2024.10.10
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3 (Actually Safe) Ways to Fight Climate Change(全1記事)
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研究者たちの多くは、地球工学もしくはジオエンジニアリングによる気候の調整を考えています。こういったアイデアについては、過去にもご紹介したことがありますね。
上空に太陽光を反射する物体を大量に打ち上げ、地球を冷やす、といった類のものです。しかし、このような大規模なものになると、降雨パターンを変えてしまったり、予測すら不能な事態を引き起こす可能性があったりというように、重篤な欠点もありえます。
そこで、さらに別の道を模索し、地球自体に問題を解決してもらう道を探している研究者たちがいます。ここでは、それを可能にする3つの方法をご紹介します。
植物は、大気中のCO2を吸収し、酸素を放出してくれるので、環境改善に大いに役立ちます。
しかし単純に、農業その他の土地利用の需要を考えると、気候変動を改善できるほど樹を植えられるスペースは確保できません。
ところで、人類にはまだ海があります。海も植物を育成するには優良な環境です。例えば海藻は成長スピードが極めて速く、その速度は陸上の植物の30~60倍で、群生として育てるのも簡単です。
そこでCO2問題の解決手段として、「海藻農園」を提案する科学者たちもいます。海藻を育てれば、バイオ燃料として車の燃料などに転用することもできるというのです。
とある研究グループの試算によると、海洋の9%で海藻を育てれば、世界におけるバイオ燃料の全ての需要を満たすことができるといいます。海藻燃料が排出するCO2を回収できれば、地球上の年間総排出量相当のCO2 が削減されるとしています。
さらに2035年までには、人類が排出したすべてのCO2排出量を相殺し、2085年には、CO2濃度を、研究者たちが安全レベルとする350PPMにまで低減できると予測しています。
一方、現状のCO2濃度は410PPMであり、これは憂慮すべき事態です。海藻が海中に溶け込んでいるCO2を削減してくれれば、サンゴなどの生物の生態を脅かしている海洋酸性化などの問題も改善することができます。しかしこれが気の長い話だとお考えでしたら、その通りだと言えます。
海藻の巨大農園に投資したいと考える人はあまりいそうにありませんし、うまく稼働させるには、CO2のエミッションを能率的に取り込む手段を考えなくてはなりません。いずれにせよ、海藻農園は、陸上で少々植林するよりもスケールの面で遥かに勝りますし、小規模な試験であれば、効果を気軽に試すことができます。
海藻がCO2を取り込むことに優れている一方で、これをもう一歩進めようとするエンジニアやスタートアップも存在します。人工の樹木や草を開発して、母なる自然を改良しようというのです。
これらの機器は、いわゆるDirect Air Capture(DAC)技術により、大気中のCO2を直接吸収します。機器により機能は異なりますが、ほとんどがCO2と強固に結合するように特化した分子素材を利用しています。その後このシステムは、CO2を恒久保管したり、バイオ燃料として活用したりします。
アイルランドで運用されている試験機1基を含む種類の機器は、CO2を岩石中に閉じ込めることができます。これらの機器は、CO2が玄武岩などの一定の岩石に反応し、カーボナイトなどを形成することをうまく利用しています。この手段であれば、基本的には恒久的にCO2を大気中から切り離すことが可能です。これには驚きますよね。
他のタイプの物は、吸収したCO2を温室に注入し、農作物の育成に利用できるよう設計されています。
しかし、いずれの手段であれ、最大の問題はコストです。試験機はうまく作動はしますが、性能が良いわけではなく、なにより非常にお金がかかります。大気中から1トンのCO2を削減するだけで、なんと200~600ドルものコストがかかります。
気候変動の問題を解決するには、何億ドルもかかってしまうでしょう。全世界にこのスーパーツリーを普及させるには、コストを大幅に削減する必要があります。
もう1つは、植物や偽植物が行う行程をまるまる飛び越して、空気から直接CO2を吸収して凍らせてしまう手段があります。今まで挙げた中でも、一番奇抜な提案に思えますが、実はこのアイデアは比較的シンプルです。
まず、CO2がほぼ自然に凍結してしまう、南極大陸のような極度の低温の地に、マイナス140℃まで下がる冷凍庫を作ります。気圧にもよりますが、これはCO2を雪に変えるには十分です。それを凍った埋め立て地に永遠に保管してしまうのです。
しかし、これを成功させるには、冷凍庫に使うエネルギーを、近隣に作った風力発電所から引くなど、再生可能なエネルギー源が必要となります。
とある研究グループによりますと、風力発電機が16機ほどあれば電力は賄えるとのことで、450機の雪プラントが稼働でき、年間で10億トンのCO2を大気中から削減できるようです。人類の総排出量に比べれば微々たるものですが、第一歩には違いありません。
このアイデアの別バージョンとして、CO2を雨にして大気中から降り落としてしまおうというものがあります。CO2と結合しやすいモノエタノールアミンという化合物を、大気中に放出すると、CO2と結合し地表に落ちて来て、南極大陸東部の氷床に集結するというのです。この場所はあまり活用されることはないからです。
この最後のものは、まだ理論上に過ぎませんが、こういったアイデアが、どれほど途方もない物になりうるかをよく示しています。こういったアイデアは、ジオエンジニアリングにおける試行錯誤と比較しても、スケールにも欠けます。
二酸化炭素量を大幅に削減するには、これらの奇抜なアイデアは、大幅に強化される必要があるでしょう。しかしリスクが少ないといった点では、他のメジャーなプロジェクトよりも実現する可能性は高いのかもしれません。現時点では、それが一番重要なのです。
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