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犬山紙子×夏生さえり 「恋愛・仕事・出産。女ってちょっと忙しい」(全8記事)

夏生さえりは「スクールカーストの上」にいた 犬山紙子に明かした、思春期の恋愛事情

子どもを産むことについて3年間悩んで考え続けた本音を綴った『私、子ども欲しいかもしれない。』の著者・犬山紙子氏と、WEBマガジン「アマノ食堂」の人気連載をまとめた食と恋のエッセイ集『口説き文句は決めている』の著者・夏生さえり氏。双方の新著発刊を記念して、2017年10月6日にトークイベントが行われました。「食」と「恋愛」の相関関係とはなにかを語ります。

元カノの物は全部捨ててほしい

犬山紙子氏(以下、犬山):私、けっこう元カノとかに対して嫉妬深いほうだったんで。

夏生さえり(以下、さえり):私も。

犬山:付き合う前っていうか、付き合って速攻「元カノの物は全部捨ててください」と言ったんですよ。

さえり:へえ。言えちゃうタイプなんですね!

犬山:「おい、このル・クルーゼ!」みたいな。

(会場笑)

さえり:あはは(笑)。わかる。

犬山:そう!

さえり:あとなんかタオルとかもありません? なんかピーターラビットのタオルとか。

犬山:あはは(笑)。いや、それ実家の可能性ありますよ。

さえり:え~(笑)。絶対付き合ってた女が買ってきただろ!と思ってました!(笑) 。微妙なラインなんですけどね。すごい気になるんですよ。

犬山:あはは(笑)。

さえり:ね。でも聞けないんですよね。いちいち「これはどうなの?」とか「あれはどうなの?」って聞くわけにはいかないけど。でも「なんかにおうな」みたいなのを書いたお話も気に入ってるし。

彼の前でたこ焼きを食べるのが恥ずかしかった初デート

さえり:あと実話は他にも書いていて、高校生のときの初デートの思い出で、たこ焼きを彼氏と一緒に食べた話があるんですよ。高校生くらいのとき、口開けるの恥ずかしかったんですよ。なんか目の前で食べるとか。

犬山:思春期ですね(笑)。

さえり:そう。ありましたよね?

犬山:私はそんななかったですけど。

さえり:えー! 本当ですか?

犬山:はい。

さえり:そっか。

犬山:あんま気にしないで馬鹿ばっかやってたんですけど、思春期の女の子あるあるですよね。

さえり:そうなんですよ。

犬山:お弁当も隠して食べてた派ですか?

さえり:あー、どうだろう。彼氏は他校だったんですよ。

犬山:他校……なるほど。

さえり:他校の彼氏だったので。

犬山:あー! もう! 他校に彼氏いるって時点で、もう(スクール)カースト上だな。

(会場笑)

さえり:あはは(笑)。それに関しては、けっこう自慢なんですけど、他校の彼氏が門まで迎えに来てくれるんですよ。

犬山:かあーーーーーッ!

(会場笑)

犬山:私、なに聞かされてるの今!? めっちゃ羨ましい! 私の妄想ですよ、それは! あはは(笑)。え、迎えに来てくれて。

さえり:迎えに来てくれて。

犬山:しかも初めての彼氏でしょ? 

さえり:そう! で、自転車の後ろに乗って。

犬山:ふーーーーーッ!

さえり:川沿いとかをね、こうチャリンチャリンってこう(自転車に乗る真似をしながら)やるんですよ。

犬山:すごい。ポカリスエットのCMみたい。

さえり:そう、そう、そう。本当にそうなんですよね。

犬山:そんな人実在するんですね。

さえり:いるんですよ。

たこ焼きを食べるのはやっぱり難しい

さえり:私の親友と彼の親友も付き合ってて。

犬山:おー。

さえり:彼と友達の彼氏が門まで迎えに来る。私と親友で門まで行く。2人ともうしろに乗って「じゃーねー」って(手を振る)やるやつなんですよー! ちょっとこれ、夢じゃないんですよ。

犬山:ちょっと無視しときますね。あはは(笑)。

(会場笑)

犬山:でも、たこ焼きを彼の前で。

さえり:そう。彼がたこ焼きを買ってきてくれて、私のためにたぶん多めに8個入りとかを買ってきてくれたんですけど、すっごいお腹すいてたけど「いや、食べてきたからいらない」って、言った話なんですね。

犬山:今はもう忘れ去りし、その頃の気持ちですよね。

さえり:本当ですよね。もう今めちゃめちゃ仲良くなっちゃったんで。

犬山:でも、たこ焼きはけっこう難しいですよね。

さえり:たこ焼きは。

犬山:熱いから。ホフッ、ホーンってなることあるから。

さえり:そう、そう、そう。なるし、青のりかかってて竹串1個のやつだったんですよね。これもうだめですよね。

犬山:あー。難しいですね。

さえり:そう。お箸ならまだね、切ってとかありますけど、無理無理無理無理……。

犬山:まずね、トラップで「あつっ!」ポーンってなるでしょ?

(会場笑)

犬山:で、それをクリアしても歯にのりがつく。

さえり:そう、そう、そう。トラップ。

犬山:トラップがあるね。

さえり:しかも一口で入れるか、かじるかみたいな問題もあるじゃないですか。

犬山:そうね。でもどっちにしろ口ん中は火傷を覚悟する。

さえり:そう、そう、そう。

なぜ男子たちはたこ焼きを一口でいけるのか

犬山:あれ、一口でいける男子とかどういう仕組みになってるの? 口の中。

(会場笑)

さえり:すごいブラックボックスみたいな感じ? 広いんじゃないですか?

犬山:ひゅっとこう……。

さえり:こう、クルクルまわしてるとか?

犬山:まわしてない。あはは(笑)。だけど今はね、もうそれも逆手にとってできるくらいにはなりましたね。歳をとって。

さえり:あー、もう歳とってくるとね、「あつー!」とかいうのもできますもんね。

犬山:できますし、のりがついたとて、のりでね、ちょっと……のりでなんなのかな(笑)。

(会場笑)

さえり:のりでちょっとなんかできますか(笑)?

犬山:のりでちょっと……でも、「のりついてる!」って笑いあうのってやっぱ。

さえり:よいですね。

犬山:もう、それくらいでお互い幻滅しないですしね。

さえり:たしかにたしかに。「のりついてない?」とか聞かれるのも、もはやかわいいみたいな。「ついてない?」とか言われて「いや、ついてないよ」とか言うのもいいじゃないですか。

犬山:いいですね。

さえり:昔だったらたぶん「ついてない?」とか言われてついてたら、もう一瞬で幻滅ですよね。あの頃の厳しさ……。

犬山:なんなんだろう。

さえり:厳しいよね。ちょっとなんか一言言っただけで幻滅、はい無理みたいな、はい次みたいな。

犬山:え? それ男子側が? 女子側が?

さえり:え。私が。

犬山:厳しい。

さえり:え、そうですか!?

思春期の異性への理想は厳しい

さえり:思春期ってそういうものかと思ってました。たぶん理想があったんでしょうね。

犬山:なるほど。

さえり:男性に対して。

犬山:ゆるふわパーマですか?

さえり:そのときはゆるふわパーマじゃなかったですね。

犬山:皆さん、この本(『口説き文句は決めている』)読まれた方けっこういると思うんですけど、毎回書かなくても良いともと思うくらい必ず「ゆるふわパーマ」って書いてあって。なにその癖(へき)と思って(笑)。

(会場笑)

口説き文句は決めている

さえり:必ずですよね。

犬山:必ず入ってましたね。

さえり:ひとつもないですもんね。たしかに直毛とか、サラサラのとか。

犬山:スポ刈りとかね。

(会場笑)

さえり:後頭部撫でたらジャリジャリしてきゅんとした、とか書いたことないですもんね。

犬山:全部ゆるふわパーマですけど、それはどういう癖なんですか? 

さえり:あるんですよ、それが。

犬山:うん。なに、なに?

寝ぐせみたいな髪型っていいよね

さえり:ゆるくパーマをかけてる人が、ちょっとセットしてないときにカールが不揃いでピンってなっちゃうじゃないですか。

犬山:うん。

さえり:寝ぐせみたいな。

犬山:寝ぐせみたいなね。ピンってなるね。

さえり:こっちとかこっちとか。(いろんな方向に指を向ける)あれがいいんですよ。……あれ? 場の空気が変な感じになってます?

犬山:わかんない。でも、そのなんか母性本能をくすぐる感じなんですかね。

さえり:そうですね。寝ぐせがめちゃめちゃ好きなんですけど。

犬山:あ。寝ぐせ好きなのわかる。

さえり:かわいいですよね。

犬山:(自分の髪をめくりあげる)寝ぐせのここの地肌の匂いね。

さえり:え! ちょっと……細かい(笑)。

犬山:その人の匂いがこう、フッとして。

さえり:それ、わざわざにおうんですか?

犬山:においます、においます。

さえり:へえ。におったことなかったかも。

犬山:これ、どっちのほうが共感得るんだろう。

さえり:ゆるふわじゃないですか? それはゆるふわに……。

犬山:ゆるふわ派なのか匂い派なのかで分かれる……。その二大派閥かって話なんですけど。

(会場笑)

犬山:どうでもいいか! あはは(笑)。

さえり:それで寝ぐせがすごい好きなんですけど、普通の人はあんまり寝ぐせつかないし、またはついてても直してきちゃうから。それがゆるふわパーマだと普通にしてて風が吹いたときに、寝ぐせが再現される可能性が高いですよね。

犬山:私もう、ゆるふわパーマをかける自意識がダメなんですよ。

さえり:たしかに、それ言われちゃうとあれですね。

犬山:いやいやいや。そこはもう人の自由ですよ。好き嫌いありますから。だって私の好きなタイプを言っても絶対好きじゃないと思いますから。

犬山氏は天パが好み

さえり:ちなみにタイプでいうと。

犬山:私はやっぱ天パがいいですね。

さえり:あ! そうなんですね。

犬山:それを気にしててほしい。あはは(笑)。

さえり:「天パなんだよね。ちょっとくりくりでやだな」みたいな?

犬山:なんかそんなかわいいもんじゃないです。チリチリとかなってて。

さえり:へえ。

犬山:で、1回なんかこう魔が差して矯正とかかけてほしい。

(会場笑)

犬山:で、笑いたい。「ファー! まっすぐじゃん!」みたいな。で、結局天パに戻るみたいな。

さえり:それどこがポイントなんですか!?

犬山:たぶん、自分と近いかだと思うんですけど。

さえり:うーん。なるほど。

犬山:自分の自意識的にたぶんそっちに近い。

さえり:なるほど、なるほど。気にしてるほうが、なんかかわいく思えるみたいな。

犬山:そう。なんかそういうところがありますね。(スクリーン指さす)両方に同感する人がいましたよ。ゆるふわで匂いも嗅ぐっていう。

さえり:おぉ、いますね。

男性からも「勉強になります」と評判

犬山:そういう方がいらっしゃいましたね。いや、おもしろい。

さえり:そうやって書き下ろしを書かせていただいて。でも、けっこううれしかったのが男性からのコメントで。けっこう女性向けかなと思ってたんですよ。

犬山:そうですね。

さえり:男性から「勉強になります」っていうコメントが届くんですよね。勉強になってるかは、私はすごい不安なんですけど。

犬山:いや、でもやっぱりこの、ね。口説き文句を使ってみたりとかいうのを男性はちょっと、ね。やってみたりするのかもしれませんよ?

さえり:とか、あとみんなが自分の恋の思い出、食と恋の思い出を教えてくれるとか、そういうコメントがけっこうきてますね。

犬山:いいですね。みんなの思い出とか聞きたいですね。

さえり:そうですね。

私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました

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