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Onions, Emotions, and Why We Cry(全1記事)

我々は、なぜ涙を流してしまうのか 3つの原因を解説

人はなぜ涙を流すのでしょうか。悲しい時、感動した時、あるいは玉ねぎを切った時。さまざまな状況で泣いてしまうことがありますが、大きく分けると3つのパターンに分類できるそうです。今回サイエンス・チャンネル「SciShow」が解説するのは、そんな涙の原因について。1つ目は基礎分泌的な涙で、感想などを防ぐもの。2つ目は反射的な涙で、目に異物が入ったりした際に出るもの。3つ目は感情的な涙で、悲しいことがあったときなどに流れます。それぞれ詳しく見てみましょう(SciShowより)。

私たちは3種類の涙を流す

ハンク・グリーン氏:風が強い日に砂浜を歩いたり、玉ねぎを切ったり、火事にあったり、泣ける小説……ちょっと作者は思いつきませんが、そういったときに涙は出ます。

大抵の人はいつも泣いているわけではありません。

では、泣くことはマスカラが取れたり目を腫らしたりしてティッシュを使う以上にどんな意味があるのでしょう。涙はなんのために作られているのでしょうか?

まず、涙がすべて同じものではないことを押さえておきましょう。目にゴミが入った時の涙と、悲しい時の涙は違うものです。

実はおもしろいことに、人間には3種類の涙が備わっています。基礎分泌的なもの、反射的なもの、感情的なものです。

基礎分泌的な涙は、常に眼球を潤して、乾いたり固まったりするのを防いでくれます。

反射的な涙は、外部の刺激から目を守るものです。風、煙、ホコリ、砂、ナッツのかけらなどが目に入ると、反射的に涙が流れ出します。

玉ねぎを切るときなどに出る涙

玉ねぎを切った時にも涙ぐんでしまいます。その理由をご説明しましょう。玉ねぎを切ると、スルフェン酸という物質と酵素が反応して、硫化物質が作られます。それが空気中に放出されて目の中に入ってくると硫酸化合物になります。

このままだと目が……焼けてしまいます。

すると、目の知覚神経が刺激され、脳に信号が送られ、まぶたの中の涙腺に「ホルモンを放出しろ」と命令を出して、硫酸化合物を洗い流してくれるのです。

しかし!! 3つ目の感情的な涙、これがまたおもしろい! 研究者には、人間だけがこの種の涙を流すと言う人もいます。中にはそうではないという人もいますが、まぁここでは果たして人間だけなのかどうかは置いておきましょう。

でも、その科学的な仕組みを説明できるのが私たちだけなのは確かです。

悲しいという感情で出てくる涙

悲惨な事故が起きてたくさんの死者が出た、なんてニュースを聞くと、脳の感情を担当する部分が内分泌システムを通してホルモンを分泌して、涙腺が刺激されて泣き出してしまうわけです。

このプロセスは、反射の涙が出るのと似ていますけど、涙に含まれている物質は違うもので、反射の涙はほぼ水です。

感情的な涙にはプロラクチンというタンパク質が含まれていて、これは妊婦が母乳を出すよう促すものです。

また、エンドルフィンもそうですけど、プロラクチンのようなストレスホルモンは痛みを取り除くと考えられています。

それで科学者たちは、泣くことで今あるストレスを取り除くので、いい泣き方をすれば一時的にしろ気持ちが楽になると考えています。おそらくこういった種類のホルモンを放出するからでしょうね。

他にも、泣くことは自分が今ストレスを抱えていて、悲しんでいるんだ、ということを示すシンボルだ、という考えもあるようです。

「私は悲しいよ」ということもできますけど、実際に顔を歪めて悲しんだ表情を見せることで、それを見た他の人にストレスを取り除いてもらえる、というわけです。

進化という観点で見ると、感情的な涙は周りに適応したり、同情したり、優しくなるためのコミュニケーションツールの役目もあります。

時には強烈な印象を人に与えることで、仲間と強い絆を作って種としての生き残りや、より生活しやすい環境作りに役立っているわけです。

つまり、泣くことを恥ずかしがる必要なんてないんですね。

ご視聴いただきありがとうございました。たくさんの人がチャンネル登録してくれているので涙が出るほど嬉しいです。

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