2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
「ホットペッパーグルメ」「TERIYAKI」新施策発表イベント(全1記事)
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有木真理氏(以下、有木):私、食のトレンドを発信するホットペッパーグルメ、トレンド座談会の座長を務めております、有木真理と申します。よろしくお願いします。
ここからは、少し我々もリラックスさせていただきまして、今回の提携についてお話させていただければと思っております。
今回、TERIYAKIさんとホットペッパーグルメが連携することで、より高品質な飲食店さんが、ネット予約ができるようになったということで、お話を進めていきたいと思ってるんですが、まず廣井さんのほうから、TERIYAKIについて少しご説明いただければと思います。
廣井那佳子氏(以下、廣井):はい。グルメアプリTERIYAKIは、本当においしいレストランで、おいしい料理を食べに行こうということをテーマに作られたアプリとなっております。キュレーション向けのグルメアプリで、食の専門家が厳選した、おいしいお店が得られるようになっております。
キュレーターは、現在約28名いらっしゃいます。年間外食件数が約500件など、普通の方々とはちょっと違ったレベルで、おいしい食を食べられてる方が、おいしいお店を掲載してくださっています。
某有名グルメ本の編集長さんだったり、料理研究家の方、飲食店の経営者の方々など、飲食業界では有名な方々がキュレーターとなっております。
TERIYAKIは、スマートフォンに最適化したコンテンツとなっておりまして、直観的で使いやすいUI、鮮明な料理写真が大きめに掲載されております。こちらは自宅でも、旅先でも使えるようになっておりまして、現在、日本から世界各国の料理店まで1,800店舗が掲載されております。
サービスの特徴としては、料理の味のみを評価基準として、「高ウマ」「安ウマ」で分類しております。続いて、新規オープン店情報がわかるようになっております。ユーザーは「行った」「行きたい」登録で、お店をお気に入り登録することも可能となっております。こちらがTERIYAKIアプリとなっております。
有木:ありがとうございます。私もホットペッパーグルメを担当しながら、結構TERIYAKIさんを見ているんですけど、本当に食に詳しいキュレーターさんたちがおいしいお店を紹介していて、すごく魅力的なサイトだなと思っています。
廣井さんが今回ホットペッパーグルメと提携することで、期待していただいていることはどんなことかというのを、ちょっと聞かせていただけますか。
廣井:はい。国内最大級の店舗検索で予約ができる、リクルートホットペッパーグルメさんと提携することで、まず期待していることは、便利さの向上ですね。ユーザーがTERIYAKIアプリを開いた際に、「このお店行きたいな」って思った際、アプリ上で空席確認から予約まで、すぐにできるというのが一番いいかなと思っております。
お店側としても、当日いきなり空席ができた際に、リクルートさんから予約が入ることによって、空席の管理もできるようになるというのが、いいかなと思っております。
有木:ありがとうございます。期待していただいているようですが、南さんどうですか、それを聞いて。
南裕樹氏(以下、南):そうですね。ホットペッパーグルメとしても、今回の提携によって、「テリヤキストが厳選したいいお店」が予約できるようになるということで、ユーザーにとって、より広い選択肢を提供することができるかなと思ってますので、私もこの提携に期待してるという状態です。
有木:はい、ありがとうございます。続きまして、お待たせしました。堀江さんに、ぜひいろいろお話をお伺いしていきたいなと思います。
最近、堀江さん=グルメというイメージがすごく強くなって、いろんなメディアで飲食店さんのご紹介をされていると思うのですが、堀江さんご自身が、飲食店探しですとか、あと予約というところで、「あったら便利だな」と思うようなことって、どんなことかお聞かせいただければと思います。
堀江貴文氏(以下、堀江):選ぶと予約?
有木:はい、選ぶと予約。
堀江:選ぶに関して言うと、TERIYAKIのアプリでかなり理想的なところまできていると思います。もともと私が欲しくて作ったサービスなので。僕ともう1人の方で、まず携帯アプリから始めたんですけど。
僕の周りに、年間500種類以上の飲食店に行ってる方々が何人かいらっしゃいまして、その人たちにだいたい電話なりLINEなりして聞くんですけど、その人にはグルメの連絡しかしないんですよ(笑)。
1ヵ月に1回ぐらい連絡して、「今日、日曜日の7時か8時くらいから焼肉食いたいんですけど、最近いい店ないですか?」とか。自分でちょっと迷惑だなと思って(笑)。じゃあ、アプリ登録しちゃえば大丈夫かということで、そこからコンセプトが始まったんですよ。
そしたら、おかげさまでつながりが非常にできまして。どんどん「俺もやりたいんですよ」って言って、「どれぐらい食べてるんですか?」って聞くと、「Facebook見てください」と。それで、Facebook見たら(料理の写真が)ダーって載ってたりして、「すごいですね」みたいな形で。
僕は実際そうでもないんですよ。そこまでたくさん食べ歩いてるわけでもなかったんですけれども。TERIYAKI始めてちょうど2年ぐらいなんですけど、ここ2年で相当食べ歩くようになってしまいました。先日も白トリュフを食べに行くためだけに、イタリアのアルバという村に……。
南:すごい(笑)。
堀江:そこには肉で有名な某芸人さんと一緒に行ってきたんですけど。
有木:なるほど(笑)。
堀江:あの人も肉キャラで知られてますけど、実は相当なグルメで。僕が今やっているようなことを30年前からやってきてるわけ。あと、テリヤキストの浜田さんという人と一緒に行ってきたんですけど。
その浜田さんもすごいですよ。世界何十ヵ国行ってるのかな。年の半分以上は、ずっと世界の食べ歩き。食べてる最中ずっとスマホにメモ取ってて。バイリンガルで、英語と日本語で発信しているので、彼が発信しているFacebookの情報は世界的なミシュランの星を獲るようなシェフが参考にする情報源になってる。
そういう、おいしいグルメの情報はかなり網羅してると思います。少なくとも日本国内に関して、載ってない店はかなり少なくなってると思いますね。
有木:はい。
堀江:予約が取れない店まで載せてありますので。あと予約のほうなんですけど、予約のほうは実は結構不満がたくさんありまして。
ほとんどのおいしいお店というのは、ネット予約ができない。もう1つ、カード決済ができないことも多いというところがありまして、これは早急に改善すべき点かなと。
これは、どうしても何ヵ月も予約待ちのお店も多くて、「うちはもうそんなことやらなくても予約取れるから」という思いも、もちろんあるんでしょうけど。それは私たちが地道に改善していかなければいけないところかと思います。
とはいえ、有名店でもドタキャンが入ったりしても、日本の文化だとキャンセル料が取れないケースがほとんどなので、それをビジネスにされているポケットコンシェルジュさんとか、そういうのもありますけど。
本当に、直前の2時間前にキャンセルとかあるんですよ。それは確かに僕たちが助長してる部分もあります。ホットペッパーグルメでもそうですけど、いろんなグルメアプリができて、ネットで予約ができたり、知らないお店を知ることができたりして。
これはひどい話なんだけれども、金曜日の夜とか、3ヵ所ぐらい別々に、しかも7、8人の多人数で予約を取って、「一番いいところ取れたから、こっちはもういいや」とか。そういうえげつないことをしている人たちが増えてきているんで。
客席10席のフレンチレストランの店で、キャンセル7名とかもう大打撃なわけです。もう食材も全部予約して……。
例えば、そういった状況で、そのラストミニッツ的に「いや、今日空いたよ」というのを、我々のサービスに登録している人たちに対してLINEとかメールでご案内して、「入れますよ」と。
わりとSNSを使いこなしてる店主さんは、Facebookのフォロワーさんとかに、自ら「空いたよ」って。「ドタキャン枠2枠できたけど、どう?」なんていう発信をされてますけれども、それをシステム的にできたらいいなと。
もう特に僕なんかは、直前予約しかしない派なんですけど、金曜日の夜とか、もう予約取れないんですよ。それは僕たちがやってしまったことが、結構影響を及ぼしていると思うんですけど。本当に10件電話しても取れなかったりとかするんですよ。
予約状況が、「こことここ空いてるよ」というのを(一括して)教えてくれたら、どれか1つに連絡すればいいわけで。私たちは努力して、基本的にはTERIYAKI掲載店全部で予約できるようになるのが、目標ですね。
有木:そうですね。
堀江:はい。
有木:はい、ありがとうございます。本当にいいお店さんがご掲載いただいて、そこでネット予約ができるようになることで、ユーザーも飲食店さんもハッピーになっていくという、今の堀江さんのお話を聞いていると、本当に何かそういう世界が実現できるといいなというのは、すごく思いました。南さんいかがですか、この堀江さんの話聞いて。
南:そうですね。確かにキャンセルが出るとかいうこともあるかもしれません。ただ弊社のほうだと、予約打ちに関してのツールというものを用意しているので、Airレジで予約台帳という機能があるんですけど、そこに予約していただければ、急なキャンセルも、すぐホットペッパーで「空いてるよ」という情報として出せるので、そのラストミニッツみたいな、地図上でも「今、何名空いてます」みたいなことが出せるので、まさにそういったところにつなげていけたらなと思っております。
有木:ありがとうございます。堀江さん、ただネット予約ができるというだけではなく、何かこんな機能があったら便利だなとか(ありますか?)。
堀江:いや、僕はどっちかというと、客側の論理もそうなんですけど、店側の論理というのも結構考えたくて。ひどい店があるのと同じように、ひどい客も多いんで。それこそそのドタキャンを繰り返す客とかは、僕は格付けして欲しいなと思うんですけど(笑)。
有木:おもしろいですね(笑)。
堀江:いやいや、おもしろくないですよ。今、シェアリングエコノミーの世界というのは、それが革新的だったわけで。例えばAirbnbとか、UBERとか、そういったタクシーのシェアサービス、部屋のシェアサービスなんかもそうなんですけど。
あれは僕たちが、UBERを利用してタクシーの運転手を格付けしてるけれども、あれ、運転手も僕たちを格付けしてるんです。これは実験してみるといいですよ。友達2人でUBERで予約して、どっちが早く来るかという。これ星が高いほうが早く来ますから。星が低い人は、タクシー誰も来てくれないということもあり得るんで。
最終的には、そういう予約管理アプリの中で、お客さんのほうを、要はブラック情報じゃないけれども、そういうのを持つということも、僕は大事なんじゃないかなと思います。
これはなぜかというと、飲食店ってそんなに大きな資本で経営されてない店が結構あるんです。それはホットペッパーもそうだし、食べログなんかもそうなんですけど、そういうサイトが出てきたからこそ、わりと小規模に経営をしているような飲食店に、光を浴びさせられたというのと同様に、その口コミの怖さという(ものがある)。
口コミで、1人か2人が「何かすごく常連とは違った扱いを受けた」とかね。「一見と差別するのか」みたいな。「いやいや、そうじゃないでしょ」って。「それは何十回も来てる常連さんは、普通に大事にされますよ」って。「あなた1回目でしょ」って。「それは何十回も来てる常連さんと同じサービスを期待すること自体が間違いですよ」と。
そういった、当然っちゃ当然のことを、当然じゃないように言ってしまうような人たちに対しての対抗策って、飲食店は持ってないから。それで、ひとたび悪評が広まると、小規模の飲食店はすぐ潰れちゃうので。それぐらい厳しいビジネスなんですけど。
せっかくおいしいお店が増えたのに、減ってしまうということになりかねないので、私はそれに対してすごく敵対意識を持ってて、TERIYAKIを始めた理由もそうなんですよ。
だからTERIYAKIの掲載されたお店が閉まることがあるわけですけど、そういう知らせを受けると、非常に残念に思いますよね。おいしいお店が繁栄をして欲しい。それは、結局自分がおいしいお店でいつも食べたいからなんですけれど。
有木:そうですね。おいしいお店が、ぜひネット予約で、ちゃんとインフラが引かれていくというところで、もっと業界が元気になれば。
堀江:そうです。高くてまずい店は、淘汰されていいんです。
有木:はい、ありがとうございます。ぜひこの連携をもとに、飲食業界のIT化。それからIT化をすることで、ユーザーさんに、より良いサービスを提供していくということと、クライアントさんの期待にも応えていくということを、一緒にやっていけたらと思っております。
では、以上でパネルディスカッションを終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
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