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These Strawberries Aren't Red!(全1記事)

青いのに赤く見える? 人間の目が色を間違えてしまうのはなぜか

人間の五感は、時に間違った判断を下してしまうことがあります。例えば視覚。以前、ドレスの色に関する錯覚がインターネット上で話題になりましたが、人間の目は思った以上に頼りないものです。環境や組み合わせによって、本来の色とはまったく違う色に見えてしまうことも珍しくありません。あるいは、匂いに関しても同じことが言えるかもしれません。フェロモンという言葉がありますが、実際のところ人間が異性を弾きつけるようなフェロモンを分泌しているのか、科学者たちは議論を続けています。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」は、いちごの色に関する錯視と最新のフェロモン研究の2本立てです。

いちごの色に関する錯視

ハンク・グリーン氏:それは最初はドレス、そして1年後にアディダスのジャケットになりました。しかしインターネットを一掃するための最近の視覚的なイリュージョンは、赤のピクセルが含まれていないにも関わらず赤く見せることができるいちごの写真です。

これは、知覚心理学や錯覚を研究している日本の心理学者、北岡明佳教授によって作られたものです。そして彼はこれらの驚くべき仰天するイメージを作り出すことを趣味にしました。

まず最初に彼はタルトに乗っている甘酸っぱいいちごから始めました。そしてデジタル的に赤いピクセルを取り除き、そしてブルーやグレーのトーンを残しました。その画像を見ると、赤みがかったいちごに見えるでしょう。こういった心理現象を使用して、例のドレスの写真や、あっと思わせる写真が作成されたというわけです。

色覚恒常と呼ばれる、脳が見るもの全ての色彩認知の処理方法が使用されています。みなさんの脳は、知っている世界に基づいて画像や物体の色を上手に解釈するのです。例えば、あなたが室内にいて光って見えようとも、自然光にあっていようとも印刷紙が白く見えるという現象が挙げられます。

黄色がかった、また青みがかった光が反射していても、あなたの眼球で受け取られた情報は脳で本質的に白だと認識するのです。そしてこれは現実を理解するのに役立ちます。なぜなら、周りの光の状態は変わりますが、物体の色はそう簡単には変わらないからです。

科学者は、色を特定するプロセスは、色同士のパターンと境目を判断する、ダブルオポーネントセルと呼ばれる視覚野で、特化した神経に関わることではないかと考えています。

あなたが北岡教授のイリュージョンを見るとき、ブルーや青のいちごではなく青色に照らされている赤いイチゴを見ているに違いないと断定するでしょう。そのためにあなたの脳は色を利用しています。ですから一般的に脳は現実を上手に理解できますが、とくに視覚的なイリュージョンを目の前にすると認識を間違えさせることもあるのです。

人間のフェロモンに関する研究

間違いを引き起こすことに関して話すと、人間は科学的な分泌物、つまりフェロモンを分泌するかということを科学者は長い間議論しています。

多くの植物や動物は、あるメッセージを交換するため、また危険への警告を広げるため、そして美味しい食べ物のタイプを示すためにフェロモンを使用しています。他の最も大切な利用方法は、潜在的な仲間内に関する動物の性的活動を広めることにあります。基本的には鼻に効く惚れ薬のようなものです。

したがって、科学者たちは人間にも性的なフェロモンがあるのではないかと考えていますが、確実な証拠がないのです。実際、今週出版された学術誌『ロイヤルソサエティー・オープンサイエンス』では、さらなる疑いを投げかけています。

多くの人々は、パートナーの体臭が、魅力的かと感じるかということに関係するのだと言っています。したがって、体臭は潜在的な性的フェロモンを探すための領域だということになります。

過去の研究では、最も確実であった候補論は、体液に見られるステロイドです。ステロイドと聞くと、ドーピングやスポーツを考えるかもしれませんが、実際この言葉は可溶性有機化合物の全グループを意味します。そしてここで議論すべき2つの物質は、アンドロスタディエノンとエストラテトラエノールです。

アンドロスタディエノンまたANDは、女性よりも男性に関連しています。そしてより精液や汗の中に発見される物質です。妊娠第3期(7~9ヶ月)中の女性は、ANDをエストラテトラテノールまたはESTという異なる科学部質に変換します。これは尿の中に含まれるものです。

妊娠中の女性のみがESTを作り出すため、ANDが性フェロモンであるのかという考えは議論の余地があります。しかし過去の研究では、あまり支持を得ていませんでした。

ある研究では、ANDまたはESTにさらされると、わずかに、同性愛者や異性愛者を混ぜた男女96人の参加者において、歩き方が男性的または女性的になったと各々に評価しました。他の実験では、スピードデーティングの前に、12から25人の女性グループ3つをANDまたコントロールの香りにさらしました。

その後ステロイドは、彼女たちが会った男性の魅力を高めることが発見されました。しかし、この実験は94人のオーストラリアの大学生を対象にしたもので、男性と女性の半分は、AND、EST、そしてステロイドフリーの香りを嗅いだ後、コンピュータースクリーンに映った中性的な顔に反応しました。

最初の課題は、参加者はどの顔がより男性か女性かを決めてもらうというものでした。次の段階で、彼らの魅力とどの人が信頼できるパートナーになりそうかという予想を答えてもらうということでした。

全てのデータを集めて分析してみると、結果は何も示しませんでした。ステロイドは、参加者が顔を考えていることに対して何も統計的に測れる効果はなかったということです。そして研究者がデータを集計している間にも、彼らはどの化学物質をそれぞれの参加者が嗅いだか知らなかったのです。

多くのステロイドが含まれているので、ANDとESTは体内で何か反応を起こすかもしれません。しかし私たちはそれが一体なんなのかはわからないのです。そしてそれは性的魅力に効果があるものではほとんどないでしょう。

今のところ、人類のフェロモン研究は壁にぶち当たっています。ですから、フェロモンパフュームやコロンを買うなんてことはしないでください。なぜならそれには多くの化学物質が含まれているだけで何の価値もないからです。

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