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会議を見せるテレビ 第28回(全5記事)

西野亮廣は世界へ 海外で絵本をタダで配る「逆輸入作戦」始動

キングコング西野亮廣氏と絵本作家のぶみ氏によるニコ生チャンネル「会議を見せるテレビ第28回」。今回は『えんとつ町のプペル』で100万部を達成するために計画している「逆輸入作戦」について語りました。

海外の人には無料で絵本プレゼント

西野:次、僕あれしたい。実はオンライン・サロンの人には、すでにその話はしていたんですけど、『えんとつ町のプペル』2,000円なんですよね。例えばイベントの時とか、出版社からまとめて買うときとかあるんです。そのときって、8掛けとかで買ったりするんですね。

それって定額のふつうの値段で売って、あがりがでた分をイベントの製作費にまわしたりとか、スタッフさんのお給料にまわしたりとかして、浮いた分は何かしらに使うっていうのを決めているんだけど、もうここからは『えんとつ町のプペル』をイベントとかで売るときに8掛けで買うじゃない。8掛けで買った『えんとつ町のプペル』のあがり分で、『えんとつ町のプペル』を買っちゃって。

トンボ:あがりで。

西野:あがりで、『えんとつ町のプペル』を買っちゃって、たとえば8掛けだったとしたら1,600円だから、1冊売れたら単純計算400円、ってことは、5冊売れたら、ていうか4冊売れたら、もう1冊買える。8掛けで買えて1,600円だから。

のぶみ:そんな買い方するんだ。

西野:だから、4冊売れたら1冊買える。だったら、4冊売ったら、また1冊買えるじゃないですか。この1冊は、もう海外の人にあげようと思って。0円で。

のぶみ:そしたら100パーセント中国がすごいいいですね。

西野:海外に行くことって、今年けっこうあるんですよ。

のぶみ:そうなんですか。

西野:たとえば、タイとかで2,000円の絵本は売れにくいんですよ。海外にプロモーションで海外に行ってるんだから、そこで黒(字)を出すことが目的ではないから。だったら日本で4冊売って1冊買って、それで海外の人は『えんとつ町のプペル』は0円。

のぶみ:そんなの考えるんだ。

トンボ:なるほど。

西野:日本は2,000円だけど、海外は。だから「『えんとつ町のプペル』を0円で手に入れたかったら、海外に行ってください」みたいな。

のぶみ:なるほど。

西野:なんか、そういうことを次にやってみようかな。

トンボ:なるほど。

中国、韓国、台湾での出版決定

のぶみ:翻訳の本はないんですか? どこが今あります?

西野:あります、あります。中国、韓国、台湾はもう決まって。

のぶみ:僕も、あそこが今、絵本の発展途上なんですよね。中国はものすごく売れてて、僕、今一番売れてるみたいです、中国。

西野& トンボ:へー。

のぶみ:だから日本の絵本が1位になると、絶対あっちにいきますよね。それで中国はもう一人っ子政策をやめたから、ものすごく売れるんですよ。

西野:なるほどね。

のぶみ:3年で、『100万回生きた猫』は日本の記録を突破して、270万部くらい売れたって言ってましたね。

西野:3年で。

のぶみ:3年で売れたそうです。だからね。

西野:パイがそもそも違うからね。

のぶみ:全然違うって。いや、でもすごい。

トンボ:じゃあ、けっこう。

のぶみ:中国は売れるよね。

トンボ:日本のイベントで沢山売れれば売れるほど、海外に。

西野:海外に0円で。

のぶみ:もっていくっていうことか。

西野:そうですね。

のぶみ:ふーん。

西野:だから。

のぶみ:それも、そのポイント、ポイントの人をあげたほうがいいですよね。

イタリアで絵本を配る作戦

西野:まぁね。今度一番近くでいうと、3月の末から10日間くらいイタリアに行くんですよ。

トンボ:イタリア。

西野:ボローニャ行って、絵本なんとか展で行って。

トンボ:ブックなんとかって行って。

西野:その次に、「ミラノ・トリエンナーレ」(注:ミラノで開催される美術展覧会)でミラノに行って、そのあと、途中いっぺんスペインにも行くんです。3か所行くんで、メディアの人を重点的に配るという。

トンボ:海外のメディアの人に。

西野:数百冊規模で配って。

のぶみ:あー『光る絵』もってきたいんですよね。

西野:ミラノは持ていきます。ミラノ・トリエンナーレに『光る絵』。

のぶみ:あれ、わかりやすいもんな。

トンボ:そこに展示。

西野:そこに来た人だけに、もう(絵本を)あげちゃうっていう。売らない。

トンボ:すげー。

西野:だから日本で売れれば売れるほど、そっちへ持っていけるから。

トンボ:あれを無料でもらえるって、ちょっとすごいですけどね。

西野:でもそうして、そこで、もう1回イタリアとかでパッ! と盛り上がって、それがニュースになったら、「またイタリアですごいことになってる」ってニュースが日本で流れたら、また日本で。

トンボ:日本で売れますね。

西野:だから。

のぶみ:逆輸入作戦。

海外で人気になると、日本でも人気が出る

西野:はいはい。次は。

のぶみ:『君の名は』も、今ね。

トンボ:そうですもんね。

のぶみ:海外でトップとってるから。イタリアとかの人のほうが、日本のやつ好きなんですよね。たしかね。

西野:へー。

のぶみ:ボローニャは好きなんだよな、日本の。

西野:でも配ります、配ることにします。

のぶみ:配るのか。ふつうに売れそうな気もする、あの『光る絵』があったら。

西野:確かにね。でも、まぁ、そこで「これもらえるの?」って言って、なんか喜ばしたほうが。

トンボ:でも何冊持っていくんですか、それ。

西野:いや、わかんないです。

のぶみ:無料で配るんだったら、相当な数だよね。

西野:そうですね。まぁ関係者に配るんですけど。でも5、600冊くらい。

トンボ:えー! 5、600冊!

西野:それで。

のぶみ:5、600冊! 郵送するのか、はじめ。

西野:そうです、そうです。

のぶみ:すげー。

西野:でもまぁ、さっきの話じゃないですけど、手売りで2,000冊売ってしまえば、500冊プレゼントできるんです。

トンボ:そうですね。

西野:そういうことだから。

トンボ:すごいなー。

のぶみ:映画化の前に100万突破させるつもりですか?

西野:いやー、いけたらいいですけどね。

トンボ:それ、やばいですね、ホントに。

『ママがおばけになっちゃった!』の次回作について

のぶみ:俺、今『ママがおばけになっちゃった!』3作目を描いている。

西野:すごいですよね。

トンボ:最新作。

のぶみ:それで、それこそ映画化の前に100万部突破させてね。それで映画化になってから、200万部越すパターンが多いんですよ。映画化の前で100万だと。それでちょっと、賭けてみようかな、と。『ママがおばけになっちゃった』を出して、これは別れの話だから、ちょっと寂しくなる話になるんで、『さよならママ』でさらに強くなって、それだと辛すぎて読まないっていう人もいるから、じゃあ今度は温かい涙を流せるっていうのを、明日講演会で読み聞かせようかと。

トンボ:へー。

のぶみ:これがなんか、反響がずば抜けていいんですよね。

トンボ:へー。

のぶみ:なんか、あるんじゃないかなと思って。全貌がこうやって見れるから、3つ。

西野:むっちゃ、やってますね。

のぶみ:そうですね。これ、だから、すごい勝負かもしれないですね。

札幌での読み聞かせの思い出

西野:へー。読み聞かせやりましたよ、札幌で。

のぶみ:やりましたね。

トンボ:どうでした? 北海道。

西野:いや、良いです。映画館がすごいよかったですね。

のぶみ:やりたいな、俺も。

トンボ:むっちゃ、絵がキレイでした。

西野:映画館って、いいですね。

のぶみ:プロジェクターが、やっぱ違うんですか?

西野:あれ、なんなの? どうやって出してるの?

トンボ:あれは、パソコンをつないで。

のぶみ:映画館のプロジェクター?

トンボ:ちがいますね、借りていますね。それ用に。

西野:映写機みたいのではない? っていう。

トンボ:じゃないですね。やっぱり、くっきりはっきり出すように。

西野:へー。

のぶみ:映写機じゃできないよね、たぶん。フィルムがないと。

トンボ:そうです、そうです。大きいスクリーンにズバン! っと。

西野:すごいキレイかったですよ。

トンボ:めちゃくちゃキレイでしたね。

売れっ子絵本作家対談が実現

のぶみ:だから西野さんが北海道にいるときに、僕、「けんぶち絵本の里大賞」にいて、賞もらったの。

西野:へー、剣淵(注:北海道上川地方北部、天塩国上川郡にある町)にいたの。

のぶみ:そこではじめて、今、日本の絵本作家で売れているのって、僕と西野さんとヨシタケシンスケさんと、ツペラツペラさんなんですけど。ヨシタケシンスケさんと初めて会えたんですよ。それで3時間くらい、がっつり2人で話せて。

西野:へー、なんの話を?

のぶみ:「これ、どうやって作ったんですか?」って言って、いろいろ話したんですけど。「なんか、のぶみ君のは、読み聞かせるタイプの絵本なんだよね」って。

西野:はいはい。

のぶみ:それで「僕は、黙読するタイプの絵本なんだ」って。

西野:うんうん。

のぶみ:読み聞かせることは全然、考えていないんですって。

西野:なるほど。

のぶみ:それは昔、読み聞かせより、自分のタイミングでめくるっていうのが好きだったらしいんです。

西野:あー。

のぶみ:「だから黙読するのに適したかたちの絵本は、どうやって作ればいいんだろう?」って、考えて作ってるって言ってて。

西野:へー、面白い。そんなのあるんですね。

のぶみ:話は作れないんだけど、小ネタでずっとボケていく『りんごかもしれない』って絵本があるんです。りんごかもしれないけど、リンゴじゃなくて、これなんじゃないか、あれなんじゃないか、って、ずっとボケていく絵本なんですね。それが30万部くらい売れてるんですよ。それは、話で抑揚をつけていくのが苦手らしいんですよ。小ボケみたいなやつ、ショートコントみたいなやつ、自分は得意だから、逆に僕はそれ以外はやらないんですよって話をしてて。

西野&トンボ:へー。

自分の得意なことしかやらない生き方

のぶみ:へー、そうなんだ、そんな作り方があるんだ。それで、毎日子どものちょっとおもしろいなって思ったところを、メモるんですね。自分はすごいネガティブだから、メモって、ちょっとクスッとさせるというのを、クスッとさせてふざけたことをかいて、頭の中柔らかくする、みたいのがあって。やっぱり共通しているのは、自分の得意なことしかやらないってことですね。

西野:確かに。

のぶみ:西野さんもそうだけど、「それ不得意だから、やらない」っていうじゃないですか。

西野:はいはい。

のぶみ:なんかヨシタケさんも、ほんとそうでしたね。

西野:だから、やっぱそれくらいになってくると、ヒットがまぐれじゃないですよね。むちゃくちゃ考えて。

のぶみ:あのヨシタケさんの場合は、『りんごかもしれない』で売れて、そのあと『もうぬげない』で30万部突破してるんです。

トンボ:はいはい。

のぶみ:もうひとつのやつで20万部突破しているのが2つあるんですよ。もう1つ10万部突破しているのがあるんです。

西野:へー。

のぶみ:出す本、これが全部10万部いっているっていう。

西野:それはすごいな。

のぶみ:それは、できないですよね。

西野:それは、すごいな。どうやってんだろう。でもまぐれじゃないですよね。

のぶみ:それで、自分で案出さないんですって。その「りんごかもしれない、もしかしてりんごじゃないかもしれない。視点をこう変える話を編集から書いてください。」って言われて、お題を出されてやってるらしいんです。

西野:へー。

のぶみ:そうじゃないと、僕はかけない。

西野:へー。

トンボ:そうなんですね。

のぶみ:僕は逆に、ゼロ・イチじゃないと無理だから。だから自分のこと、よく知っているのはよく知っていて、それで僕、「なんで読み聞かせばかりする絵本ばかりをなんで作るんだろう?」って思ったときに、うちのお母さんが読み聞かせをしてくれなかったんですよ。ちっちゃい頃。

西野:あー。

のぶみ:だから僕は、読み聞かせされたかったっていう思いで、読み聞かせを上手くなろうとしているのかもしれない。

西野:なるほど。

のぶみ:そこで、思ったんですよね。

西野:へー、なるほどね。

のぶみ:だから、西野さんも頑張ってかいているから、何か出ているんじゃないですか? 西野さんの。

西野:出てるんですかね。

のぶみ:昔とか、わかんないけど。

西野:子供のころの。

トンボ:長年育ってきたことが。

のぶみ:ファンタジーやるじゃないですか、絶対。

西野:ファンタジーやります、僕。

のぶみ:だってリアルな話、人間とかでやらないものね。

西野:あー。

のぶみ:『君の名は』みたいな形でやらないものね。

トンボ:でも、1作目の『ドクター・インク』のやつは、それこそ自分の子どもの時の。

西野:そうそう。でも、何かあるのかな。

のぶみ:なんでファンタジーやるのか、とかね。

西野:ファンタジー、好きですね。

のぶみ:だって、家もファンタジーですね。

トンボ:そうか。それに完全になるには何か、昔、育ってきた何か。

西野:何かなー。

のぶみ:けっこうお母さんとか、親とかに関係している場合はけっこうあるみたいです。

西野:へー。

西野亮廣の原体験

のぶみ:僕はけっこうありましたね。それでやってると、今までの自分の人生が良くなったって、『おこらせるくん』っていうのは、僕怒られなかったので、逆に怒ってほしかったっていうのもあって、作ったんですよね。そういうのもあります。

トンボ:そういえば、西野さんのカマキリを3体、背中で。

のぶみ:残酷なね。

西野:アロンアルファでくっつけて。

トンボ:最強のカマキリって。

西野:してたしてた。

トンボ:ファンタジーにからんでるんじゃないかな。

西野:それくらい子どもの時からやってたんかな。

トンボ:ちょっと創造の生き物みたいですよね。

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