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文春野球コラム出場ライター(ほぼ)全員集合!(全9記事)

「もはや純文学、怪文書」文春野球で異色のコラムを量産し続ける横浜担当・西澤千央氏

文春オンライン上でライターたちがコラムで対決を繰り広げる「文春野球コラム ペナントレース2017」。6月12日に行われた「文春野球コラム出場ライター(ほぼ)全員集合!」では、そのライターたちが集結し、独自の野球観を語り合いました。本パートでは、横浜担当の西澤氏がコラム執筆における信条を熱弁。最後にはDOMI氏が熱唱し、第1部を終えました。

驚愕した小林誠司のリード

村瀬:ありがとうございます。だいぶ時間が押しちゃったので、最後のテーマ「あの人に聞きたい!」。

これは質問形式で、なんでもいいです。みなさん、普段あまり交流することもないですから、ここで聞いていただきたいと思います。じゃあ、充四郎さんからいきますか。

中川:はい。ちょっと真面目な話になってもいいですか? あまり笑えないですけど。先日ジャイアンツと3つ戦って、西武が勝ちました。普段ジャイアンツの試合をほとんど見ていないけど、キャッチャー小林、ピッチャー菅野だった。

死亡:はい。

中川:普通、基本的にキャッチャーの構えって、外に構えたり、内に構えたりしますよね?

村瀬:はい。

中川:それが小林の場合、菅野を受けていて、ほとんど外なんです。9割以上。それで案の定、外。まあ、スライダーを活かすためだと思いますけど、当然ストライクを取れば甘くなります。右バッターはみんな踏み込んでセンターから右方向に(打つ)。小林って、いつもあんなリードをするんですか?

(会場笑&拍手)

村瀬:これはなかなか核心をついた質問ですね(笑)、死亡さん。

死亡:そうですね。まあ、巨人ファンの方はもうみんな知っていると思いますけど、あれが小林なんです。

(会場笑)

死亡:だから、「小林でいいのか? でも代役もいないし」という議論がいつも起きています。

(会場笑)

中川:普段見ている人は「そうなんだ」とわかりますけど、あの試合だけ見たら、「おいおいおい」っていう感じです。

えのきど:(笑)。

中川:逆に菅野が気の毒でね。

(会場笑)

死亡:ただ、投手陣の中で菅野はいつも「誠司はいつも助けてくれる」と言っているので、菅野が守ってあげてるイメージが強いですね。

中川:菅野って、めちゃめちゃいい奴ですね。

(会場笑)

死亡:そうなんですよ。末っ子だけどお兄さんキャラで。

中川:ありがとうございます。

最強バッテリーは藤浪×小林?

村瀬:(笑)。えのきどさんのところに、一言「とり」とだけ書いてあります(笑)。

えのきど:さっき話に出たんで、もういいでしょう(笑)。

村瀬:じゃあ、「とり」ということで。じゃあ、山田さん。今、書き直されました。

山田:(「藤浪ってイヤじゃないですか?」というフリップを上げて)これ、みなさんに聞きたい。12球団のファンの方、みなさんに聞きたい。

(会場笑&拍手)

山田:対戦するバッター、そして対戦するバッターを応援しているファンのみなさん、あんな160キロ近くの真っ直ぐが、荒れたらイヤじゃないですか? 心配じゃないですか?

(会場笑)

村瀬:もう、あの……、ね。

山田:僕、長谷川さんにぜひ聞きたいです。(注:今年4月の阪神×ヤクルト戦で、藤浪の畠山に対する死球をめぐって、退場者2人を出す乱闘騒ぎが起きていた)

村瀬:長谷川さんですね。

長谷川:僕、まだ3杯目だから理性が働いていますけど。

(会場笑)

長谷川:あと2、3杯飲んだら、ちょっと彼のことはネチネチ言いたくなりますよ。谷内谷内じゃないですよ、ネチネチですからね。今年だけでなく、これまでにもいろいろありましたから……。

(会場笑&拍手)

村瀬:なるほど。

長谷川:とりあえず今は言いませんけど、イヤかイヤじゃないかで言えば、すごくイヤです。

(会場笑)

村瀬:ですよね。

山田:普通イヤですよね。

村瀬:ベイスターズもね。

西澤:ぜんぜん違う意味でイヤですね。

村瀬:本当にいいピッチャーとしてね。

西澤:本当にすばらしいピッチャーです。

山田:それはやっぱり荒れているからも含めて、やっぱ踏み込めないところがあるわけじゃないですか。

村瀬:なんか、みなさん早打ちするんです。

山田:追い込まれたら怖いですもん。何来るかわからん。

村瀬:だから、早く打っちゃうんですよね。

山田:投げれば投げるほど内角に来ますから。

(会場笑)

村瀬:恐ろしいですね(笑)。

山田:いや、僕は大好きです。応援しているし、期待もしているし、がんばってほしい。なんでこんなことになってんねや?と、もう悲しくてしょうがないですよ。

DOMI:小林と組ましてみたらいいんじゃないですか?

(会場笑&拍手)

村瀬:ナイス提案です! それは!

山田:澤村と組んだらダメですよね、ジャイアンツで言うと。

村瀬:そうですね(笑)。

中川:西武は普段対戦しないからわからないですけど、(藤浪の)大阪桐蔭の1つ後輩に、森友哉がいるんです。あれはタメ口きく時点で終わってるでしょ。

(会場笑)

未来の芥川賞? 西澤コラムは「純文学」

村瀬:確かにそうですね(笑)。次、長谷川さん。それは……?

長谷川:(「西澤さん、ネタの選別、執筆時間」というフリップを上げて)これは、隣にちょっと頭のおかしい人がいるじゃないですか?

(会場笑)

長谷川:一応、僕も文章を書いて二十何年なるんです。僕なりのルールとか決まりがある。まあちょっと頭がおかしい人でも、自分なりに理解できる範ちゅうにあるんですけど、この人の場合はちょっと……。

村瀬:超えましたね、最近。

長谷川:ネタの選別。まず、どうやってネタを選ぶのかと、あの原稿を、文章を、どれぐらいの時間をかけているのか?

松中:知りたい!

長谷川:例えば、一瞬で書けるのか。あるいは、3日も4日もかけてネチネチやっているのか、そのへんを知りたいですね。

(会場笑)

村瀬:これ、死亡さんも同じことを。

死亡:そうですね。最近の西澤さんの原稿がちょっと振り切れている。なにかきっかけがあったのか、覚悟を決めたのか? そこらへんを聞きたいですね。

えのきど:僕、この中で読み直して、コラムとして解析したのが西澤さんなんですよ。

村瀬:ほう。

えのきど:野球コラムじゃないやつもあるでしょ?

村瀬:ありますね。

(会場笑)

えのきど:それもチェックしたりして。

長谷川:怪文書ね。

(会場笑)

西澤:どういうふうにできているのか、一番研究した。

村瀬:解析して、どんな結果が?

えのきど:(笑)。

村瀬:すごく興味あります!

えのきど:悪口芸のコラムの系譜ですけど、コラムニストで言うと一番コラムニスト。

会場:おーー。

山田:文学的に言うと、純文学です。

(会場笑)

村瀬:純文学ですか!

山田:一番純文学に近いですよ。

村瀬:さすが!

山田:別に言いたいことが、なにもないわけですから。

(会場笑)

山田:純文学って、そういうものなんですよ。

村瀬:お墨付きを(笑)。

山田:純文学は、構造で読ませるものではない。だから、一番純文学に近いのが西澤さんの作風です。

村瀬:なるほど。じゃあ、ヤクルトの村上春樹、ベイスターズの西澤。

(会場笑)

山田:いや、たぶんそっちじゃないですね。町田康さんですね。

村瀬:町田康さん(笑)。

(会場笑)

山田:そっちの系統です。最近だったら川上未映子さんに近いです。

長谷川:そうかもね。

西澤:私、あいつ大っ嫌いなんですけど。

(会場笑)

村瀬:川上未映子は同じ誕生日、8月29日だよ。

西澤:いや、私は村瀬秀信しか。あと、平田真吾。

村瀬:平田真吾ね。

(会場笑)

村瀬:あと、辛酸なめ子もいる。

西澤:八代亜紀もいる。

村瀬:あと、マイケル・ジャクソンと伊藤勤もいる。

(会場笑)

最強のコラムはピカソの絵

村瀬:まあまあ、すいません。西澤さん、そんなところで、どうですか?

長谷川:質問に答えてください。

西澤:ネタはあんまり考えて決めてこないというかあんまり考えてないな……。

長谷川:とりあえず白崎、なんかズルい感じがあるよね。(注:西澤氏の記事では白崎浩之選手がネタとして度々使用される)

(会場笑)

西澤:オチとかって言われると、オチとかじゃなくて、本当に好きなんです。

村瀬:わかるわかる。

西澤:みんなの脳裏から離れてほしくないというか、残したいんですよ。インターネットの世界に。

(会場笑)

西澤:私のTwitterのフォロワーさんは、ぜんぜん野球に関係ない人が多いんです。「この人どうなんだろう?」って思ってくれたらいいなと思って。それだけなんです。

山田:今日のイベントで、西澤さんは、さらに強くなりますよ。純文学って基本的に書き手ののキャラクターを認知させると、あとはもうトコトンなんでもよくなります。

村瀬:なるほど。

山田:純文学は、トコトンそうなんです。もう西澤さんが野球のことを来週まったく書かず、横浜のみなとみらいのことを書きだしたとしても、これはヒット重ねますよ。

(会場笑)

村瀬:確かに。

山田:純文学は、そういうカラクリがあるんです。

西澤:いや、ちゃんと野球のこと(書きます)。いつもめっちゃ怒られるんですよ、インターネットの人たちに。

(会場笑)

山田:いや、いいんですよ。むしろ振り切ったほうがいいんです。

西澤:もう「小学生でも書ける」とか、なんか「こんなんでライターって名乗っていいのか」とか、いっつも言われるんで。

山田:子供はピカソを見て、「小学生でも書ける」と言うんです。

(会場笑&拍手)

山田:子供あるある。ヤフコメあるある。

(会場笑)

西澤:子供の気持ちを失わないように。

村瀬:なるほど(笑)。

西澤:村瀬さんがなんにも言わない。出してもなんにも言わないから、「これでいいのかな」って思ったら、「怪文書」と言われて。

(会場笑)

西澤:そこは村瀬さんがストップするところじゃないのって思っています。「私のせいじゃない」って。

村瀬:そういうことにしていただいて大丈夫けどね(笑)。でも、西澤さんから見て、上の2人はどうですか? 死亡さんと長谷川さん。

西澤:いや、私、ダサいから、「勝ちたい」とか言わないですけど、実はめっちゃ勝ちたいんです。

(会場笑)

西澤:でも、言うとダサいじゃないですか。だから、言わない。「ぜんぜん気にしてません」みたいな感じにしてるだけ。

山田:めっちゃ言ってる(笑)。

(会場笑)

西澤:めっちゃ勝ちたいっすよ!(笑)。

村瀬:じゃあ、もっと書けよ!

(会場笑)

文春コラムは万馬券を当てるより難しい

村瀬:DOMIさん。またちょっと違う話が。

DOMI:さっきから阪神と横浜の下らない話ばっかりしてるので。

(会場笑)

DOMI:こんな月曜日に集まってもらって、失礼極まりないので、ちょっとみなみちゃんにお土産でも、みなさんが儲かる(万馬券を教えてあげてください)。

村瀬:パ・リーグの?

DOMI:パ・リーグじゃなくて、馬券でも。

村瀬:馬券ですね。

DOMI:来週の日曜日でも行ったらいいこと起こるよ、みたいなのを。

村瀬:(松中氏は)万馬券クイーンですからね。

松中:え? コラムに入れていいんですか?

(会場笑)

村瀬:そんな話じゃないです(笑)。今、この場でなんか固い万馬券を。

松中:いや、真面目な話、私、枠が決まってからじゃないと。あと、週中にどれぐらい芝が刈られたかとか。

DOMI:おー、すげえ!

(会場笑)

松中:野球でもあるじゃないですか、天然から何になったとか。それが毎週競馬では起こるんですよ。何センチ刈りました、仮柵が何メートル移動しました。天気が何ミリ降ったので、どれらいの湿度ですとか。それによって、走る馬のコンディションと……。

村瀬:(笑)。松中さん、野球コラムもそれぐらいやってもらっていいですか!

(会場笑)

DOMI:俺も思いました(笑)。

村瀬:(笑)。本当すごいっすね。

松中:そうですよね、がんばります(笑)。

村瀬:なかなか難しいってことですね。

松中:だからまだ出せない。

村瀬:松中さんは、ちなみに誰に(質問を書いたんですか)?

松中:まだ書いてないです。

村瀬:書いてないんですね(笑)。

(会場笑)

DOMIが1年ぶりの熱唱

村瀬:じゃあ2人、竹内さんと大井さんがDOMIさんへ。まず、竹内さんから。

竹内:こないだ、京セラドームにうかがったんです。そしたら、すごくさわやかなんですよ。僕の京セラドームのイメージは関西弁コテコテのイメージ。ちょっと昔は大西ユカリの『レッド de ハッスル』ですからね。

(会場笑)

村瀬:ありましたね。

DOMI:そうですね(笑)。「いきまっせー!」っていうね(笑)。

村瀬:「もう、ギューッといわしたる!」ですね。

(会場笑)

竹内:そうなんです。そういう歌がかかっているスタジアムだなと思っていたんですけど、すごいさわやかだったので、これはDOMIさんが変えてしまったのかなと。

DOMI:たぶん、コテコテの歌を作っていたら採用されてなかったです(笑)。

(会場笑)

村瀬:ですよね(笑)。

DOMI:脱大西ユカリさんを狙った球団だったと思う。

村瀬:その中で、大井さんが?

大井:「DOMIさんは本業を忘れてませんか?」。コラムばっかり書いてるじゃないですか?

村瀬:そうですね。

大井:なので、歌聞きたいと思って。DOMIさんの歌を聴きたいなと思っておりました。

松中:あっ、聴きたい!

村瀬:じゃあ、歌っていただくことはできますか、 DOMIさん?

(会場拍手)

DOMI:そこにギターがある時点で、ものすごく仕込みくさいですよね(笑)。

(会場笑&拍手)

村瀬:ギター持ってきてるんですか? 本当ですか?

DOMI:じゃあ、ちょっとだけ。せっかくなんで。

村瀬:じゃあ、何を歌っていただきますか?

DOMI:どっちがいいですか?

一同:センター!

DOMI:センターがいいですか。前、失礼します。

(会場拍手)

村瀬:よろしくお願いします。ちなみに、何を歌われる?

DOMI:せっかくなんで、じゃあ、『calling』っていう歌を。

(会場歓声)

長谷川:すいません、ちょっとおかわり!

(会場笑)

村瀬:今のうち、おかわりある人。これ最後の、もう前半終わりですんで。じゃあ、何を?

長谷川:生。

西澤:ハイボール。

山田:2つ。

村瀬:ハイボール2つ。はい、もう後ろはけっこうきていますね(笑)。

(会場笑)

松中:これ、日本酒2杯あるのは、私用にあらかじめ用意してくれているんですか?

村瀬:そういうことです。

松中:そうなんだ。ありがとうございます。

村瀬:いえいえ。

DOMI:(会場を指して)こっちのみなさんはいいですか?

村瀬:みなさん、どうぞ頼んでいただければ。

(セッティング終了)

村瀬:じゃあ、DOMIさんの『calling』ですね。

DOMI:なかなかこんなシチュエーションで歌うことないですからね。

(会場笑)

村瀬:そうですね(笑)。じゃあ、よろしくお願いします!

(会場拍手)

DOMI:しかもね、久々1年ぶりぐらいに東京のライブハウスに来て、トークショーに出るっていう、意味わからない(笑)。

(会場笑)

DOMI:本当に本業を忘れてるような感じになってます。いけますか? よろしくお願いします。じゃあ、すいません。お待たせしましたーー!

(DOMI氏、歌う)

DOMI:ありがとうございまーーーす!!

(会場歓声)

村瀬:ありがとうございましたーーー! これで前半を終了となります。1回休憩を取りますので、15分間休憩になりますので、この間にみなさん。

DOMI:ありがとうございまーす。

(会場歓声&拍手)

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