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ニコ生岡田斗司夫ゼミ2月7日号「オタキング新事務所発!テレビ離れしていくお笑い業界と復活のコーヒータイム!!」(全3記事)

「Fランク大学は就職に不利」は本当? 学歴神話が崩れた時代に必要な○○力

オタキングこと岡田斗司夫氏がニコ生ユーザーからの質問に答えながら、時事ネタ、流行のコンテンツについて語る「ニコ生岡田斗司夫ゼミ」。2月7日号の今回は「アイドルの恋愛に賠償命令が出た判決の是非」「Fランク大学の未来」「会うのは有料、という時代」など、様々な話題をテーマを取り上げました。Fランクと呼ばれる偏差値の低い大学は、就職には不利という声もありますが、実際のところはどうなのか。岡田氏は「Aランク、Bランク、Cランクでもほぼ無意味」「東大、早稲田、慶応といったAランクの大学を出ていても就職には苦労している」と、実質学歴神話は崩壊していると語ります。そんな時代の中で就活生に求められる力とは?

SNSから別サイトへの移動はまるで国境越え!?

岡田斗司夫氏(以下、岡田):今日のお題のほういってみようか。もう30分も過ぎたし。

(コメントにて)「(ニコ生と同時配信をしていた)ツイキャスは誘導でしょ?」誘導。もう、ツイキャスで見てる人をちょっとでもニコ生のほうへ入れようって、導線を引くってやつだね。それをやってるんだけども、あんまり誘導っぽくするよりは放っておいたほういいかもわからないんだけれども。

(コメントにて)「(ニコ生に)来るのかな?」来るかどうかは実は疑問だよね。実はツイキャスやってるのって、元々ニコ生見てくれてる人がついつい日曜日の夜8時というのを忘れて、ぼんやりしてるところに注意を引くためであって。

なんだろうな。SNSの移動って、人によっては国境を超えるがごとく抵抗があるんだよね、おもしろいことに。

例えば、Twitterばっかりやってる人にとってはTwitterこそが我が家であって。「Facebookなんて!」とか。あと、「ニコ生なんて!」とかいうふうに思ってるんだよ。

それで、Facebookやってる人たちから見たら、「うわっ、もう2ちゃんねるなんて!」とかさ、「Twitterなんて!」ていうふうに、もう汚いもの見るような目線で見てるでしょ? みんな見てると思うんだよ(笑)。

それはなんでかっていうと、実はSNS毎によって国境線みたいなものがあって。その国境線にすごいこだわって自分の居場所を作るタイプの人と、国境線をどんどん越えるのが快感の人とかいてさ。

俺は国境線越えるのがわりと平気なタイプ。快感ってほどじゃないんだ。快感ってほどじゃないんだけども、わりと平気なもんだから、TwitterやってFacebookやって。で、なんだろうな、OpenPNE2というSNSもやって、ツイキャスもやって。ということに抵抗はないだけど。

やっぱり、人によっては、今、自分が見てる視聴習慣みたいなものを変えることにすごい抵抗がある。人によって、ほら、家帰るコースでも変えたくない人っているでしょ?

それと同じように、やっぱり、SNSの中のどういうふうな順番でログインして。自分のスマホやiPhoneの中のどの位置にアプリがあって押すというのも、すごい身体感覚になってる人が多んだよね。

そういうふうな人にとって、ニコ生見てたんだけども、携帯とかを切り替えたとか、スマホをiPhoneからAndroidに変えた、その逆だ、とかで視聴習慣が切れちゃう時があるんだよね。

そういう人のためにツイキャスとかで。ツイキャスのフォロワーが一番多いからさ、僕は。なので、「岡田斗司夫、ニコ生やってますよ」というのを目的として、今日は30分ぐらい配信してみましたので、うまくいくとこっちに来てくれるんだけども。

念のために聞いてみよう。ツイキャス見てて、「おおっ、岡田斗司夫ニコ生やってんだ」と思って今ニコ動に来たっていう人いたら、ちょっとコメント欄に「オレオレオレ」とか「ワタシワタシワタシ」ってちょっと書いて見てくれる? 7秒ぐらいタイムラグがあるんだけどね。

あ、この「へ」っていうのがそうなのか。あ、そうなんだね、この「へ」って。はいはいはい。(コメントにて)「おれおれおれ」。ありがとう。(コメントにて)「ヘ」、「ヘ」、「ヘ」。よかった。やってよかった。ありがとうございます。

(コメントにて)「へは違う」。あ、そうなんだ。「へ」はNOって意味なんだ。へ~、そうなんだ。知らなかったな。(コメントにて)「手を下ろす」なんだ。へ~。ありがとうございます。今日も1つ賢くなった。よかった、よかった(笑)。

と言ってる間に34分だ。じゃあ、本日の話題。

会うのは有料、という時代

永江(一石)という人のTweetから、僕のFacebookでちょっと引用してみました。「だから、僕はとりあえずお会いするのもすべて有料にしました」というやつなんだけども。永江さんのマーケッティング日記ですね。

「『とりあえず打ち合わせしましょう』と言う人は仕事ができない、というブログ見つけて、『そうだ、そうだ。そのとおり』とFacebookでシェアしてみました」と。

で、自分自身の話として、いろんなところから「とりあえず打ち合わせしましょう」みたいなこと言われてるんだけども、これは無駄なことが多いので、「打ち合わせしましょう」というふうに言われたら、とりあえず何を言われても「じゃあ、1時間、僕、3万円なんだけどいいですか?」というふうに全部有料制にしたと。

そしたら、いい加減な人からの発注がなくなって、ちゃんと仕事を考えてくれる人は「じゃあ、仕事の一番最初の面接料として3万円かかるんだ」ということで払ってくれるようになったと。

結果的に、すごくうまくいくようになったと。単なる「誰でもいい」というような打診が減って、「永江さんでなきゃ駄目だ」っていう人はちゃんと残ってくれたので、いいことばっかりだっていうふうに永江さんは書いてます。

評価経済的に考えると、この永江さんの考えは正しいんだけれども、なんか、僕はひっかかるところがあってね。なんなのかなと思ったら。まあ、3万円という金額の問題じゃないんだよ。

例えば、僕は「彼氏彼女ができない人オフ会」というのをやってて。彼氏いない人、彼女いない人というのに喫茶店に来てもらって、僕が話聞いて、それの相談に対して何かアドバイスする、というのをずっとやってるんだけどさ。

こういうの無料ということは変なんだけど、全員喫茶店でやってるからさ。僕もお茶代自分で出してるし、向こうもお茶代自分でやるということで、対等の条件でやってるんだよね。

そういう「誰とでも会う」という姿勢のほうが自分にとっていいと思うんだよね。永江さんの言う、そういうふうにしたほうがいい顧客が来ると、3万円取って、料金つけたほうが自分の価値というのを上げれるし、いい客ばかりが来る、というのは本当にその通りだと思うんだけども。

それは、沈みゆく出版会とかメディア界の中で頑丈な脱出ボートを見つけようという試みに僕には近く感じるんだよね。

どんどん新しい人へ自分から会いに行く

おっ、そういえばさ、言うの忘れてたんだけども。ログミーっていうのあるじゃん。ちょっと今話しが横に流れるよ。ログミーというのがあって、いろんな人の講演とか、ニコ生で喋ったやつをそのまま文字起こして、載せちゃうっていうやつなんだけども。

あれ、僕、実験的に2月と3月、ログミーのほうから、岡田さんのやつを文字起こしさせてください、というのがあったのでOKしたんだよ。ということは、たぶん、今日の放送ぐらいから、あとでログミーさんが文字起こしをして載せることになるんだよね。

ということは、ログミーさんもどんなタイトルをつけるのかわかったもんではないからですね。「岡田斗司夫、喧嘩売る」みたいな(笑)。「今の永江さんのやり方違うと思う」とか、どんなタイトルつけるのか、すげー怖いんだけども。

さっき話した「沈みつつある船で」っていうのは、つまり、出版業界とか、僕ら、永江さんもそうなんだけど、もう本当の40とか50を超えたライターのおっさんなんて、老害っていっちゃなんだけども、もの書きの世界とか、いわゆる文化人みたいな枠の中でさ、本当に生きていくだけでみんな精一杯だと思うんだ。

その中でも永江さんというのは、1段も2段も頭抜けてるからいいのかもわからないんだけども。そこで自分の価値をあげて、くだらない仕事とか、つまんない電話だけのインタビューで済ませようとしてる仕事みたいなのも、もちろんいっぱいあるんだけども。そこで自分を上げて、無駄なことしないようにするというのは、俺、筋としてはあんまりよくないと思いますよ。マジな話。

それをするんだったら、半面、どんどん新しい人へ自分から会いに行く。それは金を払ってでもいいし、交通費代払ってもいいし、お茶代出してもいいから、自分で会いにいく。

というのを、もう片一方でしないと、どんどん今いる世界の中からいいところ、つまり、沈みつつある船の上で一番いいポジションを取るというのになってしまうと思うので、そこら辺は、僕ちょっと違うな、というふうに思いました。

というのが1つ目の話題ですね。そう。(コメントにて)「商売的には正解かも(だけど微妙かもね)」なんだけどね。

アイドルの恋愛で賠償請求はやりすぎ

次です。「アイドルの恋愛に賠償判決」というやつでですね。アイドルの恋愛問題というのは何回も前からやってるんだけども、とうとう賠償の判決が出ちゃったわけだよね。

これは、ここから先、延々くすぶるだろう問題だと思うよ。というのは、「アイドルだって人間だから恋愛してもいいじゃないか?」というふうにアイドル側からどんどん言ってくるだろうし。

ファンの側としても、ファンでFacebookとかで自分で発言するという人は「いや、それは当たり前だ」というふうに支持すると思うんだけども。逆に、声なき声というのかな、本音としては、自分の好きなアイドルが恋愛とかしたら、もう「本当にやだ」って思う人はいっぱいいるんだけども。

人前では「応援してます」とか「支持してます」とか「幸せになってくれれば」とか、「あんまり、おおっぴらに言ってほしくないけどね」ぐらいのニュアンスで言うんだけども、本当を言えば、腹の中がもう真っ黒になって絶望しちゃうという人が実はかなり多いと思うんだよね。

アイドルというのはそういう商売だと思うので。という僕の建前みたいなものと、もう1つは損害賠償というのは違うなと思うんだよね。アイドルは恋愛禁止って事務所が言うのは勝手だけども。それをアイドルが破ったら、そのアイドルをクビにすればいいだけであってさ、損害賠償まで求めるつうのは違うと思う。

それを、アイドルに対して「訴訟をするぞ」というふうなことをちらつかせると、もうそれは、一部の人が言ってるように「奴隷制度」というふうに言われても仕方がないと思うんだよね。

アイドルになる時に「私も恋愛しません。アイドルは恋愛しません」って約束して入ってくる女の子は、そらいっぱいいると思う。だから、「アイドルが恋愛したら、その時は人生終わりだぞ」って言ってもいいし、その通りに、俺、クビにしてもいいと思うんだけれども。

だからといって、賠償請求はやりすぎだと思いますよ。そんなことしたら、芸能事務所ってなんらリスク取らなくていいことになっちゃうと思いますね。

(コメントにて)「給料カットで落とし前つける」。まあなあ。給料カットで落とし前つけたら、今度はファンが納得しないと思うよ。

AKB48で、例えば、指原(莉乃)が九州に飛ばされて、なんとなくファンが納得したのも、峯岸(みなみ)が頭坊主にして。みんな釈然としないよ、「なんで坊主にするの?」とかいろいろあるんだけども(笑)。でも、もしあれが給料カットだったら、誰も「え?」って思うだけじゃん。そういう普通のことじゃないでしょと。

アイドルなのに女になっちゃったわけだから、峯岸は坊主にしたわけだし。アイドルでAKBのセンター争いをしてた頃の指原があの問題を起こしたから、九州に飛ばされるわけだからさ。金っていうのは、給料カットにしても、損害賠償にしても、それは違う話だと思います。

「Fランク大学は就職に不利」は本当?

43分、あと1個いけるかな。Fランクの大学の話というやつで。高橋さんって、スタジオハードデラックスの高橋(信之)さん。高橋さんは「Fランク校」というのについて語っています。Fランク校というのは、大学において、いわゆる就職にとくに有利でもなんでもないような学校のことだよね。まあ、俺が知ってるような大学というのは、ほぼそういうところなんだけれども(笑)。

あんまり、A・B・C・D・E・Fとかっていうのは言ってもしょうがないと思うよね。Fというのは、いわゆるフリーサイズみたいなものでさ。誰でも行けるような大学ぐらいの大きい枠にとっときゃいいと思うよ。

東京でいうと、東大だろ、一橋だろ、御茶ノ水だろ、慶應と早稲田だろ。その下に、何があるんだ? MARCHか。大学があって、その辺りまでが「ああ、大学ですね」であってさ。そこから下は「まあ、一応大学だよね」であって。

もう僕にしてみれば、その辺ぐらいからあんまり学歴というのと関係ないと思うんだよね。就活する時に一応「大卒の資格が必要です」というののための大学であって。だから、Aランク、Bランク、Cランクでもほぼ無意味で。AランクとAランク以外というのが現実的な就活の世界の判断の仕方だと思うよ。

そこで、高橋さんが書いてるのが、「Fランク大学でも更に下のほうの下位大学卒の卒業資格なんて、社会ではなんの役にも立たない。逆に『馬鹿で~す』と言ってるようなもので。就活の時には『大学入学隠して高校出てからフリーターやってた』といったぐらい、学歴隠蔽したほうがましだ」とか、ものすげーこと書いてるんだよね。

それで、例外が3つあると。1. 素晴らしい論文や学術論文。2. 部活やサークル仲間との活動。3. 大学クイズ王になれるぐらいの博識。この3つのうち、どれかが見せられれば、就活には有利があると。少なくとも、大学に行った意味というのがアピールできる、というふうなことでですね。

逆に、受験勉強ができたというだけで、東京大学に入っても、そいつが、仲間もいない。研究成果もない。バイトや学生起業もしていない。やりたいことがない。そういうのが見えない場合は、実は東大生であっても就活はすごい不利なんだよね。

だから、どの就職先でも、明るくて元気がよくて、仲間力というのかな。コミュニケーション能力じゃないんだけども、仲間を作れる能力がある人を求めてるんであって。そこから外れちゃうと、Fランクの大学はもちろんのこと、東大であろうが、早稲田であろうが、慶應であろうが、就職にすごい苦労してるんだよね。

そういうふうなことも見ないで、大卒だったらありがたく採ったという時代は終わっちゃったと。

2パターンの学歴神話の崩れ方

だから、大卒神話というのは2つの意味で崩れてるんだ。1つ目は、Aランク、Bランク、Cランクという意味の学歴が崩れてしまって、AランクとAランク以外になっちゃったという意味の学歴神話の崩れ方。

もう1つは、学歴が良くても、コミュニケーション能力とか積極性みたいなものがアピールできないと、就活がまったくうまくいかない、という学歴の崩れ方。この2つがあると。

まあ、こういう話をすると、学歴社会ってやだなーっていうふうに思うだろうけども、大量採用というものがある限り、学歴は残っちゃうよね。新卒業生を新社会人として4月に一斉に採用するという、この日本の無茶なやり方というのがある限り、学歴というのはまだ判断基準として強いから残ってくると思うし。

逆にいえば、口ではなんとか言いながらも、まあ、高校の時にちょっと頑張って受験勉強して、Aランクの大学もいけない程度のやつだったら、よっぽどすごい別の能力見せてよ、というふうに就活の現場では言い出してるんで、まだしばらく残るんじゃないかなと思います。

以上ですね、なんか普通の大学の話などをしてみました。

有料放送に続く)

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