2024.10.10
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【この記事のヘッドライン】・女性が気をつけるべきは、防犯の意識・バッグを預けている間に合鍵を作られるケースも!・不倫や浮気、男と女の違いはある?・男も浮気してるけど、女も浮気してる・社内恋愛は「別れ際」が一番大事!
長谷川:これは本当に防犯の意識ということなんですけど、あまりカギをかけないで寝たりとか、1人暮らしのマンションでは危ないですし。
萱野:カギをかけずに寝るってのは危ないですよね。あるんですか結構?
長谷川:ありますあります。オートロックのマンションなんかでは、中に結構簡単に入れますから。
萱野:オートロックでマンション自体にはカギがかかっているから、自分の部屋にはかけなかったりするということがあるんですね。
長谷川:そういう方が本当にいるんですよ。特に、地方からでてきた女子大生とかは、もう自分の地元の感覚で生活してる方が多いんですね。
萱野:地元の感覚ですか(笑)。地元の感覚でも、今どきカギをかけなくもいいっていう感覚でいる地方もあるんですね。
長谷川:わかりません。でもそうなんでしょうね、たぶんすごく地方の都市だと……。
萱野:あるいは実家に住んでたからカギのことなどあまり気にしてなかったとか、そういうことかもしれませんね。
長谷川:そうですね。マンションって、なかなかカギをかけなくてもいいもんだという意識があるので、だからこそマンション暮らしの方に限ってカギをかけないということもあるでしょうし。あるいはその夜中に自分のマンションにカギをかけた時に一緒に入られてしまう方もいますし、駅から家までのほんとに短い距離でも何度も振り返るとか、あるいは電話をかけながら帰宅して、常になんかあった時にはその電話の相手に助けを求められるようにするとか。
こんなことあるのかなと思ったのは、よくカバン預けますよね、病院とかで。美容院もそうですし、クリニックもそうですし。そういうところで、合鍵を作られて侵入されたケースもあるんですよね。
長谷川:そうなんです。預けている間にカギを取って、パーマとかかけるのに時間かかりますよね?
萱野:なるほどね。2時間とかかかる場合があって……。
長谷川:はい、その間に、カギを持って近くの合鍵屋さんかなんかに行ってカギを作ると。その女の子の住所ってのは、お得意様カードかなんかで把握してますから。
萱野:なるほど。その場合はどうなっちゃったんですか?
長谷川:結局、そこの女の子の家に、合鍵を作った方が侵入していたっていうケースもあるんですね。
萱野:相当怖い話ですよね。
長谷川:で、職場の同僚にそれをやられたなんていうケースもありますから。
萱野:職場にカバンを置いといて、合鍵を作られたというケースですよね?
長谷川:そういうケースもありますね。本当にとんでもない話なんですけど。
萱野:結局、パソコンなんかでも、ウイルスの侵入ってヒューマンエラー的なもので入るのが多いっていうじゃないですか。貸し借りをしたデータの中にウイルスが入っていたりだとか、そういうのが多いっていうじゃないですか。ちょっとした注意で、防げることが実はきっかけになって犯罪になるっていう話をよく聞くんですけども。カギの話も結構そうだと思いますね。
長谷川:そうなんですね。まさか、自分のカギをコピーされるなんて思わないですよね……。
萱野:そうですね。じゃあ、常にカギを持ち歩いたほうがいいんだとかそういうことですか。
長谷川:それも、すごく面倒ですよね。実際にそんな世の中になっているんだという意識で、生活しなければいけないということなんでしょうね。
長谷川:いや、特に…(笑)
萱野:特に無い? 特に無いらしいですよユーザーのみなさん。
長谷川:いやそんなことないですけど(笑)。このモニターに出てくるんですね。
萱野:女の人がこの本に載ってますけど、女の人が他の男と遊んじゃったと。バレて、バレたから「あれは勢いで酔った時に無理やり連れていかれて、されちゃったんだ」みたいに嘘をつくことがあって、それがそのまま事件に発展してしまうことがあるっていうふうに書いてありますけども。結構ありますか? これは。
長谷川:ものすごくいっぱいありますね。
萱野:そうですか。それはどちらから依頼されることが多いですか?
長谷川:両方の相談を受けるんですけれども、それぞれ本当の話はわからないですよね。ずっと見てたわけでもないので。それは立場立場によって、その人のために動くしかないんですけど、もしかしたら男性側からしたら美人局的な事件として捉えて動きますし、女性の立場からであれば、それは無理やりだったんだということになるでしょうし。実際、仕事としてそういう仕事をやっていても、本当のところはどうなのか正直言ってわからないですね。
萱野:依頼者の立場に立って動くしかないんだと。それは、弁護士の仕事としてはそうですよね。でも、これどうなんですか? 女の人と不倫とか浮気なんですけど、男と女で実感ありますか? 不倫とか浮気って男が多いとか女が多いとかっていう、弁護士をされていて実感ありますか? 差はありますか?
長谷川:ただ、男性が不倫しているということは、その相手は同性愛者じゃなければ女性ですから、同じ数だけ不倫に関わっている方がいるんでしょうから、同数なんでしょうけど……。例えば、犯罪をして捕まったりとかして、携帯電話が家に置きっぱなしになるわけですよね。その間に奥さんが見て、メールとかチェックするんですけど、犯罪をして捕まったことよりも、浮気がバレることってあるんですよね。そっちのほうが奥さんにとってはショックだったりするケースも結構多いんですよ。それが、すごく意外なんですよね。
萱野:それは長谷川さんから見て意外だったと。
長谷川:意外でしたね。やっぱりそれだけ、奥さんっていうのはご主人に浮気されたら傷つくもんなんだなと思いましたね。
萱野:逆の場面っていうのも見てらっしゃいます?
長谷川:奥さんが浮気をしてるってことですか?
萱野:で、男が知ってショックだったというような。
長谷川:ありますあります。それで、刃傷沙汰になったりもしてますから。
長谷川:浮気相手の男性を、浮気をされた夫がボコボコにしたんですね。
萱野:浮気相手をボコボコにしちゃったと。
長谷川:1回捕まっちゃうんですよね。1回それで警察に捕まっちゃうんです。ただ内輪のことなので、1回釈放されて示談でうまくまとまるんですね。でそれにもかかわらず……。
萱野:示談するというのは、浮気相手の方が被害届を取り下げたということ?
長谷川:取り下げたんですね。ところが、被害届を取り下げさせるときに、奥さんが色々活躍をされたんですよ。活躍をして、奥さんが頼み込んだので浮気相手としては許したと。
萱野:奥さんが、浮気相手に「なんとか被害届を取り下げてくれ」と言ったということですね。
長谷川:奥さんとしては、その時の心境としては、ご主人とやり直すという決意は固まってるんですけども。
萱野:旦那さんを助けるために、やったわけですよね?
長谷川:ところが、その浮気相手の方の許可を得るために、なんだかんだと奥さんが言ってしまったので……。
萱野:どういうことをいってしまったんですか?
長谷川:夫と別れるかのような、誤解を招かせるようなことを言ってしまったんですね。
萱野:言ってみれば、「もう旦那さんと別れて、あんたと一緒になるつもりもあるから、もうここはうまく収めてこの件は終わりにして、一緒になろう」みたいなことをほのめかして……。
長谷川:それで、被害届を取り下げさせたんですけども。結局その後に、奥さんが本当の心の底では夫とやりなおすつもりであるわけですから、そのなかなか自分の元に来ない奥さんに対して、(浮気相手が)携帯電話にかけたりしてですね。
萱野:浮気相手からすれば、いつ俺のところにくるんだみたいな形で……。
長谷川:またアプローチするわけですね。それを見てまた今度夫のほうが怒って、今度はもっとひどい暴行を加えてしまって、また逮捕されてしまったようなケースもあります。
萱野:また浮気してると思って、また何お前ちゃらちゃらつきまとってんだみたいな形で……。
長谷川:「私の妻に、なんでそんなにつきまとうんだ」みたいなことを言って、またボコボコにして逮捕される。また、それを被害届を取り下げさせるために、奥さんがまた活躍をして、結局それがまた騙したの騙されただってことになって、もうぐちゃぐちゃですよね。
萱野:それは結局、被害届は取り下げたんですか?
長谷川:また、取り下げさせたんですよ。
萱野:奥さん結構すごいですね。
長谷川:すごい策士なんです。
萱野:すごい策士(笑)。
長谷川:こう言ってはなんですけど、夫の事を助けようと思って、一生懸命やってるんですね。そういうケースもありますよね。
萱野:取り下げて、結局夫のほうは刑事事件というか裁判までは行かずに終わったというわけですか?
長谷川:助かったというわけですね。
萱野:結局、この浮気相手はちょっとかわいそうですね。
長谷川:そうなんです。そこは、すごくお気の毒なんですけども、
萱野:でもこれはもともと奥さんがすごいうまかった、というかやり手だったということで、旦那さんにはなんて説明したんですかね?
長谷川:そこは、旦那さんには全部話してるんですね。結局、浮気をしてたんだけども、旦那のもとへ戻っていったという話ですね。ある意味、夫婦愛なのかもしれませんけど。
長谷川:やっぱり女性のほうも浮気しますよね。実際、そうじゃないと数が合わなくなりますからね。
萱野:そうですよね。ダブル不倫というのもありえるわけですよね。
長谷川:ダブル不倫もありますし、そうでないと足し算、引き算で計算があわなくなりますからね。
萱野:例えば、結婚している女性と独身の男性が不倫することもありえるわけですよね。そういう事件も結構見てらっしゃいますか?
長谷川:私の友達がそんな経験してましたね。
萱野:経験してるというのは、実際どっちかの当事者だったということですか?
長谷川:そうですね。その独身の男で、既婚者の女性と不倫をしていましたね。
萱野:それ、いっぱいありますよね。
長谷川:そうなのかもしれないですよね。
萱野:それで、見ててどう思いました?
長谷川:その友達は真剣に考えてたみたいなので。普通はだいたい女性のほうが独身、とかってパターンがドラマとかでも多いですよね。
長谷川:逆も多いんですかね。女性の方もやっぱり年を取られても綺麗な方いますもんね、いっぱい。
萱野:私の知り合いで、エロな世界を調べているライターがいるんですけども、主婦合コンというものをずっと調べていて「もう萱野さん大変ですよ」って言って、報告してくれるんですよ。「こんなふうになってますよ今」て言って。昼間っから合コンやって、その後カラオケボックス行って、もうそのままことに及んでしまうみたいな。どんだけ、主婦は自由なんだって言って、ライターの人は。
長谷川:時間ありますからね。
萱野:これで旦那さんがワンコインの弁当食べてるかと思うと、ちょっと不憫ですけどね。
長谷川:かわいそうです。
萱野:男はなかなか奥さんの浮気気づきにくい、とかそういうことあります?
長谷川:高くくってる方はいますよね。「浮気は男性がするものなんだ」「まさか自分の妻が」っていうような高くくっている方はいっぱいいそうですね。
萱野:高をくくっていると。前提として、学生とかに私もよく聞かれるんですけど、なんで男って浮気ばっかするんですか? って言われるんですよね。でも、実態は違いますよってこと説明するんですよ、男も女も浮気をする率は同率だと。女だって浮気するし、男が浮気するのと同じぐらい、浮気するんだと言って。
前ちょっと学生と、じゃあって言って聞いてみたんですよ。そのとき4人学生いたんですけど、みんな男が浮気するとか思ってるかもしんないけど、「絶対にばれない状況で気に入ってる人から誘われたら浮気しますか? 絶対ばれない状況ですよ」って言ったら、4人とも浮気するって答えましたからね。だから、まぁしょうがないのかなと思いますよ。このへんはどうですか? やっぱり、事件としては男が浮気して、女が怒ってっていうことのほうが多いですか?
萱野:そうですよね。重婚なんかも、それを認めろなんていう意見もでてきませんからね。
長谷川:そういう国ってあるんでしょうかね? 重婚を認めているような国っていうのは。
萱野:ちょっとあんまりききませんけどね。
長谷川:法律が合わなくなると、必ず変わっていくっていうことはよくありますけど、なかなかそういう意識が変わっても、そこらへんって変わらないんだなってちょっと思ったんですね。
萱野:どういうことですか? 性に対する規範意識っていうのは、なかなか変わらないだろうと。
長谷川:いえ、世の中は変わってるんですけど、結婚というシステムはずっと変わらないというのは、そこちょっとどっか無理をきたすと、みんな結婚しなくなったりとかいうことになってるのかなと。だから、今結婚する年齢が上がっていったりとかするじゃないですか。それは、そういうことなのかなとちょっと思ったんですけど。
萱野:逆に結婚の普遍性を示しているんじゃないかということですか?
長谷川:結婚という制度に挑戦するような、例えば重婚を認めるんだとかっていうような国はなかなか無いのかな、出てこないのかなってちょっと思ったんですよね。
長谷川:結婚するとやっぱり相続権が発生しますから、がらっと変わりますよね、法的には。相続権も発生しますし、一旦結婚しちゃうと、別れたりとかするときに財産分与だとか、子供がいたら養育費の問題とかが発生するので。結婚という法律の制度を一回利用してしまうと、何か事情が変わって離婚したりだとか片方が亡くなったりだとかすると、一回利用した結婚の制度の影響を受けて、お金とか財産の面では法的な権利が、しっかりカタをつけなければいけなくなる場面がいっぱい出てくると思いますね。扶養義務も生じますし。
彼女とか、単なる同棲だったら別に扶養義務とかもないのですけれど、1回夫婦になれば扶養義務も生じるので、義務と責任みたいなものが伴う。その覚悟が必要なので、みなさん結婚を嫌がる方もいるのかもしれないですね。
萱野:そうですね。時間とお金は確実になくなるって男は言われますからね。
長谷川:そうですね。
萱野:でもみんな結婚したがるっていうのは、それはでもむしろ、そこにある保障かなにかを見出すってことになるんですかね。
長谷川:そうですね。そういう方もいるんでしょうし、やっぱり結婚したり別れるときに簡単に別れられないので、寂しい思いをしなくて済むんじゃないかっていうところもあるかもしれないですね。
長谷川:結局これは、うまく付き合っているときはいいんですが、別れた後に別れ際をすごくうまくやっておかないと、後々で職場にどっちかがいづらくなったりとかもしますし、この本で書かせてもらったのは、別れると、付き合っている間にものすごく親しくなったので秘密になるような情報とかをものすごく与えていたりとかして、それをネタにいろいろと逆襲を受けたりとかっていうケースもありますね。なので「別れ際に注意をしたほうがいいよ」っていうのは本に書かせてもらいましたね。
萱野:別れ際に注意をするっていうのは、何に気を付ければいいんですか? 具体的に。
長谷川:どうなんですかね。別れ際に注意するっていうのは、そこはあの私は専門じゃないのでわかりませんけど(笑)。
萱野:専門じゃないんですか(笑)? でもいろいろ見てるじゃないですか(笑)。いろんな事例をみて。
長谷川:あまり感情的になって別れない、ということなんですかね。
萱野:感情的になって別れないと。
長谷川:すぐぱっと喧嘩して、つまんないことで、ものすごくカッカとして別れちゃうとトラブルになってるケースが多いですね。冷却期間をおいて、お互いの感情が冷めたから自然にフェードアウトっていうような別れ方だと、別にそんなにトラブルになっているような方っていうのは(少ない)。そういう別れ方だとあまり聞かないですよね。
長谷川:プロが言うなら間違いないでしょうね。
萱野:まぁ長谷川さんもプロですけどね(笑)。別れ際に気を付けろということですか。
長谷川:それは社内恋愛の場合はよく聞きますよね。
萱野:社内恋愛の場合は。やっぱりちょっとこう感情的なしこりを残さないほうがいいんだと。どうしても、でも一般論的な常識に近い話になってきますよね。変なトラブル、感情的なトラブルがあればいろいろ揉めますよと。綺麗に事がすすめばトラブりませんよということですか?
長谷川:本当に当たり前のことなのかもしれませんけど、そうでしょうね。
長谷川裕雅氏:東京弁護士法律事務所・代表弁護士。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、朝日新聞社の記者に。夜討ち朝駆けで多数の事件関係者に張り付く中で、当事者と一緒に悩む立場に身を置きたいと弁護士に転身。刑事事件や男女トラブルの相談を多数受け、依頼者から絶大な信頼を得ている。著書に『なぜ酔った女性を口説くのは「非常に危険」なのか?』など。
萱野稔人氏:1970年、愛知県生れ。津田塾大学教授。パリ第10大学大学院哲学科博士課程修了。専門は哲学・社会理論。『新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか』ほか著書多数。
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