながら働いていました。今はフリーダムという「金蹴り」で、「M男動画専門」のメーカーをやっております、ターザン八木と申します。よろしくお願いします。
村西:八木君はいろいろ作りますけど、ユニークなのはアダルトビデオで、ご自身の出演なさいましたビデオで初めて童貞を失ったという、大変な記録を持ってるんで。
今回皆さんにご紹介したいのは、「金蹴り」というジャンルがございまして、女性が男性の「金を蹴る」というジャンルなんです。
そうしたメーカーを立ち上げまして、大変ご好評を博しているんですね。要するにいじめられたいという男たちが非常に多いんですね。DVD1本いくらするんですか?
ターザン:1本5,000円です。
村西:5,000円です。でも大変売れてるんですよね。この中にセックスシーンはないんですか?
ターザン:セックスは一切ございません。服も脱ぎませんね。
村西:そういうジャンルがある。ご存知でしたか? 金蹴り。出演していただけるような男優の方を募集しているそうです。
女性にいじめられて、蹴られたりとかして。女性の方でも、とかくはらわたが煮えくりかえっている人、この辺でね、男に、蹴りの3つや4つ入れてみたいと思いませんか。それでお金になるんだから。
ターザン:こちらです(募集チラシを見せる)。よろしくお願いします。
村西:女性の方でしたらどなたでも結構なんですよ。お小遣い稼ぎにちょっとね。あと何日たったらすぐカード決済日が来るんだという場合の小遣い稼ぎには最高です。何と言っても駆け込み寺だから。脱がなくてもいいんですから。ただ蹴りに行けばいいんです。年齢制限はあるの?
ターザン:年齢制限はありません。
村西:一番高齢の奥様ですとおいくつぐらいの?
ターザン:えーっと、62歳ぐらいですかね。
村西:62歳。それから、何分ぐらい蹴っていればいいの?
ターザン:一発で沈んでしまう男もいるんですけど、結構強い人は2、3時間。ただ女性の足の方がやられちゃうんで。
村西:期待外れ、みたいなこともあったりしますか?
ターザン:やっぱり女性の方の方がちょっとビビってしまう時があるんですけれども。やってるうちに楽しくなってきて、最後ノリノリで帰っていく、みたいな感じが多いですね。
村西:だいたい1回の出演をすると女性の場合、勿論ピンからキリまであるんでしょうけど、おいくらぐらい貰えるの?
ターザン:5000円から20万円ぐらい。
村西:そうですか。野郎のほうはどうなんですか?
ターザン:男の人は正直、1,000円。
村西:まぁね。だいたいそういう値段でね。AVは何か、女性が商品化されていて、男たちは餌食になっている、みたいな感覚がありますけど、現実はこういうものです。
村西:そういうジャンルのお仕事のトライをしている方。
例えばどういうお仕事をしている方でしょう?
ターザン:今、IT系の方が多いですかね。IT系で日夜、ブラック企業みたいなんですけど、残業残業でそのストレス発散に蹴られたいとか。
村西:ストレス発散に「蹴りたい」んじゃなくて、「蹴られたい」んですね。
ターザン:「蹴られたい」んです。
村西:やっぱり蹴られてる最中にイッちゃったりするんですか?
ターザン:イク人も稀にいますね。勃つ人は結構います。
村西: あと最近、もう1つ。紹介してください。
ターザン:『罵倒地獄』です。こちらは、女性は全く服を脱ぐこともパンチラもないですね。カメラに向かって馬鹿だ、ハゲだ、短小包茎だとか、ずっと罵っているというものです。これが今、非常に金蹴り以上に売れてます。とにかくカメラ目線で罵られるだけです。
村西:その他には?
ターザン:最近ですと「掃除機マニア」という人から応募が来まして。こういうものを撮ってほしいということで。「掃除機マニア」というのは何かと言いますと、掃除機でおちんちんを吸ってオナニーをしている人たちのことなんですけど。
それをぜひ女性に掃除機を持って吸わせてくれないか、ということで先日、撮影したんですが。これがまた来年あたりから時代が来ると思っております。
村西:本日のゲスト鹿島茂先生をお招きしましてお話をしていきたいと思います。先生、よろしくお願いいたします。
鹿島茂氏(以下、鹿島):よろしくお願いします。
村西:よろしくお願いいたします。
鹿島:監督はね、本当言うとものすごい人なんです。100年に1度現れるか否かっていう、それぐらいすごい人です。本当はもっとすごいかもわからない。このエネルギーっていうのは、なかなかそうあるもんじゃない。
それは僕、過去に1回だけ監督と対談してるんです。「月刊現代」っていう、今は無くなっちゃった雑誌でね、テーマはAVともセックスとも全然関係ない。何の企画でやったかというと、借金対談。彼の代々木上原の事務所に行って、いろいろとお話をしたんですね。
監督は最高の時で借金は、50億ぐらいですか? 僕も以前に大分借金抱えていたんですけれど、監督と比べれば大人と子供、くらいです。借金抱えて破産しないでやっていくというのがテーマで、2人とも同じだっていうので対談したんです。
もう1つ共通点があってね。それはプロセールスマンだったっていうこと。監督はブリタニカの売り上げナンバーワンのセールスマンなんですよ。僕も学生時代セールスマンでアルバイトをしてプロになりなさいと言われたほど実績を上げた。まぁ、その寸前でやめましたけども。
そういうことがありまして。監督のセールストークのすごさっていうのは、伝説的なものなんです。素晴らしいというか、恐ろしいというか、どんな女の人でも監督に1対1で口説かれたらね、うーん……、かなりの比率で脱いじゃうだろうなぁ~っていう感じです。
それぐらいトークがものすごいんです。人間を落とすっていうかね、とろけさせるっていうか、話術、なかなかここまでは無い。
あともう1つは、とにかくこの欲望。言い換えると「情念=パッション」の巨大さ。監督のパッションというものには限度がない。
フランスの哲学者、シャルル・フーリエによると、一番下のレベルのパッションはセックスとか食欲とかになるんです。だんだん高次の欲望になっていって、最高のパッションが3つある。1つは陰謀情念。これは陰謀を企てている時にのみ生き甲斐を感じるタイプ。例えば政治家なんて大体そうですね。
2つ目つは、移り気情念っていって。何か1つのことをやっているんですが、完結感が出てくるとまた他のことがやりたくなる。3つ目は熱狂情念といって、常に自分をかき立てて何かに熱狂してないといけないパッションです。この3つの情念が人間の最も高次な情念であるとフーリエは言っている。
監督は、いろいろあるんですけども移り気情念でしょうね。何かやっていると他のことをすぐやりたくなる。人よりも大体10年20年先が読める人だから。ただし先行投資しすぎるんですよね。
20年先に行っちゃうから時代が追いついてくるまでに時間がかかるんですね。それを我慢できないで先行投資しちゃうから、借金だけ残っちゃう。
事業を立ち上げる時に、何が難しいって、流通なんです。あるアイデアが浮かぶ。それは簡単。それを実現化するのもそう難しくはない。しかし販売の流通網を作るのが大変なんです。
自分で作った商品を全国津々浦々に売り込むその流通網を作るのが一番大変なんです。監督のすごいのは、それを全部自分でやっちゃったこと。流通網作りもね、全国規模のものを全部自分ででやるんですよ。これね、すごいこと。
村西:先生ありがとうございます。本当に。私よりも最も私のことを詳しく知っておられるような、本当に恐縮です。
村西:さて、先生のお考えをお聞きしたいんですが、よく一般的に「愛している人」とのセックスが最高のセックスだと。そういうことを仰る方がいるんですね。
私は愛している人とのセックスが最高だとはどうも思えないんですね。愛してない人とのセックスも、多々素晴らしい時があるんですね。愛している人とのセックスもまた素晴らしい。
セックスというものにたとえられる悦びを、無理やり「愛」と結びつける所で、何かとんでもないような刷り込みがされてしまって。
セックスをして気持ちがいいのは、この人を「愛している」から気持ちがいいんだという、たまたまの性の一致が心の一致だ、という「誤解」をしてしまって結婚をした結果、すぐ離婚することになる。なんていう方がいたりします。
鹿島:愛とセックスを一元論で結ぶというのは、キリスト教的な伝統です。日本にはなかったことです。日本の伝統においては性と愛というのは全く関係ないという考えが主流でした。
キリスト教はなぜそんなことを言い出したかというと、キリスト教の中に元から「性欲は良くないものである、すべての罪の根源である」という考え方がある。
しかし、そう言っていたんでは、繁殖は終わってしまう、そこでなんとか現実と合わせるために、愛というものとセックスとを結びつけることで、性のやましさを消しているんです。「愛があったらいい」とキリスト教では考えた。
村西:例えば、彼とセックスをしてそんなに気持ち良く無かったとしても、相手が最愛の女房であるのに感じなかったとしても、「それはそれ」なんです。それで「愛してないのか」と「気持ちがいい」「感じる」ということとは違うっていうこと。
だからといって、そちらのほうですごく絶叫して「失神を4回も5回もしました」「こんなの初めて」っていう人同士が長く結婚生活や、恋人同士の生活というものを続けているかというと意外とそうでもないですよね。
子供を3人産んで毎晩のようにセックスをしていましたっていう夫婦も、ある日突然別れたりする。そういうこともあったりする。
だから性愛の一致というのは必ずしも、愛の一致には結びつかない。愛とセックスは人間にとっては別腹だ、ということです。
鹿島:日本人のいちばん悪いことは、「面倒くさいことが嫌い」だっていうこと。面倒くさいことは嫌いなのがどうしていけないかというと、セックスの場合、すぐAVビデオにいっちゃうんですよ。
ビデオ見て面倒くさいことを済ませてしまう。「監督はその面倒くさいことは嫌いだ」という大量の人間を一手に引き受けて、それで大儲けしたり借金したりしてきたわけですよね。
しかし、その「面倒くさいことは嫌い」だという、その日本人の欠陥を直さない限り、今の日本が直面している少子化のことは何も変わらない。だから日本人が面倒くさいことが嫌いということをずっと追求していく限り、少子化は止まらず、日本民族は滅亡です。それは間違いない。
面倒くさいことが嫌いでも、とにかく男でも女でもいいから生身の人間と付き合おうよ。これしかない。それを本当にやっていかないと、どんどん悪い方に回転していく。人類が堕落するもう1つの原因は、専門化っていうことです。専門に特化すればするほど人類は衰えていく。これは間違いない。
村西:まず先生がおっしゃっているのは、「AVを見るな」とは言わないけれども、「AVばかり見ていてはいけませんよ」ということです。そして、ともかく生身の人間というものの楽しさ、美味しさというものを味わっていくということですね。
今の先生のお話で私なりに感じる所があるんですけれど、私どもAVの存在の意義っていうのは、決して無くなることはないと思っています。
なぜならば皆さんのセックスに対することの興味とか、行為とか、普遍的なものではないからです。若い時、20代の時、30代の時、40、50、60代になっていくにつれ、性に対する興味もまた美意識も違ってきます。それに寄り添ったものを提供し続けていくことができれば私たちの存在の意義は、失われることはないと思っているんです。
20歳の時にはすごい興奮したけど、今思ってしまえば、「なんだ? あんな所でよくあんなふうに興奮したな」と思うことがありますね。
だから皆さん、それぞれの現時点のストライクゾーン、あなたのエロスってこれじゃありませんかっていうのを提供するのが私たちの仕事なんです。
ぜひAVというものを自分自身の人生のパートナーとして携えてもらって。エロスというのは、皆さんの心の中で螺旋階段のようにぐるぐると自分自身の最終的な頂点に向かって歩いていますから。
そこで、「あっ俺の探してきたエロスはこれなんだ!」「これだったら俺は興奮する」「こんなふうなエロだったら俺はこんなふうに燃えることができるのか」っていうことを知ることができるのがAVなんですね。
あなたのセックスは、あなた自身が今お持ちになっている「ベスト」いうもので止まっていることはありません。実際、今のあなたが知らない、もっとすごい「ベスト」というものを、潜在的にお持ちになっている、そこで私たちはノックをします。その仕事を私たちはしていくんです。
ということで、自分たちのお仕事に対する譲れない確信というのがあります。過去には八木君のような仕事が現れるなんて想像もつかなかった。
だからこれからどんどんAVの世界でもって、あぁ、これがあるんだなと。女性の方も男性の方も、自分の性というものにドーンとぶち当たれるようなエクスタシーを提供できればなと思っています。
AVと出会うことがなかったなら知ることのできなかった、もう1人の本当の自分の性欲。そんな世界のお手伝いをこれからも皆さんにしていけたら、と考えています。
今日は鹿島先生にわざわざ、本来ならこういった席にご出演いただくことはできないんですが。たってお願いいたしまして、ご来場頂きました。先生、お話有り難うございました。
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