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Mind-Controlled Limbs and Home-Made Skin(全1記事)

誰でも身近なもので人工の皮膚が作れる? 最新の義肢テクノロジー

今年2月、最新の研究で「頭で考えただけで義肢を操作することができるようになった」と発表されました。つまり、患者が指を1本動かすことを考えただけで、ロボット式アームの同じ指が動くということ。切断手術を受けた人たちが、ロボット式の指で、指をさしたり、ピアノを弾いたり、鼻をほじったりできるようになるのです。さらには、触ったときの感触まで再現できるようになりつつあります。

頭で考えただけで義肢をコントロールできる技術

マイケル・アランダ氏:以前「SciShow」で、人体の能力向上について、また装着可能な技術について、話したことがありましたが、医療補綴の分野では、ものすごい勢いで物事が進化しているのです。

義肢が元の四肢とまったく同じ状態になるように、多くの努力が費やされてきました。ある科学者たちは、史上初めて、患者がほとんど訓練を積まない状態であるにもかかわらず、自分の思いのままに、ロボット式の指をバラバラに動かすことができることに成功したと発表しました。

まず初めに、その指が付いている、ロボット式の腕についてお話ししましょう。ジョンズ・ホプキンス応用物理学研究所のエンジニアたちは、組み立てユニット式義肢(MPL)と呼ばれるデバイスを開発しました。

それは、非常に機能的なロボット式アームで、動きの幅が非常に広く、肩、肘、手首、そして手の部分には関節があります。なにより重要なのは、それはあなたの頭のなかでコントロールすることができるのです。普通の人が四肢を動かすかのように、です。

まあ、あなたの頭そのものではありません。そうするには、とても特殊なある神経手術が必要だからです。この特別な義肢をコントロールできるようになる前に、神経系のインプラントを埋め込むか、「標的化筋肉再神経分布」と呼ばれる手術を行う必要があります。

この手術では、神経外科医が腕の筋肉をコントロールする神経の回線の流れを、ほかの筋肉グループを動かせるように変えるのです。

そうすることにより、患者が自分の腕を動かしていると思っているときに、ほかの部位の筋肉が反応するのです。例えば胸の筋肉が反応します。この動きはセンサーによって簡単に検知することができ、それが義肢にシグナルとして送られます。

2014年には、10代で両腕を失った患者が、MPLを装着し、コントロールすることができました。しかも基本的なタスクを頭で考えるだけで行うことができたのです。

これはすばらしいことではありますが、これらのタスクは簡単な動作に限られていました。患者は指をすべて同時に動かすことにより、ボールやカップなどを握ったり離したりすることができるに過ぎず、指をバラバラに動かすことはできませんでした。

しかし、2月に発表された最新の研究によると、今その段階を超えたようです。

触るときの感触も再現可能か

あるてんかん持ちの患者の発作の原因がどこにあるのかを医師たちが見つけるため、手術を行っていました。その患者に義肢は必要ありませんでしたが、神経外科医が電子センサーを患者の感覚運動を司る脳の部位に埋め込み、MPLの研究者たちはこの患者のセンサーから送られてくる情報を使って、自分たちのデバイスをプログラムすることができたのです。

例えば、彼らは患者に人差し指を曲げさせ、MPLにその信号を、「人差し指を曲げろ」という頭脳の指示であると認識させるように教えました。すると、患者が指を1本動かすことを考えただけで、ロボット式アームの同じ指が動くようになったのです。

彼の脳の非常に正確な電極のおかげです。ですからすぐに、切断手術を受けた人たちが、ロボット式の指で、指をさしたり、ピアノを弾いたり、鼻をほじったりできるようになるのです。

しかし、義肢の問題は動作だけではありません。触るときの触感はどうでしょう?

ありがたいことに、科学者たちはすでに人工皮膚の研究も行っています。エンジニアたちは人工皮膚についてしばらく研究を重ねてきていて、温度、湿度や圧力などを感じられるほど柔軟性のある皮膚を作り出してきました。

しかしそのような皮には通常カーボンナノチューブなどが使われます。

それは感覚器官としては非常にいい働きをしますが、安あがりではありません。何千ドルもするのです。

しかし先日、ある科学者たちとエンジニアたちのチームが、十分に機能する人工皮膚を、彼らの言葉をそのまま使いますが、「非常にありふれた組み立てツール」を使って作り出すことができたと発表しました。

身近にあるもので人工の皮膚を作成

彼らはアルミホイル、ふせん、ハサミ、そしてスポンジといったものを用いて、誰でも安い人工皮膚が作れると証明したのです。アルミホイルを使って、彼らは温度センサーを作りました。

アルミが熱くなると分子同士は離れようとします。そしてアルミホイルは電気を流させません。それはセンサーにより測ることができます。

湿度を測るために、彼らはポストイットを作りました。紙は多孔性の線維素で作られており、水分を吸収したり、水分子を表面に付着させたりするのに非常に向いています。

湿度が高ければ、水分子が多くあるということ、つまり、荷電を保つ能力が高くあるということになり、それもまたセンサーにより測ることができるのです。

圧力ですが、科学者たちは1つのスポンジを小さな空気のギャップとともにアルミのプレート2枚の間に挟みました。この装置の厚みが変わると、この荷電も変化し、それもまたセンサーにより測ることができるのです。

科学者たちはこれらの層を重ね合わせて、小さな四角形を作りました。するとどうでしょう!? とても高級なものと同じくらいの機能を持つ、紙の皮膚ができ上がったのです。

それはとても精錬された技術とは言えませんが、だれもが安価な、リサイクルされた電子を使って実験でき、いつか人々の生活の助けとなるなにかを作り出すことができるということを教えてくれます。

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