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就活ファール!【面接#10-3】W大学 星野さん:優等生の演技(究極の面接指南シーズン1)(全1記事)

就活では「単なるいい人」が損をする 面接のプロたちが語った“優等生の演技”の落とし穴

本格的な就職活動を前にした迷える現役就活生を、面接のプロが熱血指導する「究極の面接指南」シリーズ。面接官から次々に飛び出す厳しい指摘には、すべての就活生必見のヒントが満載です。就活生向け動画チャンネル「就活ファール!」。前回に引き続き、W大学の星野氏が登場。「将来は太っ腹なおばあちゃんになりたい」と不思議発言を繰り出す彼女に、面接のプロがバッサリ切り捨てる。その理由は?

単なる「いい人」では就活で損をする?

並木裕太氏(以下、並木):今グランプリをあげるとしたら「ミスいい人が損する人」グランプリ受賞。

ナレーション:並木の厳しい言葉に思わず表情をこわばらせる彼女、その言葉の真意は?

並木:本当に就職活動っていうのは、やりたいことがある人、それを伝えられるのがうまい人から優先順位高く席が埋まってしまうんです。「ミスいい人が損する人」グランプリをここで金輪際受賞しないように、がんばってください。コンサルのプレゼンテーションでも……。

ナレーション:この時、並木はなぜか「いい人だから損をする人」の本当の意味を話さず、プレゼンのテクニックに切り替えた。それは今話す時ではないと思ったのか。それとも……。

並木:同じ声で同じトーンで伝えていくとなにも起こらないんです。ただ、途中で止めて、今から大切なことを言うのでこの1つのことだけ覚えていてください。「私の得意なことはこれです」という言い方をすると、嫌でも印象に残る。同じ話をするにしても、今くらいワザとらしく言ったほうがいいんじゃないかなと。

声が聞きやすい声なので、なんとなく聞いちゃってスーッて流れてしまう印象があって。だから1回止める、そして大事なこと言います。覚えておいてください、「これ」っていうのは実験してみるといいんじゃないですかね。

「自分らしさ」の深掘りを

水谷:じゃあ、そろそろだいぶ話も聞きましたので、カードへいってみたいと思うんですけど。最初は並木さんからお願いします。

並木:すいません、レッドカードで(笑)。

水谷:ショック?

星野氏(以下、星野):ショックです。

並木:採用面接って意味では、採用を判断するに値する情報が得られなかったという感じですかね。なので、採用面接という意味ではレッドカード。なにを伝えるか、ちゃんと相手の気持ちになって考えたほうがいいんじゃないかと思います。

ナレーション:続いて、最も粘り強く質問を続けた曽山が、彼女に判定を下す。

曽山哲人氏(以下、曽山):出そうかどうしようかなと悩んでるけど、笛は吹いたって感じです、そういう感じ。

ファールはあった。それはなにかと言うとですね、ご自身も認識されている、「自分らしさの深堀り」です。「自分らしさ」って言葉をたくさん使っているわりに、それを表現するボキャブラリーがちょっと差があるかなという感じがあります。

「自分らしさ」ってどういう言葉で言い換えられるかってことが1つ、それとどういうシチュエーションとか、どういう状況で「自分らしさ」が出ていたのか。あるいは出していきたいのか。これをもっと書き出してみると、本当の自分ていうのが出てくるんじゃないかと思います。

これが肉付けされれば、逆に力とスマイルのパワーとかそういったものはすごく持っている。だから、ものすごくいい才能をお持ちだと思うので、ぜひそれを伸ばしてほしいなと思います。がんばってください。

星野:はい。ありがとうございます。

「優等生の縁起」による罠

ナレーション:リクルートを志望企業に上げた彼女。OBでもある鈴木からアドバイス。

鈴木康弘氏(以下、鈴木):リクルートキャリアを志望していただいたんで、人材エージェントという仕事において、今の星野さんがもうちょっと身につけたらいいなって思うことなんですけど。もっと、「人が隠している心を読む能力」を意識していてほしいですね。今から面接までに。

これ、なにかって言うと、星野さんすごく素直なんで自分のことを全部さらしていると思うんです。

ナレーション:鈴木は少し回りくどい言い方をしながら、彼女の問題点に触れていた。しかし、その鈴木の真意を彼女ははたして受け取められているのだろうか。鈴木の言葉を受け、曽山が再び口を開く。

曽山:面接を受ける側の学生はするんですね。自分も就活をやった時の面接はしっかりして、いいこと言わなきゃって思うじゃないですか。なので、ここからどう自分をたたせて見せるかが大事です。

例えば、素直で明るくていいキャラクターがあるとすると、パターンが2つあるかなと思っていて。

1つはそれを突き抜けてギャグになるってパターン。「本当にそうなんだね、本当に根っからいい人なんだね」って突き抜けちゃって、ちょっと笑いをさそうパターン。もう1つは意外性なんですよ。すごく真面目で明るくていいけど、「えっ、実はそういう側面あるの?」とまる。

この2つのどちらかでもいいんですけど、ほとんどの人が優等生で終わる。「優等生の演技」で終わっちゃうから。

ナレーション:「優等生の演技」。並木に変わって「いい人が損をする」という言葉の意味を伝えた曽山。いい人に思われたい、優秀に思われたい、誰しもが持つ欲求。その欲求こそが相手の顔色をうかがい、質問に真正面から答えられず、面接において大きな落とし穴となる可能性があるのだ。「就活優等生の罠」就活生全員がもっとも陥りやすい現象がそこにあった。

星野:一切持っていなかった視野なので。本当にありがとうございました。

鈴木:いい子すぎるので(笑)。いい子が馬鹿を見るような就活にはなってほしくないんで。

星野:ありがとうございます。

ナレーション:面接のプロ3人衆が下した結果はご覧の通り。

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