CLOSE

赤道ギニア(全2記事)

赤道は通ってないけど「赤道ギニア」の謎 アフリカの小国の基礎情報をゆる〜く解説

国名に「赤道」とついているのに、赤道が通っているわけではない、ちょっと不思議な国「赤道ギニア」のことを知っていますか? 世界各国の歴史を超ゆるゆるな雰囲気でお伝えするPodcast番組「世界一周!チラ見の世界史」が今回取り上げるのは、アフリカにある小国、赤道ギニアです。このパートでは赤道ギニアがある場所や、領土の広さや、人口、住んでいる人々、主な産業や経済状況、識字率など、基本的なデータを会話形式で紹介。あまり馴染みのない国かもしれないですが、初めて聞く人でもわかりやすく解説していきます。

授業の前の確認事項

やすやす君:起立! 礼! 着席!

まきちゃん先生:ではこれから第2回「チラ見の世界史」の授業を始めます。ではその前に出席を取ります。やすやす君!

やすやす君:はーい。

まきちゃん先生:おおたに君!

おおたに君:はーい。

やすやす君:それと、まきちゃん先生の3人ですね。

まきちゃん先生:そうです。全員揃ってますね。それでは今日の授業を始めましょう。授業を始める前に確認事項があるけど、覚えているかな?

おおたに君:えっ、確認事項?

まきちゃん先生:ここにいるみんなは、歴史の専門家ではなくむしろ素人です。授業で取り扱う内容も専門的な内容ではなく、どちらかというと浅い表層的な歴史を取り扱いたいと思います。また先生も人間なので間違えている箇所も多々あるでしょう。

やすやす君:ていうか、先生こそそんなに歴史詳しくないんじゃないですか?

まきちゃん先生:静かに!(笑)。ということで、ここにいるみんなも含めて、歴史を知るというよりかは歴史を楽しむというスタンスで、授業を聞いてくれればいいなと思います。それでは授業を始めます。

赤道ギニアの位置は、人体でいうと仕事人が針を刺すあたり

まきちゃん先生:では早速、今日の授業を始めます。今日の授業の範囲を覚えているかな?

おおたに君:今日は赤道ギニアについてですね。

まきちゃん先生:そうです。今日は赤道ギニアの歴史について取り上げます。では、やすやす君、赤道ギニアはどの辺にあるかわかりますか?

やすやす君:えっ? どの辺?

まきちゃん先生:どの辺か、アフリカなのか中南米なのか?

やすやす君:あっ先生、問題出すの下手ですね。いきなり答えを言ってしまってますけど、アハハハハ(笑)。

まきちゃん先生:アハハハハ(笑)。

やすやす君:すごいド素人丸出しですけど、まあこれは前回くじ引きした時にエリア別で引きましたので、アフリカっていうことはわかります。

まきちゃん先生:そうですね。アフリカです。

やすやす君:まぁ名前もズバリ赤道ギニアなので、おそらくアフリカの赤道のあたりにあるんじゃないのこれ?

まきちゃん先生:その通りです(笑)。

やすやす君:アハハハハ(笑)。

まきちゃん先生:そうですね。赤道の本当にアフリカのど真ん中にある国ですね。ど真ん中の左端のほうにある国ですね。それで赤道ギニアは、5つの島とリオ・ムニというところから成り立っています。

リオ・ムニっていうところなんですけど、そこは大陸の地帯なんです。北をカメルーン、東と南をガボン、西を大西洋に接しているところにあって、あと一応5つの島の名前を挙げておくと、ビオコ島、アンノボン島、コリスコ島、小エロベイ島、大エロベイ島っていうところから成り立っているらしいですね。

やすやす君:あぁ、今地図を見たですけど。

まきちゃん先生:はい?

やすやす君:何ていうかアフリカの形って何に例えられるんだろう? アフリカ人の頭みたいな形してるじゃないですか。

おおたに君:そうそうそう。右向いてるのね。

まきちゃん先生:はい。

やすやす君:右向いてるアフリカ人。人間の弱点にあたる脊髄のところにあるよね、これ(笑)。

おおたに君:脊髄の(笑)。

やすやす君:「仕事人が針を刺すなら、ここだろう」っていうところにあるね。

おおたに君:そうそう、うん。

まきちゃん先生:えっそうなのかなぁ。ウフフフ(笑)。

やすやす君:(笑)。だって後頭部の盆のくぼみたいなところにありますね。

まきちゃん先生:あぁそうですね。はい。

赤道ギニアには赤道は通っていない?

やすやす君:あの先生、本当に赤道を通ってるんですか?

まきちゃん先生:赤道、通って……。

やすやす君:先生確認しました? 赤道、本当に通ってるかっていう。

まきちゃん先生:通ってないですよね。ちょっと通ってないと思うんですけど(笑)。たぶん通ってない。

やすやす君:通ってないのこれ?

まきちゃん先生:通って……、どうなんでしょうこれ? なんだかすごいスレスレのやつと……。

おおたに君:スレスレ?

やすやす君:僕ね、ケニアっていう国で赤道があるっていう町に行ったことがあるんですよ。

まきちゃん先生:はい。

やすやす君:実際に街のとこに赤道記念碑みたいなものがあって、ここは赤道ですってうたっている場所があるんだけど。ちょっとそこの国となんか。

まきちゃん先生:遠いですよねー。

やすやす君:緯度がずれているような気がするから、どっちかが赤道じゃないかなーと思いましたけどね。

まきちゃん先生:私、いろいろちょっと調べたら、赤道が通っているという記述が1箇所もなかったので、赤道ギニアっておそらく赤道通ってないんじゃないかと思いますね。

やすやす君:アハハハ(笑)、本当ですか。

まきちゃん先生:はい、通ってないですね。わからないですけど。断定はできないですが通ってないと思います。

やすやす君:ひどい話だよね。赤道らへんにあるギニアっていうことだよね、これ。

おおたに君:昔、通ってたけど、ずれたとか。

まきちゃん先生:あぁー、そうかもしれないですね。

おおたに君:あるわけないね(笑)。ずれたわけじゃなくて、測ったときはあると思ったんだけど、よく測ったらずれてたってことがありそうだよね。

やすやす君:そうだ! だからほら、南米にエクアドルっていう国があるんだけど、エクアドルって赤道っていう意味なんですよ。

おおたに君:そうですね。

赤道ギニアの気候情報

やすやす君:世界地図ね、これ何図法って言うんだったっけ? 平べったく写す奴って。メルカトル図法?

まきちゃん先生:メルカトル図法だと思います。

やすやす君:メルカトル図法で見ると、赤道ギニアとエクアドルはかぶってないんだよね。

まきちゃん先生:あのですねー私、今、世界地理大百科事典を見てるんですけど。赤道を通っているという記述が1箇所も書いてないですね。なので赤道ギニアっていう名前なんですけど、たぶん通ってないと思います。あれ? 他にもアフリカで赤道が付く国ってありましたっけ?

やすやす君:アフリカでは無いんじゃないですか。おそらくは。

まきちゃん先生:うぅ〜ん……。

おおたに君:ギニアとの比較でさぁ、より赤道に近いギニアかな。

やすやす君:他にもギニアって名の付く場所がありますからね。

おおたに君:そうですね。

やすやす君:そこと比べて赤道に近いギニアってことですよね。そうかもしれないし、本当に通ってるかもしんないよ。これすげー適当な会話だけど(笑)。

まきちゃん先生:ウフフフ(笑)

おおたに君:思いつくままでした。

まきちゃん先生:一応、気候が熱帯気候。

やすやす君:熱帯気候、暑い熱帯ですか?

まきちゃん先生:暑い熱帯ですね。6月から8月までが大陸側リオ・ムニ島は乾期で、ビオコ島は雨期らしいです。

やすやす君:ビオコ島っていうのは結構大きな島なんだね。

まきちゃん先生:そうですね結構大きな島ですね。

やすやす君:季節が変わるぐらいの大きさだ。

まきちゃん先生:すごい! そうなんですよ。赤道ギニアって陸地と島が飛んでて、ビオコ島というところは、どちらかというとカメルーン側に属しているんですよ。なのでそこで若干ズレが出るんだと思われます。

人口は四国よりも圧倒的に少ない

まきちゃん先生:では基本情報をちょっと言ってしまうと、首都はマラボというところにあって、そこはさっき言ったカメルーン側のほうにあるビオコ島に属しています。

やすやす君:えっ! 待って! ちょっと待って! アフリカの大陸に本土というか大きめの領土があって、島も領土になってるんだよね?

まきちゃん先生:大陸側にリオ・ムニっていうところがあって、それプラス島がいくつか。それを全部合わせて赤道ギニアらしいです。

やすやす君:その首都は島側にあるんだね? アフリカ側、大陸側じゃなくて。

まきちゃん先生:はい。島側にあります。

やすやす君:ほぉー、それは変わった形状ですね。

まきちゃん先生:そうですね。ちなみに大きさは全ての大陸側と島を合わせて、四国の1.5倍なのですごい小さな国ですね。一応民族がざっとこれも挙げると、ファン族っていう族が1番多いらしいですね。その民族は後で歴史でもちょっと話すかもしれないですけど、1687年から1926年に東のリオ・ムニのほうから入ってきたファン人っていうのが1番多いらしい。ファン族が1番今、多いらしいです。

やすやす君:大陸側から海に渡って行ったんだね、その人達が。

まきちゃん先生:そうですね。それで言語が、それも歴史的背景があるんですけどスペイン語が一応公用語です。

やすやす君:おぉ! スペイン語!

まきちゃん先生:スペイン語で、宗教もキリスト教が99%で圧倒的に多いそうです。人口は2010年の統計によると70万人。

やすやす君:70万人? 四国は何人ぐらいいるんだろうね。

まきちゃん先生:四国は何人いるんでしょうね。

やすやす君:ちょっと調べてみましょうか。四国、人口……410万人。

まきちゃん先生:あ、じゃあもう圧倒的に少ないですね。

赤道ギニアのGDPは先進国並み

まきちゃん先生:さらにざっと挙げると今の大統領がテオドロ・オビアン・ンゲマ・ンバソゴ大統領で、ここも歴史でちょっと説明しますね。

おおたに君:覚えられない。

やすやす君:覚えられないですね。これ試験に出たら100%間違えますね(笑)。

まきちゃん先生:間違えますね(笑)。それで主要産業が天然ガスと石油だそうです。

やすやす君:ガスと石油が出るの!? ここで?

まきちゃん先生:ガスと石油が出るんです! ここを注目して欲しいんですよ。一応国民の総生産が101億8,000万ドルあるらしいんですよ。

やすやす君:101億8,000万ドル。

まきちゃん先生:はい。ちょっと注目して欲しいのがあって。私、アムネスティっていうのと、ヒューマン・ライツ・ウォッチの何かレポートを読んでたんですけど。これちょっと英語なので全ては読めなかったんですけど。

やすやす君:人権保護団体とかだよね、アムネスティって。

まきちゃん先生:はい、アムネスティもヒューマン・ライツ・ウォッチも人権保護団体なんですけど、ウィキペディアでさっと調べた時に、結構先進国並みっていうことが出てたんですけど。

やすやす君:先進国並みのGDPを誇ってるってことだ。

まきちゃん先生:らしいんですけど、ただ注目して欲しいのがあって。これアムネスティとヒューマン・ライツ・ウォッチの両方の資料なんですけども。1ドル以下で暮らしている国民。

やすやす君:1日の収入が?

まきちゃん先生:はい。60%。77%が貧困層らしいんですよ。

やすやす君:そうだね。貧困だね。1日1ドルって最底辺だもんね。

まきちゃん先生:はい。

やすやす君:なのに国としてのGDPは先進国並みだよってこと?

まきちゃん先生:らしいですよ。先進国並みっていうか、アフリカの国でも結構高いGNPを誇っているそうなんですよ。ヒューマン・ライツ・ウォッチとかアムネスティの資料によると。

やすやす君:ってことは、それだけ経済格差が激しいってことだ。

なぜ貧富の格差が生まれてしまったのか

まきちゃん先生:そうですね。すごい激しくて、ハイチと一緒らしいんですね。

やすやす君:ハイチ? あのカリブ海のハイチのこと?

まきちゃん先生:はい。赤道ギニアっていうのは、石油とかそういうすごい産業が発達してて、高い経済率を誇るにもかかわらずハイチと一緒らしいです。国民の貧困層とかが。半分以上の国民はきれいな水を飲めなかったりしている、一部のすごい人たちがお金を握っている、そういう格差がある国でもあるんですね。

やすやす君:おそらく急に石油とかが出始めて、そこの利権を持っている人たちだけが、お金を搾取するような構造になってしまっている感じでしょうかね。

まきちゃん先生:そうですね。世界地理大百科、すごい昔のやつなんですけど、その時は農業がすごく発達したらしくて農業が人口の50%を支えていたらしいですね。それで木材とココアが主要産業だったらしいですけど、1992年に石油と天然ガス生産が開始されて以来、石油が主要輸出品になったらしいですね。

やすやす君:じゃあ、ここ20年だ。石油が取れるようになったのは。

まきちゃん先生:はい、ここ20年で石油がすごく取れてちょっと儲かって、たぶん農業とかに接していた人たちがあんまりお金を稼げなくなったじゃないですけど。そこら辺の新しく出てきた富裕層の人たちとの格差が出たっていう感じなんでしょうね。

教育は進んでいるが圧政の現実も

まきちゃん先生:あと識字率とか結構教育の面では進んでいるらしくて、1999年の識字率は50.2%だったんですけど、2000年では80%ぐらいに上がっているらしいですね。だから教育は結構しっかりした国なのかな、という印象です。

やすやす君:80%っていうのは結構高いってこと? 識字率って。

まきちゃん先生:そうですね。だいたい50%とかの国もあるから、80%っていうのは結構高い方だと思います。ちなみに赤道ギニアに1つだけ大学があるらしいです。大学もちゃんとあって、結構教育はしっかりとされていますね。医学部もあるらしいです。

やすやす君:それだけ急に石油が取れ始めると国内とかゴタゴタじゃないの? 利権利権で内戦とかなってない?

まきちゃん先生:そこは後で話すんですけども、この国ちょっと独裁制なんですよ。独裁制で、今このーあのー大統領の名前すぐ忘れちゃうんですけど(笑)

やすやす君:試験に出ますよ、先生そこは。

まきちゃん先生:ちょっと試験に出さないといけないのに、先生忘れちゃってるんですけど(笑)。テオドロ・オビアン・ンゲマ・ンバソゴっていう大統領がいるんですけれども、独裁制といった感じで反対の党とかの人を追放したりとか、刑務所に入れたりとか、そういう圧政をしているらしい。

おおたに君:ありがちな。

やすやす君:アフリカによくあるパターンだね。

まきちゃん先生:そうですね。そういった面では、国内の混乱はわからないですけど内戦とかは今は無い状況だと思われます。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • 民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?

人気の記事

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!