2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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山口豪志氏(以下、山口):本日の司会進行を務めさせていただきます、山口といいます。今日は平日にお集まりいただきまして、ありがとうございます。
今日ご登壇いただいております芸妓さん・舞妓さんのみなさまは祇園甲部(京都最大の花街)というところから来てくださいました。みなさまのお手元に入り口で配られたパンフレットがあると思いますので、くわしくはこちらの中をお読みください。
この中で、実際に祇園に行かれたことがある方はどれぐらいいらっしゃいますでしょうか? 挙手いただけますか?
(会場挙手)
2割〜3割ぐらいですかね。ほぼ初体験ということですので、こちらの舞妓さん、芸妓さんによるまさに作法を、今日はみなさんと一緒に楽しんでいければいいなと思っております。
今日、この会を主催させていただいたのは、この後ご登場いただきます山中さんを中心に我々3人(山中哲男氏、イセオサム氏、山口豪志氏)で実施をさせていただいております。なぜ京都の舞妓さんなのか、なぜ今回みなさんにお伝えしたいと思ったのかということも含めて、ご紹介をお願いしたいと思います。
それでは、ご登壇ください。山中さん、よろしくお願いします。
(会場拍手)
山中哲男氏(以下、山中):山口さん、ご紹介ありがとうございました。数ヶ月前、4月頃に究香さんと初めてお会いしました。そのときに「なにかやろうよ」と初めに言ったことが、実は今日のイベントになりました。
究香さんと一緒に今まで準備をして来て、いっぱい話をする中で、最初はなにをしようかなと思いましたが……。やっぱり究香さんから出る言葉がめっちゃおもしろいんですよ。それを多くの人に共有できたらいいなと僕は思いまして、それで今日のイベントをやろうと決意しました。
究香さんをご存知の方もいるかもしれませんが、舞妓さん時代に「伝説の舞妓」と言われていた方です。本田宗一郎さんや、ワコール創業者の塚本幸一さん、サントリーの佐治敬三さんといったすごい方々に大変ご贔屓にされながら舞妓をやっていたそうです。
そのような逸話を聞いただけでも、舞妓の文化、祇園の文化というのは本当にすごいなと思いますよね。
僕自身がなにも知らなかったのですが、いろいろな話から祇園文化を知るたびに「これは多くの若い人も知ったほうがいいのではないか」と思いまして、今日これから、究香さんのお話をいっぱい聞くことができればいいなと思います。
写真撮影もOKですし、若い人たちはSNSをやっている人がたくさんいると思いますが、ぜひこのたび肌で感じたこと、それから気づいたことなどをどんどん発信してほしいと思います。
なぜかというと、やはりみなさんの先にいる多くの方々にも、日本の文化に触れたり、興味を持つ機会がより多く増えてほしいなと思うからです。撮影もSNS発信することも大歓迎ですので、ぜひ多くの方々に広めていただければうれしい限りです。
山中:それでは、僕の相棒をさっそく呼ばせていただきます。究香さん、どうぞ。
(会場拍手)
岩崎究香氏(以下、岩崎):こんにちは。私が主導権ではないので、山中さんがお若い方を代表して、私にいろいろな質問をぶつけていただければ。
山中:そうですね、質問形式ということで。みなさんがお申し込みをされた時に、こんなことを究香さんに聞きたいなというご質問をいただいております。それを踏まえて、個人的に僕が究香さんに聞きたいなということを……。
岩崎:えっ、個人的にですか?
山中:そうそう(笑)。個人的に聞きたいなと思うことも含めて、聞いていこうかなと思っています。
さっそく第一のセッションは、「昇る人・昇り切らずに終わる人」というテーマでお話をしたいと思うのですが。
最初は2つの視点でお話したいと思います。1つ目は、究香さん自身が実際に見てきた世界のこと。究香さんの話は後でじっくり聞きますので、まずは究香さん自身が見てきた世界観としてお話をいただければと思っています。
たぶん10人近くの人が同じ質問をしてくださったのですが、やはり今回のテーマである「昇る人にはどんな共通点がありますか?」「どんな特徴がありますか?」。こんな質問が本当に多かったので、これについてお答えいただけますか。
岩崎:「昇る人の共通点」として私が感じたことは、要は、お薬でもありまっしゃろ? 「この人にはこれだけで効きますけど、この人にはあまり効きません」というのが。
そやから私が感じたことだけしかお話できませんけど。昇る人の共通点はね、やっぱりすごく、なんにでも好奇心がある。
山中:好奇心、大事ですよね。
岩崎:やっぱり好奇心があるということは、1つのことを深く知りたい。これで祇園町に来てくれはるんですよ。
山中:今の時代では「マニアック」などと言って好奇心の強い人がいますが、そのようなマニアックな人ですよね?
岩崎:そうです、そうです。例えば祇園甲部の舞妓さんや芸妓さんも含めて、ようようお見えになるお客さんとしては学者さんも多いんです。
山中:おっしゃってましたね、学者さんが多いって。
岩崎:その道のお勉強をしておられる方なので、より深くものごとが聞けるわけですよね。そうすると、うちらはやっぱりお客様がお話しておられるところに、「こんなようなことを聞いたんどっせ」と言う。そうしたら「どういうこと?」みたいなね。
だから昇られる方というのは、1つのことを深く深く知りたい人です。
山中:やっぱりそうした探究心や好奇心が、なにに対してもある人。
岩崎:そういうことです。
山中:だから、やっぱり遊びを追求していくわけですか?
岩崎:そうです、そうです。遊びの中にムダがありますやろ? ムダというのはムダと違います。宝ですから。
山中:ムダは高い? 宝?
岩崎:そのこと自体がムダやって、なんでわかります? ほんまはそんなことわからへんのです。
山中:自分の感覚で、なんとなくムダと判断してしまっていると。
岩崎:「もったいない」と「ムダ」はまたちょっと違いますけど、こんなことしたらムダやなとか、もったいないなという事がありますやろ。けれど、ムダの中には宝物があるんです。それをわかる人やね。
それは、1つのことを深くわかって「なるほど、今まではいらんかったと思たけど、これはものすごく必要な事や」ということがあるんです。共通点はそこどすね。
山中:これはもう絶対にあると。なるほど。あまりなにを話しても、知らんぷりしてるような人はいないですか?
岩崎:それはもうちょっと、祇園町に来ゃらへん方がよろしい。
山中:ダメらしいです(笑)。そうですね、やっぱり一つひとつお話を深めていくのが楽しいですしね。
岩崎:そういうことどす。
山中:昇る人の特徴の中にも、さらに違った質問がありました。「どんなお金の使い方をする人なのだろう」と。例えば羽振りよくバーっと使うのか、意外と倹約家で、ケチなのか? 「実際にどういった人が多かったの?」といった質問が多かったです。
岩崎:世間ではね、ケチどっせ。
山中:世間と違うんですか。
岩崎:世間的には。そやけど「ここぞ」というところにものすごくきれいに(お金を)使わはるんです。
例えば音楽堂を建ててみたり、そういう文化のことにはお金を使わはるとか。そうどすねん。だからこれは祇園町だけと違いまっせ、どこの世界でもお金の使い方が汚い人いはる。これはね、同じ出すにゃったら早う出して、さっさときれいにしはったらよろしいんです。
そやけどこれを、渋る人はぜんぜんあきませんわ。
また、人間的にもそうなんです。それはどういうことかと言いますと、やっぱり人にものを習いまっしゃろ? ほな、月謝は要りまっしゃろ。うちらは小さい時からお稽古に行ってますわね。なんぼお稽古に行ったかて、月謝はいりまっしゃん。
当たり前の事どっしゃろ? それを月謝を払わへんかったら得、やったー、みたいな人がいはります。そんな人はお稽古しゃはってもぜんぜん身につかしまへん。
山中:タダでいいもんはないということですよね?
岩崎:タダほど高いもんはない。
山中:タダほど高いもんはないですね(笑)。よく聞くのは実際そういうことですよね。
岩崎:というのはね、いらん垢がつきますねん。例えば、すばらしい絵があるとしまっしゃろ。ほんで、「いや、これはすごいなぁ」とたくさんの人がそれを見ますわね。そうするとお茶道具やはんやら画廊のご主人がよう言わはりますわ。「目垢がつく」て。目垢がついた作品は売れへんのどすて。
山中:へぇ~。
岩崎:だから、美術館とか博物館とかに入ってまっしゃろ? あれ、全部目垢がついてるんです。
山中:へぇ~、おもしろい。
岩崎:自分のものにしたいというのは、自分の作品。どっしゃろ。
山中:そういうことですね。
岩崎:そういうことそういうこと。だからそれは目垢がついてるて。それを発掘する目も、その時にできますやろ? こんな話ばっかりしてるんですよ、毎回。
(会場笑)
山中:いや、おもしろいと思います。そういった視点でふだん物事に触れたりしないので、そうしたものをどんどんお話していただきたいなと思います。
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