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2015年7月20日 このテクニックを身につけて、聞き出し上手になろう!(全1記事)

聞き出し上手になる話し方のコツとは? 相手の心に一歩踏み込むQ&A

作家・経営コンサルタントの和田裕美さんの「WADA CAFE」では、リスナーが抱える日常生活のさまざまな悩みに答えてくれます。今回は薬剤師として調剤薬局で働く女性から質問が届きました。和田さんは、質問に対する回答を嫌がる人、話に聞く耳を持たない人への接し方について語りました。(和田裕美の「WADA CAFE」より)

聞く耳を持たない人への話し方

和田裕美氏(以下、和田):ラジオネーム「おーちゃんママ」さんです。

リスナー:和田さんはじめまして。いつも楽しく聴かせていただいています。今日は和田さんにお聞きしたいことがあります。私は薬剤師をしており、街の調剤薬局で働いています。

患者さんにお薬をお渡しするときは、ほかに飲んでいる薬はないか、薬を飲んで具合が悪くなったりしていないかなどをうかがいます。

答えていただける場合がほとんどですが、まれに「医者に言っているから聞くな」「急いでいるから早く薬をよこせ」などと言われてしまうこともあります。

正しく安全に薬を使って欲しくて質問していると「もう処方箋を返せ!」と言われてしまったこともありました。

聞きたいことを上手に聞き出す、話し方のコツはあるのでしょうか? アドバイスがあれば教えてください。よろしくお願いします。

和田:ということなんですけど……。いや〜、ひどい人がいるもんですね。アドバイスどころか、「だったら処方箋返すわよっ!!」と言いたいところをぐっとこらえて、コツコツ仕事をされている「おーちゃんママ」さんは素晴らしいなと思いました。

「なぜなんだろう?」というところで、この人に対してどういう言い方・対応をすれば、納得してもらえるんだろうかということの手前で、「なぜこの人は言いたくないんだろう?」「なぜこの人はこういう言い方をするんだろう?」ということを考えていくと。

もしかしたらほかの病院にも行っていて、睡眠薬をためてるとかさ(笑)。調剤薬局さんのこととかはわからないですけど。何件行ったら処方箋がどれくらい出るのかわからないですし。

この人のことを理解しようと思うと、心理として知りたいですよね。「なぜこの人は、ほかに飲んでいる薬を聞かれると怒るのか?」ということを。普通は聞かれても怒らないでしょ?

聞かれても怒らないことを、カチンときてガーっと怒るということは、なにかあるんですよ。そこをちょっと考えて、「触っちゃいけないところを触っちゃったな」とか。

まあ薬剤師さんは体の安全を考えて、多めにお薬を出さないようにとか、副作用のことを考えて、この薬を飲んでいたらこれは飲まないほうがいいとか。そのアドバイスをするのがお仕事ですからね。そういうふうな気持ちになるのは当然だと思うのですが。

自分の命を守るのは自分の責任だと思うので、言いたくなければ「わかりました」ということかもしれないですし、「言っていただけなければお薬は出せません」ということができないと本当はおかしいんじゃないかなって、今聞いていてちょっと思いました。

相手の状況に踏み込んで考えてみる

ただ、例えば聞いても、ほかの処方箋を見せなくてよくて、「いや、私飲んでません」とか言えば済むことであれば、これはもうその人の自己申告によるものじゃないですか。

そうなると、言いたくない人と自己申告で嘘をつく人は、もしかしたら同じレベルかもしれないということになるので、答えになってないんですけど、スルーかなって思います。

言い方を直すというよりも、その方の奥にある問題が見えないので、どんなに言葉を変えても改善されない要素が残りそうな気がするので、そのテクニック的な部分じゃないのかなって思いました。

お薬のことなので、余計になぜなのかなっていうことをもう一度考えていただいて、仮説として「こういうことなのかもしれない」ということがあれば、そこからその人に対応する言葉が生まれてくるわけですよね。

例えば、ほかで病気を抱えていてそれを隠していて、言いたくないとかだったら、「この薬に関しては合わせて飲んでいただくと、副作用が出てしまう場合もあるので、お話いただいてます」とか、相手にとって損がない……メリットですよね。「あなたのために」というのはなんなのかということ。

安全のために薬を使ってほしいと言うようりも、もう少し踏み込んだ「これ聞いておいたほうが得かも?」みたいなことを入れていったり、ちょっと嫌な顔をされた瞬間にすっと引くとか、その人のことを考えた上で答えが出てくるんじゃないかなって思います。

なにはともあれ、そういうことを言われても傷つかないことが大事で「私は言うことは言いました、しかし彼が聞く耳を持ちませんでした」という、それで終わりです。

そこで責任を感じて自分を責めたり、傷つけたりしないようにしてくれればいいなと思います。

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