2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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質問者:男性って未だに女性が整形することに対してすごい批判的な見方をする人が多いと思うんですけど、実際に整形をされた女性の方々でその辺が嫌になったとか、周りから整形したことに対して批判的なことが、とても不快に感じたみたいな話はなかったですか?
北条かや氏(以下、北条):結構、整形して、目だと埋没法だと糸で止めるだけなので、気に入らなかったら戻せるんですよね。なので、いろんな方のブログを読んでいると、男性に言われたからというわけではなく、自分の中でちょっと目が大きくなり過ぎたし、ちょっと腫れもひどいので、「ちょっと糸抜いてくるわ」みたいなブログがあったりもします。
目頭切開をしてちょっと目を近づけた女性が、職場の人にバレたっぽい、しなければよかったみたいな、そういう声もネットの匿名のブログ、もちろん匿名なんですけれども、そういう後悔したっていう人は結構いて。ただそれが対異性のものなのか、自分の理想と違うからなのかはいまいちはっきりしない部分もあるんですよね。ありがとうございました。
今井雄紀氏(以下、今井):大丈夫ですか? では、もうひとつかふたつぐらいで。
質問者:素朴な疑問なんですけど、北条さんはこの本のタイトルは気に入ってますか?
北条:本のタイトルですか? 全然気に入っておりません(笑)。
質問者:私もそう思っていたので。
北条:そうですか?
平林緑萌氏(以下、平林):これ、今井ディスが始まりましたね(笑)。
今井:どうぞ、存分に。
北条:罪を憎んで人を憎まずっていう感じで、罪じゃないんですけれども。
平林:これ、罪でしょ?
北条:これ、男性目線のお話じゃないですか、タイトルが。私、結構最後まで抵抗したんですよね。でも、こっちのほうが売れるからみたいな感じで……。「インパクトなんですよ! 新書はすぐに棚から消えてしまう。インパクトが大事なんだって北条さんの写真も載せて、青山さんに撮ってもらってれば、必ず売れる! 売りましょう!」みたいな。
平林:正直、中身とはちょっと違うと思いますね、タイトルは。ただ、これは本当に、著者の方との合意の上で、編集者がどういう仕事するかというか、プロデューサーであり、ディレクターである編集者が、それは当然合意を得なければいけないと思うので。
なんで、最終的に合意があるってことだと思うんで、これで売れたら北条さんは「最初からこのタイトルいいと思ってたんだよね」って言えばいいんですよ(笑)。
北条:『整形した女は幸せになっているのか』自体、結構フェミニズムの急進的な人たちから見たら、多分もう悪口が始まってると思います。今、ご質問いただいた女性がそういう方だっていうわけではなくて、おそらく純粋に女性として違和感を覚えられたと思うんですね。
私もヘテロセクシャルの女なので、『整形した女は幸せになっているのか』。……は? みたいなところはあって、何だろうな……。今井さんって、いい意味でリクルートっぽい方じゃないですか?
今井:いい意味でリクルート?
北条:リクルート、プラス、サントリーみたいな、やってみなはれでやるじゃないですか。そういう今井さんのおかげで出たというところも、こういうインパクトのあるタイトルになったという感謝の気持ちももちろんあるんですけど、最初にこのタイトルになる前に、実は私から小さな抵抗として、これどうですか? これどうですか? みたいにかなりたくさん案を出したんですけれども、いずれもメールの返信が返って来なくて……。
今井:いえいえ、書いてるけど、そこに触れてないっていう……。すいません。
北条:そうなんです。スルーされたってことは、駄目かって思って……。いろいろ、いち女として挙げたのが『整形のすすめ』と『整形幸福論』とかですね。整形と幸せを結びつけるっていうこと自体、自分は疑問だったので、それをさらに疑問調にして幸せになっているのかって言われても、それはもう自己責任の世界で、幸せになっているのかっていうのは……もうすでにこれ反語ですよね?
反語と受け取る方が多いと思うんですよ。幸せになっているのか? しかも帯が、「顔さえ変えればうまくいく?」って、こんな帯になると思ってなかったんですよ。今井さんが売れるって言うから、そうかと思って……。Twitterを拝見すると「この帯にした著者の度胸すげえ」みたいなことを言う人もいて、私が、顔さえ変えればうまくいくような女に見えるのかなみたいな……。
それはいろいろ皆さんに興味をもっていただければ、それで著者冥利に尽きるというところもありまして、ただ『整形幸福論』とか、敢えての『整形のすすめ』、逆説的に『整形のすすめ』っていう、整形することで自分の顔に対しての自由を行使するっていうあり方があるんじゃないかという内容を書いているので、その点で『整形のすすめ』にしたかったんですが、今井さんには度重なるスルーをいただき、今は『整形した女は幸せになっているのか』になりました。
平林:いや、おもしろい。おもしろい。自分の話じゃないから(笑)。
北条:そうだ! 今井さんに、本当にこのタイトルちょっと疑問なんですけどって、Facebookのメッセンジャーでやりとりしましたよね? その時に、下記3点の理由からこちらのほうがいいと思われます、その3点忘れちゃったんですけど、そっかと思って。出版まで時間もないし。
平林:でも最終的には、合意があるというか、自分の気に入るタイトルよりも、こっちのほうが売れますよっていう今井の口車に乗ったわけですよね?
北条:口車っていうと、本当にあれなんですけども……。今井さんが優秀な編集者だということだと思うんですよ。
平林:売るしかないですよ、頑張って。
今井:すごい、いいなと思う。これで本当に売れなかったら、僕のせいなんで。
北条:いえいえ。
今井:売れなかったら、「だから私はあのタイトル嫌だった」って言い続けてもらえばいいですし……。
北条:いや、自分が、そんな卑怯な、そんな後出しじゃんけんみたいなのはできません。
今井:それで、いいですよ。だって僕、矢面に出ずこういうことやってるわけですから、それはもう逆に僕の……。
北条:でも、会いにいける編集長ですよね?
平林:「なんであんなタイトルにしたんですか?」って電話かかってくるよ。
今井:本当、これ棚に上げて言いますけど、今みたいなご質問があることがひとついいことかなと思います。
北条:すごい営業マンらしいですね。
平林:いやいや、本当はいいタイトルですねって言ってもらえるのが一番。
今井:もちろんそうです、確かに。そんな質問の声も出てくるかなって。
北条:さっき思い出したのが、星海社新書とか新書のベストランキングって、「◯◯なのか?」ものって多いじゃないですか? それってもう、読者の方が食傷気味なのではないかという反論をちょっと小さく試みたところ、それを反発されまして、「いえ、決してAmazonのランキングを見ると、経営書の中でも、『◯◯なのか?』っていうものが下になっているということはございません」っていうファクトがあるんですよね?
今井:『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか』とかね。
北条:そうなんです。
今井:そうそう。
平林:すいませんね、僕一冊もそういうの作ったことないです。
今井:僕も初めてなんですけど。
北条:そうですか。柿内芳文さんの『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』のね、あれからブームが始まったので、もうそろそろいいんじゃないかと思ったところ、まだ売れてますというふうなお話があったので、そうかとちょっと気分よくなってしまい……。
平林:最後の方、いきましょうか。
質問者:まず、今日本当におめでとうございます。僕は仕事でグラフィックデザイナーというものをやってるんですけど、広告とかそういうものをやっていて、そういう観点から見て、整形とかデザインとか、きれいに作るとか、作り直すとかっていうものが、同じように思われたんですよ。
それで、自分はデザインというのは相手がこうしたいというのをできるだけ、こうしてあげたいというものだと思うんですけど、そういう意味では若干異なるっていうのもあるんですけど。
自分は作っていく中で相手の要望にどれだけ応えるかとか、どれだけきれいに作ってあげるかというふうに思ってるんですけど、きれいっていうものって、これ僕ずっとわかんないと思うんですけど、きれいって何なんですか?
北条:そうなんですね。そこなんですけれども、いろんなきれいの基準があって、美容外科医の整形に関して言えば、黄金率という顔の黄金率があって、顔に線を入れて、目と目の間が何センチだと人は美人だと感じるという。
こちらの本の中に図で解説があるんですけども、その黄金率があって、黄金率に近づける整形を外科医は勧めるんですね。そうすると、きれいだねって言われる回数は増えると。ただ、浜崎あゆみさんってすごくきれいだってみんな言うじゃないですか? かわいいとか。彼女の顔は黄金率からはかなり逸脱しているんですよね。
彼女の顔はいい方向に逸脱していると。目が普通より大きすぎると。でも、それが今の流行に合っているので、浜崎あゆみが流行らせたのかもしれないですけれども、逸脱が美だっていう場合もあるし、でも外科医の方から見ると、多くの方はもともと浜崎あゆみさんのような目じゃないので、ちょっと大きくしましょうかとか、黄金率に近づけるために鼻をもうちょっと高くしましょうかとか。
あと、私の場合だと唇が薄いので、もうちょっと黄金率的に顎とのここの距離を調整しましょうかとか、そういう形になるんですけども、多分デザイナーの方にとっても、デザインの黄金比とかってありますよね?
自分はホームページをちょっと作ってみたりとか、イラレをいじったりとかっていうのが結構好きなんですけれども、ランディングページとか見ていても、いいなって思うページとなんかダサいなってあるじゃないですか?
それって多分、何か目に見えない暗黙知的な黄金率があって、もしデザイナーの外科医みたいな方がいたら、おそらくそれを黄金比といって解説本を出すと売れると思うんですけれども。
暗黙知的なところが多いですよね、デザインのほう。広告もそうだと思うんですけど、佐藤可士和さんの、例えばセブンイレブンのPB商品、あれは何らかの美しさが働いたのでデザインとして非常に洗練されたものになっていると思うんですけれども、整形も同じで暗黙知的な美しさの黄金率があって、そこに近づけていくと。
でも、近づけすぎてもつまんなくなるんですよ。本の中の図を見ていただくとわかるかなと思うんですけれども、黄金率過ぎる顔って個性が全くない顔になっちゃって、美人だけど印象に残らないなみたいな顔になっちゃうので。
平林:美人は平均値だって話ですよね、美男美女は。
北条:そうなんです。もうちょっと正確に言うと、平均値からちょっといいほうにずれてる。平均すぎる顔は……。
平林:偏差値55みたいな感じなんですかね。
北条:そうですかね。顔面偏差値で言うと、50の人はすれ違っても振り返られないみたいな感じですよね。なので、この世界に存在するあらゆる美には、多分何らかの比率があるとは思うんですが、そこから逸脱した美というのもあって、そこがおもしろいところだなと思います。
質問者:わかります。
北条:ありがとうございます。
平林:じゃあ、そろそろですかね?
今井:はい。何か告知はありますか?
北条:ないです。
今井:TOKYO MXの『モーニングCROSS』に、たまに出ていますということと、あとTwitterやってますということですね。北条かやで検索していただくと。
平林:僕、Twitterフォローしましょう。
北条:あと、お仕事の依頼がもしございましたら、Facebookページからお願いいたします。
今井:あと我々はまず、6月25日もちょっとこちらで、今度は北条さんじゃないんですけれども、イベントをやらしてもらいます。
平林:今度は何やるんですか?
今井:まだ決まってないですよね? 本当にまだ決まってないです。
平林:6月25日? それ、僕も出るやつ?
今井:はい。
平林:言ってよ!
今井:言ってたと。
平林:本当? はい、わかりました。
今井:というのがあるので、またよかったらお越しください。あとさっき、チロッと言ったんです、僕、毎週火曜日20時から、ニコ生で生放送をして「会いに行ける編集長」という名前で……。
平林:これが、視聴者が少なくて大変なんですよ。今井が編集長辞任するかどうかみたいな話にまで発展してるんで。
今井:そうです。単純に言うと、オンラインで持ち込みを受け付けてるんですね。電話番号を発表してまして、その時間だけ繋がるんですけど、そこに電話してもらうと、私こんな新書書けます、僕こんな新書書けますっていう、一応プロの編集者なのでアドバイスなり、ぜひそれやりましょうっていうことになれば、ガチでできる場を設けてまして、僕はこれで9月30日までに新書が企画化しないとクビになるっていう、そういうわりとアイドルみたいなルールでやってまして。
北条:そっか、そうですよね。厳しいですよね。
今井:あと150日ぐらいなので、何か企画ある方は、ぜひ。なくても1回よかったらご覧ください。
平林:今井をこれでクビにしようと思ったら、絶対無理だろうっていう企画をガンガン電話し続ければいいんですよ。
今井:そうだね、時間を浪費させる。
平林:そうそう。ぜひ!
北条:最後、もうちょっといいですか? Twitterで女性の方から、女性の顔で評価されても嬉しくないという考えについてどう思いますか? というのが来ているんですけども。これ、ちょっと詳しくお伺いしたいなと思って、ちょっとよろしいですか?
今井:そうですね。もし、人前で出られない可能性もあるっていうことです。それはそれで仕方ないです。
女:例えば異性との関係で、男の子とかから、かわいいって言われても、顔で評価されてるのが嫌っていう人もいると思うんですけど、そういう考えとかについてどう思いますか?
北条:なるほど。対異性ですね。対異性で……。
平林:どうせ顔でしょ? みたいな、そういう、あれのことかな?
北条:私の顔しか見てないんじゃないかっていうふうに思う人もいると思いますし、その男性が他の女性のことも顔で見て序列化しているんじゃないかと恐れが生じるのかなと思いまして、本書でも、インタビューの中でもいっぱい出てきたんですけれども、男って本当に好きなクラスメートランキングとかをすぐ作るよねとかって言う女子大生がいたりして。
顔で評価するということは性的な観点から見ているんだろうかとか、そういった不快感もあると思いますし……。それで序列化の中に自分が置かれちゃう不快感じゃないかなと思う。あなた本当にかわいいねって言ってるってことは、相対的なあれですよね?
今井:絶対評価じゃないっていうことですよね。
北条:絶対評価のほめ方って難しいと思うんですよね。なので、そこは難しいですよね。
今井:容姿に対して絶対評価で何かを言うってすごく多分困難ですよね?
北条:難しいですね。どうしても顔面偏差値なんて言葉があるくらいで。
平林:目が大きいのが好みっていうのも、それは相対的に比べて小さい人がいるから、大きいってことで。
今井:この目が好きっていう言い方できますよ。
北条:さすがリア充ですね! でも、この目が好きっていうと、もっとこの目っぽい人がいたら、そっちに移り変わるのっていう。
今井:もっとこの目っぽいっていうのがよくわかんないんですけどね。
北条:あと例えば、その目がお化粧した目だったりすると。
今井:すっぴんではない?
北条:そう。目だけとか、パーツに還元される喜びを感じる女性もいる一方で、関係性において目だけかみたいな、そういうところもあると思うんですね。
平林:だから、パーツをほめられることをすごく嫌な女性っていうのも結構多いっていうのを、以前ゲイの方からお叱りを受けたことがあります。
北条:多分、今井さんと先日話していたんですけれども、男性って女性の全体的な雰囲気を見て、美人かどうか判断するっておっしゃってたんですよ。あの子の目がいいから美人だとかっていう細かなことはわからないって言うので、その中で、君の鼻いいよねって言われても、ちょっとどうなんだろうっていうのはあるかもしれないですが、顔で評価されてもっていうのは、多分かわいいねっていう全体像をほめられた時の違和感だと思うので。
今井:トナカイ、鼻ほめられて喜んでますよね。
北条:そうですね。
平林:何の話?
北条:歌の中の話ですね。
平林:でもさ、男はそんなに容姿について細かくコメントできるほどの能力がそもそもないから。だから、もし外見をほめられて不快に思うのは、お前にそんなこと言えるほどのものあるの? みたいな、そういうのもあるんじゃないかな。
お前に容姿についてあれこれ評価されたくないわ、お前みたいなもののわかってない人間に、みたいな感じですけど。
北条:調査でおもしろいのは、男性のほうが自分の外見について高く評価するっていう傾向があるらしくて。それはおそらく女性のほうが鏡をいっぱい見て、コンプレックスを改造する化粧術をティーンの頃から読んでいるっていうこともあると思うんですけれども、男性のほうが、自分の顔、俺ってイケてるって思う割合が高いと。
私の知り合いの男の人が、自分を芸能人に例えると誰に似てると思うって聞いてきたんですけど、キムタクって言ったんですよ。「え?」と思って。
今井:その人の顔を存じ上げないんで……。
平林:何とも言えない、僕らは。そいつを知らない。
北条:キムタクだったら、キムタクに勝ってるはずじゃないですか? 同じぐらいの位置にいてもおかしくないのに……。
今井:でも、6~7掛けくらいまで言っていいんじゃないですか? 似てるって言われる話で。
北条:でも、女の人で自分誰に似ていますって言われて、佐々木希ですとかって言わないじゃないですか?
平林:似てる人、見ないですけどね。
北条:でも、キムタクに全然似てないんですよ、その男性。不細工とかそういうことではありませんが。なのに、そういうこと言えちゃう精神性の……。
平林:わかんないじゃないですか? ラーメン食べる時の、お箸の上げ方とかが似ている(笑)。
北条:そういう感じでもなく、漠然とふざけて「俺ってキムタク似だからさ」って言っちゃうような男子がいることに驚きました。
今井:Twitterに、北条は激怒したみたいな。
北条:激怒というか、違和感を覚えて。
平林:キムタクって言っちゃっても、多分、男同士の間だったらネタで済むし、それはそんなに重大なことじゃないんですよ。
北条:でも、女同士で言っちゃうと。
平林:シャレにならないですよ。
北条:ならないです。それは多分ナルシズムを出しちゃいけないっていうか……。
平林:ネタでキムタクって言っても許されるぐらい、多分、男社会のほうが外見に関する基準がゆるい。
北条:ゆるいか、あいまいだと思いますね。なので、女性にとってそれが生きやすい社会かどうかはちょっとわからないですね。
今井:その代わり、逆にもうちょっと他の基準が多分、男性社会には存在する。
北条:そうですね、労働の現場であったりとか、いろいろあったりすると思うんですけれども。すいません、自ら長引かせてしまいました。本日は、本当に皆さまありがとうございました。
今井・平林:ありがとうございました。
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