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vol.6 遠藤保仁選手(全1記事)

遠藤保仁がW杯楽観論に警鐘!「コートジボワールは強い。ブラジル並みの衝撃受けた」 桜井和寿&GAKU-MCのMIFA TV

いよいよ開幕するW杯ブラジル大会を前に、日本代表の最年長・MF遠藤保仁が桜井和寿&GAKU-MCと対談。ザッケローニが最も信頼を寄せる天才ボランチが、その驚異的な視野の広さを持つに至ったトレーニング法や、代名詞であるコロコロPKの蹴り方、そしてW杯に向けて語りました。(MIFA TVより)

プライベートではサッカーを考えない

遠藤保仁:おはようございます。

桜井和寿・GAKU-MC:よろしくお願いします。

桜井和寿(以下、桜井):今生活でどのくらい、サッカーのこと考えてますか?

遠藤:クラブハウスにいるときだけなんで。

GAKU-MC(以下、GAKU):えー!

桜井:そのほかはあまり考えずに?

遠藤:はい。そのほかはもう、自由気ままにやってるんで。

桜井・GAKU:ほー。

遠藤:今は来て帰るまで4時間ぐらいかな? なんで、4時間ぐらいしか考えてないですね。

桜井・GAKU:へー。

ボランチの才覚を磨いた、小学校からの視野トレーニング

桜井:公園で、ベンチに座って遠くのブランコが揺れるのを……。

遠藤:あー、はいはいはい。

桜井:あの、視野とか遠くのものを確認するためのトレーニングを、子供のころからサッカーのためにやっていた、という。それはその、やっぱ日常生活からサッカーをうまくなろうと思って、やってたことですよね?

遠藤:まあ、そうっすね。このへんで、こう見ればここにブランコがあって、

遠藤:こう見れば何番目が動くって誰でもわかると思うんですけど。

遠藤:僕が桜井さんのほうを向いてて、このへんで揺れたなって思ってても、5つブランコがあって、左が何番目が動いたってところまではたぶん見てないと思うんですけど、そういうの見るようにしてましたね。

GAKU:へー!

桜井:それ、何歳ぐらいからですか。

遠藤:もう小学校ですね。そのときからそういう、まあ訓練じゃないですけど、楽しみながら。「今あいつ、ちょっと動いたな」とか、「あの木、揺れてんな、このへんで」。

桜井:へえー……。

GAKU:あれ読んだときに、すぐにでも公園行きたいと思いました。

桜井・遠藤:(笑)。

桜井:僕も今だにね、あの、道を横切るとき、首振るでしょ? あれも出来るだけ、中田英の首の振り方で。

(一同笑)

遠藤は代名詞「コロコロPK」をこう蹴っている!

GAKU:コロコロ。

遠藤:はい。

GAKU:一時期すごい、コロコロ出た! みたいな。

遠藤:ありましたね、コロコロブームみたいな。

桜井:コロコロブーム(笑)。

GAKU:あれはどのポイントで決断するんですか?

遠藤:いや、もうボールのここまで。足がボールのここまでつくまでが勝負ですね。

桜井:あれでしょ、公園の揺れるブランコが……。

GAKU:訓練となって。

遠藤:ボールは見てないですからね。やっぱキーパーの足、足首あたりを見てる。あとはもう足の角度でどっちにするかだけなんで。要は、ほんとギリギリまで見れるかどうかですね。ゆっくりでも入りますからね、逆とれば。

桜井・GAKU:ほえー!

遠藤:まあ、蹴った瞬間に「入る」ってわかるんで。楽しいですね。

桜井:でも、どんなに「遠藤さんだから、コロコロPKでくるぞ」って思ってるキーパーでも、やっぱり動いちゃう。

遠藤:動きます。動かないんだったら、ちょっと強いボールでサイドに蹴ればもう、ほぼ入るので。

桜井・GAKU:あー。

遠藤:だから動かないほうが蹴りやすい場合もあります。

GAKU:こいつ動かないなと思ったら、逆にコロコロやめてサッと蹴っちゃう。

遠藤:はい。もうパーンって蹴るんで。

桜井&GAKU:うわー(笑)。

「遠藤はハーフタイムにシャワーを浴びる」は真実?

桜井:ハーフタイムにシャワー浴びるって話が……。

遠藤:あー、はい。

GAKU:あれは実際やってるんすか?

遠藤:必ずやってます。

GAKU:へえー! 我々もやってみましょう。

桜井:シャワーを(笑)。

GAKU:プレーが変わるかもしれない。

桜井:でもシャワー浴びながら、何かを考えてるんですか?

遠藤:もう前半よかろうが悪かろうが、そこでいったんリセットして。

桜井:なるほど。

遠藤:はい。もう後半は後半で、全部変えます。

桜井:ほー。

GAKU:シャツからなにから。

遠藤:シャツからスパイクから……。

桜井・GAKU:スパイクも!?

遠藤:はい、スパイクも前半・後半と。僕、アップ・前半・後半で3つ履くんで。

桜井・GAKU:へー!

遠藤:全部変えてますね。ドイツ(W杯)の時とか多かったですよ。スパイク十何足は持っていきました。でっかいバックにシューズだけ入れて、「お願いします」って。

GAKU:長さが違うのもあるんですよね、きっとね。

遠藤:そうです。僕はちょっと長い方が好きなんで、長くしてもらったりとか。あとは僕、軽いスパイク駄目なんで。

桜井・GAKU:ほー。

遠藤:現在の流れと真逆。今、もうどんどん軽くなってってるんですけど、僕は軽いの駄目なんで、ちょっと重くしてもらったりとか。

GAKU:そういうの聞くと、またサッカーショップ行きたくなりますよね。

(一同笑)

GAKU:選手は行かないですもんね、サッカーショップ。

遠藤:まあそうですね、めったに行かないですね。

GAKU:僕らしょっちゅう行ってますからね。

遠藤:(笑)。

GAKU:これ買ったら、ちょっとうまくなるんじゃないかって思う。

遠藤:でも、カッコいいの多いですよね、スパイクとかでも。

GAKU:多いんです。

遠藤:なんか、「このスパイクかっこいいな」って思いますもん。他のメーカーさんのでも。

オフは休む!

桜井:試合前とか聴きます? 音楽とか。

遠藤:ぜんぜん聴きますよ。

桜井:どういうのを?

遠藤:何でも聴きますね僕は。J-POPもそうですし、海外のも聴きますし、韓国のも聴きますし。

GAKU:韓国も!

桜井:へー。

遠藤:全般的に聴きますね。

桜井:オフの3週間、ボールをまったく蹴ってないって。

遠藤:(笑)。はい、今年というか、去年の暮れから7週間休みあったんですけど、7週間蹴らなかったですね。

GAKU:7週間!

遠藤:自主トレとかするのが普通なんですけど。ま、休みだからいっか、みたいな。

桜井:年齢とともに休むことの大切さみたいなのを……。

遠藤:いや、年齢を重ねるごとに、しっかりと練習入る前に体を作っておこう、というタイプの人が多いと思うんですけど。カズさんとかそうですし。

桜井:そうですね。

遠藤:でも、僕はまだまだ休みたい。

桜井・GAKU:(笑)。

遠藤の考えるボランチ論と、憧れの選手

桜井:自分が、サッカーのこういうところが面白いんだ! って、もしサッカーを知らない人に勧めるとしたら……?

遠藤:どうっすかねー。ちょっと分かりづらいかもしれないですけど、ゴールは一人で決めてないんだ、というところを見てほしいですね。

桜井・GAKU:おー。

遠藤:まあシュート打つのは最後の1人なんすけど。11人の王様がいるのもいいと思いますし、11人の家来がいるっていうのもいいと思いますけど。でも、基本ボール持ってる選手は王様でいいと思うんですよね。その選手が全部決めちゃうんで。ただ、その周りに、王様を助けるために、自分を犠牲にしてるっていうところをわかってもらえれば。

桜井・GAKU:うんうん。

遠藤:ちょっとうれしいかな。

GAKU:ボランチが楽しいぜ! って思い始めたのは、どの時期ぐらいからなんですか?

遠藤:中学生の時に、「ボランチって動かなくていいな。楽しいな」って思って。

桜井・GAKU:(笑)。

遠藤:で、高校の時はたくさんボールがくるんで「あ、やっぱここいいな」と思って、プロに入ったらめちゃめちゃキツかった。

桜井・GAKU:へえー!。

遠藤:でも、一番重要なポジションだと僕は思ってます。

桜井:Jリーグ(の横浜フリューゲルス)に入ってまだ間もないときに、憧れの選手とかいました?

遠藤:僕はやっぱ兄(彰弘・元G大阪MF)が一番の憧れだったんで。兄貴は今も尊敬してますし。ただ同じポジションに僕が入ったときは、今、横浜FCの監督してる山口素弘さんとか。あとブラジル代表だったサンパイオとか。

GAKU:サンパイオ。

遠藤:けっこう、いいメンバーいたんで。そういう選手たちと一緒にプレーするのはすごい楽しかったですね。

GAKU:いいチームでしたもんね。

遠藤:はい、(クラブ消滅は)もったいなかったですね。

GAKU:もったいなかったですよね。

J2降格で味わったメンタル面の重要性

桜井:チームのムードって、J2に落ちる時のそれと、すっごい勝ってる時のそれって、相当違うもんなんですか?

遠藤:やっぱ、ぜんぜん違いますよね。勝ってる時と負けてる時では。

桜井:へー。

遠藤:「なんであんなに流れが止めれないんだろ」と思いますよ、負けてる時。決して大きくプレーが変わったわけでもないのに、あれだけ勝てないっていうのは、たぶん相手が「今のガンバなら勝てるんじゃないか」って思って向かってくるんですよ。

桜井:そのさ、長い時間練習して、子供のころからサッカーやってきて、そのサッカーの技術を磨く時間ってものすごく長くかけてきてるわけじゃん。

遠藤:うんうん。

桜井:なのに、最後の勝つか負けるかのところが「あ、今のガンバ調子よくないから勝てるかも」って。

遠藤:あー。

桜井:ほんとちょっとのことじゃない。それがすごいなあと。

GAKU:すごい職業。

遠藤:ですね。メンタルは相当、関わってきますよね。

「コートジボワールから受けた衝撃はブラジル並」

GAKU:対戦国とか聞いてますか? 対戦国のイメージ。

遠藤:コートジボワールは強いですよー! 衝撃受けました。(遠藤は日本代表として2010年、コートジボワールと対戦。0-2で敗北)

桜井・GAKU:へー!

遠藤:コンフェデ杯でブラジルとやった時と同じくらい衝撃受けましたね。

GAKU:全然、楽観視できないですね。

遠藤:全然ですよ。なんか、コロンビアのほうが厄介なんじゃないか、とか言われてますけど。どっちも厄介です。

桜井・GAKU:うーん。

GAKU:研究はけっこうする方ですか?

遠藤:僕は直前しかやらないので。最低限の情報だけ入れて、あとはもう、自分たちのサッカーをしようっていう感じなんで。

GAKU:とにかく、どこまでも応援していきますんで。

桜井:はい!

遠藤:そうっすねー!

GAKU:よろしくお願いします。

遠藤:必ずいい結果で。決勝行きたいですよね。(現地時間)7月13日でしたっけ? 決勝。

桜井:リオデジャネイロ!

遠藤:だったような気がします。マラカナン(スタジアム)。

桜井:マラカナン。

遠藤:ですね。行きたいですね。

GAKU:行きたいですね!

桜井・GAKU:楽しみしてます。

遠藤:頑張ります。

桜井&GAKU:ありがとうございました。

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