2024.10.10
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Can Houseplants Improve Air Quality?(全1記事)
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Olivia Gordon(オリビア・ゴードン)氏:鉢植えのオリヅルランをデスク上に鎮座させ、植物は魔法のように職場の空気を浄化してくれると主張する人は、どこの職場にもいますよね。実際のところ、これらの植物は空気清浄の役に立っているのでしょうか。
鑑賞植物が屋内の汚染物質を除去できるという証拠はありますが、たった1鉢の観葉植物には、それほど広範囲に及ぶ威力はないでしょう。
もしみなさんが、自宅や職場に鉢植を置くことで屋内の空気清浄ができるという話を聞いたのであれば、そのミームは1989年にNASAが実施した実験が元かもしれません。
この実験の目標は、多様な種類の屋内の観賞植物をテストして、地球上と宇宙空間の双方において空気清浄に使えるかどうかを調べることでした。これらの植物は密封したコンテナ内に設置され、中の空気はベンゼンやホルムアルデヒドなどの化学物質で充満たされました。
これらの化学物質は、広義でいえば揮発性有機化合物、別名VOCの傘下に入ります。VOCのうちのいくつかは、頭痛や肝臓・腎臓へのダメージなどの健康障害を引き起こすことで知られています。家庭用品や建材などから発散されることがあることから、屋内での汚染物質としても有名です。
さて、植物は管理された状態下におかれ、光と水、空気をふんだんに与えられ、空気の質が24時間観測されました。すると実験下の大多数の植物が、コンテナ内のほとんどのベンゼンやホルムアルデヒドを除去したことがわかりました。植物は、周辺の空気から葉や根を通して気体を吸収し、恐らくは土壌中の微生物の助けも借りて、汚染物質を除去したと考えられました。
つまり、それだけの話なのです。果たして、屋内の観葉植物は空気を浄化してくれるのでしょうか。特にそうとは言い切れません。
後日実施された類似の実験では、バラバラな結果が出てしまいました。2009年の実験では、28種の屋内観葉植物でテストを行ったところ、そのうち4種は、人為的に放出したVOC全種をよく吸収したとされました。
つまり、ラボ内のテスト空間内であれば、観葉植物は汚染物質を吸収すると断言できます。しかし、理想的なコンディションにおかれたラボは、必ずしもオフィスの空気の状態を再現してはいません。光量、水分、空気循環など、すべてがまったく異なるはずです。
さらにラボの植物は、ごく狭いエリアの空気を浄化していました。NASAの実験で使われた空間のうちには、1平方メートルに満たないものもありました。
もしみなさんの自宅で同程度の浄化を行うには、屋内に熱帯雨林が必要となることでしょう。NASA実験の評論家の一人は、標準的な家庭で同程度の効果を求めるのであれば、680株もの植物が必要だとしています。
植物が屋内の空気の質に及ぼす影響を調べる研究は、他にもたくさん行われています。2014年のあるレビューでは、これまでに実施された研究の数々を検証する試みが行われました。すると、ラボで実施された実験では、大抵何らかの効果があるという結果が出ていますが、生活空間において実施された実験は少なく、実際に生活空間で実施された実験においては、コンセンサスを得られていないという結論が出されました。
とどのつまりは、みなさんの机上のかわいそうなシダに、空気清浄の全責任を負わせるのは、酷というものなのです。
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