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第26回1周年記念ヒーロー特集第一弾! 『21世紀のヒーローはどこにいる!?~ニコニコ漫画の開拓者、春原ロビンソン初登場スペシャル!!』(全6記事)

マッドマックスが描いたのは「ここではないどこか問題」 映画ファンを熱狂させた理由を分析

漫画家の山田玲司氏が映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が描く世界について解説します。漫画『北斗の拳』に大きな影響を与えたマッドマックスシリーズ。2015年に上映された4作目でも多くの人々が熱狂し、社会現象となりました。山田氏は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では、「ここではないどこか」を目指していくが、その場所には行き着くことができなかった、90年代後半から0年代を表していると語ります。そして、作中における「ここではないどこかとか、言ってんじゃねーぞ!」といったメッセージが見る者の心をつかんでいったと分析。マッドマックスの映画ファンも、まだ映画を見ていない人も楽しめるトークとなっています。

「山田玲司のヤングサンデー」1周年記念スペシャル!

乙君氏(以下、乙君):山田玲司のヤングサンデー!

山田玲司氏(以下、山田):「セイ!」はいいですか!?

乙君氏(以下、乙):「セイ!」は、いいです(笑)。

山田:え、「セイ!」はもう冷めたんですか? 「セイ!」はいかなくていいんですか?

乙君:いえいえ。無事長渕ロスを乗り越えて、明日へ向かって。

山田:乗り越えたの? それ、何? ツール・ド・フランス行くの?

乙君:あ、これいじります?

山田:いじるよ、そりゃー。おかしいだろ、それ!

乙君:最近ちらちらコメントで「最近、乙君の服、普通になった」とかいう奴がいるんで(笑)。

山田:気にしてた、それ?(笑)

乙君:ちょっとだけね。そんな普通かなーと思って。ちょっと今日一発目なんでね。「1周年記念スペシャル」ということで! 今月、なんと今回から毎週やりますんで! 皆さん、なんだろうな、全裸で見ている方もいらっしゃるということで、全裸でね、見ていただいて(笑)。

山田:え~!(笑)

乙君:今日気合入れてね、『かもめ☆チャンス』っていう玉井雪雄先生の伝説のチャリ漫画のね。レーシングチームのユニフォーム。「BLUE SEAGULL」。

山田:え、なに!? ああ、そっか。

乙君:「TEAM BLUE SEAGULL」の、梶くん大好きなんだ、僕。

山田:俺ね、『スピリッツ』で同時期に連載してるんだけど、まったく知らないんだよ(笑)。本当申し訳ない! 本当に!(笑)。なんか、一生懸命絵を描く人だなというのはあって。俺、そういう人は「偉いなー」と思って。玉井(雪雄)先生にも「すごいなー」って。

本日のゲスト、春原ロビンソン氏は何者なのか

乙君:皆さんね、どうですか? 夏、終わりまして今日ようやく晴れました。

山田:すごーい! ラジオみたい。

乙君:何!?

山田:TBSとかみたい!

乙君:えーっと。「女の子だけど全裸で座ってる」……、マジかよ!

山田:来たよ、どうする? 何? 今日、何なの!? 全裸祭りなの?

乙君:わかんない。全裸がいいの、みんな?

山田:春原ロビンソンが全裸で来るってことになってるの? そういう期待なの? みんな? 春原ロビンソンは初めて顔見せるらしいじゃない? 今日、ここで!

乙君:らしいですね。

山田:ナタリー見てる? ナタリー?

乙君:ナタリー、何してんだと。Yahoo!ニュース、何してんだと(笑)。

山田:ここで全裸で出たら、もうナタリーは放っとかないよ! もう、それは。

乙君:そうかな(笑)。

山田:違うな、きっとな。そういうんじゃないな(笑)。

乙君:ということで、今日のテーマがですね、あの大人気漫画家。

山田:だいにんま……、大人気漫画家ですよ!

乙君:なに噛んでるんですか?

山田:すいません。いろいろと。

乙君:春原ロビンソン先生をお迎えして、「ヒーロー」について語ろうかなということなんですね。今月は5回か。もう毎週やるんで、ガンガンやるんですけど。

山田:毎週やるよ、今回から!

乙君:1周年。本当に1周年、ありがとうございます、皆さん!

山田:ナタリーに喧嘩は売ってないですよ、僕。仲良くするのが好きです! 喧嘩は売りません(笑)。

長渕剛10万人オール・ナイト・ライブ2015に行ってきた乙君

乙君:なんだっけ。何話してたんだっけな。そうそう。

山田:長渕ロスからいきます?

乙君:長渕ロス? いや、長渕ロスの話はもういいでしょう!

山田:来週するんでしょ? 長渕の話。

乙君:毎週「中2ナイトニッポン」っていう、特集やるのがしんどいんで、流石に。隔週でね、来週は「中2ナイトニッポン」っていうコーナーをやるんですけど。

山田:チョットだけ。いい? 皆さんね、10万人集めた、富士山の長渕ナイトですが、我らが乙君も行っておりまして。

乙君:はい!

山田:一晩かけて「セイヤ! セイヤ!」と。

乙君:もうねー、一生分の「セイ!」をね。

山田:一生分の「セイ!」をやって。なんですか、あなたがなに? 朝日を引っ張りだしたんですか?

乙君:俺とね、剛……。俺というか、「俺たち」と剛が。

山田:俺と剛!? 俺たちと!?(笑)

乙君:富士山の向こう側から朝日を引き釣り出したんで! 

山田:引き釣り出したわけですよね!

乙君:俺がねー、富士山降りてきたらね、秋になっちゃったっていう。「あー、季節変わちゃったー」っていう、そんな感じで。

山田:あー、季節変えちゃいましたか!

メタル富士山が木で隠れ……

山田:これ、あなたが……。

乙君:何で、写真あるの!? 何、それ?(笑)

山田:あなたが着いた時の会場の模様ですね、これね。

乙君:そうそうそう。「メタル富士山」ね、これ。

山田:それであなたはこのあと、自分で指定チケット取った、1万5000円のチケット買って……。

乙君:取るの遅かったんでねー、だいぶ端っこの。

山田:Aの4という場所に。皆さんにもおっしゃいましたね。そこに行ったら、こういう状況になったということを報告してまして。これどういう状態かっていいますとね。乙くんの場所から、ちょうどステージのところに。いい感じですよね、これ。

乙君:非常にね。もう完璧な遠近法!

山田:これはいったい何を見に行ったんでしょうね(笑)。

乙君:てっぺんからね、日の丸がちょこんと出てるのかわいいんだなー、またなー(笑)。

山田:あなたこれ、朝まで木を見るっていう、そういう。

乙君:そう。そういうふうになりかけたんで、さすがに「ちょっと」と思って、俺、正面のフリースペースに移動して、バッチリね。「うらー!」つって。最高のね!

山田:そんでもうね、大騒ぎですわ。

乙君:大騒ぎですよ、もう!

山田:そして、あなたは僕に7万人のやつを持ってきましたよね?

乙君:7万5000人ね、桜島の。

山田:それを俺に勉強しろと?

乙君:まあ、長渕会やるんで。やるとなったら……。

山田:もう、やるとなったらですよ!

乙君:焚きつけたのはそっちですからね!

山田:なんでだよー?

乙君:俺は長渕ロスで「これはもう語るに語れないなー」みたいな。「言葉ではないものをもらってしまったなー」っていう時にさ、「長渕やんなよ、長渕やんなよー、長渕やろーぜ!」ってしみちゃんとがっつり来るから。

「じゃあ、やりますか!」と。「その代わり、これ、はい!」つって。

山田:「これ、見てください」つって。

乙君:初めての「長渕剛」ですよ。

山田:4枚組み(笑)。

乙君:4枚組DVD、9時間のね。北村龍平が撮った(笑)。

山田:もう仕事しながらずっと、俺まで「セイヤ!」ですわ!(笑)。なんですか、これ! なんの苦行ですか! 本当ありがたいっすよ!(笑)。それはいいんですけど!

乙君:それはいいんだ(笑)。

1人マッドマックス祭り

山田:前回の終わりの頃にね、俺、コメント見てたら「『マッドマックス(怒りのデス・ロード)』は見てないの?」っていう、見てくれよ、みたいなのが来てたの。

乙君:あ、前回の?

山田:前回の。

俺、そのコメントに対して返しましたよ。「ああ、行く行く」って、軽く。

乙君:あ、マッドマックス?

山田:そう。マッドマックスいかなきゃいけないなと思ってたし、約束したんで、行ってきましたよ、マッドマックス。もうね、祭りもすっかり冷めて。皆さんね、夏の初めにお祭りしてたんだけど。夏の終わりに「1人マッドマックス祭り」みたいな。

乙君:え、マッドマックスみんな見たの? 見た人?

山田:そりゃみんな見てるでしょう。

乙君:みんな見てるの?

山田:見てるでしょう。うん。

でさ、俺さ、これ、言いたいこと山ほどあんだけど……。

乙君:「見てない」「見たよ」「いいえ」「2回見た」。2回見た!? 

山田:ほら。見てこれ。「最高」つってんじゃん。

乙君:「見逃した」。まだやってるよね?

『北斗の拳』はマッドマックスシリーズをフィーチャーした作品

山田:うん。俺、さかなクンの友達の鳥くんっていう人が言ってたんだけど。

乙君:ちょっと待って。さかなクンの友達の鳥くん?

山田:さかなクンの事務所に鳥くんっていう人もいるんだよ(笑)。その鳥くんが「本気で3回勧められたことは、俺やるんだ」って言ってたのね、誰かが。俺、カッキー(天才編集者・柿内芳文氏)に勧められ、いろんな人にマッドマックス勧められて、岡田さんだけが「あんなもの花火だ」って言ってて。「え、そうなの、どっちなの?」って思ってたの。

だけど、この間のコメントが最後の一押しになりまして。これ行くしかねーなといって行ったよ。これさー……。ちょっと、ごめんね。ロビンソン待ちでごめんなさいね(笑)。あとでちょっと、これ来週言うかもしれないけど。

乙君:まあまあまあ。ちょっとマッドマックスの話。

山田『北斗の拳』ってさ、マッドマックスフィーチャーだって知ってたけど、あのルックがね。だから、北斗の拳って、マッドマックス最初に出た時に「マッドマックスの世界観そのまま使ったよね」って話題になってたの。ケンシロウ。

乙君:あ、そうなんですか!?

山田:うん。そんで……。

乙君:『北斗の拳』が最初じゃないの?

山田:違う違う違う違う。おいおいおい(笑)。もう、どっから説明しなきゃいけない? めんどくさいわ! そうなの! だからさ、今回本当に、ゴーグル、革ジャン、そして女、そしていい感じみたいになった瞬間に、もうなんか、北斗の拳が被るくらい北斗の拳だった。そのルックが。

乙君:北斗の拳が被るくらい北斗の拳だった!?

山田:いやいや、違う(笑)。だから、「これ、そのまんま実写版『北斗の拳』じゃないの?」みたいなカットがいくつか入ってて。「これ、監督どうなの?」みたいな。でも、あれ明らかにマッドマックスが好きで、北斗の拳ってルックになってるんで、絶対あっちが先なんだけど。それってみんな言わないなと思って、ちょっと言いたくなったんだけど(笑)。

乙君:へ~。

「ここではないどこか」なんてない

山田:そんでさ、荒木先生ですわ。ジョジョの荒木(飛呂彦)先生。荒木先生が言うおもしろい漫画の書き方、王道マンガ論(『荒木飛呂彦の漫画術』)ってやつあったじゃん。あれで、「絶対に(ジャンプ漫画は)マイナスにしてはいけない」っていうさ、すごいこと言ってたじゃん。

ジャンプ漫画は、マイナスから始まって、プラス、プラス、プラスでいって、いつまでもプラスにいき続けるんだ。そのための工夫をしろ、っていうのが荒木イズムだったんだけど、マッドマックスがまさにそう。

「もう最悪でしょ」ってところから始まって、「最高でしょ」ってとこまでひたすら上がり続ける。

乙君:ああ! その振れ幅があるから。

山田:もちろん、1回ちょっと折れそうになるんだけど、マックスは折れませんから!

乙君:マックスは折れない?

山田:マックスは折れないんだよ! 

乙君:マックスって人なの?

山田:マックスって主人公。おーい! マッドなマックスの話!

乙君:あ、そういうことなの?

山田:そうそうそうそう。

乙君:マッドさがすごいということじゃなくて?

山田:いや、そうじゃ、ないの(笑)。

乙君:「Maximum Mad」じゃなくて(笑)。

山田:いろんな人怒ってるぞ~(笑)。お前、イモータン様が怒るからな、そういうこと言ってるとな。

乙君:何?

山田:わかんないよね。イモータン様は、まあいいんだけど。「いや、これすげーな」と思って、俺、メルマガにも思わず書いちゃったんだけど。「ここではないどこか問題」。

乙君:はいはい。

山田:「ここではないどこか」をみんな目指すじゃない。それで、90年代後半から0年代、みんながみんな「ここではないどこか」に行こうとしてたじゃない? そして、その残像を追っかけてんじゃん。マッドマックスですわ~。

ここではないどこかを目指す。いいや、目指さないっていう、そういう映画なの。

乙君:目指さない?

山田:ない! 「ここではないどこかなんかねぇー!」っていう中盤の展開があるんですよ。

乙君:中盤なの、そこ?

山田:そう。それまでは逃亡してますから。それで「ここではないどこかとか、言ってんじゃねーぞ」っていう、一発ガーンとくらわせてから、問題解決に動き出す、命をかけてっていう映画なの、これ。「やっべーな、こりゃあ」と思っちゃって。

もちろん、それだけじゃないの。語り尽くせないんで。大変なことになっちゃいました、みたいな。だから、見てから、みんな騒いでたのわかった! しばらくずっと「イモータン!」ってなっちゃうんだよ。

乙君:ちょっと、ちょっと待って。それ、じゃあ、来週にしましょう。

山田:そうしましょう。ごめんなさい。

乙君:俺、見てくるんで。マッドマックス。

山田:そうですね。

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