
2025.03.27
「過去1年でインシデントが増加」と回答した人は約8割 大規模化かつ高速化するDDoS攻撃から企業を守る、最新セキュリティ
Octopuses Are Ridiculously Smart(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
ハンク・グリーン氏:タンクから滑り落ちて排水管に落ちたタコの話を聞いたことがありますか? あるいは、錠剤のボトルを開ける方法を見つけ出した頭足類の話はどうですか?
正直なところ、成人でさえ時には開けるのが難しいものです。タコは賢いといっても間違いではないでしょう。
しかし、私たちがほかの動物の知性について議論するとき、人間と比較してしまうという罠に陥る傾向があります。脳の大きさから感情や学習能力のようなものまですべてを比較します。
よく知られていないかもしれませんが、タコは人間と非常に異なる生き物なのです。進化系統樹上では、彼らは私たちからかけ離れた存在です。そして、おそらく私たちが思っているよりも複雑な構造をしています。
人間の脳は、頭の中にあります。私たちが知的であると考えているほかの動物の脳もそうですよね。犬やイルカ、チンパンジー、カラスのように。
タコも同様に、頭の中に脳の中枢を持ち、人間と解剖学的に類似点があります。
例えば、彼らの脳は脊椎動物と同様の電磁パターンを生成し、学習や記憶のようなもののために脳領域を特殊化しているようです。また、彼らは人間が右利きと左利きがいるように、利き目を持っているようです。
しかし、奇妙なことに彼らの神経細胞の約3分の2が足の中にあるのです。それぞれの足は、文字通り独自に心をもっています。自分の問題を解決し、独立して行動する一方、ほかの足はまったく異なることをしています。
2013年の研究調査では、科学者たちはその神経細胞の反応をテストするために、死んだタコの足を切り離しました。そして、切り離された足が水道水や酢酸に触れると反応することが観察されました。
これは、彼らがなんらかの種類の侵害受容器を持っている可能性があることを示唆しています。熱いストーブに触れる時に手をとっさに引くように、危険や痛みを感知する特殊な神経細胞です。
しかし、人間とは異なり、彼らの足は脳に伝達が行き届かずとも、刺激に対して反応することができます。ほかの実験では、切断された足がうろつき周って、さらには食べ物をつかむことが判明しました。
つまり、解剖学的に言えばタコはとてもすばらしい無脊椎動物です。しかし、彼らの行動はどうでしょう?
半分に割れたココナッツを拾って移動式の家として使用したり、遊ぶように物体を動かしたりする姿が観察されています。
「Journal of Comparative Psychology」に掲載された1993年の研究では、タコは食べ物や脅威に対して1匹1匹独自に、かつ一貫した反応を示すことから、個性を持っているようだということがわかりました。あるタコは一貫して好奇心と大胆さがあり、別のタコは慎重で恥ずかしがります。
2001年に行われた別の研究では、若いタコが数週間にわたって行動を変え、周りの環境から学習し、より注意を払うことが観察されました。
つまり、タコはある種の進歩した認知を持っており、時間の経過とともに学習し行動を変化するようです。
タコの行動と私たち自身の行動に多くの共通点が見れるかもしれませんが、私たちは明らかに同じ道は辿ってきませんでした。私たち脊椎動物の進化の歴史は、約12億年前に軟体動物から分離したので、人間とタコの知性は完全に別々に進化したのです。
科学者たちの中で、人間が知性をどのように身につけてきたかを説明しようとするさまざまな理論があります。その1つは、私たちの生活スタイルに関係しています。
基本的に、長期的な関係を形成することは、より生存しやすい道であることを意味しています。しかし、タコは特定の進化圧力を受けていません。彼らは2年間しか生きられず、ほとんど孤独に過ごします。
では、これらの生き物はどのようにして知性と脳幹を進化させたのでしょうか? 牡蠣のようなほかの軟体動物はどうだったのでしょうか?
それは、牡蠣とタコを区別するもっとも明白なものと関係があるかもしれません。つまり貝殻です。
彼らの進化のある時点で、おそらくタコの祖先は殻の安全性と引き換えに自由を手にしたのだと思います。そして突然、彼らはさまざまな狩りのスキルを使用して、食料を獲得することができるようになりました。
しかし、彼らは同時にほかの動物たちの夕食になることを心配する必要がありました。食べられるのを避けるために、さまざまな戦略、隠れる術、カモフラージュ、道具の使用、スピードなどのスキルを身につけました。
そして、その自己防衛にはある程度の知性が必要です。より賢いタコは生き残るチャンスがあったのでしょう。
タコは私たちに似てないかもしれませんが、私たちのように動いたり、私たちのように生活し、私たちのように考えているのかもしれません。
私たちは理解し始めたばかりですが、彼らもなんらかのかたちで知性を身につけているのです。
関連タグ:
2025.03.21
マネージャーの「自分でやったほうが早い」という行動で失うもの 効率・スピード重視の職場に足りていない考え方
2025.03.25
減点を恐れてモチベ低下、果ては離職も… あらゆる“会社の害虫”を大繁殖させる「ラスボス」の正体
2025.03.17
不確実な時代だからこそ「知らないこと」を武器にする ハーバード首席卒業生の逆説的なメッセージ
2025.03.19
組織をダメにする“害虫”の正体は間違った思い込み AIやDXなど手段のみにこだわるダメ上司の見極め方
2025.03.24
最悪の場合、組織を死に至らせる“会社の害虫”とは 誤った意思決定や品質不祥事を招く要因
2025.03.19
フェデラー氏が語る「ただの1ポイント」の哲学 ウィンブルドン敗北から学んだ失敗からの立ち直り方
2025.03.24
気づけばモラル崩壊……人材育成に無頓着な企業の末路 業績アップや採用にもつながる“人への投資”の重要性
2025.03.19
OpenAIのAIエージェント「Deep research」はビジネスをどう変革するのか? サム・アルトマン氏ら4人がデモンストレーション
2025.03.19
大企業だけじゃない、「モーレツ×内向き」な組織の2つのリスク “悪気なく染み付いた文化”は個人のキャリアにも悪影響
2025.01.07
1月から始めたい「日記」を書く習慣 ビジネスパーソンにおすすめな3つの理由
2025.03.21
マネージャーの「自分でやったほうが早い」という行動で失うもの 効率・スピード重視の職場に足りていない考え方
2025.03.25
減点を恐れてモチベ低下、果ては離職も… あらゆる“会社の害虫”を大繁殖させる「ラスボス」の正体
2025.03.17
不確実な時代だからこそ「知らないこと」を武器にする ハーバード首席卒業生の逆説的なメッセージ
2025.03.19
組織をダメにする“害虫”の正体は間違った思い込み AIやDXなど手段のみにこだわるダメ上司の見極め方
2025.03.24
最悪の場合、組織を死に至らせる“会社の害虫”とは 誤った意思決定や品質不祥事を招く要因
2025.03.19
フェデラー氏が語る「ただの1ポイント」の哲学 ウィンブルドン敗北から学んだ失敗からの立ち直り方
2025.03.24
気づけばモラル崩壊……人材育成に無頓着な企業の末路 業績アップや採用にもつながる“人への投資”の重要性
2025.03.19
OpenAIのAIエージェント「Deep research」はビジネスをどう変革するのか? サム・アルトマン氏ら4人がデモンストレーション
2025.03.19
大企業だけじゃない、「モーレツ×内向き」な組織の2つのリスク “悪気なく染み付いた文化”は個人のキャリアにも悪影響
2025.01.07
1月から始めたい「日記」を書く習慣 ビジネスパーソンにおすすめな3つの理由
【仕事に直結】頭がいいとは?|知見の幅と高さで決まる。【東大卒 ベンチャー企業社長が語る】
2025.01.18 - 2025.01.18
退職をチャンスに捉える企業文化のつくり方
2025.03.10 - 2025.03.10
青木耕平さんとザッソウ(#156〜158)
2025.02.05 - 2025.03.19
片付けパパ対談【特別編】豊かな人生を過ごすための「投資」&「交渉術」 ~チャンスを逃さず信頼関係も育むコツ~
2025.02.10 - 2025.02.10
グローバルの経営理論に学ぶ、企業アルムナイ成功への示唆〜中央大学ビジネススクール 犬飼知徳教授
2025.02.18 - 2025.02.18