2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
A Brief History of Life: When Life Exploded(全1記事)
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では再び地球上の歴史を振り返るミニシリーズへようこそ! 今のところ、生命が単細胞だった30億年前の始生代と原生代を振り返りました。次の顕生代ですが、今回は詳しく見ていきます。
顕生代の冒頭「古生代」は、今から約5億4200万~2億5200万年前だったと言われています。
古生代の始まり、複雑系生命の爆発的な誕生があり、それ以来、面白いことがいろいろ起こり始めました。古生代は6期に分かれていて、最初のカンブリア紀には動物を含む多細胞生物が爆発的に出現しました。でもとくに活動していたわけではありません。動物はスポンジのような単純な存在でした。複雑な内臓類もなければ、水の中からバクテリアを取り込んで食べていた単なる塊に過ぎません。
しかし5億4200万年前のカンブリア爆発によって大きく変わりました。光合成によって酸素を生産する生命体の出現により、カンブリア紀が始まる直前に酸素レベルの上昇が見られました。この一連の酸素出現がどれほどのものだったのか、そして具体的にいつ起こったのかについて科学者たちは未だに議論していますが、捕食者と被食者の関係性が初めて生まれた時期かもしれません。
そしてろ過摂食していた塊は飲み込まれることになります。食べたいものを追跡しないといけないので、海底に座って餌が落ちてくるのを待っているよりは捕食にはエネルギーを要するようになりました。その結果、この高エネルギー生活を維持していくために、捕食者は大量の酸素を必要としました。
捕食者が進化すると、被食者の方は逃げ回るための防衛術をさらに進化させ、その結果捕食者はより一層早く上手に獲物を捕獲できました。基本的には進化による出現でした。
カンブリア紀直前には、貝や骨格などの硬い体内組織が化石記録に残されるようになってきました。この組織を作り出すためには大量のエネルギーを要しましたが、そのおかげでこれらの動物は捕食されずに済みました。
カンブリア紀の起源は、正確に言えば、動物が捕食者から身を守るために海底にあるバクテリアの厚いマットの下に潜り込みだした頃です。捕食者と被食者の関係は、海中のミネラル値の変化や浅瀬の生息地を作り上げた洪水と言った別の要素によっても影響を受けます。そのため、節足動物、軟体動物、そして最終的には脊椎動物に進化した脊索動物を含む、現在生きている大多数の動物がカンブリア紀に出現しました。
古生代の2期目は、4億8500万年前に始まったオルドビス紀です。研究された古生代の化石の多くがイギリスにあったため、オルビドス紀の語源はケルト語です。オルビドビス紀に脊椎動物が初めて出現し、それは顎のない魚でした。
次に、これもまたケルト語が語源ですが、シルル紀が4億4300万年前に始まりました。オルドビス紀とシルル紀の間のどこかで生命は陸に上がりました。陸に移動するのは、単に浜に打ち上げられるのと同じように簡単なことではありませんでした。生命は水で始まり、水中で生きる方が陸上で生きるより利点がありました。
水には浮力があり、空気の入れ替えも手助けしてくれます。また、精子や卵子を放出させれば、繁殖のために別の配偶子と出会うことができます。これらはいずれも空気中では不可能です。そのため、初期の陸上生命体は生きていくための支援組織、たとえば新たな呼吸器系、水分不足で乾燥防止の方策、そしてよりコントロールされた繁殖方法を考え出さなければなりませんでした。
オルドビス紀、あるいはカンブリア紀にまで遡れば、最古の単体植物がいます。最古の化石は、植物の胞子あるいは単細胞生物ではない最古の化石は「トルトトゥーバス」というキノコです。
オルドビス紀とシルル紀の頃、つまり今から4億4000万年前に出現したと言われています。このキノコは大変革をもたらしました。もっと複雑な植物や動物が進化する道を開いたのです。
現在のキノコ同様、糸状体の組織として地下で生存していました。胞子を放出するためにマッシュルームを形成したかもしれませんが、正確なことはよくわかりません。初期の植物や微生物などの陸上の生命体を腐らせて食べていました。栄養を破壊することで地球の表層土を進化させていました。このことで複雑植物が成長し、より一層表層土が進化しました。
でもシルル紀に陸上に脊椎動物が存在しなかったので酷い名付けになっていて、言うまでもなく人間そっくりで知的な爬虫類です。しかし! 陸上でコロニーを作っていた昆虫や他の節足動物、みみず、そして陸生無脊椎動物もいました。彼らは植物やキノコを使って最古の生態系を構築しました。
古生代の第4期のデボン紀は4億1900万年前に始まり、3億5920万年前に終わったと言われています。はじめて顎のある魚が出現したので、魚の時代と言われることもあります。その後、顎のある魚が大量に出現しました。
板皮網と呼ばれるこの魚の頭蓋骨は丈夫で骨張った甲で覆われていました。彼らは顎のある脊椎動物の初期段階であり、顎があれば食べるのが便利だったので、進化論の観点からすると大きな成功であったと言えます。板皮網はデボン紀の中盤に出現し、デボン紀が終わる前には背骨を持った四つ足の生き物である最初の四足類がすでに進化を始めていました。
しかも、四足類がちょうどデボン紀のど真ん中の時期である3億9500万年前あるいはそれ以前に存在していたかもしれないという証拠もあります。ということは、進化の時間軸で言えば、鳥類、哺乳類、爬虫類、そして両生類の先祖にあたる魚にあっという間に脚が生え、海中から這い上がってきたと言えます。デボン紀の始まりでは、ほとんどの複雑系生命は顎のない脊椎動物でした。
そしてデボン紀の終盤には、両生類に似た陸に居住する初期の動物が歩き回っていたと言えます。これはすさまじい変化です。単純だったシルル紀終盤の陸上生態系は、デボン紀の終わりには複雑になっていたということから、節足動物と陸上植物は急激に発達したと言えます。
いよいよ、古生代の5期目である石炭紀が今から3億5900万年前に始まりました。化石燃料が恐竜からできていると聞いたことがあるかもしれませんが、実はもっともっと古いものです。石炭紀になると、陸上植物が本格的に進化を始めました。通年で成長できるだけ気候が穏やかになり、巨大な森ができました。
石炭紀は「石炭を産出する」という意味のとおり、何億年後には私たちが当時の森の残骸から石炭を掘り起こしています。森は強烈な勢いで空中に、おそらく現代よりも多くの酸素を送り出し、陸上で最初の大きな動物である節足動物の発達につながりました。主に虫です。
虫は酸素が豊富な大気中で大々的に成長を遂げていきます。そう、まさに3億5000万年前、地球は巨大な虫であふれていました。陸上脊椎動物は石炭紀の時点ではまだ極めて小さかったですが、革新的な進化を遂げていました。それは、鶏卵がカラカラに乾かないでいられるようになった理由でもある羊膜を持つ卵の発達です。
羊膜を持った卵は、胎芽を乾燥させることなく気体を入れ替えられるように硬い殻と膜組織があるので水中で保存される必要がありません。この種の卵を産んだ爬虫類は、卵を産むために水中に戻っていた最初の四足類と比べて水中から独立した生活を送っていました。羊膜動物は一生を陸で過ごすことができ、徐々にその生活がうまくなっていきました。そして体も大きくなりました。
古生代の6期目ペルム紀は今から2億9900万年前に始まりました。
最初の陸上捕食動物である背中に羽が生えたディメトロドンを含め、陸上脊椎動物が大多数を占めるようになったのがこの時代です。子供の頃、ディメトロドンを特集した恐竜の塗り絵やおもちゃを持っていたなら、次のことは知っていると思います。
まず、恐竜は古生代の後の中生代にならないと栄えないということです。みなさん、古生代はそれくらい昔のことなんですよ! 次に、ディメトロドンは現代の爬虫類や鳥類ではなく、哺乳類と同じ系統樹にいるので、ほかのどの恐竜よりも我々人間に近いということです。
恐竜が出現する以前の「哺乳類みたいな爬虫類」というグループに属していました。正確に言ったら爬虫類ではなかったが、爬虫類を理解するためには「まだ哺乳類にはなっていないが、もうすぐ」と考えるのもいいかもしれません。ディメトロドンは肉食動物でした。しかし、ディメトロドンによく似ていて、ディメトロドンの捕食対象になっていたと思われるエダフォサウルスは単弓類だけど植物を食べました。
肉食動物の餌になるため、草食動物は十分な植物がない限り生き延びることができず、草食は進化による新しい考えでした。しかも、植物からすべてのカロリーを取り込むのが肉類よりも困難でありエネルギー効率が悪いため、植物から栄養を取り出すために消化器官を進化させる必要がありました。したがって、草食もペルム紀に起きた進化による大きな発展の1つです。
ペルム紀が終わる頃、今から2億5100万年前、古生代が終わり、他のことも同様に終わりを迎えました。大々的な絶滅が想像を絶するくらい広まったので、「大絶滅」と呼ぶこともあります。地球上の海洋生物のうち、90%くらい、あるいはそれ以上が絶滅しました。
古生代生物のほとんどの単弓類が絶滅し、特に海洋生物が大きな打撃を受けました。何か非常に悪いことが起こり、生命は窮地に陥りました。古生代の間は氷河期もありましたし、小規模な絶滅もありました。しかし、この大絶滅が一番大きな変化でした。いったい何が起きたのでしょうか。何が原因で大絶滅が起きたのでしょうか。たしかなことはわかりません。
一番の原因は、ちょうど大絶滅の時期とされている2億5000万年前に、現在のシベリア地域の溶岩のプルームが沈殿したからではないかと言われています。
火山が噴火したということですが、ベスビオ山やクラカトア山を想像したのなら、もっと大きい噴火です。巨大な熱のプルームが地球の地殻から沸き上がり、何百平方メートルにも及ぶ範囲に広がり溶け出しました。
アメリカ合衆国の3分の2を覆うだけの溶岩が溶け出したと言われています。この噴火によるプルームによって生命の終焉を引き起こすことが起きたので、大絶滅の原因とされています。太陽の日差しを遮ることで急激な冷却が起きたのかもしれません。埋まっている石炭に火を付け、二酸化炭素を放出し、急激な温暖化を引き起こしたかもしれません。
この両方の気温の変化に関する証拠もあります。あるいは空気中に化学物質を放出された結果、大規模な酸性雨が降ったり、海の性質を変化させたりしたかもしれません。噴火によって何が起きたのか正確なことは分かりませんが、何か悪いことが起きたこということは分かります。
他の原因としては、地球の温暖化を引き起こすメタンガスを放出するバクテリアの出現、海中の酸素をすべて消滅させた大災害、小惑星の衝突が挙げられます。超大陸パンゲアの形成によって大絶滅が起きたのかもしれないとも言われています。
なぜなら、大陸間の衝突により、海洋のなかでも特に豊潤な部分である大陸棚の生息地が破壊されたからです。
大きな大陸を1か所に定着させることで海流を変化させ、気候を変化させたかもしれません。しかし、パンゲア大陸の形成は大絶滅よりも少し前に起きました。他の仮説もそれぞれ一長一短であり、この時代のすべての事象について説明することはできません。
まるでアガサ・クリスティーの名作で知られる「オリエント急行の殺人」に複数の容疑者がいるように、大絶滅が複数の要因によって引き起こされたと言っている研究者もいます。試験問題に出てくる「上記のいずれか」または「上記のすべて」のようでもあります。何が原因であったにしろ、ほとんどすべてのものが死に至りました。
しかし、幸い絶滅を逃れたわずかな生命のおかげで、恐竜を含む古代生物の祖竜が発展しました。これが中生代の主要な脊椎動物であり、次回のテーマです。
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