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If the Sun Became a Black Hole, Would Earth Fall In?(全1記事)

もしも太陽がブラックホールになったら、地球はどうなるのか?

2019年4月10日、世界で初めてブラックホールが観測されたとのニュースが発表されましたね。ブラックホールは、莫大な質量を持つにもかかわらず、非常にコンパクトで、宇宙でも特異な天体です。今回のYouTubeのサイエンス動画チャンネル「SciShow」では、太陽はやがてブラックホールになるのかどうか、地球がブラックホールに飲み込まれることはあるのかについて解説します。

地球がブラックホールに飲み込まれる可能性はあるか?

ステファン・チン氏:みなさん、これは良いニュースです! 太陽がブラックホールになってしまうということは決してありません。非常に大きな星であればその可能性はありますが、太陽は大丈夫です。その代わり、太陽はいつか膨張して「赤色巨星」になり、美しい「惑星状星雲」になると思われます。

とはいえ、みなさんも私も、決してそのような太陽を見るまで生きているということはありませんし、宇宙のバスタブの排水溝に飲まれてしまうことを心配する必要もありません。もし誰かが太陽を同じ質量のブラックホールと置き換えたとしても、私たちがそれに飲み込まれてしまうかもしれないと心配する必要はありません。

なぜなら、いずれにせよ、ブラックホールはそのような仕組みではないからです。仮想ブラックホールは太陽と同じ質量ですが、大きさが同じなのではありません。ここで言う「サイズ」とは漠然としています。なぜならブラックホールは、特異性のある宇宙時間の数学的観点から見た範囲で「物体」ではないと考えられているからです。

つまり、物事が異常になるエリアに囲まれた、無限の密度という状態なのです。私たちの考える、「もしかしたら」というシナリオで一番心配なのは、「戻ってこられない状態になること」、または、ブラックホールに近づきすぎて吸い込まれてしまわないか、ということです。

その状態を正式には「事象の地平線」と呼び、ブラックホールの中心からの距離を「シュワルツシルト半径」と言います。「太陽の光がなくなる」ということを無視したとして、私たちが生き残るためにするべきなのは、この「シュワルツシルト半径」に入らないということで、すでにそう(シュワルツシルト半径に入っているの)であったなら、それに向かって加速していっていることでしょう。

銀河の中心にあるブラックホールは地球や近くの星を飲み込むことはできない

数学によれば、この半径はブラックホールが大きくなるほど比例して大きくなります。ブラックホールは太陽と同じ質量ですから、「シュワルツシルト半径」は「2.954キロメートル」にもなります。ですから簡単に言って、ブラックホールから3キロ以内に入らなければ大丈夫ということです。「事象の地平線」が地球に届くには、地球の5,100万倍も大きな物体が必要となります。

もしかしたら、今すぐにブラックホールに吸い込まれることがないとしても、地球の軌道が少し変わってしまうかもしれないとか、「事象の地平線」に向かって少しずつ移動しているかもしれないと考えられるかもしれません。

しかし、もし太陽が「無限の密度」に置き換えられてしまったとしても、地球はまだ安全です。宇宙の軌道は、基本的に回っている物体の大きさによるのではなく、その質量にかかっているからです。ですから、質量が変わらなければ軌道も変わりません。

例えるなら、太陽と同じ質量のザクロが太陽系の中心にあったとしても、丸いハムスターがあったとしても、(軌道は)ほとんど変わらないということです。そう考えると他におかしな質問が出てきてしまうかもしれませんが、いずれにせよ地球の軌道に大きな影響を与えることはないのです。

それゆえ、銀河の中心にある、とんでもないほど巨大なブラックホールは、私たちや近くの星を飲み込むことはできないのです。周りに何もない場所でいったん軌道が安定すれば、外から何か邪魔が入らない限り、その軌道を永久に回り続けることができるのです。

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