2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
World’s Most Asked Questions: What Is Love?(全1記事)
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マイケル・アランダ氏:インターネットは毎日世界中で15億人以上もの人々によって使われています。そして実に様々なことが検索されています。
例えば「なぜ火傷すると赤くなるのか?」とか「グルテンとは何か?」などです。これまでSciShowはこのような素朴な疑問を大切にしてきました。
そこで、今回、私たちはGoogleやYouTubeと協力して、インターネット上で検索されていることのベストテンを調べてみることにしました。つまり、世界の人々がもっとも疑問に思っていることが何かを突き止めるのです。
今日の質問は「愛とは何か?」です。これは、今まで数多の詩人や哲学者を悩ませ続けてきた難問です。しかし、実は科学的にはすでに解明されており、いくつかの方法で説明することが可能なのです。
ただ、その答えは、あなたがどの分野の科学者にたずねるかで異なってくるでしょう。もしたずねたのが生物学者であれば、「愛とは繁殖のため、つまり生物的進化や種の保存のためにあるもの」という答えが返ってくるでしょう。
また、心理学者に尋ねたのであれば、「愛とは他者との一体感を感じたい、他者に受け入れて欲しいという心理的欲求に基づくもの」という答えが返ってくるかもしれません。
しかし、科学的に解明するのであれば、化学的に考えるのが最もわかりやすいかもしれません。愛と聞くと私たちはハート、すなわち心臓を連想しがちですが、実は愛をつかさどっているのは脳、より厳密に言うのであれば、脳内の化学物質なのです。
実際、脳をスキャンすることにより、愛のメカニズムを目で確かめることができます。それは麻薬使用時の脳の状態に酷似しています。人は誰かに恋をすると、少なくとも脳の十数か所の部分からホルモンや神経伝達物質のような強力な化学物質が分泌されます。
そしてそれらの物質によって、強い興奮、高揚感、一体感、浮遊感等の感情が喚起されるのです。
ちなみに、研究者の報告によると、母と子の間に見られるような、いわゆる無償の愛の場合にはまた脳内の別の部分に反応が見られるそうです。
恋愛における初期の状態、いわゆる情熱的な愛とは脳内がアドレナリン、ノルエピネフリン、ドーパミン等の化学物質であふれかえっている状態に他ならないのです。
これが、燃えさかるような激しい恋愛状態にある脳が薬物使用者の脳に酷似している所以です。つまり、アドレナリンやノルエピネフリンが心拍数を上げ、挙動不審を引き起こす一方で、ドーパミンによって高揚感がもたらされるのです。
これらの化学物質はあなたの脳内の快楽中枢を刺激します。つまり、心地良いと感じられる対象の敷居を下げることによって、すべてのものがすばらしく感じられるようになるのです。
興味深いことに、この種の燃えさかるような情熱的な恋愛においてはセロトニン濃度が低くなるという特徴も報告されています。つまり、強迫性障害患者と同じような状態にあるのですあなたの新しい恋人がしつこいほど何度もあなたの愛を確かめたがるのもこのためなのです。
ただ、このような新しい恋愛に伴う激しく偏執的な要素のほとんどはじょじょに収まり、より深く落ち着いた愛の形に変化していきます。ここで、あなたの脳内の化学物質に再び変化が見られます。今度はオキシトシンやバソプレシン等のホルモンが活性化し始めます。
これらの物質の役割ですが、それはアル・グリーンの歌にもあるように、あなたたちを一緒にくっつけておくことです。聞いたことがあるかもしれませんが、オキシトシンは抱擁ホルモンとも呼ばれており、主に性的なオーガズムを得たときや、女性の場合は出産のときに分泌されます。このホルモンは人々の絆を強固にする働きを持っています。
そして、バソプレシンですが、これは浮気防止ホルモンと言えるでしょう。それを実証してくれる格好の例がプレーリーハタネズミです。彼らは同じ相手と一生添い遂げるという特徴を持った、哺乳類の中では実に希少な存在です。
交尾をした後、オスのハタネズミの脳は大量のバソプレシンを分泌し、そのため生涯を通してそのメスしか目に入らなくなるのです。彼らは頻繁に交尾を行いますが、その状態は分泌され続けるバソプレシンと共にずっと変わることはありません。
ちなみに、研究者がバソプレシンを抑制する物質をハタネズミに投与してみたところ、2匹はお互いへの忠誠もどこへやら、アッという間に別れてしまったそうです。
詩の世界では、愛は常に神秘のベールに包まれた不可解なものですが、科学の世界においては、実に単純明快な現象なのです。
ところで、あなたはどうですか? そして、他のSciShowの視聴者の皆さんの恋愛事情はどうなのでしょう? 今回の調査に協力していただいた方々で言いますと、50歳から60歳あたりの方がもっとも恋をしているとの結果が出ました。
また、運動することで活力を得ている方の恋愛率が高く、その一方で、食べることで活力を得ていると回答した方の恋愛率が低いという結果も出ています。
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