2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
『コンテンツソムリエ本格始動!〜発表☆山田玲司に斬ってほしい作品ベスト10&ドレスコーズ“meme”ツアーファイナルレポート!!』中2ナイトニッポンvol.28(全6記事)
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山田玲司氏(以下、山田):なんかさ、それ、ひさしぶりに思い出しちゃって……っていう話なんだけど。それには、ちょっと続きがあってね。
乙君氏(以下、乙君):続きがあるの?(笑)。
山田:俺さ、幻冬舎の見城徹さんっているじゃん。あの人に俺、持ち込みしたことあるんだよ。昔。「銀色夏生っていうのを担当してる編集者に会いたいです」って俺、乗り込んだことあるの。昔(笑)。
乙君:なぜ?
山田:いや、すごく自由なやつやってたから。文章、ちょっとした絵とか、そういうのやってて、角川で当たってたんだよ。「これけっこう自由なことやらせてるな」と思って。「これに挑戦する編集者だな」「俺も挑戦したい」「俺も銀色夏生みたいに挑戦させて。ここでだったらできるんでしょ」って思って、見城さんに会いに行ったんだよ。
そうしたら、すげえ丁寧に優しくされて。だけど、漫画の雑誌『ASUKA』のほうに流されたので。預けられちゃったので。そこで話が終わるんだけどさ。
その見城さんがね。あの人さ、戦う親父じゃん。ちょっと(押井)守が入ってるんだよな。あれな。あの人ね。
乙君:えっ、そうなんですか?
山田:モテなくて死にそうだったんだよ、あの人。「モテなくて、モテなくてしょうがなくて、駿河湾の海を見てたんだ。俺は」って話を散々するんだよ。あの人。
乙君:駿河湾。静岡なんだ。
山田:静岡なんだって。「俺にはなにもないんだ」っていうさ、そのコンプレックスが「なにかあるやつを助けたい」っていう気持ちがあるから。村上春樹だったり、尾崎豊だったり、いろんなあの時代の人たち、スーパースターを引っ張り上げて、「俺がプロデュースしてやりたいんだ!」みたいな熱い編集者なんだよ。
だから言ってみれば、超うざい人なんだけど、俺はいいなと思ってて。
久世孝臣氏(以下、久世):うんうん。
山田:あの人が、今AbemaTVでトーク番組をやってるの、知ってる?
久世:知らない。
山田:これがすげえ尺が長いんだよ。うちの番組ぐらいなの。
乙君:ほう、それは長い!
久世:それはすごい長いですね。
山田:それでね、すごいんだよ、何回目かのやつ見たら、ゲストがだよ、村上龍と坂本龍一だよ。
久世:はい、来ましたねえ。
乙君:ドラゴン好きですね。
山田:坂本龍一と村上龍を相手にしゃべってる。
久世:プラス、見城さんがいるってことですよね。
山田:それで、この2人を呼んじゃって、見城さんが浮かれてるの。浮かれてる上に、間が持たなくってふわふわしてるの(笑)。
要は「この人、プロなのに慌ててる」みたいな感じになってて。なんとか盛り上げなきゃいけないなと思って、俺たちの武勇伝話をね、「俺たちは昔は無茶やったよな」みたいなやつで盛り上げようとしてて。
そして、坂本さんは大人だから、それに合わせてるの。「いや、そうだよね」みたいな感じで。そうしたら、龍さんずっとぶーっとしてるの。ぶーっとして「もういいよ。見城さん、そういう話さ、言える話ないじゃん」。
(一同笑)
山田:めっちゃ不機嫌。
乙君:さすが、限りなく透明に近いね。
久世:すごいね。
山田:すっごいおもしろくて。そのやりとりみたいなのが。結局さ、血気盛んなオスどもなんだよ。やっぱりやつらは。
すごいよ、坂本さん。「俺、あの時もテーブルひっくり返したな」とか言って、キレてバーンってひっくり返して大暴れしたという話を坂本さんが延々する。それはそれでなかなかおもしろい。後半になると盛り上がってたんだけどさ。
すごいのがあったんだよ。角川春樹と北方謙三っていう回があるんだよ。
乙君:うわー。
山田:もうさあ。
久世:どっちかでいいんちゃいますの?
山田:どっちかでいいよな?
久世:俺はそう思うけど。
乙君:トルコライスですね。それもうね。
久世:お前、その例え好きやなあ(笑)。
山田:でさ、北方謙三と角川春樹さんがむちゃ仲良いんだよ。2人ともね、画面に映ってるのはおじいちゃん2人なの。でも話し始めるとね、少年2人がじゃれてるみたいな。「お前やめろよ」みたいな、ウェーイやってんだよ。それで「俺たち3兄弟だからさー」みたいなさ、見城さんと言っててさ。
そのなかで、これがまた春樹さん、俺、前1回会ってるけどさ。その時も半端ねえなと思ったんだけどさ。なんつーのかな、腹の括り方が違うというかさ。「それ言ったらまずいよ」というのがぜんぜんないの。もう、かつての愛人の名前を、実名でガンガンしゃべってる。
(一同笑)
山田:マジでこの人、超カッコいいなと思って。
久世:すげえ、すげえ。
山田:すげえんだよ。そんで、その過去の武勇伝もちらっと話す。そしたら「見城の奥さんというのがさ、けっこういい女なんだよな」つってニコニコしてしゃべってるんだよ。「だから、俺、見城にやらせろつったんだよね」。
久世:(笑)。
山田:「これ本当なんですよ。社長が俺のかみさんとやらせろって言うんですよ」みたいな。
久世:すげえな(笑)。
山田:横で北方謙三はゲラゲラ笑ってて。たまんないよね。むちゃくちゃすぎて。
久世:それ、おもしろいな。
山田:そこでさ、そこにいるMCの若い女の子。「すごいですね」みたいな感じの女の子、キャッキャ言ってる。この女に「俺たちのなかで誰がいい?」みたいに始まっちゃって。
(一同笑)
「奪い合い? おじいちゃんたちの奪い合い?」「これなにハラスメント?」みたいな。すげーおもしろい! 北方さんは、とりあえず会った人は全員口説くんだって。
久世:へえ。もう決まってるんですね。
山田:すげえなと思って。
乙君:それ、嘘ですけどね。
山田:えっ?
乙君:北方さんでしょ?
山田:いや、だから、それを言うんだっていう話をして。それでどうなるかというと、横にいるおじいちゃんが「またくだらないことを。こいつ嘘ばっかり言ってる」。
見城さんが一番熱くなって、「あの時のこれが……」「またお前デタラメ言ってるよ」とかって言ってみて、パンパンパンって。幻冬舎の社長だぜ、あれ。幻冬舎の社長パンパンパンつって、「お前……」。
それで、(番組の)途中でワインが出たの。高いワイン。ワインありがたがって、「これがボルドーの〇〇ですね」「甘さがどうの」とか「ちょっと飲んだら酸味がありますね」なんて話になるわけ。
「酸味が大事なんだ」とか見城さんが言い出して、「人生もね、酸味が背骨になって……」みたいな感じで。そうしたらさ、そこで角川さん、大爆笑。「ハハハハ。おめえくだらねえこと言うなあ(笑)」とか言ってて、台無し(笑)。
(一同笑)
まさにだから、偉い人がなにかにひっかけて人生とか語ろうとするのをピシって。
久世:潰して、潰して、潰して。
山田:ピシッ、ピシッ、ピシッ。
久世:すげえな。めっちゃめちゃや。
山田:すごいよ。エイベックスの社長まで現れちゃって。
乙君:なんの番組(笑)。
山田:いや、だから本当……。
久世:松浦(勝人)さんでしたっけ。
山田:あの松浦さん。「こいつらおもしれえんだよ」なんつって、角川さんといちゃいちゃしてて。それで、角川さんと一緒に歩いてる時に足がめっちゃめちゃ痛くなって。そうしたら角川さんがその近くにあった草をとってきて、祝詞を唱えて「タァー、タァー!」つって。そうしたら治っちゃったんですって。
乙君:はあ……?
山田:お前、知らないの? これが角川春樹マナーだからね。
久世:そうだよ。角川さんすごいんだよ(笑)。
乙君:それは知ってるけど……。
山田:春樹マナーだからね。それで、もうこの人は冷静にぶっ飛んでる。
久世:ああ、おかしい(笑)。
山田:ずっとぶっ飛んでる。本当にだから角川さん、最初から最後までずっとニヤニヤしながらずっとぶっ飛んでるの。やっぱりなんか格の違いつーのかな。オスとしてのすごさも感じるんだけど。生き物としてのバイタリティのパネェなというというのがあって。
乙君:パネェな?
山田:やっぱりこのおじいちゃんたちすげえなって……うるせーよ!(笑)。
久世:パネェなぐらい言わしてあげてーや!
乙君:初めて玲司さんから「パネェな」って。
久世:ええやん。「パネェな」使ったって!
山田:ねえ、言わせて?
久世:言わせて(笑)。
山田:いやー、と思ってさ。でね、このネット番組、うちの番組もそうなんだけど、これだけの尺があるからこその変な間みたいな。
乙君:あるある。
山田:もうバレんじゃん。全部。
乙君:え?
山田:だから、どんな人間かもう一瞬でバレる。
乙君:バレる、バレる。
山田:隠せないみたいな。
でさ、テレビの番組がなぜつまらないかって、ディレクターが作るからなんだよ。プロデューサーがいて、ディレクターがいて、ディレクターが「こういう世界観でこういう役を演じてくださいよ」つって、さも今やってますみたいな雰囲気でやるから、全部虚構に見えるからなにもおもしろくないんだけど。
AbemaTVで、テレ朝が出資して始めたネットの番組で、見城さんにあれだけの枠で。出したやつ出しちゃえつって、気が向いたら日曜日やってるって感じなんだよ。
そうするとさ、やっぱりその長い尺のなかで、見たことない角川春樹とか北方謙三に会うわけ。これは可能性を感じるよね。あっちがああ来られちゃうと、こっちやべえよなっていう(笑)。
乙君:ああ。
山田:という話なんですけどね、それだけじゃないんですよ。
久世:おおっと!
乙君:なに? なんの話なの!? これ。
久世:何段構えの話なんですか?
乙君:うん。いいけど別に。
久世:どんでん返すわ。
山田:あのね、エヴァンゲリオンが終わったじゃない?
久世:終わりましたね。
山田:そのまま録画モードにしておいたらさ、「〇〇ハルヒ」って番組が始まっちゃってさ。
(一同笑)
乙君:あれ?
久世:うそー!?
山田:マジで。
久世:マジ? 決めてんの?
山田:「〇〇ハルヒってこれか!?」って。憂鬱なんだ。ぜんぜん憂鬱っぽくないけど。
久世:うん。俺、手触ってない。触ってる?
山田:触った?
乙君:いや、なんにも。
久世:俺、手、触れてない。
山田:いや、俺だから、ノーガードでいきなり喰らっちゃって。「始まっちゃったよ」と思って。「これも0年代を代表するやつだ」って。初めて見たよ。
久世:どうでした?
山田:そうしたらさ、腹立ってさー。
久世:やらないで大丈夫? 「君は」って。涼宮ハルヒの。
山田:いや、やらない、やらない(笑)。その話は後半で。だから、そのね、なにがムカつくかってさ。
乙君:ムカつくの?
山田:いや、ていうか……なんていうのかな。
久世:なんでそわそわしてるんですか?
乙君:どうしたんですか?
山田:キョンですよ、キョン。
乙君:キョン?
山田:キョン!
久世:なにキョンって?
山田:なんなんだよ、あいつ!
久世:だから、俺ら触ってないって。
山田:え、触ってないの?
乙君:いや、それは聞いたことあるで、俺。キョンっていう。
山田:村上春樹のキャラクターだろ。あれ。
乙君:そうなの?
山田:「やれやれ」みたいな。だからさ、主人公がなんか巻き込まれ型なの。とくになんらかの問題は抱えてないけど、斜め上からすべての人を見下してる感で、「やれやれ」って言いながらツンデレ女に巻き込まれていって、「こんなことになった。しょうがねえな」みたいな。「パスタでも茹でるかみたいな」。
久世:春樹じゃないですか。
山田:春樹だよ、春樹。
久世:ハルヒじゃないですよ。春樹ですよ。
山田:そうそう。そっちになってて。「0年代ってこっちにのってたのか」と思ってびっくりして。もうさっきまでの春樹がどっか行っちゃって。「俺の春樹を返せよ、お前」って。
乙君:春樹がハルヒになったってこと?
山田:そう。それを言いたかったんだけど。
しみちゃん:言うな、言うな(笑)。
乙君:え?
(一同笑)
山田:それが言いたかったわけじゃねーよ!
乙君:なになに、じゃあ?
山田:あれだけセクシーで魅力あふれる日本人がいっぱいいたのに、岡村ちゃんぐらいまでは。「なに、キョンって」って思って。
乙君:おお?
久世:オスとしての力を感じない?
山田:つーかなんか、「なんにもしてないのに見下すなよ!」っていうさ。人を。
(一同笑)
久世:めっちゃ怒ってるやん。
山田:っていうね、「この温度だったよな」と思い出して。0年代が。
乙君:ああ、はいはい。
山田:そうなの。だから「お前らキョンにライドしてたのか」と思うと、「目を覚ませ! 春樹さん呼ぶぞ!」みたいな気持ちになりまして(笑)。今週は。
乙君:(笑)。
山田:ハルヒを見るとは言っていないですよ。
久世:言ってないですか。
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