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『シンゴジラの秘密は庵野秀明のメガネにあった!』中2ナイトニッポンvol.18(全8記事)

『シン・ゴジラ』はハッピーエンドか、それとも 最後のカットが意味したものは?

ニコニコ生放送の人気番組「山田玲司のヤングサンデー」。今回は8月10日に放送された「シンゴジラの秘密は庵野秀明のメガネにあった!」中2ナイトニッポンvol.18の内容を書き起こしでお届けします。本パートでは、『シン・ゴジラ』に残された謎、庵野監督が本当は描いていたものについて、山田氏独自の視点から解説します。

コンテンツで答えを出す姿勢は圧倒的に正しい

山田玲司氏(以下、山田):だから、その村祭りに対して茶々を入れるのもどうなんだろうということもあるんだけど、ただ外側から見ててもよくできてるというのと。

あと、エヴァのことでずいぶん鬱になってたらしいじゃない。それで今回好きなものを作って、やりたいようにやったら、メンタルが復活したって話は、なかなか胸が熱くなる話だよね。

乙君氏(以下、乙君):そうですよね。

山田:あとコンテンツで答えを出すということは、ものづくり人間としてものすごく正しい。こうやってしゃべってるほうがダメなんだよ(笑)。

乙君:まあね。

山田:そうそう。だから、それは俺は俺でコンテンツをいっぱい出すけど、そういう姿勢で言い訳もせずにバーンって出してみたというのは圧倒的なパワーがある。そうしたら、もうその時点で「おみごとです。先輩」と言うしかないよなと思って。

ただ、最後に1点だけ言いたいのが、あれだね、今回の造形。中でエネルギーが回って、外側が、要するに溶岩が海の中で吹き出したときに固まる時の映像にすごく似てるよね。ゴジラ。

乙君:へー。

山田:だからさ、花崗岩だっけ? 溶岩流、海に出ます。それで、たちまち真っ黒になります。赤い火がバーっと見えてるっていう。あれがそのまんまモンスターになった感じの造形に見えるわけだよ。それはそういう設定になってて、核の力でうんぬんみたいなのが出てくるじゃん。

あれはやっぱり、今回の震災のやつの最後、映画自体の着地としては、わりと楽観的に終わるけど。

乙君:半減期がどうのって。「よかった」みたいになってたけど。 

山田:いろんな意味でそういうふうに楽観的ではあるんだけど、もしかしたらそんなに楽観できないんじゃないかという。デブリに見えるんだよ、俺から見るとさ。

最後のカットの意味は?

乙君:でも、最後のカット、あれなんなんですかね。

山田:ああ、だから、人間だって話でしょう。さっき言った……。

乙君:人間なの? あれ。

山田:だから、これこそあれじゃない? 観た側が考えてくれという。諸説あるので、なんとも言えないね。ただ、そういうのも込みで観てほしいという。

ただ、俺から観た印象からすると、すげえデブリに見えるわけよ。デブリって要するにあれだよ。メルドダウンしたあとの、下で処理ができなくて、今どうにもならなくなってる状態のものだよね。

だから、あれはコントールできない。また、しかも、再臨界したら、さらなる事故になる可能性があるという。その状態がずっと何年も続いているというのが現在で。その間に作った映画なんだよね。

それで、あれがああいう状態に……ああいうかたちのものを見せて、あそこで「ハッピーエンドになるんですかねぇ?」というのが、絵として見える。だから、実は楽観的ではなく、一発食らわせてる感じがすごい。

乙君:それは思いましたね。だからハッピーエンドに見せかけて、それを批判してるんじゃないかなっていうか。人間としてはどっちかといったらロマン……理想主義で救われたいじゃないですか。どうしても。

山田:そうそう。

乙君:あれだけいろんな被害があったわけで。

ハッピーエンドに見せかけて、長渕!?

山田:だから一見、いろんなお国の方々に助けてもらってる映画なんだよ。じゃないと作れないから。なんなら公共事業なんだよ。あれ。ほとんど。

乙君:(笑)。

山田:最後のテロップを見てると、手伝ってる人たちがもうほとんどあっちの方だよ。お国の方々だよ。じゃないと、あの映画はできなかったんだよ。

だから、そこを「エンターテイメントにしますよ」って言って、完全に寄っているふりを見せつつ、実は相当長渕やっちゃってるので。国の金使って富士山やっちゃったみたいな感じ。

久世:それはすごいな。

山田:という印象がすごくあって。「これは大人のやり方だよな」という。

乙君:ああ。さすがですね。

山田:それで、こっちの見る側としていろいろ言うのが野暮な感じになっちゃうわけよ。だから、もう祭りは向こうの人に任せたほういい。1時間しゃべっちゃった(笑)。

(一同笑)

乙君:まあまあ。もうちょっと。

山田:やっちゃったぁ……。

海外の人は『シン・ゴジラ』をどう見るのか

乙君:玲司さん、これ、海外でどうウケると思います? ウケると思います? 海外で。俺、そっちが気になっちゃって。

山田:本当の意味で作家主義的すぎるので、もしかしたらダメかもしれないなとは思うなというか、そんなに甘くないよなって気がするのね。

それはなぜかというと、このあとドリーの話もするけど、ドラマ部分が欠けてるものに関して、どのぐらい寛大なのかなってことだなぁという。そこがわからないわけよね。

投げてみなきゃわからないし。国によってはすごく当たるかもしれないなというのはあって。実験なんじゃん? だって、これほとんど実験映画に見えるもんね。

乙君:そうかもしれないですね。

山田:かなり実験映画に近いんじゃん。ATGみたいだね。なんかどっか。

久世:わかる、わかる。

乙君:いやぁ、だってね、久世……。ちょっとこれ後半にやりますか。演技論というか、演技。あれがやっぱり気になりますよね。

久世:僕は演技が気になりましたね。

乙君:ねえ。

久世:わざとやってるんだろうけど、気になった。

乙君:わざとやってるんだろうけど、それをやったことによって失われたなにかもあるんだよなという。なんかそこらへんが。ね、ありますよね。

来週のゲストは…?

山田:じゃあ、もうちょっとだけ。あとドラクエの話と絡んでちょっとだけ(笑)。

久世:おお、すごいなぁ。

山田:限定、ちょっとやりましょうね。そうですね。

乙君:ということで、そろそろ限定に移りたいと思います。そして、来週の山田玲司のヤングサンデーなんですけれど。

山田:(コメントにて)「さとみはもうそっとしとこう」(笑)。はい。

乙君:なぜ今日、来週するつもりだった旅の話を今週にあげたか、そのわけは来週この番組についにあの人が来てくれるかもしれないからです。タイトルもなにも考えてませんけれども。

山田:(コメントにて「井上?」)井上じゃないんだ。ごめん(笑)。

乙君:我々が正月からずっとその動向を追い続けてます、元のN'夙川BOYSのマーヤさんがヤンサンに来るかもしれません。なので、楽しみにしててください。もしかしたら、来ないかもしれない。

久世:(笑)。

乙君:もしかしたら来ないかもしれないけど、来るかもしれない。もし来なかった場合は、別の人を誰か呼びます。なので、よろしくお願いします。マーヤさんが来るかもしれないということで。

山田:(志磨)遼平もくるかもしれない。

久世:おお!

乙君:そうですね。マーヤさん来るならね。マーヤさんがそんな3時間もあるトーク番組に出てあらかたしゃべるなんてことを、今まで一切やったことないから、ロックンロール界でいうと本当に大事件なんですよね。

信頼と実績のヤングサンデーだからこそ

山田:(コメントにて)「来ないときはロビンに謝ってもらう」っていう。そう

久世:すごいな(笑)。

山田:来ないときはロビンが謝りますので。

久世:また浮かれた格好でね。

乙君:どんな音楽番組も出ないあのマーヤさんが、うちの番組には出る。

久世:うわぁ、すごいですね。

乙君:すばらしい……かもしれない(笑)。

(一同笑)

久世:信頼と実績のヤングサンデー(笑)。

乙君:うん。ということで、来週の前にコミケがあるので、こちらにぜひ、会員の人も会員じゃない人でもいいので、遊びに来てください。

山田:もうね、悪いのは全部ロビンですよ。

(一同笑)

乙君:ではでは、限定に移ります。

山田:じゃーねー。どうもありがとう。どうも。

久世:ありがとう!

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