2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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今日はなんと、その委員のお一人であります、皆さんよくご存知の……日本語のダジャレでこの人以上に上手い人はあんまりいないんじゃないかと思うんですけれども(笑)、デーブ・スペクターさんにお越しいただきました。
デーブ・スペクター氏(以下、デーブ):こんにちは。
(拍手)
小池:よろしくお願いいたします。
デーブ:いやいや(笑)。本当に、僕でいいんですかって言いたいですよね。
小池:いいんですよ(笑)。
デーブ:いいんだけど……いいんでしょうか(笑)。
小池:いいんですいいんです。
デーブ:こんな広いところに来るのは久しぶりでございましてね。お茶をくださる方が目の前にいますからね! めずらしい状況なんですけども。
小池:(笑)。そうですそうです。ここは初めてですか? このカフェスタは。
デーブ:カフェスタは知ってて何回分も見たことあるんですけど、スタジオを作ってから本部には来てないですから、そういう意味では初めてですね。
小池:記念すべき日になりましたね(笑)。
デーブ:ここは本当に変わらないですよね。この建物(自民党本部)は昭和感がちょっとあるんですよ。
小池:昭和感がちょっと漂ってますね(笑)。
デーブ:そろそろ改装してもいいんじゃないかなって気もします。でも、ここだけは新しいですね。小池:このコーナーだけ新しいですね。
デーブ:よく見ると、それでもちょっと中途半端感がありますけどもね(笑)。
小池:(笑)。
デーブ:もともと喫茶店そのものだった?
小池:そうそう。
デーブ:そしたらここにいる方がお茶を飲みたいときは、邪魔してるんじゃないですか?
小池:(笑)。
デーブ:なかなか本題に入らないですけどもね。
小池:それにしてもね、ダジャレはいつ考えてるんですか?
デーブ:年中ですよ。今Twitterやってまして、おかげさまでフォロワーが結構いますので、(ツイートは)全部ダジャレです。役に立つ情報はひとつもないです(笑)。
小池:(笑)。
デーブ:今回も無電柱化ですから、「デンチューベリーマッチ」とか、その程度しかないんですよ
小池:デンチューベリーマッチ(笑)。いやあ、だけども何ですかね? 耳がいいんですかね?
デーブ:いや、頭が空いてるんですよ。
小池:頭が良い?
デーブ:メモリーが空いてるんですよ。だからすごく考えつきやすいんですよ。大好きですよ。
小池:私もよくオヤジギャグっていうのを飛ばして、みんなにシカトされるんですけども。本当にすごいですよね。それから、デーブさんはテレビに出られて、テレビ局とか他では流れないいろんな情報をガンガン流しておられるじゃないですか。あれがいいですよ。
デーブ:ありがとうございます。
小池:日本のテレビとかメディアはみんな横並び?
デーブ:横並びは多いですよね。
小池:何というのかしらね。情報がいつもひとつなんだけれども、デーブさんは広げてくれるという意味で、すばらしいですよね。
デーブ:ありがとうございます。そうしないと呼んでもらえないというのもありますからね。
小池:(笑)。
デーブ:発足のイベントに参加させていただいて。あれはとても良かったですよね。
小池:はい、あの時も。
小池:これがですね、19世紀末のブロードウェイの景観だったんですけれども。
デーブ:逆じゃないですか? 大丈夫ですか?
小池:色が逆? (フリップを裏返す)ごめんあそばせ。さすがですね、プロデューサー!
デーブ:予算が増えて、カラーコピーを作れるようになりました。
小池:あっという間にカラーになりました(笑)。いろいろありまして、カラーです。
小池:ということで、これが19世紀末。それが、クモの巣状態を取り除いたらこんなに綺麗になってます。ブロードウェイはもちろんニューヨークですけども、いくつくらいまでいらっしゃいました?
デーブ:中野ブロードウェイはちょくちょく行きますけども。フィギュア買ったり。
(会場笑)
小池:(笑)。
デーブ:ニューヨークブロードウェイは、オーディションで10歳か11歳くらいのときに初めていったんじゃないかなと思います。その後も何回も行ってますけど。もちろん電柱は記憶にないし、まあ(出身が)シカゴですから……。
小池:シカゴも綺麗な街並みですね。
デーブ:(電柱が)まったくないし、街並みが似てますからね。よっぽど何にもないところに行かない限りは、そういった電柱はないんですよね。
小池:で、そのオーディションは? 子役?
デーブ:子役です。劇団ひまわりとか劇団東俳みたいな。
小池:(笑)。
デーブ:そんな話してもね(笑)。だんだん(本題から)遠くなるでしょ。でも、これいいですね! 他に邪魔するゲストがいないから、個人的に楽しんでますよ。
デーブ:びっくりしましたね。電信柱そのものはともかくとして、いっぱいサインとか貼ってあるんですよね。広告もあれば、指示とかもたくさんあるから。それと、せっかく綺麗なマンション・住宅を建てたのに線(電線)がいっぱいあるから、どこを見ても邪魔になってる。
あと、日本はどうしても道路が狭いので、商店街や住宅街を歩いてても乳母車、ベビーカーがもう(電柱を)避けるしかない。幼稚園の生徒たちとか。
小池:「なんでこんなところに立ってんだ!」みたいなところをわざわざ選んで立ててるんじゃないか、と言う人もいますよね。
デーブ:邪魔なんですよ。助かってるのはワンちゃんくらいじゃないですか? マーキングとか。猫とかもいろいろやることあるんで、個人的には助かってるんじゃないかと思うんですけど。
(会場笑)
小池:(笑)。
デーブ:基本的には、なくても今の技術で……ましてや、再開発とか新しく造るところだったら、何も最初から立てる必要はないんですよね。
小池:そうですよね。
デーブ:いろいろ工事現場を見てると思うんですが、いろんなものをすでに埋めてはいるんですよ。光ファイバーとかガスとかは、下にたくさんあるんですよ。
小池:水道もね。
デーブ:水道もありますから。水道が上だったら、それこそ邪魔でしょうね。大きいパイプがあったら。ですから、下に埋めてるものがあるのに、なんで電柱だけがそうなのかと思うんですよね。
小池:そうなんですね。電力会社のでんちゅうが頑張って……。あ、れんちゅう……。
デーブ:あの電柱(連中)は! とか言ってね。
(会場笑)
小池:よくわからなくなってますけれども(笑)。
小池:でもね、そういうふうに言われてみんな刷り込みが完璧に行われていて。じゃあ実際にどうしたらいいかといいますと、他の国でも地震国はたくさんあって、そこも地中化されてるわけですね。
「どこが切れたとかすぐわかります!」って言うんですけども、今回の広島の大災害(土砂崩れ)を見ていましても、目で見てわかるというのは確かにある。
ところが最近は、電磁波でもってどこが切れているかわかると。それから、そもそも切れないような被覆膜とか絶縁体に包まれていて、かえってその辺が柔軟性で波打ったりすることで、(対策が)できるっていうんですよ。
デーブ:なるほどですね。
小池:だから、この何十年の間にイノベーションがむちゃくちゃ起こってるんですよね。
デーブ:先入観が出来過ぎてるんですよね。
小池:そうなんですね。
デーブ:いつも気になるのは、電柱を埋めようというのはわかるんです。携帯電話のアンテナは全部ビルの上ですし問題ない。固定電話もどちらかといえば減ってるわけです。インターネットの接続は地下だったり、テレビのアンテナも多いんです。
ただ、例えば防犯カメラとか、あるいは街灯。街灯が足りなくなると、治安上の問題でもう少し明るくしてほしいとか……街灯並びに特に都会の防犯カメラは増えてますから、そういったものがなくなるのはどうしても難しいです。街灯だって上からじゃないといけませんし。
小池:街灯は地中化しても意味がないですからね(笑)。
デーブ:昆虫が見やすくなるんですけどもね。昆虫(今週)もよろしくお願いします! とか言って。
(会場笑)
小池:(笑)。
デーブ:でもそれは、せっかく電柱を埋めようとしたのに今度は違うもの立てたら(意味がない)……。
小池:そう。あと信号とかね。
デーブ:信号もそうですよね。
小池:ええ。いろいろあるんですけれど、街灯は電柱ほど太くないんですよ。ですから、あれは倒れる可能性がないことはない。まったくないということはない。ただし、電柱が倒れてそこを乗り越えるなんて、キャタピラ付きの戦車くらいでしょ。そこは違うんですよね。
デーブ:万が一倒れた場合、家などに直撃しますと大変な悲劇になりますよね。
小池:電柱の場合はね。今回の広島も電柱が倒れることによって、またそれによる二次災害みたいなものがあるんですよね。
デーブ:良いことないんですよね、電柱は。まあ、セミがつかむにはいいんですけどね。セミはうるさいから、それで減ったら助かりますよね。
小池:(笑)。
デーブ:それはあんまり重要じゃないかもしれない。あとカラスがどこに行けばいいのかというのもありますけど。
小池:世界的に見てね、これを言うと皆さん本当にびっくりされるんですけど……ロンドン、パリ、ベルリン、香港、オークランドなどは100%地中化していて、アジアでもソウルとかマニラ、ジャカルタ、北京とかはすでに50%くらい無電柱化されている。
デーブ:北京も急発展してるのに。
小池:だから最初から電柱をなくそうという設計になってるんですね。
デーブ:日本は何%ですか?
小池:下のほうで這いつくばってますから、「3%が7%になりましたね、すごいね」という段階。
デーブ:東京でも7%だけですか!?
小池:でね、私が一番気になるのが京都ですよ。京都は景観論争、ポン・ヌフ(新しい橋)を作るとか作らないとか言って大論争してましたよね。
デーブ:なのに?
小池:なのに「もっと身近なところに問題はあるでしょう!」と。
デーブ:2%だけですか?
小池:そうなんです。ちょっとね、「観光立国」「観光客2000万人」「おもてなし」とか言って……。
デーブ:駅前にわけのわからないロウソクがありますからね。あっちのほうが「どうなってんのかな」と行くたびに思いますけどね。
(会場笑)
小池:(笑)。あの、何とかタワーってやつですね。
デーブ:でも、京都は驚きですよね。
小池:驚きです。本当に。
デーブ:そこまでこだわるっていうのが異常ですよね。
小池:だから今回、こうやって民間委員の皆様方に頑張っていただいて。まさしく国民の意識を「ちょっと変えたらどう?」っていう役をやっていただいてて、とてもありがたいと思います。
小池:違うんです。新しい住宅街っていうのは、例えば相続で、親の大きな敷地を手放さなくてはいけなくなりましたと。すると敷地がいくつかの区画に分けられて、新しい建売住宅がいくつかできるんです。で、そこのところに電柱が立つ。
これで3500万本という……日本中合わせて3500万本ですよ! この数がなんと、桜と一緒なの。桜の木の数と同じ数が、電柱と電信柱。それに加えて、7万本毎年増えてる。
デーブ:増えてるんだ。でも、3500万本数えた人も偉いと思うよね。
(会場笑)
小池:(笑)。
デーブ:数えてる間にまた増えたりしてるから、正確な数字ではないかもしれない。
小池:そうなのよ。またこれがね、役所が別々で、国と都道府県と市区町村で全部違うの。国道でしょ、県道でしょ、市道でしょ。それぞれ管理してるのがバラバラなのよね。
デーブ:村長に言っても「あなたのことを村長(尊重)します」って言って終わりですよね。
小池:(苦笑)。
デーブ:でも、あれですよね……だんだんリアクションが鈍くなってきて。
(会場笑)
小池:どう言い返そうかなと思って(笑)、考えてたんですよ。
デーブ:スルーしても大丈夫ですから。多少ディレイがあるから大丈夫です。……あの、アメリカでいう"ゾーニング"ってあるじゃないですか。一時期は日本でも、例えばここには学校が近くにあるから商業のものはなしとか、結構厳しくはやってるんです。
小池:ありますね。工場地帯とかね。
デーブ:アメリカは特にゾーニングはあるんですよね。でも日本ではあんまり聞かないです。だからローカルの自治体・行政が全体の外観のことを優先できないようになってる仕組みなんですかね?
小池:地域割りはなくって、それよりも縦割りはあると。そこをどう横串を刺しますかね、というのが問題なの。
デーブ:わかった、「縦割り」だから電信柱が好きなんですよ。
小池:縦だから?
デーブ:そうですよ。縦社会ですから。
小池:うーん、今のはちょっと……無視。
(会場笑)
デーブ:(笑)。
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