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Mind Reading(全1記事)

夢が録画できる日も近い? 脳内イメージをYouTubeにアップしてみた結果

頭の中で考えたことは、言葉や態度に表さない限り誰にも伝わらない。そう考えている人も多いと思いますが、もしかしたら、いずれ脳内が丸見えになってしまう日がやってくるかもしれません。それを実現するかもしれないのは、MRIを利用して脳の活動を視覚化するシステム。視覚化した情報を保存し、脳波の変化と比べることで脳波を解読しようという試みです。科学者が20年前にこの技術を開発したのは、寝ている間の夢を記録し、起きてから見るためだったそうですが、現在では昏睡状態にある人とのコミュニケーションなどへの活用が期待されています。

脳内にプライバシーはない?

ハンク・グリーン氏:私たちの脳内では何が起きているのでしょうか。

万事休す。プライバシーがあるなんて思ったら大間違いです。科学者たちにはあなたの脳の中まで見えているんですよ。

MRIは、磁気共鳴の働きを応用した装置。Berkeleyというチームは、私たちが何かを思い浮かべているときに脳が見ているイメージを保存するシステムづくりに取り組んでいます。

まず、彼らは被験者にfMRI(MRIを利用して、脳や脊髄の活動に関連した血流の変化を視覚化する方法)を長時間つけ、映画の予告編を見せました。そして、彼らの頭の中で起きていることをすべて記録したのです。これらの情報はあるプログラムへと組み込まれました。脳波と、これらの情報によって脳に映し出されるイメージを比べ、脳波を解読してイメージ化するプログラムです。

その後、脳の中身をYouTubeにアップロードします。冗談ではなく、彼らは本当にYouTubeに動画をアップロードしているのです。

脳波の記録をもとにコンピュータで映像を再現

これはBerkeleyによるビデオ。左側は被験者が実際に見ている映像で、右側に映されているのはビデオクリップを見たときの脳波を元にしてコンピュータが再現した、被験者が見ていると予測された映像です。

次に、これを見てください。左端に、何らかの物体(対象)の写真が見えます。科学者たちは、これらのイメージに脳波がどのように反応するかを記録し、その記録をもとに映像を再現しました。

各列の一番左にある映像が表示されていました。科学者たちは脳波の反応を記録し、そのパターンを元にして、被験者が目にしたことのない動画を完全にランダムで流しました。それから、被験者が何を見ていたのかをコンピュータが予測し、3段にして映し出したのがご覧の映像。

ちょっと待った。少し戻して。一番上の段の左から3番目。聴診器をつけた男が映っています(ハンク・グリーン氏が映っている)。OK、それから飛行機ね。おもしろい。

将来は昏睡状態の人とのコミュニケーションも可能に

みなさん、とくに感動なんてしていないでしょう。でも、感動すべきポイントなんです。もっといえば、少しばかり気が動転してもいいくらいなのかもしれません。

これは、私たちの脳の中をのぞき、私たちが何かを思い浮かべているときの映像を再現する最初の試みです。そう悪くない試みだと思います。角度によって僕は飛行機にも見えるというくらいですからね。

科学者が20年前にこの技術を開発したのは、寝ている間の夢を記録し、起きてから見るためでした。僕は犬に試してみたいですね、奴が何を追って走っているのか知りたいので。

もし僕が夢の中に出てきたら、その夢を保存して僕に送ってください。ただし、ぞっとするような夢はお断りです。

もちろん、発作を起こした人や昏睡状態にある人と治療のためにコミュニケーションを取るのが、このテクノロジーの本来の使い方です。でも、ただ生き延びるだけでなく、考える力をつけることを僕はおすすめします。化学は、あなたの脳を狙っているんですよ。

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