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Wasp Nests and Bee Hives – YouTube(全1記事)

蜂の巣はなにでできてるか知ってる? 今日から使えるハチ雑学

黄色と黒の恐怖の象徴、蜂。大きな羽音とともに突然現れる彼らは、お尻に大きな針を持ち、ひとたび刺されてしまうと激痛が走ります。時には死に至ることもある恐ろしい蜂たちですが、彼らの違いや生態についてはあまり知られていません。蜂の中にはスズメバチのように数千匹単位で社会性を持って生活をしているものもいれば、比較的少数のグループで巣を作るものもいます。彼らの生態を知れば、巣の形などから種類を特定することも容易です。YouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」。今回は、蜂の生態を詳しく解説します。

似てるようで違う蜂の生態

夏がやってきました!(注:動画投稿日は2016年7月14日)。あなたもアウトドアを楽しまれるかもしれませんが、そこで突然ブーンという音が聞こえます。そして黄色と黒の色が一瞬見えて……蜂に刺されてしまいました! 刺したのはミツバチでしょうか、ジガバチでしょうか、スズメバチでしょうか、それともクマバチでしょうか?

もしこの小さな攻撃者をちゃんと確認できなかったのなら、あとをつけて家までついていけば良いのです。もちろん気をつけて。なぜなら特定の種類の、刺す可能性のある昆虫については、その巣を見ることによって多くのことを学べるからです。

まず初めに、すべての蜂は昆虫の中でも「ハチ目」に属しています。

そしてミツバチはスズメバチが1億3千万年ほど前に進化して生まれました。単独のメスのスズメバチが、たぶん偶然に自分の幼生に昆虫の獲物を運んできた際に、もしくは自分の巣に花粉を運び込んだ時にそれは起こったのでしょう。花粉はプロテインが豊富で、獲物の昆虫が不足している時はとくに、栄養豊富な食物となります。

そこで科学者たちは、いくつかのスズメバチは自ら花粉を収集し始め、結果的にまったく狩りをしなくなってしまったのではないかと考えています。滑らかで細長い体、そして大きな顎と引き換えに、花粉を集めるのに最適な体と花の蜜を吸う口の形状を得たのです。

言い方を変えれば、彼らは初期の郡居しないミツバチとなったのです。今日我々が見ることのできる、ミツバチとスズメバチの違いは、彼らの食物の選択に現れています。彼らが単体で巣を作ろうと、社交的でコロニーを作って生活しようとも同様です。単独行動をするメスのスズメバチの中には、麻痺した獲物の体内にタマゴを産み付けるものがいます。

他の蜂は他の昆虫によって作られた木や穴を再利用した泥を使って、または地中に穴を掘るなどして小さな巣を作り、その中に獲物を集めます。

単体行動をするミツバチは、木や土でできた自分の巣に花粉や蜜を運び込みます。時にはその種類にもよりますが、自分の巣を他の材料で補強することもあります。例えばマメコバチは泥、クマバチは木屑、ハキリバチはなんでしょう? その名の通り、彼らは小さく切った葉片を使います。

ではコロニーの場合はどうなのでしょうか? 木の上や車庫の角にできている古い大きな巣をあなたも見たことがあるでしょう。イエロージャケットと呼ばれるスズメバチやクマバチを含む、社交性のある蜂のほとんどはスズメバチ科に属しています。彼らは紙を利用して巣を作ります。

その大きさはさまざまで、そのスズメバチの種類によって異なります。もし大きな傘のようなかたちをした巣が家の軒先にあり、その表面に六角形の模様があるようであれば、それはきっとアシナガバチの巣です。

もしそれがフットボールのようなかたちをしていて、表面が平らで、木の枝から下がっているのを見たなら、あなたはスズメバチのコロニーの横に立っているということでしょう。

そして、もしたくさんの蜂が、壁に空いた穴に入り込んでいるのを見たら、それはきっとスズメバチが自分の隠れ家に入っていくのを見たということになるでしょう。

蜂の巣の作り方

毎年春になると、女王蜂は自分の好む場所に新しいコロニーを建設するために木屑を集め始めます。木の枝やフェンス、時にはダンボールに自分の顎をこすりつけて集めるのです。彼女はそれを唾液と混ぜることにより繊維豊富なのり状のものを作り出し、それが乾くと固い、紙状の建造物となるのです。

その後卵を産むとメスの働きバチが生まれ、彼女たちはその巣を広げ、守ります。ほとんどのスズメバチのコロニーは小さいものです。イエロージャケットと呼ばれるスズメバチが二、三千匹にもなるのに比べて、アシナガバチの中には、その数がたった百匹に満たないものがいます。

女王蜂以外の蜂はたったの数週間しか生きることができません。とくに穏やかな気候の地域では、置き去りにする前までに1シーズンの間だけ子孫の住処を提供できればいいだけなのです。受精した女王蜂以外のすべての蜂は死に、彼女たちでさえ、寒い冬を冬眠するのにふさわしい場所を見つけるために自分の巣を捨ててしまいます。そしてまた新しいサイクルが始まるのです。

マルハナバチやミツバチといった、ハチ目に属し社会性のある蜂の生態は異なります。マルハナバチは数百匹の蜂が住める比較的小さな巣を、放置されたビーバーの巣や、厚い草、木の陰などのさまざまな安全な場所に作ります。

彼らの女王蜂も1年毎のサイクルを繰り返します。冬は冬眠し、食べ物を集めに春に出てきます。しかし彼らの口は、紙を集められるようにはできていないので、その代わりに腹部から、耐久性のあるワックス状の分泌物を抽出し、それを用いて蜜の入れ物を形成し、小さなコロニーをつくります。

ミツバチの場合はそれとは異なり、グループで細心の注意を払って完璧な巣の建設地を選びます。彼らが好むのは、木の幹に空いた穴の中や壁の中、人工的に作られたミツバチの巣箱の中などの安全な場所を好みます。ミツバチの巣は頑丈です。六角形が組み合わさって形成されています。

その中に蜜や花粉を集め、幼虫を育てるのです。彼らのコロニーは非常に大きく、何万匹もの蜂が助け合い、数ヶ月間に渡って生活します。彼らの巣は冬が越せるように作られていますし、その中には食物となる蜜が60ポンド(約27キログラム)にも及ぶほども集められ、温まるために互いに身を寄せ合います。

蜂は受粉において大切な役割を担っているということは有名ですが、車庫にできてしまう蜂の巣に迷惑を感じる人も多いかもしれません。しかし彼らの働きはそれだけではなく、彼らのおかげで害虫が減りますし、彼らの家はそのライフスタイルにぴったりのものなのです。

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